製品を導入することになった背景

2019年8月、株式会社梓設計は新オフィス「HANEDA SKY CAMPUS」に本社機能を移転しました。このオフィスは「メガプレートオフィス」という新たなオフィスデザインを採用しており、社内全体を容易に見渡せる空間を作り出しています。このオフィスデザインは、フリーアドレス制と併用することで、フラットなコミュニケーションを促進することを目的としています。情報システム部の主任によれば、この新オフィスは株式会社梓設計にとってのチャレンジの場であり、新しい働き方やITツールの活用を検討していたとのことです。

導入前に企業が抱えていた課題

株式会社梓設計は、移転前の旧オフィスでフリーアドレス制を段階的に導入しており、社員からは良い反応を得ていました。しかし、フリーアドレス化を進める中で「誰がどこにいるのかわからない」という課題が浮上しました。特に、新オフィスの「メガプレートオフィス」は非常に広大なため、社員の居場所を瞬時に把握することが難しくなるという懸念がありました。

導入前の課題に対する解決策

この課題を解決するために、株式会社梓設計は様々なベンダーの屋内位置情報システムを検討しました。その中で「PHONE APPLI PLACE」(旧:居場所わかるくん)を採用する決定を下しました。この製品の特徴として、Wi-Fiを使用して位置を特定できる点が挙げられます。他のシステムはビーコンを使用して位置を特定する仕組みであったため、広大なオフィス空間での位置特定には適していないと判断されました。一方で、PHONE APPLI PLACEはWi-Fiによる位置検出にも対応しており、株式会社梓設計が採用している「Cisco Meraki」というネットワークインフラとも互換性があったため、この製品が選ばれました。

製品の導入により改善した業務

「PHONE APPLI PLACE」の導入により、社員の居場所をリアルタイムで確認することが可能となりました。社員はiPhoneのアプリ画面から他の社員を検索することで、オフィスのレイアウト図上にその社員の現在位置が表示されるようになりました。これにより、社員間のコミュニケーションがスムーズに行われるようになりました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うテレワークの増加にも対応しており、在宅勤務中の社員の居場所やステータスも確認することができるようになりました。これにより、社員の安心感が向上し、より効率的な業務遂行が可能となったと評価されています。