Webマーケティングの外注|依頼先の選び方と費用、頼む前に決めること

Webマーケティングの外注|依頼先の選び方と費用、頼む前に決めること

目次

Webマーケティングの外注は、広告運用、SEO やコンテンツ、SNS、サイトや LP の制作、分析などの業務を、外の会社や個人に頼むことです。頼む前に目標の数字と社内に置く役をそろえ、依頼先の種類を絞り、同じ依頼書で相談します。広告アカウントや制作物の権利、やめ方を契約の前に決めておくと、頼んだ後に続けるか見直すかを発注側で判断できます。

この記事では、外注する前にそろえること、依頼先の種類と探し方、費用の相場と料金の決まり方、依頼書の書き方と依頼先の選び方、契約で決めておくこと、頼んだ後に見ること・見直すときを説明します。費用は、相場の根拠になる公的な統計や業界の調査が見つからなかったため、金額の目安は載せず、料金の形ごとの決まり方と見積もりの比べ方を説明します。すでに外注していて見直したい場合は、「外注した後に見ること・見直すとき」の章から読めます。2026年10月時点の法令の条文と、公正取引委員会・中小企業庁・経済産業省・厚生労働省・個人情報保護委員会・消費者庁・文化庁の資料、各広告媒体の公式ヘルプ、公開されている調査をもとに、デジタル化の窓口編集部が確認した範囲でまとめました。

Webマーケティングの外注の進め方を、頼む前にそろえる・依頼先の種類を絞る・依頼書で相談する・比べて契約する・試して見直すの5段に分け、各段で決めることを並べた図

Webマーケティングを外注する前にそろえること

外注を始める前に、発注側が決めることがあります。目標と測り方、社内に残す判断の役をそろえると、依頼先への相談内容と、頼んだ後の評価の基準が定まります。

目標の数字と、それを測る仕組みはそろっているか

発注側は、問い合わせ、資料請求、売上など、何をどれだけ増やしたいかを決めます。あわせて、どの計測ツールで何を見ているか、現時点の数字はいくつかを依頼先に渡せる状態にします。

数字と測り方が決まっていないと、依頼先は提案の前提を置けず、発注側も頼んだ後の成果を同じ基準で判断できない、と編集部は考えます。たとえば、広告の管理画面で得られる数字を改善したいのか、商談数や売上まで見たいのかで、必要な計測と依頼内容は変わります。

BtoB企業で過去3年以内に外部委託先の選定・発注に関わった担当者・決裁者を対象にした調査では、外注にあたって自社の課題を整理し言葉にすることに難しさを感じた人は約8割でした。調査は2026年9月7日から9日に1,005人へ実施され、システム開発、マーケティング、コンサルティングなどの発注を含みます。調査したフロンティアは、発注先探しのマッチングサービス「Ready Crew」を提供しています(フロンティアの調査)。

Google は、Google 広告の広告主向けガイドで、ブランディングが目的の場合を除き、毎月、広告に投じたものと得られた結果を測るよう案内しています。Google 広告についての案内です(Google 広告の広告主向けガイド)。

問い合わせ、商談、売上のうち何を成果として数えるかも、頼む前に決めます。広告の管理画面で CPA(顧客獲得単価)が改善しても、売上が変わらないことがあるためです(元代理店の運用者で、現在はマーケティング顧問を提供する人のnote)。

社内に置く役と、外に頼めること

マーケティングの判断には、2種類あると編集部は考えます。1つは、目標と優先順位を決め、社内の担当者や依頼先にどこまでの判断を任せるかを決めて、結果を引き受ける判断です。もう1つは、その範囲の中で、どの施策を選び、どう実行するかという判断です。

前者を受け持つ人は社内に置きます。社内でこの役を受け持つのは、マーケティング部門の責任者や事業責任者であり、小さな会社では経営者自身が受け持つこともあります。後者は、社内の担当者にも外の人にも任せられます。

この2つの判断の分け方と、社内に置く役の決め方は、「マーケティング内製化の進め方|何を社内に移し、外部とどう組むか」で説明しています。

Google も、Google 広告の広告主向けガイドで、時間のかかる作業はパートナーに任せつつ、広告主自身も広告キャンペーンの状況を把握して関わり続けるよう勧めています(Google 広告の広告主向けガイド)。

どこまでを外に頼むかは、会社によって幅があります。総合マーケティング支援を提供するBranding Engineerが、月間広告予算が500万円以上のBtoC企業の経営者・マーケティング担当者に2022年5月から6月に聞いた調査では、設問に答えた311人のうち62.7%が「一部外注・一部内製」、20.9%が「全て外注」と答えました(Branding Engineerの調査)。内製化支援を提供するテスティファイが、広告運用に限って2026年5月にEC・SaaS・BtoBの経営層、マーケティング担当、運用担当1,016人に聞いた調査では、代理店への全面委託が37.2%でした(テスティファイの調査)。全部を頼む回答の割合は、調査の対象や業務によって幅があります。

社内に施策を決める人がいなければ、施策を決めるところまで頼める依頼先を選びます。ただし、どこまで任せるかを決め、結果を引き受ける人は社内に置きます。依頼先の種類は次の章で説明します。

今は実行を頼まないほうがよい場合

改善したいことが決まっていない場合、成果を測る仕組みがない場合、社内に依頼先とやりとりする時間を取れない場合は、施策の実行をまとめて頼む前に、その条件を整えるほうが先になることがあります。この3つは、依頼の中身と、頼んだ後に続けるかを判断する基準を発注側が持てるか、という観点で編集部が挙げたものです。条件を整える段階では、今の状態の診断や業務の棚卸しだけを先に外に頼む方法もあります。

たとえば、問い合わせを増やしたいという希望だけがあり、現在の問い合わせ数、流入元、商談化の状況を確認できない場合は、実行施策の依頼前に計測と業務の整理を行います。依頼先との定例で確認する数字や、社内で回答する人を決められる状態になってから、実行の相談に進みます。

Webマーケティングの外注先の種類と探し方

Webマーケティングの依頼先は、会社や個人の名前よりも、どこまで受け持ってもらうかで選びます。社内で施策を決められるか、実行する人が足りないかを基準にすると、相談先を1〜2種類に絞れます。予算が限られる場合は、最低出稿金額や最低契約期間を設ける会社があること(「金額を左右するもの」)と、この章の「少額・単発で頼むとき」もあわせて見てください。

依頼先の種類

同じ種類の会社でも、受け持つ範囲は会社と契約によって違います。下の表は典型的な範囲の目安で、検索上位の解説と各社の説明をもとに編集部がまとめたものです。

依頼先の種類 主に受け持つこと(典型) 手を動かす人(典型) 契約の相手 社内に要る人 頼む前に確かめること
まとめて受ける支援会社
(Webマーケティング会社)
方針づくりから施策の実行、効果の確認までをまとめて受け持つ 依頼先のチーム 支援会社 事業の優先順位を決め、社内の情報を渡せる人 戦略、広告運用、制作、分析のうち、どこまで契約に含むか
広告代理店・運用代行 決まった施策を量と質で回す 依頼先の担当者 代理店・運用代行会社 結果を見て判断し、次の施策を決める人 運用する媒体、レポート、広告アカウントとデータの名義
制作会社 Webサイト、LP、広告素材、記事などを企画・制作する。サイトやLPでは、公開や更新・保守まで受け持つ 依頼先の制作チーム 制作会社 目的、対象、確認・承認する内容を決める人 制作範囲、納品形式、修正の回数、制作物の権利
コンサルティング会社 方針と優先順位を決める 主に頼む側か、別に頼む制作会社など コンサルティング会社 提案を受けて施策を決め、実行を進める人 調査・戦略・実行計画のうち、依頼先が担う範囲と、実装を誰が担うか
フリーランス(個人) 広告運用、制作、分析、SNS運用など、契約で決めた特定の業務を受け持つ 契約した個人 個人、または契約条件によっては仲介会社 依頼の範囲を決め、成果物や進行を確認する人 作業範囲、連絡方法、納品物、条件を書面またはメールなどで示す方法

