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エンタープライズサーチ比較10選|AI機能・RAG連携で検索コストを削減【2025年最新】

この記事で解説すること

ビジネスマンは勤務時間の約20%を「探し物」に費やしていると言われており、これは企業にとって年間数千万円規模の「見えない損失」となっています。この課題を解決するのが、社内のあらゆるデータを横断的に検索できる「エンタープライズサーチ(企業内検索エンジン)」です。本記事では、エンタープライズサーチの基礎から、導入による驚くべきコスト削減効果、そしてAI機能を搭載した最新のおすすめ製品10選を徹底比較・解説します。

「エンタープライズサーチ」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
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  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
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    • OCR機能
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    • 絞り込み検索(ファセット機能)
    • サジェスト機能
    • タグ検索
    • 検索結果のランク付け
    • API連携
    • スケーリング
    • 自然言語処理機能
    • ハイライト表示・ソート表示
    • 多言語対応
    • ChatGPTと連携
    • 検索結果のログ分析
    • 検索履歴
    • 重複データ対応
    • 関連文書検索
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  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
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大手EC半数以上が導入
初期費用 要相談
利用料金 要相談
あり
NaviPlusサーチの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
精度が向上する社内AI
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
3千社導入の安心実績
初期費用・サポート費用 0円
プラン 8 4,800円/月額
プラン 15 9,000円/月額
プラン25 15,000円/月額
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
利用料金 要相談
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
エンタープライズ 5,000米ドルから
Premium お問い合わせください
IBM Cloud Pak for Dataカートリッジ お問い合わせください
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
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パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 250万円
備考
初期費用はソフトウェアライセンスおよびハードウェア込みの価格です。
利用料金 60万円/年額
備考
ユーザー数等の条件次第で費用は変動します。別途年間費用が発生します。
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
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電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
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初期費用 要相談
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クラウド型ソフト 
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初期費用 要相談
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クラウド型ソフト 
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利用料金 要相談
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
FSエディション 要相談
備考
高コストパフォーマンスを発揮するファイルサーバー検索エンジンです。
RAエディション 要相談
備考
ファイル共有に便利な機能が満載のプランです。ファイルサーバーを丸ごとWEB共有できます。
CMエディション 要相談
備考
ファイルサーバーの文書管理体制を強化したプランです。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
Enterprise Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は無制限で、クライアント数も無制限です。導入規模は1,000名以上の企業です。
WorkGroup Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は750万文書で、クライアント数は無制限です。導入規模は100名以上の企業全社導入です。
Basic Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は300万文書で、クライアント数は無制限です。導入規模は100名以下の企業部門導入です。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
Developer Edition 810 USD
備考
最初の30日間で最大750時間の無料利用枠があります。
Enterprise Edition 1,008 USD
なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
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電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
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制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

目次

「あの資料、どこに保存したっけ?」「チャットで送られてきたはずなのに見つからない…」
日々の業務で、必要な情報を探すために多くの時間を費やしていませんか?

この課題を解決するのが、社内のあらゆるデータを横断的に検索できる「エンタープライズサーチ(企業内検索エンジン)」です。最新ツールはAIと連携し、単にファイルを探すだけでなく、質問に対してAIが回答を生成する「RAG機能」までも備えています。

本記事では、エンタープライズサーチの基礎から、導入による驚くべきコスト削減効果、そしてAI機能を搭載した最新のおすすめ製品10選を徹底比較・解説します。

\一括でエンタープライズサーチを比較し、導入を検討したい方はこちら!/
価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

1. エンタープライズサーチ(企業内検索)とは?

エンタープライズサーチとは、企業内のあらゆる場所に散在するデジタルデータを、保管場所を意識することなく横断的に検索できるシステムのことです。社内版の検索エンジンとして機能し、業務効率を劇的に改善します。

社内に散在するデータを「一括検索」する仕組み

近年、企業のデータ保管場所は多岐にわたっています。エンタープライズサーチは、ファイルサーバーや社内ポータルといったオンプレミス環境から、「Box」、「SharePoint」、「Slack」、「Salesforce」といったクラウドサービスまで、異なるプラットフォーム上のデータをひとつの検索窓から一括で探し出すことを可能にします。

従来であれば、ファイルサーバーを探して無ければメールを見返し、それでも無ければチャットの過去ログを検索する「検索のハシゴ」が必要でした。

エンタープライズサーチはこの手間を解消し、Googleでインターネット上の情報を探すように、社内のナレッジへ瞬時にアクセスできる環境を提供します。また、ファイル名だけでなく、ファイルの中身(全文検索)まで対象とすることで、記憶が曖昧なドキュメントも発見しやすくなります。

デスクトップ検索やOS標準機能との決定的な違い

「パソコンの検索機能(エクスプローラーやSpotlight)と何が違うのか?」と疑問を持たれる方も多いでしょう。

個人の端末内を探すデスクトップ検索に対し、エンタープライズサーチは「組織全体の情報を安全に共有・活用する」ためのインフラとして設計されています。
特に決定的な違いは「権限管理(セキュリティ)」と「スケーラビリティ(拡張性)」です。

比較項目 エンタープライズサーチ デスクトップ検索・OS標準機能
主な検索対象 全社のファイルサーバー、クラウドストレージ、データベース、Webサイトなど 個人PC内のローカルファイル、同期済みフォルダ
権限管理 あり(ユーザーの閲覧権限に応じた検索結果を表示。Active Directory等と連携) なし(PCにログインしているユーザーが見られるもの全て)
検索速度 TB(テラバイト)〜PB(ペタバイト)級の大規模データでも数秒で表示 データ量が増えるとインデックス作成や検索に時間がかかる場合がある
目的 組織のナレッジ共有、業務効率化 個人のファイル管理、作業効率化
導入対象 企業全体、部門単位 個人

このように、エンタープライズサーチは単に検索するだけでなく、企業のガバナンスを守りながら情報を流通させるための基盤といえます。

【背景】なぜ今、エンタープライズサーチの普及率が急増しているのか?

