モバイルルータとは?
まず初めに、共通認識に齟齬がないようにインターネットの各種利用方法と比較してモバイルルータとは何か?その概念的な部分を確認していきます。
インターネットに接続する方法は大きく分けて2つあります。
ホームルータ
「ホームルータ」とは自宅に据え置くタイプの通信機器のことで、機体の大きさは大体ティッシュの箱くらいと比較的大きいものがほとんどです。また本体内にバッテリーを内蔵しいていないため本体を常に電源につないでおく必要があります。通信速度としてはおよそ10~40Mbpsほどが一般的な速度といわれています。
ホームルータ―に似たインターネット回線に「光回線」というものがあります。これは持ち運びできない点や比較的大きい機体を置いておく必要がある点においては共通しますが、通信速度や工事の必要性という点において大きく異なります。光回線は単純計算でホームルータの10倍速いと考えていただければよいです。数値的にはおよそ100~300Mbpsが一般的な速度です。しかし光回線に関しては、利用前に回線工事を必要とするものがほとんどで、工事の際には壁に穴をあける可能性もあるため、賃貸や借家などの場合は事前に確認を取っておくことが必要です。
モバイルルータ
「モバイルルータ」とは携帯できるWi-Fi通信端末のことです。先ほど説明したホームルータの機体に比べ本体の大きさは10分の一以下で大体スマートフォンくらいの大きさと考えていただければよいです。本体にバッテリーが内蔵されており、また外部からLANケーブルなどを接続しておく必要もないので場所を選ばずに利用することができます。通信速度や機能の詳細は後程詳しく紹介いたします。
モバイルルータと同様な通信環境の運用ができるものに、スマートフォンの「テザリング機能」があります。これは先ほどまで説明したルータとは大きく異なり、皆さんが利用しているスマートフォン本体がモバイルルータのような役割を果たします。通信速度はあなたが現在利用しているスマートフォンと実質同値と考えていただければよいです。このテザリング機能では新たに通信専用端末を用意することなく、自身の手持ちのPCやタブレットなどをインターネット環境に接続することができます。
モバイルルータ14社比較比較
製品のおすすめポイント
- 月間通信容量の制限がなく、高速通信も強力
- 簡単な設定で、快適なインターネットライフを開始できる
- 外でも家でも利用しやすいルーターをお好みで選べる
製品のおすすめポイント
- 3つのネットワークとデータ容量無制限で、快適に利用できる
- 工事不要なので、素早く簡単にスタートできる
- 持ち運べる便利なモバイルルーターなど、データ端末も充実
製品のおすすめポイント
- 午前12時までに申込をすると最短翌日から使えます
- トリプルキャリアで全国どこでもつながりやすい
- さまざまなオプション加入でさらに利用を便利にできます
製品のおすすめポイント
- 4つのプランから「選べるデータ容量」でお得に利用
- 縛りなしWiFiの端末ひとつで国内も海外もそのまま利用可能
- 支払方法も縛りなし。支払い方法も選べます
製品のおすすめポイント
- 利用データ量に縛りがなく最大100GBまで利用可能
- クラウドSIM形式なので国内でも海外でも利用可能
- 契約期間のしばりなし、無償交換など豊富なオプション
製品のおすすめポイント
- 料金プランはちょうどいい30GBとたっぷり使える100GBの2つから選べる
- クラウドSIMだから海外でもそのまま利用できる
- 縛りなしオプションで、いつでも解約手数料無料
製品のおすすめポイント
- 工事費は不要。申込から3ステップで利用開始
- 国内だけでなく海外でもそのまま利用できる
- 3大キャリアを利用できるクラウドSIMだからどこでもつながる
製品のおすすめポイント
- 料金プランは2つ。使い方に合ったプランを選択できる
- 毎月100GB使える。足りなくなったらギガ補給も可能
- SIM不要で3大キャリア対応のモバイルルーター
製品のおすすめポイント
- ワイモバイルのモバイルルータプランは2つ。
- 5G対応機種なら高速接続でストレスフリー
- 同時接続可能台数30台。ビジネスシーンでも使用できます。
製品のおすすめポイント
- 業界最安値を誇っているからこそ、他社よりも1円でも高い場合は値下げを宣言する自信
- 通信速度は下り最大150Mbpsでストレスフリー
- 申込から使用開始まではどこよりも簡単な3ステップで完了
製品のおすすめポイント
- 業界最安級!縛りなしプランでもモンスター級の安さ。
- 解約金0円の縛りなしプランから2年契約プランの変更が可能
- 容量が足りないときには、ギガ追加が可能です。
製品のおすすめポイント
- 連続通信時間は約10時間。外出時の長時間利用も安心
- テザリング接続可能台数はMAX16台。スマホだけでなくPCやタブレットも接続可能
- 料金プランはシンプル。使った量に合わせて自動で計算してくれるのでわかりやすい。
製品のおすすめポイント
- 超高速インターネットをモバイルルーターで手に入れる
- Wi-Fi6対応、ワイヤレスで高速。さらに安定した通信
- アンテナ内臓クレードルでさらに安定した5G通信を実現
モバイルルータのメリット3つ
