製品を導入することになった背景

ソフトバンク株式会社では、全国に約13拠点あるコールセンターの管理を行っており、主にコールセンターの教育や運営管理と携帯電話の拾得連絡の業務を担当しています。特に、警察署からFAXで届く携帯電話の「落とし物通知依頼書」の転記業務は、毎月約6,000件の帳票が届き、これを10人のチームで手入力していました。この大量の帳票を効率的に処理する方法を模索していた中で、AI-OCRとRPAの導入を検討することになりました。この技術を導入することで、業務の自動化と効率化を図り、コールセンター業務により集中できる環境を整えることが目的でした。

導入前に企業が抱えていた課題

ソフトバンク株式会社が抱えていた主な課題は、毎月6,000件もの「落とし物通知依頼書」を手作業でデータ入力することでした。この作業は時間がかかる上に、週末には書類が溜まり、月曜日には大量の入力作業が発生していました。また、人の手で行う作業であるため、処理速度に個人差があり、その結果、お客様への連絡が遅れる可能性がありました。さらに、個人情報を扱う書類であるため、導入できるサービスには制限があり、セキュリティ面での課題も大きかったです。

導入前の課題に対する解決策

ソフトバンク株式会社は、バックオフィス業務の効率化を目指し、AI-OCRの導入を検討しました。この技術により、手作業でのデータ入力作業を自動化することが可能になります。DX Suiteの採用は、その読取精度の高さと、既に使用していたWinAcorとの連携が可能である点が決め手となりました。また、セキュリティ面での課題に対しては、社内のセキュリティ担当と相談し、業務プロセスを見直すことで、クラウドサービスの導入を可能にしました。これにより、業務効率化を実現するための第一歩を踏み出しました。

製品の導入により改善した業務

DX SuiteとRPAの導入により、ソフトバンク株式会社は大幅な業務改善を実現しました。以前は10人が担当していたデータ入力作業を、現在は1人で完結させることができるようになりました。これにより、1日に200件の依頼書をその日のうちに入力完了させることが可能となり、月200時間の業務時間削減を達成しました。また、ミスの減少とともに、肉体的、精神的疲労の軽減も実感しており、コールセンター業務への集中が可能になりました。この導入効果は、お客様への連絡が早くできるようになったことにも表れています。