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厳選ネットワーク監視ツール11選を徹底比較!失敗しない選び方

この記事で解説すること

ネットワーク監視ツールは、企業のITインフラを効率的に管理し、安定的なシステム運用を支えるための重要なソリューションです。これらのツールは、ネットワーク機器やサーバー、アプリケーションの稼働状況を監視し、障害やパフォーマンスの問題を早期に検知して対応する役割を果たします。システム停止やトラブルによる業務の遅延を防ぐだけでなく、運用コストの削減やセキュリティリスクの軽減にも繋がります。

「ネットワーク監視ツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • エスカレーション
    • Webサイト監視
    • Azure・AWS監視
    • サービス監視
    • コマンド監視
    • SNMP監視
    • 死活監視
    • 自動ログ分析
    • 監視項目テンプレート化
    • 機器自動検出
    • 障害自動対応
    • 大規模監視
    • 障害管理
    • フローチャート形式
    • トラフィック監視
    • 状態監視
    • インベントリ監視
    • 経路監視
    • 遅延監視
    • インシデント起票
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
初期費用 要相談
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
年間ライセンス 152,000 円~/年
備考
1年間利用可能な製品ライセンスで、 年間保守サポートサービスが含まれています。
1年ごとに年間ライセンス契約を更新します。
通常ライセンス 519,000 円~/年
備考
無期限の製品ライセンスに、初年度のみ年間保守サポートサービスが含まれています。以後、1年ごとに年間保守サポートサービス契約を更新します。
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
日本向け SaaS 要相談
備考
ライセンス制限10台から(監視項目は無制限)
RMM 要相談
備考
ライセンス制限100ワークステーションから(モニター数無制限)
NMS 要相談
備考
ライセンス制限100ネットワークデバイス(センサー/監視項目数無制限)から
ONE 要相談
備考
ライセンス制限100台から(監視項目数は無制限)
Corporate 要相談
備考
ライセンス制限1000台から(監視項目数は無制限)
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
Free 0円
Pro $18.75/月
備考
システム、サービス、サーバーレス機能の監視を一元化
Enterprise $28.75/月
備考
高度な機能と管理コントロール
DevSecOps Pro $27.50/月
備考
クラウドリソースの保護と業界標準の遵守
DevSecOps Enterprise $42.50/月
備考
高度なリスク・脅威検知機能
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
フリー 0円
スタンダード 2,180円/月
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
Web Perf 8,840円/月
備考
年間契約の場合
Professional 10,420円/月
備考
年間契約の場合
Enterprise 156,250円/月
備考
年間契約の場合
MSP 13,340円/月
備考
年間契約の場合
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期投資 要相談
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初年度ライセンス料+年間ポイント使用料 836,000円
備考
最小構成100ポイントテーブルから。各テーブル毎のライセンス料は別途お問い合わせ下さい。
2年目以降 336,000円
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /

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目次

ネットワーク監視ツールは、企業のITインフラを効率的に管理し、安定的なシステム運用を支えるための重要なソリューションです。これらのツールは、ネットワーク機器やサーバー、アプリケーションの稼働状況を監視し、障害やパフォーマンスの問題を早期に検知して対応する役割を果たします。システム停止やトラブルによる業務の遅延を防ぐだけでなく、運用コストの削減やセキュリティリスクの軽減にも繋がります。

特に、以下の理由からネットワーク監視ツールの導入は重要です。

  • 障害を早期発見し、ダウンタイムを最小化する
  • インフラ全体を一元的に管理し、運用効率を向上させる
  • セキュリティインシデントを迅速に検知してリスクを軽減する

ネットワーク監視ツールを選ぶ際には、運用環境や目的に応じたツールを選定することが重要です。具体的には以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

選定ポイント 具体的な内容
監視対象の範囲 オンプレミス、クラウド、SaaS環境など、対応範囲が自社のインフラに適しているか。
必要な機能の有無 死活監視、トラフィック監視、アラート通知、可視化ダッシュボードなど。
コストと導入形態 クラウド型かオンプレミス型か、有料版か無料版かを含めた予算との整合性。

本記事では、ネットワーク監視ツールの概要や選び方に加え、実際の導入事例を交えながら、どのように自社環境に最適なツールを選択すべきかを解説します。ネットワーク監視ツールの導入を検討している方は、是非最後までお読みいただき、最適な選択の参考にしていただければと思います。