かつて2000年代後半にもブームがあったエンタープライズサーチですが、2025年の現在、改めて導入企業が急増しています。その背景には、現代のビジネス環境特有の「3つの切実な課題」があります。

  • SaaS普及による「情報のサイロ化」
    業務効率化のためにSaaSを導入すればするほど、データがあちこちのツールに隔離され、連携が取れなくなる「情報のサイロ化」が深刻化しています。 必要な情報がどこにあるか分からず、ツールを行き来する時間が増大しているため、それらを統合するインターフェースが必要とされています。
  • リモートワークの定着
    オフィスにいれば「あの資料どこにある?」と隣の人に聞けば数秒で解決したことが、リモートワーク環境ではチャットで質問し、回答を待つというタイムラグに変わりました。自己解決率を高めなければ業務が停滞するため、高精度な検索環境の整備が急務となっています。
  • 属人化の解消とナレッジ継承
    団塊ジュニア世代のベテラン社員の退職や、人材の流動化に伴い、個人の中に蓄積されたノウハウ(暗黙知)が失われるリスクが高まっています。過去の提案書やトラブル対応報告書などのドキュメント(形式知)を、「組織」にナレッジを残そうとする動きが加速しています。

enterprise-search-compare

エンタープライズサーチの比較表を表示する

2. 経営課題としての「検索コスト」算出:年間数千万円の損失

多くの企業では、ITシステムへの投資には慎重になる一方で、日々の業務に潜む「検索コスト」は見過ごされがちです。しかし、従業員が情報を探している時間は、積み重なると莫大な人件費の損失となります。

ビジネスマンは1日の20%を「探し物」に費やしている

従業員は1日の業務時間のうち、どれくらいの時間を情報の検索や収集に費やしているのでしょうか。

IT専門調査会社「IDC Japan」などの過去の調査データによれば、ナレッジワーカーは勤務時間の約20%を情報の探索に費やしていると報告されています。

仮に1日8時間勤務として、その20%にあたる「1.6時間」が毎日失われているとすれば、これは企業にとって看過できない生産性の低下です。必要な情報にすぐにアクセスできないことは、単なるストレスだけでなく、経営資源の浪費そのものといえます。

【計算式】あなたの会社の「検索損失額」はいくら?

では、具体的に金額換算するとどの程度の損失になるのでしょうか。以下の計算式を用いることで、自社の概算損失額を算出できます。

  • 損失コスト = 従業員数 × 1日の検索時間 × 平均時給 × 年間営業日数

次の表では、従業員規模ごとの年間損失額を比較しています。
(平均時給:¥3,000、年間営業日数:240日、検索時間:30分または1時間/1日とする。)

従業員数 1日30分のロス(年間損失) 1日60分のロス(年間損失)
100名 ¥36,000,000 ¥72,000,000
500名 ¥180,000,000 ¥360,000,000
1,000名 ¥360,000,000 ¥720,000,000

この試算結果から、わずか1日30分の検索時間であっても、従業員100名規模の企業で年間3,600万円もの損害を生んでいることが分かります。

エンタープライズサーチの導入によってこの検索時間を半減できれば、100名規模の企業でも年間1,800万円相当の時間を本来の業務やクリエイティブな活動に充てることが可能になります。導入コストと比較しても、十分なROI(投資対効果)が見込める施策といえるでしょう。

見えない損失:情報の重複作成と判断ミス

検索コストの問題は、単なる時間の浪費だけにとどまりません。情報が見つからないことによって発生する「質」の低下も深刻な経営リスクとなります。

  • 重複業務
    過去に類似の企画書や調査レポートが作成されているにもかかわらず、それを見つけられないためにゼロから資料を作成し直すケースです。これは時間の二重投資であり、組織のナレッジ活用が進んでいない証左です。
  • 古い情報に基づく判断ミス
    最新の仕様書や規定が見つからず、手元にあった古いファイルを参考にして業務を進めた結果、トラブルや手戻りが発生するリスクです。
  • 顧客対応の遅れ
    カスタマーサポートや営業現場において、過去の対応履歴や製品資料を即座に引き出せないことは、顧客満足度の低下や機会損失に直結します。

エンタープライズサーチは、こうした「見えない損失」を防ぎ、組織全体の意思決定スピードと品質を向上させるための防波堤としての役割も担っています。

一括でエンタープライズサーチを比較し、導入を検討したい方はこちら!
価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

3. エンタープライズサーチの新機能|ベクトル検索・RAG

従来のエンタープライズサーチは「ドキュメントを探し出すツール」でしたが、2024年以降のトレンドは、AIと連携して「ユーザーの質問に直接回答するツール」へと劇的な進化を遂げています。
この変化を支えるのが「ベクトル検索(連携)」と「RAG」という2つの技術です。

キーワード検索の限界と「ベクトル検索(意味検索)」

これまでの検索システム(キーワード検索)では、入力した単語とファイル内の単語が一致しなければヒットしませんでした。例えば、「自動車」と検索した場合、文書内に「車」や「車両」としか書かれていなければ、たとえ重要な資料であっても検索結果には表示されません。

この課題を解決するのが「ベクトル検索(意味検索)」です。 ベクトル検索では、AIが言葉の意味を数値(ベクトル)化し、意味的に近いものを探し出します。これにより、表記揺れや類義語、あるいは「〇〇について知りたい」といった自然言語での曖昧な質問でも、的確な情報を提示できるようになります。