たとえば広告の出稿設定と改善を続けたい場合は広告代理店・運用代行が候補になり、サイトやLPを公開するところまで頼みたい場合は制作会社が候補になります。

アカウント、データ、手順、制作物の権利のうち何が自社に残るかは、依頼先の種類ではなく、誰がアカウントを作ったかと契約で決まります。アカウントの作り方は「アカウントとデータの渡し方」、契約で決めることは「契約の前の確認表」にまとめています。社内の人を育てながら進めたい場合は、伴走型の支援を出すコンサルティング会社や代理店もあります(ほかの組む形との比べ方は、1章で挙げた内製化の記事で説明しています)。インフルエンサーを使う施策は、SNS運用を受ける会社が扱うこともあるので、「会社を探すとき」の SNS運用代行の一覧から探せます。

外から納品するか、社内のチームに入るか

依頼先との関わり方には、依頼先が外で作業して納品・報告する形と、頼む側の社内チームに入って一緒に動く形があります。

依頼先が外で作業して納品する形と、社内のチームに入って一緒に動く形を、向く場面と注意することで比べた図

たとえば、広告運用の設定や記事制作だけを頼む場合は、目的、素材、確認期限を渡して納品を受ける進め方になります。一方で、次に打つ施策を決める人も実装する人も社内に足りない場合は、外部の人が社内の会議や日々の業務に加わる進め方を検討する場面があります。外部のマーケターが社内のチームに入り、施策を決めるところから実装と効果の測定までを受け持つ形は、FDM(Forward Deployed Marketer)とも呼ばれます。代理店やコンサルとの違いと、頼む前に確かめることは、「FDM(Forward Deployed Marketer)とは?代理店・コンサルとの違い」で説明しています。社内チームに入ってもらう場合は、誰が何を判断するかを社内で先に決めてください。

相手が受注した会社の社員である場合、発注側が直接作業を指示することには注意が必要です。厚生労働省の疑義応答集(第3集 Q1)は、準委任の契約でも、実態として発注者と受注者側の労働者の間に指揮命令関係がある場合には、契約の形式を問わず労働者派遣に当たると説明しています。第3集はシステム開発を例にした資料であり、マーケティング業務についての個別の判断は書かれていません。指示の通し方は「社内に入ってもらうとき」で触れます(厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(37号告示)関係疑義応答集(第3集)」)。

探し方と契約の相手

候補を見つける経路によって、誰と契約するか、依頼条件をどこで確認するかが変わります。会社に直接相談する場合も、仲介サービスを使う場合も、提案を比べる前に契約当事者を確認してください。

探し方 契約の相手 向く場面 確かめること
直接
(会社に問い合わせる)
問い合わせた会社 頼みたい業務の種類が決まり、会社の体制や対応範囲を聞いて選びたい場合 契約に含む業務、担当する体制、報告方法、アカウントと制作物の扱い
エージェント経由
(人材紹介・マッチングの会社を通す)
契約書で確かめる(エージェントか、人材本人か) 特定の業務を担う人材を探し、必要な稼働や役割から相談したい場合 誰が契約当事者か、実作業を担う人の役割、連絡・指示の経路
クラウドソーシング 出品者・受注者である個人または法人。サービス規約により異なる 単発の制作や、範囲を切り出しやすい業務を頼みたい場合 出品内容、評価と過去の実績、納品条件、修正、秘密情報、契約条件

エージェント経由で頼む場合も、発注書や契約書の当事者の欄で、誰と契約するかを確かめます。

クラウドソーシングで見つけた個人に頼む場合、契約の相手はサービス規約で確かめます。サービス運営会社が個人と業務委託契約を結ばず、実態としても注文の取り次ぎや支払の代行だけをしている場合、フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)で義務を負う業務委託事業者は発注した会社になると、公正取引委員会と厚生労働省のQ&Aは説明しています。運営会社が実質的に業務委託をしているといえる場合は、運営会社が業務委託事業者となる場合があります(公正取引委員会・厚生労働省「フリーランス・事業者間取引適正化等法 Q&A」問29)。

従業員を使わない個人や、代表者1人だけでほかに役員・従業員がいない法人に頼む場合、発注側は仕事の内容、報酬の額、支払期日などを、頼んだらすぐに書面またはメールなどで示す必要があります。ほかの決まりは「頼む相手が個人のとき」で説明します(フリーランス法 第2条、公正取引委員会・厚生労働省「フリーランス・事業者間取引適正化等法 Q&A」問9)。

少額・単発で頼むとき

単発で依頼するときほど、依頼文に条件を残します。依頼文には、何を、何のために、誰に向けて作るかに加え、渡せる資料、納品の形式、期限、修正の回数、著作権、AIを使うかどうか、秘密の情報を記載してください。

たとえば記事制作を頼む場合は、商品説明だけでなく、顧客の声、事例、現場で得た経験など、自社しか渡せない情報も依頼文に入れます。クラウドソーシングで記事を外注した自社メディアの運営者(現在は経営者の実体験をコンテンツにする事業を運営)からは、誰でも書けるほど細かいマニュアルにしたせいで、教科書を読んでいるような面白くない文章になったという声があります。同じ運営者は、あとで他のメディアと見比べたとき、自分の記事には独自の情報が一切無かったとも書いています(本人の note)。形式を細かく指示するときほど、依頼先に渡す自社だけの情報も一緒に決めておきます。

クラウドソーシングで相手を選ぶときは、依頼したい業務に近い制作物や作業内容が過去の実績にあるかを確かめ、評価の件数だけで決めないようにします。

依頼文に書いた条件は、そのまま依頼書と契約条件の土台になります。AIの使い方と秘密情報の書き方は「依頼書に書くこと」、修正の回数は「修正の回数と、後からの変更」、制作物の権利は「制作物の権利」、個人に頼む場合の条件は「頼む相手が個人のとき」で説明します。

1社にまとめるか、業務ごとに分けるか

戦略、広告運用、制作、SNS運用などを1社にまとめて頼むと、窓口が1つになり、施策の目的や表現の一貫性を保ちやすくなります。社内では、定例の準備、確認、データの受け渡しを1つの窓口と進める形になります。

業務ごとに依頼先を分ける場合は、広告運用、サイト制作、記事制作のように、必要な仕事ごとに候補を選べます。その分、発注側は各社に共通の目的と判断基準を伝え、定例やデータの受け渡しを管理します。たとえばLP制作を制作会社に、広告運用を運用代行会社に頼む場合は、広告からLPまでの数値を誰が確認し、改善案を誰が決めるかを先に決めます。