そもそもネットワーク監視ツールとは

ネットワーク監視ツールは、企業のITシステムを効率的に管理し、安定的な運用をサポートするために欠かせないツールです。これらのツールを導入することで、ネットワークやサーバーの状況をリアルタイムで監視し、障害や異常を素早く検知して対策を講じることが可能になります。ここでは、ネットワーク監視ツールの基本定義や、監視対象、企業における重要性について詳しく解説します。

ネットワーク監視ツールの基本定義

ネットワーク監視ツールとは、ネットワークの稼働状況やパフォーマンスを監視し、トラブルを早期に発見・解決するためのソフトウェアやシステムを指します。これにより、ネットワーク機器やサーバー、アプリケーションなどの正常性を維持することが可能です。

例えば、以下のような監視が含まれます。

機能 説明
死活監視 ネットワーク機器やサーバーが稼働しているかどうかを確認
トラフィック監視 ネットワークのデータ通信量を測定
パフォーマンス監視 CPUやメモリなどのリソース使用率を分析

ネットワーク監視ツールは、これらの情報をリアルタイムで取得し、異常が検出されるとアラートや通知を送信します。これにより、管理者は迅速に対応できるため、業務への影響を最小限に抑えることが可能です。

主な監視対象

ネットワーク監視ツールは、様々なITリソースを対象にしています。監視対象には以下のようなものがあります。

  • ネットワーク機器(ルーター、スイッチなど)
  • サーバー(オンプレミスやクラウドを含む)
  • アプリケーション(業務システムやWebアプリケーション)
  • デバイス(PCやスマートフォンなどのエンドポイント)

これらの監視対象は、ツールの種類や機能に応じて柔軟にカスタマイズ可能です。また、エージェントを設置する方法や、エージェントレスで監視を行う方法など、運用方法も多様です。

以下に、監視対象の具体例を示します。

監視対象 主な監視内容 利用シーン
ネットワーク機器 トラフィック量、接続状況、異常検知 企業内LANやWANの可用性確保
サーバー CPUやメモリの使用率、稼働状況 クラウドサービスやオンプレミス環境の監視
アプリケーション レスポンスタイム、エラー発生率 業務システムの安定運用

これらの対象を一元的に監視できるツールを導入することで、ネットワーク全体の状況を把握しやすくなります。

企業におけるネットワーク監視の重要性

企業のITインフラにおいて、ネットワーク監視ツールを導入することは非常に重要です。その理由は、ネットワーク障害が発生すると業務全体に大きな影響を与える可能性があるためです。

例えば、ECサイトを運営する企業の場合、サーバーのダウンが発生すれば、顧客の購入プロセスが中断し、売上に直結する損失が生じます。また、内部システムが停止すれば、業務効率が低下し、復旧に多大な時間とコストがかかる可能性があります。

ネットワーク監視ツールの導入により得られる主なメリットは以下の通りです。

  • 障害発生を早期検知することで問題が深刻化する前に解決可能
  • ダウンタイムを最小限に抑えられ、システムの安定運用に繋がる
  • 無駄な負荷を軽減し、効率的なリソース管理によりパフォーマンスを最適化

特に大規模なネットワークや複数の拠点を持つ企業では、監視ツールの活用がシステム運用の効率化と品質向上に大きく貢献します。

ネットワーク監視ツールの仕組み

ネットワーク監視ツールの仕組みを理解することで、どのように障害検知やリソース管理が行われているのかが明確になります。ここでは、エージェント監視とエージェントレス監視という2つの主要な方式に注目し、それぞれの特徴や利用シーンについて解説します。

先に2つの方式の特徴を比較すると以下の表の通りです。

項目 エージェント監視 エージェントレス監視
導入の手間 エージェントのインストールが必要 インストール不要
監視精度 高精度で詳細な監視が可能 必要最低限のデータ監視
システム負荷 サーバーやデバイスに負荷がかかる 監視対象への負荷が少ない
カスタマイズ性 高度なカスタマイズが可能 カスタマイズ性は限定的

それぞれ詳細を見ていきましょう。

エージェント監視

エージェント監視とは、監視対象のサーバーやデバイスに専用のソフトウェア(エージェント)をインストールし、そのエージェントが監視データを収集・送信する方式です。この方式は、高度なカスタマイズ性と詳細なデータ取得が可能であり、特に大規模なネットワークや複雑なシステム環境で効果を発揮します。