以下の表は、従来の検索とAIを活用した検索の違いをまとめたものです。

比較項目 キーワード検索(従来型) ベクトル検索(AI連携型)
検索の仕組み 単語の完全一致・部分一致 言葉の意味(文脈)の近さ
表記揺れ対応 辞書登録など手動設定が必要 自動対応(引越 ≒ 引っ越し ≒ 転居)
検索クエリ 「就業規則 交通費」 「交通費の申請方法を教えて」
メリット 明確な型番や名称の検索に強い 曖昧な記憶や自然文での探索に強い

生成AIが回答を作成する「RAG(検索拡張生成)」の衝撃

さらに注目を集めているのが、RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)です。これは、エンタープライズサーチで検索した社内データを、ChatGPTなどの生成AIに読み込ませ、質問に対する「回答」を生成させる技術です。

一般的な生成AIは、学習データに含まれていない社内の個別事情(最新の製品仕様や社内規定など)を知りません。しかしRAGを用いれば、AIは検索結果として得られた社内ドキュメントを参照しながら回答を作成できるため、社内情報に基づいた正確な答えを返すことが可能になります。

  • 従来: 検索結果から「就業規則.pdf」を見つけ、自分でファイルを開き、該当箇所を探して読む。
  • RAG活用: チャットで「忌引休暇は何日?」と聞くと、AIが規定を参照し「配偶者の場合は○日です(参照:就業規則 第○条)」と即答する。

「社内Wiki」を作らなくても、検索窓がコンシェルジュになる

この技術進化がもたらす最大のメリットは、「ナレッジベース整備の工数削減」です。

これまでは、社内の問い合わせを減らすために、総務部やIT部門が時間をかけて「社内Wiki」や「FAQサイト」を手動で更新する必要がありました。しかし、AI連携型のエンタープライズサーチであれば、AIがコンシェルジュのように既存のWord、Excel、PDF、PowerPointなどのファイルから情報を抽出してくれます。

「マニュアルを作る時間がない」という企業こそ、散在するドキュメントをそのままAIの知識源に変えることができるエンタープライズサーチの導入が、最も効率的な解決策となるでしょう。

enterprise-search-compare

エンタープライズサーチの比較表を表示する

4. 失敗しないエンタープライズサーチの選び方

エンタープライズサーチ製品は国内外を含め多数存在しますが、機能や得意分野は千差万別です。
自社の課題にマッチした製品を選ぶために、必ず確認すべき5つの比較軸を解説します。

  1. 検索対象(コネクタ)の豊富さ
  2. アクセス権限の引き継ぎ
  3. 日本語処理能力とOCR精度
  4. 導入形態(SaaS型 vs オンプレミス型)
  5. AI機能の実用性(要約・RAG)

①検索対象(コネクタ)の豊富さ

まず最優先で確認すべきは、自社で利用しているデータソースに標準で対応しているかという点です。

企業によってデータの保管場所は異なります。顧客データは「kintone」にあるのか、Excelでまとめているのか。技術資料はオンプレミスのファイルサーバーにあるのか、「Dropbox」や「Google ドライブ」などのクラウドツールにあるのか。導入したい製品が自社の主要ツールへの接続コネクタ(アダプタ)を提供しているかを確認してください。

標準コネクタがない場合、個別のAPI開発が必要となり、導入コストや期間が大幅に増大する可能性があります。

②アクセス権限の引き継ぎ

2つ目のポイントは、既存のアクセス権限をスムーズに引き継ぐことができるか、という点です。

企業内のドキュメントには、「役員のみ閲覧可能」「人事部のみアクセス可」といった厳密なセキュリティ設定(ACL:アクセスコントロールリスト)が施されています。エンタープライズサーチ導入時に、この権限設定を自動で同期・継承できる機能が不可欠です。

もし権限連携が不十分だと、検索結果に見えてはいけないファイルが表示されてしまったり、人事異動のたびに検索システム側でも手動で権限変更を行う必要が生じたりと、運用負荷が跳ね上がります。

③日本語処理能力とOCR精度

3つ目は、検索エンジンの「日本語理解力」です。

日本語は英語と異なり単語の区切りが明確でないため、高度な形態素解析やN-gram(Nグラム)といった技術が必要です。特に、同義語辞書の充実度(例:「見積書」と「見積り」を同一視するなど)は検索体験に直結します。

また、製造業や建設業などでは、紙の図面やスキャンしたPDFを検索したいというニーズも強いでしょう。画像内の文字を認識する「OCR(光学文字認識)」機能の精度や速度も、製品選定の重要なファクターとなります。

④導入形態(SaaS型 vs オンプレミス型)

4つ目は、システムの提供形態です。手軽な「SaaS(クラウド)型」か、自社環境に構築する「オンプレミス型」か、それぞれのメリット・デメリットを比較して決定します。

次の表では、導入形態ごとの一般的な特徴を比較しています。

比較項目 SaaS(クラウド)型 オンプレミス型
初期費用 安価(月額課金がメイン) 高額(サーバー機器・ライセンス購入費)
導入スピード 速い(数日〜数週間で利用開始) 遅い(数ヶ月〜半年かかることも)
セキュリティ 事業者の環境にデータを預ける 自社内でデータが完結(秘匿性が高い)
カスタマイズ 制限あり(設定範囲内での変更) 柔軟(自社独自の要件に対応可能)
メンテナンス 不要(事業者が実施) 必要(自社でサーバー保守・更新)

近年はSaaS型が主流ですが、金融機関や研究機関など、データを社外に出すことが許されない組織ではオンプレミス型、あるいは両者を組み合わせたハイブリッド型が選ばれる傾向にあります。

⑤AI機能の実用性(要約・RAG)

