製品を導入することになった背景

関西ペイント株式会社は1918年創業の老舗総合塗料メーカーで、年間2,000件近い稟議書や申請書をエクセルやメールで運用していたため、申請の可視化や進捗管理が困難でした。歴史ある企業文化ゆえに紙文化が根強く、DX推進のためにはシステム刷新が不可欠でした。2017年に神奈川県平塚市の開発センターで前身製品MajorFlow Formを試験導入し、高い操作性と適合性が評価されたことから、全社展開に向けた検討が加速。DX推進の機運が高まる中、より高度なカスタマイズ性と内製化を見据えたMAJOR FLOWの採用が2020年に決定しました。

導入前の課題に対する解決策

社内の複雑なワークフローをノーコードで柔軟に設計できるMAJOR FLOWを活用し、工事購入稟議書と一般稟議書の電子化を実施。既存の承認ルートを集約して最適化し、一般稟議書は業務スリム化を狙ってシンプル設計、工事購入稟議書は紙帳票の流れを忠実に再現しました。動的レイアウトや入力チェック、自動入力機能を組み込み、差戻し・入力ミスを大幅に削減。さらに、明細行制御機能や複数マスタ対応の世代管理機能により、新旧年度をまたぐ稟議もスムーズに運用できる仕組みを構築しました。

製品の導入により改善した業務

MAJOR FLOW導入後は、稟議申請から決裁までの平均所要期間が従来の数週間から概ね1週間程度に短縮。モバイル承認にも対応し、拠点間の書類移動や手戻りによる遅延を解消しました。進捗状況はダッシュボードで可視化され、関係者間の共有が飛躍的に向上。ノーコード開発によりフロー制作は内製化され、運用事務局の負担が軽減。ペーパーレス化と業務効率化を同時に達成し、MAJOR FLOWが社内のDX基盤として定着しています。