エージェント監視の主な特徴は以下の通りです。

特徴 説明
詳細な監視 CPU使用率、メモリ使用量、ディスクI/Oなど、きめ細かなデータ収集が可能
カスタマイズ性 監視対象に応じた設定やスクリプトの適用が容易
リアルタイム性 エージェントが直接データを収集するため、リアルタイムでの監視が可能

例えば、以下のようなシーンでエージェント監視が利用されます。

  • 金融業界などでサーバーの高いパフォーマンスと可用性が求められる環境
  • データベースやアプリケーションサーバーの詳細な状態を把握したい場合

一方で、エージェントのインストール作業やバージョン管理の手間がかかるため、導入時にはこれらの点を考慮する必要があります。

エージェント監視のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
詳細で正確なデータ収集が可能 エージェントのインストールや設定が必要
高度なカスタマイズが可能 サーバーやデバイスへの負荷が発生

エージェントレス監視

エージェントレス監視は、監視対象にソフトウェアをインストールせず、標準的なプロトコルや技術を利用してデータを収集する方式です。これにより、エージェントのインストール作業が不要であり、運用の手間を大幅に軽減できます。

エージェントレス監視の主な特徴は以下の通りです。

  • インストール不要のため、すぐに運用を開始できる
  • SNMPやICMP(Ping)などの標準プロトコルを利用するので互換性が広範
  • 対象のサーバーやデバイスに余計な負荷をかけない

この方式は、特に以下のような状況で活用されます。

  • シンプルな構成で監視を行いたい小規模ネットワーク
  • エージェントのインストールが制限される環境(クラウドサービスなど)

ただし、収集できるデータの詳細度はエージェント方式に劣るため、複雑なシステムでは補完的に利用されることが多いです。

エージェントレス監視のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
導入や運用が簡単で手間が少ない 詳細なデータ収集が難しい
ネットワーク全体を迅速に監視可能 カスタマイズ性が限定的

次のセクションでは、ネットワーク監視ツールが企業にとってどれほど重要であるか、その理由について解説していきます。

ネットワーク監視ツールが必要な理由

ネットワーク監視ツールは、企業のITインフラを安定的に運用し、業務効率を高めるために欠かせないツールです。ここでは、ネットワーク監視ツールが企業にとってなぜ必要なのかを4つの観点から詳しく解説します。

障害の早期発見とダウンタイムの削減

ネットワーク監視ツールの導入により、障害の早期発見が可能になります。これにより、業務への影響を最小限に抑えることが可能です。ネットワークやサーバーの異常が発生した際、監視ツールはリアルタイムで問題を検知し、アラートを発信します。例えば、ネットワークトラフィックの急激な増加やデバイスの死活状態を監視し、予兆段階で問題に対処することが可能です。障害の早期発見は以下のようなメリットをもたらします。

  • ダウンタイムの短縮による業務効率の維持
  • 顧客満足度の向上(サービスの継続提供が可能)
  • 復旧作業にかかるコストの削減

具体例として、ECサイト運営企業が監視ツールを導入することで、サーバーダウンによる売上損失を未然に防ぎ、顧客満足度の維持に繋げられます。このように、障害を早期に発見し迅速に対応することは、企業の信頼性向上にも繋がります。

運用コストの削減

ネットワーク監視ツールは、運用コストの削減にも大きく寄与します。これまで人手で行っていた監視業務を自動化することで、管理者の負担を軽減し、リソースを効率的に活用できます。また、早期に障害を発見し対応することで、復旧にかかるコストも抑えることが可能です。運用コスト削減の主な要因は以下の通りです。

  • 自動化により24時間365日監視を行い、問題を即座に報告することで業務効率化に繋がる
  • トラブルの深刻化を未然に防ぐことで、障害対応コストを低減
  • リソースの無駄遣いを防ぎ、最適な配分を実現

例えば、大規模なデータセンターでは、監視ツールを活用して数百台のサーバーを一元管理することで、人的リソースの大幅な削減に成功しています。このように、監視ツールは日常的な運用コストを削減し、効率的な運用を可能にします。

セキュリティリスクの軽減

サイバー攻撃や内部からの不正アクセスなど、現代の企業が直面するセキュリティリスクは年々増加しています。ネットワーク監視ツールは、こうしたリスクを軽減するために非常に有効です。監視ツールは、異常なトラフィックや不審な通信を検知し、即座に管理者へ通知します。主なセキュリティ機能は以下の通りです。