最後のポイントは、最新トレンドであるAI機能の実用性です。

単に「AI搭載」と謳っていても、その中身は様々です。以下のポイントをチェックしましょう。

  • 参照元の明示:AIが生成した回答に対し、「この回答はファイルAの3ページ目を参照しました」というリンク(出典)が明確に付与されるか。これはAIのハルシネーション(嘘)を見抜くために必須の機能です。
  • 学習データの範囲:自社のデータだけを対象に回答を生成し、インターネット上の一般情報は含めない(あるいは区別する)制御ができるか。

AI機能は業務効率を飛躍的に高めますが、誤った情報を信じ込んでしまうリスクも伴います。安全に使うためのガードレール機能が充実している製品を選びましょう。

「エンタープライズサーチ」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • エンタープライズサーチ
    • OCR機能
    • ユーザー辞書
    • サムネイル表示(プレビュー)
    • 絞り込み検索(ファセット機能)
    • サジェスト機能
    • タグ検索
    • 検索結果のランク付け
    • API連携
    • スケーリング
    • 自然言語処理機能
    • ハイライト表示・ソート表示
    • 多言語対応
    • ChatGPTと連携
    • 検索結果のログ分析
    • 検索履歴
    • 重複データ対応
    • 関連文書検索
    • アクセス権限管理・認証設定
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
大手EC半数以上が導入
初期費用 要相談
利用料金 要相談
あり
NaviPlusサーチの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
精度が向上する社内AI
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
3千社導入の安心実績
初期費用・サポート費用 0円
プラン 8 4,800円/月額
プラン 15 9,000円/月額
プラン25 15,000円/月額
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
エンタープライズ 5,000米ドルから
Premium お問い合わせください
IBM Cloud Pak for Dataカートリッジ お問い合わせください
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 250万円
備考
初期費用はソフトウェアライセンスおよびハードウェア込みの価格です。
利用料金 60万円/年額
備考
ユーザー数等の条件次第で費用は変動します。別途年間費用が発生します。
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
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電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
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問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
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クラウド型ソフト 
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初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
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初期費用 要相談
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FSエディション 要相談
備考
高コストパフォーマンスを発揮するファイルサーバー検索エンジンです。
RAエディション 要相談
備考
ファイル共有に便利な機能が満載のプランです。ファイルサーバーを丸ごとWEB共有できます。
CMエディション 要相談
備考
ファイルサーバーの文書管理体制を強化したプランです。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
Enterprise Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は無制限で、クライアント数も無制限です。導入規模は1,000名以上の企業です。
WorkGroup Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は750万文書で、クライアント数は無制限です。導入規模は100名以上の企業全社導入です。
Basic Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は300万文書で、クライアント数は無制限です。導入規模は100名以下の企業部門導入です。
制限なし
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電話 / メール / チャット /
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利用料金 要相談
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電話 / メール / チャット /
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備考
最初の30日間で最大750時間の無料利用枠があります。
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5. 【国内製品】実績豊富なエンタープライズサーチ5選

日本企業のIT環境は、複雑な権限設定や独特な商習慣があり、海外製品よりも国内ベンダーの製品がマッチするケースが多く見られます。ここでは、特に実績豊富でサポート体制も手厚い、おすすめの国内製品を5つ紹介します。

以下の表は、紹介した5製品の主な特徴を比較したものです。

製品名 主なターゲット・特徴 提供形態 AI・RAG機能
NaviPlusサーチ EC・Webサイト向け
顧客向け検索、売上最大化
クラウド(SaaS) あり(AI検索等)
NotePM 情報共有・Wiki
マニュアル作成、ナレッジ蓄積
クラウド(SaaS) あり(AI要約等)
QuickSolution 大規模向け
超高速検索、多言語対応
オンプレミス
クラウド
あり
Neuron ES コスパ・実績重視
ユーザー無制限、OCR標準搭載
オンプレミス
クラウド
あり
SAVVY/EWAP 整理・管理重視
多観点ツリー、文書管理機能
オンプレミス
クラウド
あり

NaviPlusサーチ

NaviPlusサーチ」は、DGビジネスマーケティング(Digital Garage Group)が提供する、WebサイトやECサイト向けの高機能・多機能な検索ソリューションです。

大手ECサイトの半数以上が導入するほどの圧倒的な実績を持ち、自社のECサイトや会員制ポータルサイトにおける「商品検索」や「FAQ検索」の精度を高めたい企業にとっては最適な選択肢です。表記ゆれ対応、サジェスト機能、ドリルダウン(絞り込み)など、ユーザーが迷わずに目的の商品へたどり着くための機能が網羅されています。

【連携・活用事例】「NaviPlusレコメンド」や「NaviPlusレビュー」といった同シリーズ製品と連携することで、検索だけでなく顧客体験(CX)全体の向上と売上最大化を支援します。

NotePM

エンタープライズサーチ専用製品ではありませんが、特定の用途(ナレッジ共有・マニュアル管理)に特化したツールも、高い検索能力を備えています。

例えば、「NotePM」は、社内Wikiやマニュアル作成ツールとして知られていますが、強力な全文検索機能を持っています。Word・Excel・PDFなどのファイルの中身まで検索できるため、マニュアルや日報をNotePMに集約することで、実質的な検索基盤として機能します。

活用事例】「ファイルサーバーを検索する」のではなく、「検索しやすい場所に情報を書き溜める」というアプローチを取りたい企業にとっては、こうした情報共有ツールも有力な選択肢となります。

QuickSolution(住友電工情報システム)

QuickSolution」は、住友電工情報システムが提供する、5,500サーバーの導入実績を誇るエンタープライズサーチです。

最大の特徴は、数100TB(テラバイト)からPB(ペタバイト)級の超大規模データであっても、高速かつ確実に検索できるパフォーマンスの高さです。社内のファイルサーバー、Webサイト、データベース、クラウドサービスなど、あらゆるデータソースを横断検索できます。