ここではモバイルルータを利用する上でのメリットを大きく分けて5つ紹介します。
1.持ち運びができる
名前からも推測できる通り、モバイルルータは持ち運びできることが一番のメリットであるといえます。本体にバッテリーが内蔵されているため常時給電する必要もなくどこでも利用することができます。外出先や移動中など自分の任意の場所・時間で安定したインターネット接続を利用することができます。
2.携帯電話よりも通信料が安い
モバイルルータのメリットの2つ目は通信料がスマートフォンより安いということです。
例えば一か月あたり50GBという契約を想定した場合、モバイルルータは3000円以下で利用できるのに対し、スマートフォンは平均で6000円以上かかることが一般的です。よって同容量で比較した場合モバイルルータはスマートフォンのおよそ二分の一の価格で利用できることになります。
3.工事不要で即利用できる
先ほど冒頭で紹介しました光回線は、自宅で利用する際開通工事が必要で利用までに長くて数か月待たされることもあります。この点モバイルルータは端末が手元に届くと即日利用することができますので、利用したいと考えてから最短で利用できるインターネット回線としてメリットがあるといえます。
提供会社によってはモバイルルータを即日発送してくれる場合もあり、早ければ次の日から利用できるということも考えられます。このように契約開始後から最短で利用できることから、光回線やホームルータが開通するまでの間のつなぎとしてモバイルルータを契約するという選択肢も考えられるでしょう。
モバイルルータのデメリット2つ
ここではモバイルルータを利用する上でのデメリットを大きく分けて2つ紹介します。
1.通信制限がある
これはモバイルルータとスマートフォンの両方に共通していることですが、「月〇GB」というように通信制限が設けられていることが多いです。
そしてこの契約容量を超えて通信を行ってしまうと、通信速度が平常時のおよそ200分の1まで低下するといわれています。外出先での作業中やリモート会議中などにこの通信制限になってしまうと、ネット上のほとんどの作業が実質不可能になります。よって契約容量を選ぶ際は運用形態や利用するアプリケーションの通信容量、頻度などを考慮したうえで最適な通信容量を選ぶことをおすすめします。
参考として利用が想定されるアプリケーションのおよその通信量を記載しておきます。(1,000MB=1GB)
ビデオ通話(Zoom、Teams等)|500MB/1時間
動画視聴(YouTube等)|150MB/1時間
2.通信速度が安定しない
これはモバイルルータに限らず無線接続の回線すべてに当てはまることなのですが、通信速度が常に安定しているとは限りません。わかりやすい例を挙げるならば、スマートフォンを使っていてネットがつながりにくい時はありませんか?このような時、大体の原因としては建物の地下や高層ビルの付近、もしくは人ごみの中、大勢がインターネットを利用する時間帯など利用する場所や時間帯などに影響を受けていると考えられます。モバイルルータもこれと同様に使う場所や時間帯によっては接続状態が不安定になることも考えられます。
しかし、これは屋外で通信するときには避けることはほぼできない事象であるとも言えますので、そこまで気にする必要もないかと思います。業種によっては常に安定したネットワーク環境下でデータを監視する必要があるといった人もいるかもしれません。そのような場合は自宅やオフィスなどの光回線が整備されている、接続が確立された場所で通信することをおすすめします。
モバイルルータの選定時のポイント4つ
モバイルルータはプロバイダも多く実際どれを選んだらよいか、わからない人が多いと思います。大出はそんなときに参考にしていただきたい選定時のポイントを4つ紹介します。
使用回線
モバイルルータを選ぶうえでまず重要になるのがそのルータの使用回線です。
回線によっては対応していない地域・エリアなども存在するので、あらかじめ自身が利用を想定している場所をカバーしている回線はどこか調べておく必要があります。この点に関しては契約時の住所入力画面で、利用可能地域か否かを自動判別してくれることもあります。
エリア検索をして直接確認したい人は以下のURLからご確認ください。
au、WiMAX : https://www.uqwimax.jp/wimax/area/
docomo : https://www.nttdocomo.co.jp/area/
SoftBank : https://www.softbank.jp/mobile/network/area/
機体のスペック
モバイルルータはわかりやすく言うと通信用シムカードの器でスマートフォンのようなものです。よって端末によって性能が異なります。ここでは比較の際に参考にしていただきたい性能比較の指標を3つ紹介します。
最大通信速度
モバイルルータの端末によってデータの送受信(上り・下りと表記される)の速度が違います。簡単に言うと端末代金や基本料金が高いものは通信速度に関する機能も高性能だと考えてください。予算の許す範囲内で最も通信速度が速いものを選んでくださいね。
ここで注意点ですが、表記されている通信速度は理論上の最大値であり、必ずその速度での通信を保障するというものではありません。
同時接続台数