代理店を通して制作を頼むと、代理店から制作会社へ発注されることがあります。公正取引委員会の広告業の調査は、この取引では広告主が直接の契約当事者ではないことを前提にしています。修正の回数や後からの変更は「修正の回数と、後からの変更」、制作物の権利は「制作物の権利」で扱います(公正取引委員会・中小企業庁「広告業における取適法違反被疑事件の集中調査の結果について」)。

会社を探すとき

候補にする種類が決まったら、その種類の会社の一覧や業務別のガイドで候補を探します。Webマーケティングをまとめて受ける会社はWebマーケティング会社のおすすめ一覧、SEO の依頼先はSEO対策会社の比較、SNS の運用はSNS運用代行会社のおすすめ一覧、サイトや LP の制作はWeb制作会社の選び方ガイドで探せます。候補ごとに同じ依頼書を送り、受け持つ範囲、体制、契約の相手、報告の方法をそろえて聞くと、提案と見積もりを比べやすくなります。

Webマーケティングの外注費用の相場と料金の決まり方

Webマーケティングの外注費用は、依頼する範囲や料金の形によって変わります。金額の目安だけで判断せず、何に対して支払い、何が増額の条件になるかを見積もりで確認します。

「相場」の数字をどう読むか

外注費用の相場を示す公的な統計や業界の調査は、編集部が確認した範囲(2026年10月)では見つかりませんでした。検索上位の解説を編集部が確かめた範囲でも、同じ業務について書かれた目安はページによって幅が大きく、出典のない目安や各社の料金・自社データが中心でした。

広告運用の手数料を広告費の20%前後とする記事は多くありますが、編集部が確認した範囲(2026年10月)では、根拠となる調査を示したものは見つかりませんでした。

公正取引委員会は2021年の報告で、広告代理店は広告主から広告・宣伝業務を請け負い、広告媒体費や広告制作費を含めた包括的な料金を広告主に請求することが一般的であると書いています。依頼先が担う業務の範囲によって、広告費以外の費用も見積もりに入る場合があります(公正取引委員会「デジタル・プラットフォーム事業者の取引慣行等に関する実態調査(デジタル広告分野)について(最終報告)」)。

発注側は金額の目安を探すより、自社が頼む範囲をそろえた見積もりを比べるほうが、判断に使える情報を得られます。たとえば広告運用だけを頼む場合と、戦略設計、バナー制作、レポート作成まで頼む場合では、同じ「広告運用代行」という名称でも含まれる作業が異なります。

料金の形

料金の形によって、発注側が支払う対象と、金額が増える条件は変わります。下表は、検索上位の解説と各社の説明をもとに編集部がまとめたものです。

料金の形 何に対して払うか 金額が増える条件 見積もりで確かめること
広告費に対する手数料 広告運用の管理と改善 広告費の増加、制作や分析などの業務の追加 広告費と管理費用を分けて書くか。制作費とレポート作成が含まれるか
月額の固定 月ごとに決めた業務範囲と支援体制 対応範囲、本数、報告の頻度、稼働量の増加 月額に含まれる業務、制作物の本数、稼働の量、報告の内容
成果物ごと 記事、広告文、バナー、分析資料など、決めた成果物 成果物の種類や本数、修正の回数、追加の作業の増加 成果物の内容、納品の条件、修正の扱い、素材やツールの費用
時間や稼働日ごと 依頼先が投入する時間や稼働日 稼働時間、担当する人数、会議や分析の頻度の増加 誰がどの役割を担い、どの作業にどの程度の稼働を見込むか
成果報酬 あらかじめ決めた成果 成果の件数の増加。成果の条件と計測の対象期間でも変わる 何を成果として数えるか、どのツールで数えるか、どの期間を対象にするか
広告費に対する手数料・月額の固定・成果物ごと・時間や稼働日ごと・成果報酬の5つの料金の形について、何に対して払うかと金額が増える条件を並べた図

成果報酬では、何を成果として数えるか、どう計測するか、いつまでの期間を対象にするかを、始める前に依頼先と決めておきます。民法第648条の2は、委任事務の処理によって得られる成果に対して報酬を払うと約束した場合に、その成果に引渡しが必要なときは、報酬を成果の引渡しと同時に払うと定めています。この規定は第656条によって準委任にも準用されます(e-Gov法令検索「民法 第648条の2」、民法第656条)。成果に報酬を払う形の契約で決めておくことは、「準委任契約の成果完成型とは?意味や請負契約との違いを解説」で説明しています。

時間や稼働日、担当する人数を単位にして会社に頼む場合は、精算の形にも注意します。厚生労働省の疑義応答集は、受注した会社との間で、成果物や作業の完成ではなく、業務に投入する人数について受発注し、その単価で料金を精算している場合は、偽装請負と判断されるとしています(第1集 Q8)。一方で、販売やサービスなど「仕事を完成させ目的物を引き渡す」形ではない業務では、人数や時間に比例する形で料金を決めることに合理的な理由がある場合もあり、契約や精算の形だけで直ちに判断されるわけではないとしています(第2集 問7)。相手が個人で、報酬を時間単位で決める場合の注意も含めて、「業務委託の指示はどこまで?準委任の指揮命令と偽装請負の線引き」の「報酬の決め方と稼働時間の報告」で説明しています。

Google 広告で確かめられること

Google は、広告主に代わって Google 広告を購入・管理する代理店などに、透明性に関する要件を設けています。Google は広告ポリシーの英語版を正式なものとしているため、ここでは英語版の内容に基づきます(Google Ads Policy Help「Transparency requirements」)。

  • Google との規約で広告主に月次の成果レポートを出すことになっている場合は、アカウント単位の費用、クリック数、表示回数を報告します。費用は、代理店の手数料を含めず、Google が請求した額で示します。
  • 広告主が自分で Google 広告アカウントにログインし、費用と成果を見られる形でも、この報告の要件を満たせます。
  • 管理費用を取る場合は、広告主に明確に知らせます。少なくとも新しい顧客には最初の購入の前に書面で知らせ、すべての請求書に管理費用を記載します。
  • 広告主から求められた場合は、Google 広告アカウントのお客様 ID を渡します。

Google の広告主向けガイドは、広告主には少なくともクリック数、表示回数、Google 広告の費用合計を知る権利があると説明しています。また、依頼先の料金を含めた広告の合計費用を把握することが大切だとしています(Google 広告の広告主向けガイド)。

上の決まりも広告主向けガイドの説明も、Google 広告についてのものです。この記事では、Metaなどほかの広告媒体で代理店が報告することになっている項目は確かめていません。ほかの媒体で、費用と手数料を分けて報告してもらうか、どの頻度で成果を報告してもらうか、自社でも管理画面を見られるようにするかは、発注側が契約で決めておきます。

金額を左右するもの

見積もりの金額は、依頼先の種類だけで決まりません。発注側が頼む範囲が広がるほど、必要な制作、運用、分析の作業も増えます。

  • 頼む範囲:戦略、制作、広告運用、分析のどこまでを頼むかで変わります。
  • 本数や頻度:制作物の本数、投稿や改善の頻度、レポートや会議の回数が影響します。
  • 稼働の量:依頼先が関わる人数や時間、対応する業務の深さによって変わります。
  • 広告費の額:広告費に連動する料金の形では、広告費の増減が見積もりに影響します。
  • 最低条件:最低出稿金額や最低契約期間を設ける会社があります。相談前に有無を確かめます。
  • 見積もりに含まれないもの:広告費、ツールの利用料、素材の費用、別料金の制作が含まれない場合があります。