  • 不審な通信の検出(DDoS攻撃や不正アクセスの兆候を監視)
  • リアルタイムアラートで迅速な対応を可能に
  • システムやネットワーク機器の脆弱性を特定

例えば、大規模な企業が監視ツールを活用し、不正アクセスの試みを早期に検知して被害を防ぐことが可能です。特に、金融機関や医療機関など、高いセキュリティが求められる業界では、監視ツールがセキュリティ対策の中核を担っています。

効率的なインフラ管理

ネットワーク監視ツールは、インフラ全体の状況を一元的に管理し、効率的な運用をサポートします。これにより、問題の特定やリソース配分が迅速に行えるため、ITインフラの安定性を向上させられます。効率的なインフラ管理が可能になる理由は以下の通りです。

  • すべてのネットワーク機器やサーバーを1つのダッシュボードで一元管理
  • 過剰リソースやボトルネックを特定し、リソース使用状況を最適化
  • 問題箇所を即座に特定し対応することで、トラブルシューティングを迅速化

例えば、複数の拠点を持つ企業が監視ツールを導入したことで、全拠点のネットワーク状況を1つの画面で確認し、運用効率を向上させることが可能です。可視化されたデータを基に意思決定を行うことで、業務のスピード感が大幅に向上するのです。

ネットワーク監視ツールは、障害対応やコスト削減、セキュリティ強化、効率的な管理など、様々な側面で企業のITインフラを支えます。その導入は、短期的なトラブル防止だけでなく、長期的な運用効率の向上にも繋がる重要な施策といえるでしょう。

ネットワーク監視ツールの失敗しない選び方

ネットワーク監視ツールを選定する際は、企業の規模や運用目的、そしてITインフラの特性に応じて最適な製品を選ぶことが重要です。不適切なツールを選ぶと、運用コストの増加や業務効率の低下に繋がります。ここでは、選定時に重視すべき6つのポイントを詳しく解説します。

クラウド型 or オンプレミス型

ネットワーク監視ツールには、クラウド型とオンプレミス型という2つの導入形式があります。

クラウド型は、初期導入の手間が少なく、スケーラビリティに優れている点が特徴です。サーバーを自社で用意する必要がないため、小規模から中規模の企業に適しており、利用規模に応じた柔軟なリソース管理が可能です。また、アップデートが自動で行われるため、常に最新機能を利用できます。

一方、オンプレミス型は、自社でインフラを構築・運用する形式です。特に高いセキュリティ性を求める企業や、専用の環境で動作させたい場合に適しています。データを完全に社内に保持できるため、金融業界や公共機関などで選ばれることが多いです。しかし、導入時にハードウェアや設計コストがかかり、運用にも手間が発生します。

クラウド型とオンプレミス型の特徴は以下の通りです。

種類 特徴 適した用途
クラウド型 初期導入が簡単でスケーラブル。インフラの準備が不要。 小規模~中規模環境で柔軟な運用が求められる場合
オンプレミス型 セキュリティ性が高い。データを完全に社内で管理可能。 金融や公共機関など、高いセキュリティ要件がある場合

このように、運用環境やセキュリティ要件を考慮し、自社に最適な形式を選ぶことが重要です。

無料 or 有料版

ネットワーク監視ツールには、無料で利用できるものと有料の商用版があります。それぞれの選択肢は、導入目的や予算に大きく依存します。

無料版のメリットは、初期費用が不要で、気軽に試験運用が可能な点です。代表例として、ZabbixやNagiosなどのオープンソースツールは広く利用されています。ただし、無料版は機能やサポートが限定的であり、大規模環境や複雑な運用には不向きです。また、障害時に迅速なサポートが受けられない場合もあります。

一方、有料版は、専用の技術サポートや高度な監視機能を提供しています。DatadogやMackerelのような商用ツールは、視覚的に分かりやすいダッシュボードやリアルタイムアラートなどを備えており、特に中規模から大規模な運用で効果を発揮します。有料版はライセンス料やサブスクリプション料金が発生しますが、運用効率や信頼性の向上を重視する企業には適した選択肢です。

無料版と有料版の選定ポイントをまとめると以下の通りです。

種類 特徴 適した用途
無料版 初期費用が不要。基本機能を試験的に利用可能。 小規模な環境やコストを抑えたい場合
有料版 高度な機能と商用サポートが充実。安定した運用が可能。 大規模環境や信頼性を重視する場合