連携・活用事例】AI機能、検索文の意味を理解する「セマンティック検索」や、チャットボットとの連携により、「絶対に検索漏れを起こしたくない」「大規模組織で運用したい」という企業に最適です。

Neuron ES(ブレインズテクノロジー)

Neuron ES」は、ブレインズテクノロジーが開発し、400ライセンス以上の導入実績があり、多くの企業で業務効率化を実現しています。月額9万円〜(サブスクリプション型)で利用でき、ユーザー数も無制限。また、長期利用向けの「ライセンス買取型(180万円〜)」も選択可能です。

ファイルサーバーや社内ポータルなどのオンプレミス環境から、Box、SharePoint Online、Googleドライブなどのクラウドストレージまで、保管場所を意識せずに横断検索が可能です。検索エンジンが自らデータを取得しに行くため、ChatGPT等の外部サービスへいちいちファイルをアップロードする手間がありません。セキュリティを保ったまま「社内ナレッジに基づく回答」を得られます。

【導入事例】スキャンした画像PDFや図面内の文字情報も検索対象にできるため、紙資産の多い製造業や建設業で特に重宝されています。

SAVVY/EWAP(ジップインフォブリッジ)

SAVVY/EWAP」は、超高速全文検索エンジンと独自の「多観点ツリー」機能を搭載した情報検索システムです。単にファイルを探すだけでなく、情報の「見える化」と「使える化」を強力に推進します。

物理的なフォルダ構造を変えることなく、検索結果を「日付別」「作成者別」「重要度別」など、様々な切り口で仮想的にフォルダ表示できる独自機能です。文書の作成から保管、自動廃棄までのライフサイクル管理や、ワークフローシステムとの連携による決裁文書管理など、検索以上のドキュメント管理ニーズにも対応します。

【連携・活用事例】 Box連携や生成AI連携に対応しており、契約書管理やコールセンターのナレッジ検索など、多様な業務シーンでの改善実績があります。また、紙図面をデジタル化してファイルサーバーに保存し、顧客情報と紐付けて管理できるため、製造業・図面管理にて重宝されています。

6. 【海外製品】注目のエンタープライズサーチ5選

海外製ツールは、技術の先進性において市場をリードしています。「社内版Google」を目指す企業や、最新のAI技術をいち早く取り入れたい企業にとって、以下の5製品は必見の選択肢です。

以下の表では、海外・AI特化型ツールの特徴を比較しています。

製品・サービス名 主な特徴・強み 推奨される企業・シーン
Glean AIネイティブ
強力なパーソナライズとRAG
最新のAI検索体験をすぐに導入したい企業
Elastic Enterprise Search カスタマイズ性
検索エンジンのデファクトスタンダード
自社開発力があり、独自要件を実現したい企業
Gemini for Google Workspace Google連携
Drive/GmailデータのAI活用
Google Workspaceを全社導入している企業
Microsoft 365 Copilot Office連携
Microsoft環境内での回答生成
Microsoft 365を中心に業務が完結している企業
IBM Watson Discovery 分析・インサイト
高度なテキストマイニング
契約書分析や研究開発など専門的な用途

Glean(グレン)

Glean」は、元Googleのエンジニアによって設立され、シリコンバレーで最も注目を集めているAIエンタープライズサーチの一つです。「社内版Google」とも称されるその検索体験は、圧倒的な使いやすさと精度の高さを誇ります。

最大の特徴は、強力なパーソナライズ(個人化)機能です。ユーザーの所属部署、プロジェクト、頻繁にやり取りする同僚などの情報を学習し、同じキーワードで検索しても、人によって最適な結果を表示します。また、RAG機能(Glean Chat)が標準搭載されており、セキュリティを遵守しながらチャットでの情報取得が可能です。

Elasticsearch / Elastic Enterprise Search

Elasticsearch」は、世界で最もダウンロードされているオープンソースの検索エンジンです。この強力なエンジンをベースに、企業向けにパッケージ化したのが「Elastic Enterprise Search」です。

開発者向けのツールという印象が強いですが、その分カスタマイズ性は群を抜いています。自社のアプリに検索機能を組み込んだり、特殊なデータ構造に合わせてチューニングしたりといった高度な要件に対応可能です。

Gemini for Google Workspace(Google)

Gemini for Google Workspace」は、Googleが提供する企業向けの生成AIアドオンです。Googleドライブ、Gmail、ドキュメント、スプレッドシート内の情報をAIが横断的に検索・参照し、ユーザーの指示に基づいて回答や資料作成を行います。

Google Workspace環境内での検索・活用において、これ以上ない親和性を発揮します。また、開発者向けには「Gemini Enterprise」等のプランを通じ、Google Cloud上のデータと連携した高度なAI検索アプリの構築も可能です。

Microsoft 365 Copilot(Microsoft)

Microsoft 365 Copilot」は、Microsoft 365環境(Teams, Outlook, OneDrive, SharePointなど)における実質的なエンタープライズサーチ兼AIアシスタントです。

Teamsで「先週の会議で決まった予算は?」と質問すれば、関連するExcelやメール、会議録画から情報を抽出して回答してくれます。Microsoft製品のエコシステム内であれば、別途検索ツールを導入せずとも強力なナレッジ活用が可能です。

IBM Watson Discovery(IBM)

IBM Watson Discovery」は、IBMのAI技術「Watson」を搭載したエンタープライズ検索およびテキスト分析プラットフォームです。

単なる検索にとどまらず、ドキュメント内の傾向分析や異常検知といった「インサイト(洞察)の発見」に強みを持ちます。契約書の条項チェックや、技術文書からのノウハウ抽出など、専門性の高いドキュメント処理が必要な大企業や研究機関で多く採用されています。