内製と比べる場合は、外注の見積もりと、社内で同じ範囲を担う人の人件費、育成、ツールの費用を同じ期間で並べます。編集部が確認した範囲(2026年10月)では、内製のほうが得になる根拠を示した金額の目安は見つかりませんでした。内製のときに何を比べるかは、「マーケティング内製化の進め方|何を社内に移し、外部とどう組むか」で項目ごとに説明しています。

外注の依頼書の書き方と、依頼先の選び方

同じ依頼書を使って2〜3社に相談すると、提案と見積もりを同じ条件で比べられます。相談を始める前に、自社で持つアカウントと渡す情報、試す期間の判断基準も決めておきます。

依頼書に書くこと

編集部は、依頼内容を1枚の依頼書にまとめることを勧めます。目的が「問い合わせを増やす」だけでは、依頼先によって提案する施策や見積もりに含める作業が変わるためです。1枚にまとめておくと、どの相談先にも同じ前提を渡せます。

  • 目的と数字の目標:何を変えたいのか、そのために見る数字を記載します。
  • 対象の顧客:届けたい企業、担当者、抱えている課題を記載します。
  • 商品・サービスの概要:売るもの、選ばれる理由、提供できる範囲を記載します。
  • 頼む範囲:依頼先にやってほしいことと、自社で行うこと、依頼しないことを分けて記載します。
  • 予算:使える予算の上限や優先順位を記載します。
  • 期間と期限:始めたい時期、公開・実施の期限、試す期間を記載します。
  • 渡せる資料と自社しか持っていない情報:顧客の声、事例、社内の知識、過去の施策資料などを記載します。
  • 判断する人:施策の可否を誰が決めるかを記載します。
  • 報告の形:報告の頻度、見る数字、共有する資料を記載します。
  • 生成AIの使い方:使うかどうか、使う場合は何に使うか、既存の著作物に似たものが出た場合に誰がどう確かめるかを記載します。
  • 秘密の情報の扱い:共有する情報、利用できる人、利用目的、返却や削除の扱いを記載します。

たとえば、BtoBの会社が検索広告の運用を頼む場合、依頼書の一部は次のように書けます(編集部の例)。

  • 目的と数字の目標:資料請求を増やしたい。数えるのは GA4 で見ている資料請求フォームの送信数で、直近3か月の月ごとの数を依頼書に添える。
  • 頼む範囲:検索広告の設定と改善、月1回のレポート。LP の修正は自社で行い、バナーの制作は頼まない。
  • 判断する人:予算と配分はマーケティング部長が決める。広告文の差し替えは担当者が承認する。
  • 報告の形:月1回の定例で、費用、クリック数、資料請求の数を見る。資料請求のうち商談になった数は、自社の営業から共有する。

判断する人と予算の欄は、相談に出す前に経営と現場でそろえます。依頼書は依頼先への説明だけでなく、社内で何に予算を使い、誰が判断するかを承認する文書としても使えます。EC・SaaS・BtoB の会社の経営層・マーケティング担当者・広告運用担当者1,016人に聞いた、内製化支援を提供するテスティファイの2026年5月の調査では、今後見直すべきこととして「経営層と現場における、広告の目標(KPI)や認識のすり合わせ」を挙げた回答者が40.2%でした。この調査の回答者の9割以上は、広告運用の全部または一部を代理店に頼んでいる人です(同社の調査)。

BtoBの商品では、商談でよく出る質問、営業が使っている説明や資料、受注・失注に至るまでの流れも加えます。フリーランスのマーケターの登録者30人に話を聞いたマッチングサービスの事業部長からは、外部の人として動きづらかった経験の1位が「情報が共有されない時」だったという声があります(本人の note)。依頼書を書く段階で、自社しか持たない情報のうち何を依頼先に渡せるかを確かめておきます。

生成AIを使う場合は、作業の用途と確認の担当を依頼書に書きます。生成物の権利と、既存の著作物に似たものが出たときの扱いは「制作物の権利」で説明します。

アカウントとデータの渡し方

広告アカウントや計測ツールは、最初に自社で作り、依頼先には必要な権限を共有する形にします。依頼先の管理用アカウントから新しく作ると、契約終了後に自社へ移せない媒体があるためです。

広告アカウントや計測のプロパティを代理店が作る・代理店の側にある場合と、自社で作って権限を渡す場合で、Google 広告・Meta・GA4 がどちらの側に残るかを比べた図

Metaは、ビジネスポートフォリオで新しく作った広告アカウントについて、そのポートフォリオに永続的に登録され、削除も移動もできないと説明しています。自社のポートフォリオで広告アカウントを作り、依頼先から共有をリクエストしてもらう形なら、アカウントは自社のポートフォリオに残り、依頼先へアクセスを共有できます(Metaのヘルプ、Meta Business Suiteのヘルプ)。

Google 広告では、自社で作った広告アカウントを、代理店の管理用アカウント(MCC)にリンクする形にします。代理店の MCC が新しく作ったアカウントはその MCC が自動的に所有者になりますが、自社が作ったアカウントをリンクした場合、MCC には既定で所有者の権限が付きません。Google は、MCC に所有者の権限が必要な場合に限って所有者に指定することを勧めています(Google 広告ヘルプ)。媒体ごとの所有と権限の仕組みは、「広告アカウントと計測ツールの所有と支払い」で説明します。

計測ツールも自社で管理者を持ち、依頼先には必要な役割を渡します。Google アナリティクス(GA4)では、管理者はユーザーの追加・削除を含む管理ができ、編集者はプロパティの設定を管理できますが、ユーザーの管理はできません(Google アナリティクス ヘルプ)。

顧客データは、頼む業務に必要な範囲だけを渡します。個人情報保護委員会のガイドラインは、委託する業務内容に対して必要のない個人データを提供しないようにすることを示しています(個人情報保護委員会「通則ガイドライン」)。

提案と見積もりを比べて決める

同じ依頼書を2〜3社に渡し、同じ範囲で見積もりを取ります。含む作業がそろっていない提案は、総額だけを比べても判断できません。依頼書にない作業を提案に含める場合は、その作業を分けて記載してもらいます。

提案では、依頼先が何を、なぜ、どの順で行うのかを比べます。可能であれば、レポート、施策案、制作物などのアウトプットのサンプルも判断材料にします。SEO 支援とセカンドオピニオンを提供するサクラサクマーケティングが2025年9月4日にSEO発注経験を持つWeb担当者200人へ行った調査では、SEOの委託先を選んだ最も大きな理由は「提案内容が具体的で納得感があったから」が44.5%でした。「過去の実績や評判が良かったから」は29.5%、「他社と比較して費用が安かったから」は12.5%です(同社の調査)。

受ける体制については、何人で受け持つか、どの程度の経験の人がどの役割に就くか、提案した部署・チームが運用まで受け持つか、担当が替わる場合にどう引き継ぐかを、個人を特定しない形で聞きます。厚生労働省の疑義応答集は、相手が受注した会社の社員である場合、発注側が職務経歴書を求めたり事前に面談したりすると、一般的には受注した会社の人の配置の決定に影響を与えるため、労働者派遣事業または労働者供給事業と判断されることがあると説明しています。発注側が特定の人を指名して業務に就かせる場合は、発注側が受注した会社の人の配置の決定に関与していると判断されることになり、適正な請負とは認められないとしています(第2集 問13、第3集 Q7)。相手が直接契約する個人であれば、その人と契約すること自体が担当を決めることになります。