予算やシステム規模に応じて、必要な機能を満たす最適なプランを選択しましょう。

監視対象の対応範囲

ネットワーク監視ツールを導入する際には、ツールが監視可能な対象範囲を確認することが重要です。企業のITインフラには、ネットワーク機器(ルーター、スイッチなど)、サーバー(オンプレミスやクラウド環境)、アプリケーション(業務システムやデータベース)、更にはモバイル端末やIoTデバイスが含まれます。これらの監視対象に対応しているかどうかは、ツール選定の重要な基準となります。

例えば、クラウドサービスを利用する企業であれば、AWSやAzureなどの主要なクラウドプロバイダーとの連携が可能なツールを選ぶと良いです。また、多拠点を持つ企業の場合、全拠点のネットワーク状況を一元管理できる機能が求められます。一部のツールでは特定のデバイスや環境に特化した監視機能を持つものもあるため、事前に自社のインフラ環境を正確に把握し、それに合ったツールを選ぶことが重要です。

確認すべき監視対象例は以下の通りです。

監視対象 具体例
ネットワーク機器 ルーター、スイッチ、ファイアウォール
サーバー オンプレミス、AWS、Azure
アプリケーション Webアプリケーション、データベース、業務システム
デバイス PC、スマートフォン、IoT機器

自社の監視対象範囲を明確にし、ツールがその範囲を十分にカバーできるか確認することが重要です。

必要な機能が備わっているか

ネットワーク監視ツールを選ぶ際には、提供される機能が自社の運用目的に適しているかを確認する必要があります。すべてのツールが同じ機能を提供するわけではないため、必要な機能を明確にしておくことが重要です。例えば、トラフィック監視や死活監視、パフォーマンス監視、アラート機能などが挙げられます。

以下に、主要な必要機能をまとめました。

必要な機能 機能の内容
死活監視 サーバーやネットワーク機器が正常に稼働しているかを監視する機能
トラフィック監視 ネットワークの通信量を測定し、異常なトラフィックを検知する機能
アラート通知 異常検知時に管理者へリアルタイムで通知を送る機能
ダッシュボード 監視データをグラフやチャートで可視化する機能
レポート作成 監視結果を定期的にレポートとして出力する機能

例えば、ECサイトを運営する企業では、トラフィック監視機能を利用して急激なアクセス増加を検知し、システムダウンを未然に防ぐといった事例があります。このように、自社が直面する課題に応じた機能を持つツールを選ぶことが重要です。

ダッシュボードの視認性と使いやすさ

ネットワーク監視ツールのダッシュボードは、管理者が日常的に利用するため、視認性と操作性が重要な選定ポイントとなります。直感的で分かりやすいデザインのツールを選ぶことで、管理効率が大幅に向上します。特に、以下のような点に注目して選定しましょう。

  • 複数の監視対象を一元管理できるレイアウトがあるか
  • 異常検知時に、問題箇所を明確に特定できるか
  • グラフやチャートが視覚的に分かりやすいか

例えば、DatadogやMackerelは、視覚的に優れたダッシュボードを提供しており、ITに詳しくない管理者でも簡単に使用できる設計が特徴です。一方で、視認性が低く操作が複雑なツールは、運用効率を低下させる原因となります。そのため、ツール選定時には試用版を活用して実際に操作感を確認することが推奨されます。

予算に合ったシステム導入・運用費用か

ネットワーク監視ツールを選ぶ際には、初期導入費用だけでなく、運用にかかるコストも総合的に考慮する必要があります。予算に合わないツールを選んでしまうと、長期的な運用に支障が出る可能性があります。特に以下のコストに注意してください。

項目 内容
初期導入費用 ソフトウェア購入費、ハードウェア購入費、インフラ構築費
ライセンス料 月額または年間で発生する費用
運用コスト メンテナンス費用、サポート費用

以下は、費用構成の簡単な比較です。

コスト項目 無料ツール 有料ツール
初期導入費用 ほぼ発生しない 高額な場合もある
サポート費用 コミュニティサポートが中心 商用サポートで迅速な対応が可能
ライセンス費用 不要 サブスクリプション料金が発生