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7. 導入前に知るべき3つのリスクとセキュリティ対策

エンタープライズサーチは「社内の情報を何でも見つけられる」という強力なメリットを持つ反面、運用方法を誤ると重大な情報漏洩や業務混乱を招くリスクも孕んでいます。製品選定時や導入前に必ず押さえておくべき「3大リスク」と、それを技術的に解決する具体的な対策を解説します。

以下の表で、主なリスク要因と、備えるべき対策機能をまとめました。

リスク要因 懸念される事態 必須となる対策機能
権限管理の不備 平社員が「役員報酬リスト」や「人事評価シート」を検索・閲覧できてしまう ACL(アクセスコントロールリスト)連携:
Active Directory等の権限情報を同期
AIの嘘やミス
(ハルシネーション)
生成AIが、社内規定に存在しない嘘のルールを回答し、業務ミスが発生する 参照元(出典)の明示:
回答の根拠となるファイルへのリンク表示
ノイズ
(検索精度の低下)
古い議事録や一時ファイルばかりヒットし、肝心の最新情報が見つからない 検索対象のフィルタリング:
更新日時やフォルダによる絞り込み設定

【権限管理】役員報酬や人事評価が見えてしまう?

最も深刻なのが、閲覧権限のない重要機密が検索結果に表示されてしまうリスクです。ファイルサーバーやクラウドストレージには、「役員のみ」「人事部のみ」といったアクセス権が設定されていますが、検索システムがこれを無視してインデックス(索引)を作成してしまうと、本来見えてはいけないファイルまで誰でも検索できてしまいます。

この問題を防ぐために必須なのが、「ACL(アクセスコントロールリスト)連携機能」です。 これは、「Active Directory」などの認証基盤と連携し、ユーザーがログインした際に「そのユーザーが閲覧権限を持っているファイルだけ」を検索結果に表示する仕組みです。

製品選定の際は、単に「権限設定ができる」だけでなく、「既存のファイルサーバーの権限を自動で継承・同期できるか」を確認してください。手動設定が必要な製品では、人事異動のたびに設定漏れが発生し、セキュリティホールの原因となります。

【ハルシネーション】AIが社内規定について嘘をつく?

RAG(検索拡張生成)などのAI機能を活用する場合、「ハルシネーション(もっともらしい嘘)」への対策が不可欠です。例えば、AIに「交通費の精算期限は?」と聞いたとき、AIが学習データに含まれる他社のルールや一般論を混同して、「翌月末までです(実際は当月中)」と誤った回答をする可能性があります。

これを防ぐためには、AIが回答を作成する際に、「参照元ドキュメントへのリンク(出典)」を必ず明示する機能を持つ製品を選びましょう。「この回答は『経費精算マニュアル_2024年度版.pdf』の5ページ目を参照しました」と提示されれば、ユーザーはワンクリックで一次情報を確認でき、AIの回答を鵜呑みにすることなく業務を進められます。

【ノイズ】ゴミデータばかり検索されて使えない?

3つ目は、検索結果に不要なファイル(ノイズ)が大量に混ざり込み、業務効率がかえって低下するリスクです。企業内には、数年前に作成された「名称未設定.docx」や「コピー ~ 議事録.txt」といった一時ファイル、あるいは退職者のPCから吸い上げた整理されていないバックアップデータなどが大量に存在します。これらを全て無差別に検索対象にしてしまうと、重要な最新ファイルが埋もれてしまいます。

導入前には以下の対策が有効です。

  1. 不要なフォルダの除外: バックアップ領域やシステムログなど、検索不要な場所を最初からクロール対象外に設定する。
  2. 期間による絞り込み: 「最終更新日が5年以上前のファイルは検索結果の下位に表示する」といった重み付け設定を行う。
  3. ファイルサーバーの断捨離: ツール導入を機に、重複ファイルやゴミデータを整理する(多くのエンタープライズサーチ製品には、ファイルの使用頻度を可視化する分析機能がついています)。

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8. 【まとめ】自社の損失額を試算し無料トライアルを試す

エンタープライズサーチの導入は、単なる新しいITツールの導入ではありません。それは、組織全体にはびこる「検索時間」という見えない損失を解消し、社員が本来のクリエイティブな業務に集中できる環境を作るための「未来への投資」です。

記事のポイントを振り返りましょう。

  • 検索時間は莫大なコスト: 1日30分のロスでも、年間数千万円の損失につながる
  • AIが業務を変える: 「探す」から「答えを得る」へ、検索のパラダイムシフトが起きている
  • リスクは管理可能: 権限管理(ACL)や参照元明示機能を持つ製品を選べば、安全に運用できる

まずは、第2章で紹介した計算式を使って、自社の「検索損失額」を試算してみてください。その金額とツールの導入コストを比較すれば、投資の妥当性は明らかになるはずです。

多くのエンタープライズサーチ製品では、無料トライアルやデモ環境を提供しています。まずは実際に自社のデータを検索してみて、どれだけの時間が削減できるか、AIがどのような回答を返してくれるかを体感することから始めてみてはいかがでしょうか。