相手が会社の社員か、直接契約する個人かで、どこまで伝えてよいかがどう変わるかは、「業務委託の指示はどこまで?準委任の指揮命令と偽装請負の線引き」で場面ごとに説明しています。

Google が注意を促している説明

会社の種類だけで、信頼できるかどうかは決まりません。GoogleはGoogle 広告の広告主向けガイドで、注意して Google に知らせてほしい行為として、検索結果ページで広告が特定の位置に出ると保証すること、Googleの者だと名乗ること、Googleに広告を出すと自然検索の順位に影響すると言うことを挙げています。

この説明はGoogle 広告についてのものであり、SEOやSNS、ほかの広告媒体に同じ決まりがあるとはいえません。Googleは、広告費用と成果が共有されないことにも触れ、契約どおりに広告予算が使われない場合があるとして、契約書の正式な写しを書面で受け取るよう勧めています(Google 広告の広告主向けガイド)。

試す期間を決める

最初の契約では、試す期間と、その終わりに続けるかを決める数字を先に決めます。たとえば、問い合わせ数、商談化の状況、制作物の提出状況、報告の内容のうち、何がどうなっていれば続けるのかを依頼書と見積もりに書きます。最低契約期間を設けている会社もあるため、その有無は見積もりの段階で確かめます。

Ready Crewを提供するフロンティアが2026年9月に行った、BtoB企業で外部委託先の選定・発注に関わった1,005人への調査では、条件面を満たしていても社風や担当者との相性にミスマッチを感じた経験について、「よくある」は20.1%、「ときどきある」は67.8%でした(同社の調査)。条件がそろった提案でも進め方が合うかは残るため、試す期間の終わりに見る項目を決めておきます。

検索広告に限ると、複数の代理店に予算を分けて比べることはできますが、Googleは1社ずつ順番に試すことを勧めています。同じ検索結果のページには、同じ広告主の広告が複数表示されないためです(Google 広告の広告主向けガイド)。

相手がフリーランスで、発注側が従業員を使う、または役員が2人以上いる会社である場合、業務委託の期間が1か月以上であれば、相手に責任がないのに報酬を減らすことや、内容を変えさせたり受け取った後にやり直させたりして相手の利益を不当に害することなどを禁じる決まりがかかります。試しの契約が1か月未満でも、あいだを1か月以上空けずに同じ相手と同じような内容の契約を続け、最初の契約を結んだ日から最後の契約が終わる日までを、あいだの空白の日数も含めて数えて1か月以上になる場合は対象になります。試す期間の後に更新して続けるときの決まりも含め、詳しくは「頼む相手が個人のとき」で説明します(フリーランス法 第5条、施行令 第1条)。

Webマーケティングの外注で、契約で決めておくこと

契約の前に、誰が何を持ち、どこまで使え、終わるときに何を引き継ぐかを決めます。広告アカウント、制作物、データ、変更、表示、解約の条件を同じ契約書と見積もりで確認してください。

広告アカウントと計測ツールの所有と支払い

広告アカウントの「所有」は、媒体によって確認する言葉が異なります。Google 広告ではどの管理用アカウントが所有者か、自社の Google アカウントが管理者の権限を持っているか、お支払い元はどこかを確かめます。Meta 広告ではどのビジネスポートフォリオが所有しているか、Yahoo!広告では契約の当事者、GA4 ではどのアカウントの中にプロパティがあるかを確認します。

たとえば Google 広告で、契約終了時に代理店の管理用アカウント(MCC)とのリンクを解除する場合、広告アカウントの履歴は失われませんが、お支払い元、代理店の共有リマーケティング リストを使う広告、アカウントをまたぐコンバージョン計測の設定は確認する必要があります(Google 広告ヘルプ)。

対象 代理店が作った場合、または代理店の側にある場合 自社が作って権限を渡した場合
Google 広告 代理店の MCC が新しく作った広告アカウントは、その MCC が所有者になります。 自社が作った広告アカウントを MCC にリンクしても、既定では MCC は所有者になりません。
Meta 広告 ビジネスポートフォリオで新しく作った広告アカウントは、そのポートフォリオに永続的に登録され、削除や移動はできません。既存のアカウントを追加した場合も、削除や移動ができなくなる場合があります。 自社のビジネスポートフォリオにあるアカウントの共有を依頼先に渡す形なら、アカウントは自社のポートフォリオに残ります。
Yahoo!広告 Yahoo!広告は、2024年10月1日から契約の形にかかわらず契約当事者を広告主に統一しています。代理店との契約で使っていたアカウントには、広告主への引き継ぎ手続きが必要でした。 広告主が代理店を介さず作ったアカウントは、改めて広告取扱基本規定への同意を要しないとされています。
GA4 代理店のアカウント内にあるプロパティでも、移行元と移行先の両方で管理者と編集者のロールがあれば移せます。移せない場合もあります。 自社のアカウント内にプロパティを置いたまま、依頼先に必要な役割を渡します。

Google 広告では、代理店などが広告主ごとに別の広告アカウントを用意する決まりもあります(Google 広告の広告主向けガイド、Google Ads Policy Help「About Google third-party policies」)。

やめるときや依頼先を切り替えるときに確かめることは、「やめる・切り替えるときの手順」の表にまとめています。この記事で仕組みを確かめた対象は、Google 広告、Meta 広告、Yahoo!広告、GA4 の4つです。ドメイン、タグの管理ツール、SNS の公式アカウントは、契約前に誰の名義で作るかを確かめておきます。

制作物の権利

バナー、記事、動画、サイトなどを引き継いで改変や二次利用をする予定があるなら、著作権を譲り受けるのか、利用の許諾を受けるのかを契約で定めます。著作権法第61条第2項では、第27条と第28条の権利を譲渡の対象として特に書かなければ、それらの権利は譲った側に留保されたものと推定されます。

文化庁は、著作権を譲り受ける場合、契約書に「すべての著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」と書く必要があると説明しています(文化庁「令和8年度著作権テキスト」)。

著作者人格権は譲渡できません(著作権法第59条)。改変などに異議を述べない旨を定める例はありますが、文化庁は、作った側にとって、改変や氏名不表示に異議を述べられなくなる不利益があるため注意が必要としています(文化庁「令和8年度著作権テキスト」)。

代理店を通して制作物を頼むとき、広告主が代理店から受け取れる権利は、代理店が制作会社から受け取った権利の範囲までになると考えられます。これは著作権法と、公正取引委員会の広告業の調査を踏まえた編集部の読みです。権利を譲り受けたい場合は、代理店が制作会社からどの権利を受けているか、譲渡または許諾の範囲と対価を、見積もりの段階で確かめます。

公正取引委員会と中小企業庁は、広告業者と広告制作業者の取引について、制作会社の成果物の知的財産権を譲渡・許諾させる場合で、その権利を給付(発注する内容)の一部とするときは、その旨を発注時に明示することが重要だとしています(公正取引委員会・中小企業庁「広告業における取適法違反被疑事件の集中調査の結果について」)。