モバイルルータでは、そのルータに同時に接続できる端末数があらかじめ決まっています。ほとんどの場合、契約条件に最大接続台数が明示されています。
この同時接続台数ですが、1つのルータに複数台の端末を接続した場合、イメージとしては通信速度が1/接続台数に低下すると考えていただければ良いです。よって速度を落とさずに利用したい場合は、「メインの端末だけを接続」などのように使うことをおすすめします。
バッテリー容量
先ほども説明しましたが、モバイルルータはいわばスマートフォンのようなものです。よって端末の内部にはバッテリーが内蔵されており、そのバッテリーの容量内は電源に端末を接続することなく利用できます。
バッテリー容量はmAhと表示されておりこの数字が大きくなればなるほど使用可能時間も長くなります。また本体に大きなディスプレイが搭載されているものは、本体の通信以外にディスプレイの発色などにもバッテリーの容量を使用するのでその分バッテリーのもちも悪くなるといえます。
通信容量
契約時に選択することのできる通信容量ですが、大きく分けて3つの種類に分かれます。
月間制限
これは1か月〇GBまでのようなタイプで選択できる通信容量の選択肢です。ここで定められている通信容量を超えて通信してしまうと通信速度が低速に切り替わります。
無制限(日単位での制限あり)
これは実質無制限タイプといって、月間の通信料は定められていないものの1日当たり〇GBまでというように日単位で通信容量が決められているものを指します。例えば実際の例ですと、3日間で10GBを通信してしまうと翌日の夜間帯のみ速度制限がなされる、などがあります。
完全無制限(日単位での制限なし)
これは完全に通信容量が無制限の契約タイプです。1日当たりの制限も月間当たりの制限もないため、常識の程度を逸脱するほどの膨大な通信を行った場合を除いて、通信が制限されることはありません。
モバイルルータかテザリング機能か?
ここでは屋外での利用を前提に、モバイルルータとスマホのテザリング機能、どちらが良いか検討したいと思います。
この両者を比較した際に、モバイルルータの利点としては通信専用端末として利用することができ、デザリング機能を使った場合と比較して、スマートフォンのバッテリーが切れることでインターネット接続ができなくなることがないことがメリットとして挙げられます。
スマートフォンのテザリング機能のメリットとしては、
- 手持ちのスマホがそのまま使えるため、専用端末を用意しなくてもいい
- 専用端末を持ち運ぶ必要がなく、無駄な場所をとらない
- モバイルルータよりも操作がしやすく契約の変更もスマホ上で完結する
以上の点を考慮すると、スマートフォンのテザリング機能を活用したほうが追加コストも抑えられ良い場合も考えられます。例えば月間の契約でしたらモバイルルータのほうがトータルコスト的に安くなりますが、1日だけや数日だけといったスポットの利用の場合はむしろデザリング機能を使ったほうが最低コストで利用可能です。
最近ではeSIMと呼ばれる電子シムカードが利用され始めました。これはスマートフォン内にプロバイダから提供された「暗証番号」と「パスワード」の2点を入力するだけでネットワークが利用できるようになるというもので、有形のシムカードを挿入する必要がありません。これにより利用者はシムカードの到着を待つことなく、ネット上で手続きをするだけでインターネット契約を完結させることができます。
筆者が実際にeSIMの契約をやってみた結果、ものの5分ですべての手続きが完結しインターネットが利用できるようになりました。私が実際に契約したpovoと呼ばれるキャリアには「24時間データ使い放題990円」というプランがあり、出先でリモート会議を行う際などのデータを多く消費しそうなときにこのプランを購入して適宜利用しています。月額基本料もなく、自分の使いたいプランをアプリ上から選択するだけで即利用することができます。
このように格安シム×テザリング機能という使い方をするだけで、最低コストでモバイルルータのような運用が可能になります。
このeSIMに関してですが、iPhoneでは以下のすべての機種がデュアルシム機能に対応しており、1つの端末内で「物理的なnano-SIM」と「eSIM」の2つのシムカードを利用することができます。
- iPhone 13 Pro Max、13 Pro
- iPhone 13、13mini
- iPhone 12
- iPhone 11
- iPhone XS、XS MAX
- iPhone XR
スマホ内の設定で、データ通信はeSIM、電話はnano-SIMといったように利用機能によって柔軟に変更することもできるので是非ご活用ください。
利用目的を明確にして最適な選択を
いかがだったでしょうか。これからモバイルルータの導入を考えている人や、現在利用しているプランを見直したい人、閲覧している人の境遇は様々だと思います。
しかし、モバイルルータは特にネット上で情報が錯綜しており、悪質なものも多少なりとも存在します。この中で情報の取捨選択を行うのは難しいと思います。ですので、この記事を参考にして「なぜモバイルルータが必要なのか」「テザリング機能でもよいのではないか」という点を改めて確認していただければと思います。情報に惑わされず賢明な選択をしてくださいね。