小規模な企業では、無料のオープンソースツールを利用してコストを抑える方法が有効です。一方、大規模な環境では、信頼性やサポートが充実した有料ツールを選ぶことで、長期的なコスト削減に繋がる場合があります。

自社に合ったカスタマイズができるか

企業ごとに運用環境や要件は異なるため、ネットワーク監視ツールのカスタマイズ性も重要な選定ポイントです。特に以下のような柔軟な設定が可能なツールを選ぶことで、効果的な運用が可能になります。

特徴 説明
アラート設定のカスタマイズ 異常時の通知条件や通知先を設定可能
監視対象の追加 新しいネットワーク機器やサーバーを容易に監視対象に含められる
レポート機能 自社のニーズに合った形式でデータを出力可能

例えば、大規模なITインフラを持つ企業では、監視項目を独自に設定する必要があるため、高いカスタマイズ性を持つツールが求められます。一方、小規模な環境では、あらかじめテンプレート化された設定が利用できるシンプルなツールが適しています。

おすすめのネットワーク監視ツール11選

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • Webブラウザからのアクセスで利便性向上
  • L2マップの自動描画と手動編集機能
  • マルチベンダー対応のコンフィグバックアップと世代管理

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 最短10分で導入可能な直感的な監視システム
  • コード不要で柔軟なカスタマイズが可能
  • ITインフラの状態を可視化する包括的な監視機能

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 包括的なネットワーク監視とトポロジーマッピング
  • クラウドおよび仮想環境の統合監視
  • 高度なログ収集と分析機能

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 

製品のおすすめポイント

  • 多様なデバイスとプロトコルを統合監視
  • 異常検知と自動アラートで迅速対応
  • 拡張性とスケーラビリティに優れた設計

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • リアルタイムのネットワークトラフィック可視化
  • ネットワークデバイスの健全性監視
  • 高度なセキュリティモニタリング機能

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 多彩な通知方法で素早く障害に対応
  • 直感的に使用できるWebベースの管理画面
  • エスカレーション機能による自動復旧

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 簡単な導入で即座に監視開始
  • 柔軟なアラート機能とチーム連携
  • クラウド・コンテナ環境にも対応

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 包括的なネットワーク機器監視による早期検知と対応
  • ITオートメーションによる自動化対応
  • 手軽に始められるクラウド型監視ツール

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 1分間隔の詳細なデータ収集と5年間の非圧縮保存
  • 133メーカー・5,384種類の監視項目に対応
  • 長期・短期の自動分析によるリアルタイム変動検知

ネットワーク監視ツール

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • エージェントレスで簡単導入・低負荷運用可能
  • 多彩な監視機能でシステム全体を一元管理可能
  • 柔軟なライセンス体系を用いてコストを最適化

ネットワーク監視ツールの導入事例

ネットワーク監視ツールの導入は、企業の運用効率を向上させ、業務の安定性を確保するうえで重要な役割を果たしています。ここでは、「System Answer G3」「Site24x7」「Mackerel」を活用した事例を通じて、それぞれのツールがどのように課題を解決し、効果を生んでいるかを見ていきましょう。実際の利用事例を知ることで、自社に最適な監視ツール選定の参考にしてもらえればと思います。

証券取引システムの障害をゼロに(System Answer G3 × Flowmon)

auカブコム証券では、証券取引システムの安定稼働を実現するために、「System Answer G3」と「Flowmon」を組み合わせた監視ソリューションを導入しました。この仕組みにより、複雑なネットワークトラフィックの可視化と障害原因の迅速な特定を可能にしました。

項目 詳細
導入の背景
  • 運用監視の負荷が高く、新設備を理想的に管理できない
  • 分析に必要な情報が不足し、原因調査に時間がかかる
System Answer G3の
採用理由
  • 1分間隔の詳細データ取得が可能
  • Flowmonとの連携でトラフィック解析を強化
  • 直感的な操作により学習コストが低い
主な効果
  • 監視すべき対象のほとんどすべてである300台もの機器を監視できている
  • 取得項目のテンプレート化により、機器の接続箇所増加や機器増強などの際にももれなく監視追加できている
  • 1分間隔でデータ取得しているため、障害が発生した際の正確な時間を知れる

System Answer G3は、運用負荷の軽減と監視精度の向上を同時に実現し、証券取引システムの安定稼働に貢献しています。

詳細を見る

短期間で内製化を実現(Site24x7)