依頼先が生成AIを使って作ったものについて、文化庁は、AIへの指示が表現に至らないアイデアにとどまる場合は著作物と認められないと考えられ、人が創作的な加筆や修正をした部分には通常著作物性が認められると考えられると説明しています。AIで作ったものが既存の著作物に似ていた場合は、依拠性が推認されうるともしています。依頼先が生成AIを使うか、使うなら何に使うか、似たものが出たときに誰がどう確かめるかを、依頼書と契約で決めます(文化庁「令和8年度著作権テキスト」)。

写真素材、フォント、出演者に関する権利は、この記事では扱いません。サイトの制作で決める著作権・ソースコード・ドメインの扱いは、Web制作会社の選び方ガイドで説明しています。

修正の回数と、後からの変更

修正を何回まで含めるかも、制作物の内容と合わせて発注時に決めておきます。受領前の修正、校正、公開後の変更、発注後の取消しを分けて書くと、依頼先と社内の担当者が判断する基準をそろえられます。

公正取引委員会と中小企業庁は2026年6月、広告業者が広告制作業者に発注する取引を集中的に調べ、広告業者に71件の指導をしたと公表しました。この発表は、違反または違反のおそれがある行為には、広告主を含む広告業界全体の商慣習に起因するものも多く、発注から受領までに内容が変わり、複数回の修正や校正を求める前提の発注が多いとしています(経済産業省「広告業における取適法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します」)。

同じ発表は、広告主にも、予定にない内容の変更や発注の取消しによって、代理店と制作会社の取引に追加の費用が生じうることを認識し、追加の費用を払うなどの対応を取ることが望ましいとしています。

公正取引委員会と中小企業庁は、広告業者が広告制作業者に発注するときに修正の回数を決めておく書き方の例として、「受領前の修正・校正回数は○回までを給付内容に含めるものとし、○回を超える場合は別途費用について協議する」を挙げています。これは代理店と制作会社の間の取引について示された例で、広告主と代理店の契約に向けて書かれたものではありません。編集部は、広告主が代理店や制作会社に頼む場合も、同じように回数を決めておくことを勧めます。発注側は、修正の回数と、回数を超えたとき、公開後に内容を変えたときの費用の扱いを、発注の時点で決めて書面に残します。

顧客のデータを渡すとき

顧客のメールアドレス、問い合わせ情報、購買情報などの個人データを依頼先に渡す場合、発注側は委託先を監督します。個人情報保護法第25条は、個人データの取扱いを委託する事業者に、委託先への必要かつ適切な監督を求めています(個人情報保護法第25条)。

個人情報保護委員会のガイドラインは、委託先の選定、委託契約の締結、委託先での取扱状況の把握を挙げています。再委託を認める場合は、再委託先、再委託する業務、データの取扱方法について、依頼先から事前の報告を受けるか承認することが望ましいとしています(個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」)。

広告配信を任された会社は、預かった個人データを使って得た反応のデータも、自社のためには使えません。個人情報保護委員会は、委託を受けた者は、委託された個人データだけでなく、そのデータを利用して取得した個人データも、委託された業務以外に取り扱えないと説明しています。契約にもこの取扱いを入れます(個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」Q7-40)。

顧客のメールアドレスなどのリストを広告媒体に渡し、媒体が自社の会員情報と突き合わせて一致した人に広告を出す場合、委託として渡しただけでは媒体は突き合わせができません。原則として本人の同意を得て第三者に提供する形にするか、委託としたうえで媒体の側で本人の同意を取るなどの対応が要ります。同意の取り方は、データの渡し方や媒体との関係によって確認してください(個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」Q7-41)。

一般消費者向けの広告の表示は、頼んでも広告主が規制の対象になる

一般消費者に向けた広告では、広告の内容を代理店や制作会社に任せた場合も、その内容の決定に関与した広告主が景品表示法の規制の対象になります。消費者庁は、「決定に関与」には他の者に決定をゆだねた場合も含まれ、不当な表示であることについて故意や過失がなくても対象になると説明しています(消費者庁「表示に関するQ&A」Q2)。

ステルスマーケティングの規制でも、内容の決定に関与した事業者、いわゆる広告主が規制の対象です(消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」Q1)。

景品表示法第22条は、事業者に表示を適正に管理する体制の整備などを求めています。その指針は、表示の作成を他の事業者に任せる場合、任せた先に自社の管理の仕組みへの理解を求め、不当な表示にならないよう指示することを求めています(景品表示法第22条、内閣府告示「事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針」)。

広告代理店は、その商品やサービスを自ら供給していない限り表示規制の対象にはなりません。ただし消費者庁は、広告代理店やメディア媒体に、不当な表示がなされないよう十分な注意を払うよう求めています(消費者庁「表示に関するQ&A」Q3)。

発注側は、一般消費者に向けた広告の原稿を公開する前に、社内の誰がどの手順で確かめるかを決め、依頼書と契約に書いておきます。

頼む相手が個人のとき

相手がフリーランス、すなわち従業員を使わない個人や、代表者1人だけでほかに役員・従業員がいない法人なら、発注側に従業員がいるかどうかにかかわらず、頼んだらすぐに仕事の内容、報酬の額、支払期日などを書面かメールなどで示します。フリーランス法第3条の明示事項に決まった様式はなく、メールの箇条書きでもよいとされています(フリーランス法第3条、公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」)。

従業員を使う会社や、役員が2人以上いる会社は、これに加えて、受け取った日(役務なら提供を受けた日)から60日以内の、できる限り短い期間で支払期日を定めます。1か月以上の委託では、相手に責任がないのに内容を変えさせたり、受け取ったあとにやり直させたりして、相手の利益を不当に害することが禁じられます。6か月以上続く委託をやめるときや更新しないときは、30日前までに予告します(フリーランス法第4条、同法第5条、同法第16条)。

月単位の締切は、「60日以内」を「2か月以内」として運用すると、公正取引委員会と厚生労働省のQ&Aは説明しています(フリーランス・事業者間取引適正化等法 Q&A 問48)。

取適法の対象になるとき

取適法(旧下請法)の対象になるかは、発注側と受ける側の資本金・従業員数の組み合わせで決まる場合があります。プログラム以外の制作物や役務では、発注側が資本金1千万円以下で従業員100人以下なら対象になりません(取適法第2条)。

公正取引委員会は、自社で使う役務を他の会社に頼むことは役務提供委託に当たらないと説明しています。例として挙げているのは、自社工場の清掃を清掃業者に頼む場合や、社内研修を外部講師に頼む場合です(公正取引委員会「下請法は取適法へ-改正のポイント-」)。自社の商品やサービスのために広告運用やコンサルティングを頼む場合も、この説明に当てはめると役務提供委託には当たらないと考えられます。

バナー、記事、サイトなどの作成は情報成果物作成委託として別に判断されます。外に出す部分と同じ種類のものを自社で日頃作っている会社が、その一部を外に出す場合は情報成果物作成委託に当たり、発注側と受ける側の資本金・従業員数の条件もそろえば対象になります。自社で作る力がない部分を外に出す場合は対象にならないとされています(公正取引委員会・中小企業庁「中小受託取引適正化法テキスト」Q28)。

社内に入ってもらうとき

依頼先の人に社内のチームへ入ってもらう場合、相手が受注した会社の社員なら、発注側が直接指示を出すと偽装請負と判断されることがあります。どこまで伝えてよいかの線引きは、「業務委託の指示はどこまで?準委任の指揮命令と偽装請負の線引き」で説明しています。依頼を通す経路は、受ける側の会社の責任者を通す形で契約に定めます。

