製品を導入することになった背景

ベルメディカルケア株式会社は、医療機器・医療材料の安定供給を通じて安全と安心を届けることを目的としています。しかし、アナログな業務が多い医療・介護業界において、ICTやロボット等の商材を積極的に取り入れる必要がありました。特に、福祉機器のレンタル先から毎月約6,000枚のFAXで提供票が送られてくる業務は、大きな負担となっていました。この業務を効率化するため、2022年にAI-OCR「AIRead」とETLツール「AIRead ETL Option」、RPAツールを導入することになりました。

導入前に企業が抱えていた課題

ベルメディカルケアでは、福祉機器のレンタルと販売業務に専用のパッケージソフトを使用していましたが、毎月ケアマネージャーからFAXで送られてくる提供票のデータ入力業務が大きな課題でした。FAXで受領した紙の提供票を各拠点の担当者が手作業で入力し、紙カルテとして保管するこの業務は、時間と労力の大きな負担となっていました。また、提供票のレイアウトがケアマネージャーごとに異なり、読み取りたい項目の位置が定まっていないため、AI-OCRの導入にも課題がありました。

導入前の課題に対する解決策

この課題に対し、ベルメディカルケアはAI-OCRとRPAを用いてデータ入力業務の負担を軽減することを考えました。しかし、異なるレイアウトの提供票に対応するためには、AI-OCR側で800種類以上の設定が必要であることが判明しました。そこで、鈴与商事の宇佐美氏の提案により、アライズイノベーションの「AIRead」を導入することになりました。AIReadは異なるレイアウトでも読み取りが可能であり、提供票を自動的に電子保存する機能も備えていました。

製品の導入により改善した業務

AIReadの導入により、ベルメディカルケアは提供票のデータ入力とファイリング作業に係る時間を大幅に削減することに成功しました。提供票1枚あたりの作業時間を75%削減し、年間約900時間の削減効果を実現しました。また、紙から電子化への変更により、保管場所の確保が不要になり、本社から全ての拠点の提供票を参照できるようになるなど、業務効率化だけでなく、業務の質の向上も実現しました。