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「エンタープライズサーチ」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • エンタープライズサーチ
    • OCR機能
    • ユーザー辞書
    • サムネイル表示(プレビュー)
    • 絞り込み検索(ファセット機能)
    • サジェスト機能
    • タグ検索
    • 検索結果のランク付け
    • API連携
    • スケーリング
    • 自然言語処理機能
    • ハイライト表示・ソート表示
    • 多言語対応
    • ChatGPTと連携
    • 検索結果のログ分析
    • 検索履歴
    • 重複データ対応
    • 関連文書検索
    • アクセス権限管理・認証設定
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
大手EC半数以上が導入
初期費用 要相談
利用料金 要相談
あり
NaviPlusサーチの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
精度が向上する社内AI
初期費用 要問い合わせ
月額費用 要問い合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
3千社導入の安心実績
初期費用・サポート費用 0円
プラン 8 4,800円/月額
プラン 15 9,000円/月額
プラン25 15,000円/月額
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
エンタープライズ 5,000米ドルから
Premium お問い合わせください
IBM Cloud Pak for Dataカートリッジ お問い合わせください
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 250万円
備考
初期費用はソフトウェアライセンスおよびハードウェア込みの価格です。
利用料金 60万円/年額
備考
ユーザー数等の条件次第で費用は変動します。別途年間費用が発生します。
制限なし
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
利用料金 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
初期費用 要相談
備考
問い合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
FSエディション 要相談
備考
高コストパフォーマンスを発揮するファイルサーバー検索エンジンです。
RAエディション 要相談
備考
ファイル共有に便利な機能が満載のプランです。ファイルサーバーを丸ごとWEB共有できます。
CMエディション 要相談
備考
ファイルサーバーの文書管理体制を強化したプランです。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
Enterprise Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は無制限で、クライアント数も無制限です。導入規模は1,000名以上の企業です。
WorkGroup Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は750万文書で、クライアント数は無制限です。導入規模は100名以上の企業全社導入です。
Basic Edition 要相談
備考
登録可能な文書数は300万文書で、クライアント数は無制限です。導入規模は100名以下の企業部門導入です。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
Developer Edition 810 USD
備考
最初の30日間で最大750時間の無料利用枠があります。
Enterprise Edition 1,008 USD
なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
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初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

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おすすめのエンタープライズサーチ一覧

大手EC半数以上が導入 NaviPlusサーチ

製品詳細はこちら

エンタープライズサーチ

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サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • よりアイテムが探しやすく、見つけやすくする高機能・多機能な最先端の検索エンジン
  • 豊富な導入実績で培った充実した導入・最適化サポート
  • 少ない導入コストでかんたんに多くのサービスが利用できる「NaviPlusシリーズ連携」

精度が向上する社内AI Glean(グレン)

製品詳細はこちら

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 自律的なAIエージェントによる高度な業務自動化と支援
  • 100以上のアプリを即座に統合するコネクタと導入スピード
  • 厳格な権限管理と文脈を理解するパーソナライズ機能

3千社導入の安心実績 NotePM

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コラボレーションツールナレッジマネジメントツールファイル共有サービス文書管理システムエンタープライズサーチ業務可視化ツール

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製品のおすすめポイント

  • ウィキペディアのように利用し、情報を書き込み蓄積する
  • 高機能の検索エンジンで欲しい情報が簡単に見つかる
  • アクセス制限やファイル共有など機能が豊富

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
サポート 電話 メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • 膨大な量のコンテンツから必要な情報をすぐに探し出せる
  • Salesforce、SAPなど100種類以上のサードパーティに対応可能
  • お客様のニーズを満たすプライバシーとセキュリティ

エンタープライズサーチ

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サポート メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • アプリケーションの文脈に応じた検索結果を表示
  • Microsoft365の全体を検索し、素早く目的の情報を取得できる
  • プライバシー設定でセキュアな環境を構築できる

エンタープライズサーチ

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サポート メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • 高性能な文書構造の理解と画像の読み取り技術
  • キーワード検索だけでなくファセット検索も可能
  • NLPを基盤としてLLMモデルを活用して情報を抽出

エンタープライズサーチ

トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 全文検索エンジン「SAVVY」を利用したツール
  • SAVVY/NEOは蓄積されたデータの検索に対応
  • 自社開発だからこそ独自の要件に柔軟に対応できる

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 日本語に強い多彩な検索機能でスムーズな検索をサポート
  • 検索結果を構造化できる多観点ツリー機能を搭載
  • あらゆる業界・業種のユースケースで業務改善を図れる

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 全文検索やサムネイル表示などの充実した検索補助機能
  • ファイルの中身をプレビューで確認でき、視覚的に検索できる
  • 検索キーワードを分析して有効データを素早く上位表示

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 独自開発のAI-OCR機能により手書き文字まで高精度にデータ化
  • 文書の自動分類とタグ付けにより業務負担が軽減
  • オンプレミス製品ならではのセキュアな環境で文書管理が可能

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
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製品のおすすめポイント

  • 業界トップクラスの最速マルウェア検索エンジン
  • クラウドを活用した革命的なプラットフォームで脅威を検知
  • セキュリティオペレーションセンターの負荷を軽減

エンタープライズサーチ

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 一問一答型AIと文書検索型AIにより、幅広く質問内容を網羅できる
  • 社内・社外のサーバーを分けることで強固なセキュリティを構築
  • コールセンターやホームページの問い合わせなどに活用できる

エンタープライズサーチ

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • わかりやすく使いやすい検索画面とさまざまな機能
  • パーソナライズダッシュボードやアクセス制限などの多彩な機能
  • 辞書登録やAPI連携など利用状況に合わせてカスタマイズできる

エンタープライズサーチ

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 独自アルゴリズムにより高精度のヒットと高速応答が可能に
  • 社内規定やマニュアルをまとめて検索できる
  • 手厚い伴走支援で課題をスピーディに解決できる

エンタープライズサーチ

トライアル 無し
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製品のおすすめポイント

  • 複数のクローリング機能と国際化されたインデックスデータベース
  • 類語辞書機能やスポット検索などの充実した検索支援機能
  • 冗長化と負荷分散を可能にするクラスター機能

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • データ処理高速化でサイト内の検索スピード向上、検索結果の並び替えも可能
  • 段階的な絞り込み検索の実装、表記ゆれも検索結果に反映
  • 売上200%、検索利用数135%となった事例も

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • ページを早く簡単に探せる、今すぐ導入できるセルフサービス
  • PDFファイル内の文字も検索対象、高いアクセシビリティ
  • 豊富な検索機能、オンライン・セルフサービスで簡単導入