契約の形と解約の定め

仕事の完成を約束する請負か、事務の処理を頼む準委任かによって、成果が出なかったときや途中で終わったときの扱いは変わります。手元の契約書がどちらに当たるかは、契約書の題名だけでなく条項と実態で判断される場合があります。どの形で結ぶかの決め方と解除の定めは、「準委任契約の成果完成型とは?意味や請負契約との違いを解説」で説明しています(民法第632条、民法第656条)。

最低契約期間、途中で解約するときの条件、通知方法、予告の期間が書かれているかを確かめます。条件が書かれていない場合や、一方的に見える場合の扱いは、契約の形と個別の事情で変わります。

契約が終わるときに引き継ぐものを、始める前に契約へ書きます。広告アカウントの権限、過去のレポートとデータ、設定の情報、制作物の元のデータを、誰がいつまでに渡すかを定めてください。

契約の前の確認表

次の表は、この章で挙げたことを、依頼書・見積もり・契約書のどこに書くかで並べたものです。契約書だけで決められない内容は、依頼書と見積もりにも残します。

確かめること 確かめる相手か書く場所
広告アカウントを誰が作り、どの MCC、ビジネスポートフォリオ、GA4 アカウントに置くか 依頼書、契約書
自社の Google アカウントが管理者か、GA4 の移行に必要な権限を誰が持つか 契約書、引き継ぎの手順書
広告費の支払い元と、契約終了時に支払いを切り替える方法 見積もり、契約書
Google 広告で報告する費用、クリック数、表示回数、管理費用、お客様 ID の扱い 見積もり、契約書、レポートの様式
制作物を譲り受けるか、利用許諾にするか。第27条・第28条、対価、著作者人格権の扱い 見積もり、契約書
代理店の先にいる制作会社から、どの権利を受けているか 見積もり、契約書
生成AIを使うか、使う場合の用途、似たものが出たときの確かめ方 依頼書、契約書
修正の回数、超えたときの扱い、公開後の変更、発注取消しの扱い 依頼書、見積もり、契約書
渡す個人データの範囲、反応データの利用、再委託の事前報告または承認 依頼書、契約書
一般消費者に向けた広告の表示を、誰がどの手順で確認するか 依頼書、契約書
相手がフリーランスの場合の条件明示、支払期日、変更や終了時の条件 依頼書、契約書
最低契約期間、解約の条件、予告の期間、終了時に引き継ぐアカウント・データ・設定・元データ 契約書
社内に入ってもらう場合の依頼を通す経路 依頼書、契約書

外注した後に見ること・見直すとき

外注した後は、定例とレポートを通じて、依頼書で決めた目標に近づいているかを発注側が判断します。すでに依頼していて見直したい人も、この章から確認できます。

定例とレポートで見ること

Google 広告では、Google との規約で月次の成果レポートを出すことになっている代理店などは、アカウント単位の費用、クリック数、表示回数を報告し、費用は代理店の手数料を含めず Google が請求した額で示します。広告主が自分で Google 広告アカウントにログインして見られる形でもよいとされています。条件と管理費用の扱いは「Google 広告で確かめられること」で説明しています(Google Ads Policy Help「Transparency requirements」)。ほかの広告媒体で何を報告してもらうかは、契約やレポートの取り決めで決めます。

発注側は、媒体上の数字と事業の数字を同じ定例で照らし合わせます。問い合わせ、資料請求、商談、売上のどこまで確認するかを最初に決めておくと、運用の評価が広告管理画面だけで終わりません。BtoB では、リード数に加えて、そのリードが商談につながったかを営業側の情報と合わせて見ます。

元代理店の運用者で、独立後にマーケティング顧問を提供している人からは、CPA(顧客獲得単価)が先月より改善したと報告しても、社長から「実際の売上はあんまり変わっていないんだよね」と言われた場面があったという声があります(受ける側・本人の note)。定例では、媒体の指標が商談や売上につながっているかも、あわせて確かめます。

SEO 発注経験がある Web 担当者200人を対象に、SEO 支援とセカンドオピニオンを提供するサクラサクマーケティングが2025年9月4日に実施した調査では、「施策の意図や背景に関する説明が少なく、何をやっているか実態が不透明」という選択肢を選んだ人は47.0%、「レポートの数値が報告されるだけで、次の具体的なアクションに繋がっていない」は35.0%でした。「上記のような経験はない」は12.0%です(調査結果)。どちらも複数回答の設問です。結果は、同社のサービスの紹介とあわせて公開されています。

定例では、数字に加えて、施策を選んだ理由と次に何をするかを依頼先から説明してもらうことを、発注側が先に決めます。準委任契約の場合、受ける側は発注側から求められれば処理状況を報告し、委任が終わった後は遅滞なく経過と結果を報告しなければならないと民法第645条は定め、第656条で準委任にも準用されています。どの数字を、どの頻度で、どの形式で受け取るかは、契約とレポートの取り決めに書きます(民法第645条)。

発注側が LP の入力項目を増やした、価格を変えた、営業の体制を変えた場合も、定例で依頼先へ伝えます。広告代理店の乗り換えについて note に書いているライターは、相談を受けた案件として、CPA の悪化を代理店の要因と考えていた担当者が、実は数か月前に LP の入力項目を増やしていた例を挙げています(本人の note)。成果が変わったときは、自社側で LP、フォーム、価格、営業体制を変えた時期と重ねて確かめます。

担当者が替わるとき

担当者が交代する場面では、交代前に知らせてもらうこと、引き継ぎの方法、引き継ぎに充てる期間を、契約や発注の書面で決めておきます。定例の記録、施策を選んだ理由、管理画面へのアクセス状況を引き継ぎの対象に含めると、交代後の確認に使えます。

相手が受注した会社の社員なら、交代のときも、発注側が後任を指名したり、職務経歴書を求めたり、事前に面談したりしないようにします(厚生労働省の疑義応答集 第2集 問13・第3集 Q7。体制の聞き方は「提案と見積もりを比べて決める」で説明しています)。交代の可能性がある会社との契約では、体制と引き継ぎの決め方を文書に残します。

見直す時点を決めておく

見直す時点は、試す期間が終わるときと、契約を更新する前に置きます。その時点で、依頼書に書いた数字と実績を比べ、依頼を続けるか、範囲を変えるか、やめるかを発注側が決めます。

同じサクラサクマーケティングの調査では、委託先の変更を具体的に検討して情報収集などをしたことがある人は59.0%でした。変更を検討した理由では「コストに見合った成果(費用対効果)が得られていないと感じるから」が54.5%で最も多くなりました。変更に至らない理由は、「新しい委託先で成果が出るか不透明でリスクを感じるため」44.5%、「新しい委託先を探すのが大変なため」41.0%、「委託先の変更にかかる手間や時間が大きいため」37.5%でした。変更を検討した理由と、変更に至らない理由の2つの設問は、回答者数が発表に書かれていません(調査結果)。

この調査は SEO の委託先についての結果です。変更に至らない理由に手間やリスクが挙がっていることから、引き継ぐものと見直す時点を契約の時点で決めておけば、変更を検討するときに確かめる項目を先にそろえておけると編集部は考えます。相手がフリーランスで、6か月以上続く委託を更新しない場合は、30日前までの予告が要ることがあります(条件と数え方は「やめる・切り替えるときの手順」)。見直す時点を更新の前に置くなら、この予告の期限より前にしておきます(フリーランス法第16条)。