株式会社ラックでは、クラウド化が進むIT環境に対応するため、SaaS型監視ツール「Site24x7」を導入しました。既存ツールからの乗り換えに際し、課題解決能力とコストパフォーマンスの高さが評価され、短期間でのシステム構築が実現しました。

項目 詳細
導入の背景
  • クラウド対応の不足
  • レガシーシステムの監視と外形監視が必要
Site24x7の採用理由
  • 幅広い監視対象に対応可能(オンプレミス、クラウド、SaaS)
  • 設定が容易で内製化に適している
  • コストパフォーマンスが高い
主な効果
  • 監視したかった以下全てをSite24x7で対応できている
    • ルータ・スイッチ合わせて約20台のネットワーク機器
    • レガシーOSのサーバー約10台
    • Azureの仮想マシン(VM)約30台
    • Express RouteやApplication Gateway
    • Azure上のWebシステムとSaaS
  • 設定が容易で、OSSや大手ベンダーの監視ツールと比較して、3分の1くらいの工数で設定できた
  • 外部ベンダーに監視対象を追加する際に作業代として支払っていた20万円を内製化でき、手軽に設定・検証するというプロセスが実現できた
  • ディスクひっ迫を検知したことで、ユーザーに影響が出そうなのを避けられた

Site24x7の導入により、監視業務の効率化と迅速な障害対応が実現されました。

詳細を見る

ビジネスKPIと運用情報をダッシュボードで可視化(Mackerel)

株式会社クレディセゾンでは、自社開発した大規模サービス「セゾンのお月玉」の運用監視に「Mackerel」を活用しています。Mackerelを導入することで、運用監視だけでなく、ビジネス上のKPIもリアルタイムで可視化できるようになりました。

項目 詳細
導入の背景
  • キャンペーンによる高負荷の監視と既存サービスの影響排除
  • KPIデータのリアルタイム可視化
Mackerelの採用理由
  • 落ちないサーバー構成と監視項目の設定をスピード感とコスト最適化の両方で満たす
  • 規模の大きいキャンペーンでも本質的な業務に影響が出ないこと
主な効果
  • サービス運用の指標を可視化することで、ビジネス指標とは違った目的をより分かりやすく伝えることに貢献
  • ビジネス上のKPIをMackerelのダッシュボード上で可視化、毎分更新される最新の運用情報がダイレクトに共有できている
  • 利用アカウント数に制限がないため、ビジネスサイドのメンバーを気軽に招待できている

このようにMackerelは、運用監視とビジネス指標の両方を支える重要なツールとして、クレディセゾンのDX推進に貢献しています。

詳細を見る

これらの事例から分かるように、ネットワーク監視ツールはそれぞれの企業の課題や要件に応じて柔軟に活用されています。導入するツールの特性を把握し、自社に最適な選択を行うことが、効果的な運用監視の実現に繋がるのです。

まとめ

ネットワーク監視ツールは、ITインフラの安定運用を支える重要なツールです。企業ごとの課題に適したツールを選ぶことで、運用効率の向上や障害対応の迅速化を実現できます。

その理由は、監視ツールが障害の早期発見や原因の迅速な特定を可能にし、コスト削減や業務効率化に大きく貢献するためです。実際に、以下のような事例がその有用性を証明しています。

  • auカブコム証券
    「System Answer G3」と「Flowmon」を組み合わせ、300台以上の機器を一元管理しています。トラフィック解析を効率化し、障害原因を迅速に特定できる環境を構築しました。
  • 株式会社ラック
    「Site24x7」を導入し、クラウド環境やレガシーシステムを短期間で監視可能にしました。監視設定の工数を従来の3分の1に短縮し、迅速な運用体制を整備しました。
  • クレディセゾン
    「Mackerel」を活用し、ビジネスKPIと運用情報をダッシュボードで可視化しています。リアルタイムでの意思決定が可能になり、サービス運用のライブ感を共有しています。

これらの事例から、ネットワーク監視ツールは単なるシステム監視だけでなく、業務効率化や企業成長にも貢献できることが分かります。運用コストを削減しながら、システムの安定稼働を実現できる点が大きな強みです。

企業の規模や課題に応じて最適なツールを選択することで、監視精度を高めるだけでなく、運用負荷の軽減やビジネス価値の向上にも繋がります。ネットワーク監視ツールは、IT環境の安定化と企業競争力を強化するための欠かせない基盤です。

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