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • トレーニングなしで見たまま使えるUI、日本語に強い検索エンジン
  • 専門知識なしで運用・管理が可能、多彩な検索オプション
  • 既存資産をそのまま 有効活用可能、簡単ログ操作

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • わかりやすく簡単なユーザーインタフェース
  • 高性能な全文検索、ブラウザだけで内容確認できるファイルプレビュー
  • Windowsファイルサーバーの検索に特化、シングルサインオンにも対応

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • NLP技術による高速かつ高精度な検索エンジン
  • Office365やBoxなど各種クラウドサービス対応、高いスケーラビリティ
  • 直感的ユーザーインタフェイスとCBデスクトップで効率化

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
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製品のおすすめポイント

  • 検索性向上を考えた仕組み、問い合わせ情報の蓄積でさらに便利に
  • 検索精度向上のための学習機能が充実、きめ細やかな情報制御が行えるので安心
  • ファイル分割によるピンポイント検索、FAQ情報のコンテンツ登録機能も

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • 構造化・非構造化コンテンツどちらもサーチ、NLPも使用可能
  • コンテンツの属性・ユーザーの行動などから検索結果はカスタマイズ
  • OpenSearch向けのインテリジェントランキングも提供

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
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製品のおすすめポイント

  • 導入からサポートまで、一気通貫でソリューションを提供
  • 既存システムと連携も可能、Wikiやoffice製品等などの資料を一元化して管理
  • タグ付け・絞り込みなどで効率的な検索、タイムリーな情報発信

エンタープライズサーチ

トライアル 有り
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製品のおすすめポイント

  • 社内サーバー・Webサイト・アプリケーションなどのデータを横断検索可能
  • ログ・メトリック・パフォーマンスデータのトレース
  • Elasticsearchの高速性を生かしてセキュリティログを一元的に管理
トライアル 有り
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製品のおすすめポイント

  • 洗練された検索・分析ビジュアライズインターフェース
  • 200種類以上の外部システム接続用コネクターが提供
  • 高度な自然言語処理(NLP)× 機械学習・深層学習で高度な情報解析

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • 社内外の情報を横断検索、複雑な日本語や画像内の文字情報も検索可能
  • Click Naviで簡単に情報検索、純国産・自社開発のサポートサービスで安心
  • 高速・高精度な検索機能や、ページをピンポイント表示するビューワでさらに効率化

エンタープライズサーチ

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製品のおすすめポイント

  • 社内に散らばった資料を横断的に一括検索、暗号化ファイルの全文検索にも対応
  • 大規模・大容量でも高速な検索結果を実現、管理者向けのレポートや設定も充実
  • サムネイル・プレビュー機能で素早く目的の文書へ、効率化に貢献

よくある質問

エンタープライズサーチと通常のファイル検索の違いは何ですか?

最大の違いは「検索対象の広さ」と「権限管理」です。通常の検索は個人のPC内や特定のサーバーのみを探しますが、エンタープライズサーチはファイルサーバー、クラウド(Box/SharePoint)、チャットツール(Slack/Teams)などを横断して一括検索できます。また、閲覧権限(ACL)を継承し、ユーザーが見てよい情報だけを表示するセキュリティ機能も備えています。

エンタープライズサーチを導入することでどのくらいのコスト削減効果がありますか?

従業員100名の企業で1日30分の検索時間を削減できた場合、年間約3,600万円相当(平均時給¥3,000換算)の生産性向上効果が見込まれます。また、資料の重複作成や古い情報によるミスといった「見えない損失」も防ぐことができます。

エンタープライズサーチのRAG(検索拡張生成)機能とは何ですか?

検索結果として得られた社内ドキュメントを生成AI(ChatGPTなど)に読み込ませ、質問に対する回答を作成させる技術です。「就業規則のファイルを探す」だけでなく、「忌引休暇は何日?」とチャットで質問すれば、AIが規定を参照して「〇日です」と回答してくれるため、ファイルを開いて読む手間が省けます。

導入時に既存のファイルサーバーの権限設定を引き継ぐことはできますか?

はい、多くの製品でActive Directory(AD)やLDAPと連携し、既存のアクセス権限(ACL)を自動的に同期・継承可能です。これにより、人事異動や組織変更があった際も、検索システム側での都度設定が不要になり、セキュリティリスクを防げます。

紙の図面やPDFファイルの中身も検索できますか?

はい、OCR(光学文字認識)機能を搭載した製品であれば可能です。スキャンしたPDFや画像データ内の文字情報をテキスト化してインデックスを作成するため、キーワード検索でヒットさせることができます。製造業や建設業など、紙資産が多い企業ではOCR精度の高い製品(Neuron ESなど)が推奨されます。

オンプレミス型とクラウド(SaaS)型、どちらのエンタープライズサーチを選ぶべきですか?

データの秘匿性を最優先し、社外に一切データを出したくない場合は「オンプレミス型」が適しています。一方、導入スピードや初期コストの安さ、運用の手軽さを重視する場合は「クラウド型」がおすすめです。近年はハイブリッド環境に対応した製品も増えています。

エンタープライズサーチ導入までにかかる期間はどのくらいですか?

クラウド(SaaS)型であれば、申し込みから数日〜2週間程度で利用開始できる場合が多いです。オンプレミス型や、大規模なカスタマイズ、権限連携の調整が必要な場合は、要件定義から構築まで1ヶ月〜3ヶ月程度かかることが一般的です。

検索精度を上げるために、導入側でやるべきことはありますか?

「ゴミデータの整理」が最も効果的です。数年前の一時ファイルや重複データが大量にあると検索ノイズになります。導入前に不要なフォルダを整理したり、検索対象から除外する設定を行ったりすることで、精度が向上します。また、AI搭載型の場合は、利用者が評価(Good/Bad)をフィードバックすることで精度が学習・向上します。

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