やめる・切り替えるときの手順

終了や切り替えを決めた発注側は、アカウントの権限、過去のレポートとデータ、運用の手順、制作物の元のデータを引き継いでほしいと、先に今の依頼先へ伝えます。管理画面の権限を受け取った後に、社内または次の依頼先が必要な情報を使えるかも確認します。

外注をやめる・依頼先を切り替えるときに、広告アカウントの持ち主、お支払い元、共有リストと計測の順に確かめてから、共有を外す・リンクを解除する流れを示した図

媒体ごとに、アカウントの作り方や支払いの設定が異なります。次の内容は、切り替え前に現在の設定と照合するための確認項目です。

媒体・計測 切り替え時に発注側が確認すること
Google 広告 代理店の管理用アカウントがお支払い元で、毎月の請求書発行を設定している場合は、リンクを解除する前にお支払い情報を変更します。変更しなければ広告掲載が止まります。別の代理店へ切り替える場合の請求先変更は、前任の代理店である現在のお支払い元アカウントが開始します。リンクを解除しても広告アカウントの履歴は失われませんが、代理店の共有リマーケティング リストを使う広告は止まり、アカウントをまたぐコンバージョン計測は解除後のクリックを追跡しなくなります(Google 広告ヘルプ、請求先変更の案内)。
Meta 代理店を自社のビジネスポートフォリオのパートナーから外す作業は、ビジネスポートフォリオの全権限を持つ人が、設定にある[パートナー]から行います。代理店のポートフォリオで新しく作られた広告アカウントは、そのポートフォリオに永続的に登録され、削除や移動はできません(Meta のパートナー削除ヘルプ、広告アカウントのポートフォリオ登録に関するヘルプ)。
GA4 代理店のアナリティクス アカウント内にプロパティがある場合でも、移す元と移す先の両方で管理者と編集者のロールをそろえれば、自社のアカウントへプロパティを移せます。レポートデータはコピーではなく移り、トラッキング ID は変わりません。変更履歴は移す元に残り、Google アド マネージャーにリンクしたプロパティなど、移せない場合があります(Google アナリティクス ヘルプ)。
Yahoo!広告 代理店との契約で使っていた広告アカウントを広告主に引き継ぐ手続きは、2025年9月30日で対応期間が終わっています。手続きが完了していない広告アカウントは、2025年10月1日から順次配信が停止されています。契約当事者が広告主であることと、管理画面を使う権限を持つことは、別に確かめます(Yahoo!広告のお知らせ)。

Google 広告では、広告アカウントに管理者権限を持つ自社のユーザーが少なくとも1人いることも確認します。担当者個人の Google アカウントが管理者の場合は、自社の Google アカウントを管理者として招待してもらい、譲る側が自分のアクセス権を削除します(Google 広告ヘルプ、アクセス権限の案内)。

相手がフリーランスで、発注側が従業員を使う、または役員が2人以上いる会社の場合、契約期間が6か月以上の委託(更新して6か月以上になるものを含む)をやめるとき、または更新しないときは、原則として少なくとも30日前までに予告します。6か月以上かどうかは、実際に続いた期間でなく、契約を結んだ日から契約が終わる日までの期間で数えるため、1年契約を3か月目でやめる場合も予告が必要です。災害などで予告が難しい場合など、厚生労働省令で定める場合は予告しなくてよいとされています。予告日から解除日の前日までに30日間を確保する数え方であり、8月31日に解除する場合は8月1日までの予告が必要です。予告の有無によって解除の効力が決まるわけではありません(フリーランス法 第16条、施行令第3条、厚生労働省のQ&A)。

Webマーケティングの外注でよくある質問

外注先を探し始めるときに判断しにくい点を、依頼範囲、契約、見積もりの考え方に沿って回答します。

Webマーケティングの外注費用の相場はいくらですか?

相場を示す公的な統計や業界団体の調査も、よく見かける「広告費の20%前後」という手数料の根拠となる調査も、編集部が確認した範囲(2026年10月)では見つかりませんでした。金額は頼む範囲と料金の形で変わるため、同じ依頼書で2〜3社から見積もりを取って比べます。料金の形ごとの決まり方は「料金の形」、見積もりの比べ方は「提案と見積もりを比べて決める」で説明しています。

マーケティングの業務委託の相場は?

金額の目安は、外注費用と同じく、この記事では載せていません。業務委託には、時間や稼働日で支払う形と、月額や成果物ごとに支払う形があり、どの払い方かで見積もりの比べ方が変わります。時間や稼働日で支払う場合は、何時間・何日分を、どの業務に使うかを依頼書に書きます。料金の形は「料金の形」、個人に頼む場合の契約上の扱いは「頼む相手が個人のとき」で説明しています。

契約する前に、相手が信頼できるか確かめる方法は?

信頼できるかどうかは会社の種類では決まらないため、依頼内容と契約条件を同じ基準で確かめます。Google 広告については、Google が特定の掲載順位の保証、Google の者だと名乗ること、広告掲載が自然検索の順位に影響すると言うことに注意を促し、契約書の正式な写しを書面で受け取るよう案内しています(Google 広告の広告主向けガイド)。あわせて、広告アカウントを自社で作って権限を渡せるかも確かめます。確かめ方は「Google が注意を促している説明」と「アカウントとデータの渡し方」で説明しています。

Webマーケティングに強い会社は?

何を頼みたいかによって、向く依頼先の種類は変わります。広告運用、Web制作、SEO対策、SNS運用などの依頼範囲を決めてから、その業務を受け持つ種類の会社を探します。依頼先の種類と探し方は、「依頼先の種類」と「会社を探すとき」で説明しています。Webマーケティングをまとめて受ける会社は、Webマーケティング会社のおすすめ一覧で探せます。

フリーランスの個人に頼むとき、会社に頼むときと何が違いますか?

フリーランスの個人に頼む場合は、契約の相手が個人となり、発注側にフリーランス法の条件明示などの決まりがかかる場合があります。従業員を使わない個人や、代表者1人だけでほかに役員・従業員がいない法人に委託する場合、発注側は業務内容、報酬額、支払期日などを、書面やメールなどで示す必要があります(フリーランス法第3条)。詳しくは「頼む相手が個人のとき」で説明しています。あわせて、契約が終わるときに何をどう引き継ぐかを決めておきます。引き継ぐものは「契約の形と解約の定め」と「やめる・切り替えるときの手順」で説明しています。

まとめ

まず発注側は、外注で達成したい目標と見る数字をそろえます。次に、頼みたい業務と社内に置ける人を基準に、依頼先の種類を絞ります。同じ依頼書を使って複数の依頼先に相談し、対応範囲と料金の形を同じ条件で比べます。広告アカウントは自社で作成し、制作物の権利と契約を終える手順を決めてから契約します。依頼後は定例とレポートで目標に対する状況を確認し、続けるか見直すかを判断します。単発の依頼では、依頼文を出品者に送り、成果物の受け取り方と権利の扱いを事前にそろえます。候補の会社は、「会社を探すとき」で挙げた一覧とガイドから探せます。

参考・出典

法令は e-Gov 法令検索、資料は各機関・各社のページで2026年10月27日に確認しました。

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