導入前に企業が抱えていた課題

空調メーカーとして顧客サポートに注力しているダイキン工業株式会社では、24時間365日のサポート体制で問い合わせ対応を行っているダイキンコンタクトセンターを設置しているが、業務基盤であるCRM環境の老朽化に伴い、新たな環境への移行が必要に。合わせて、社内向けのFAQを集めたナレッジシステムもサーバーOSのサポート期限が迫っており、新たな環境への刷新が急務に。

導入前の課題に対する解決策

既存の業務フローを維持して移管できることを前提に、業務効率化やマルチチャネル対応による顧客満足度向上をはじめ、事業貢献につながるアウトバウンドに向けた仕組みづくり、そして障害が発生しても業務が継続できるBCP観点を要件に掲げ、新たなCRM基盤を選定。(※図1)空調機という季節商品を扱う同社だけに、繁忙期と閑散期の差が激しいコンタクトセンター業務に対応できるよう、同時接続数でのライセンス体系を持つテクマトリックスが提供するコンタクトセンターCRMシステム「FastHelp5」およびFAQナレッジシステム「FastAnswer2」に注目。自社が契約したクラウド上にCRM環境が整備できるため、基幹システムとの連携や技術的な対応がスムーズな点も高く評価した。

製品の導入により改善した業務

お問合わせ対応時にお客さまへ渡している資料も応対履歴に紐付けて管理できるため、情報共有がスムーズになり、担当者以外でも状況が把握しやすくなった。また対応完了までの期間が長い案件でも、応対履歴に対して過去の経緯が全て紐付けて管理できるため、引き継ぎ漏れがなくなった。様々な情報をFastHelp5で一括検索・対応できるため、お客様をお待たせすることなく、お客様満足度の向上にも貢献している。現在は電話・メール・SMSでの応対履歴FastHelp5にて統合しているが、将来的には音声自動応答システムなどの他システムとも連携し、マルチチャネルのお客さま対応の基盤として育てていく。 東西2箇所のコンタクトセンター合わせて1000名以上がFastHelp5にてお客さまの応対業務を実施、主に空調関連事業の総合窓口として年間200万件ほどの問い合わせ対応を行っている。FastHelp5によって問い合わせカテゴリを軸にした自動引き継ぎなどが可能になっただけでなく、メールも含めた複数チャネルの統合によって管理工数の大幅削減を実現。業務の平準化や教育を実施するSVの負荷軽減にもつながることで、安定的なコミュニケーターの定着にもつながるはずだと期待を寄せている。