製品を導入することになった背景

長野市民病院は、信州の四季折々の自然を感じることができる環境で、平成7年6月に150床6診療科で開院しました。その後、施設の拡大を経て、現在は400床、30診療科で運営されています。病院としての役割として、3大生活習慣病を主体とする高度先進医療の提供や「救急医療」の提供、地域医療機関との連携などが挙げられます。しかし、これらの業務を効率的に行うためのデータ活用が十分に行われていなかったため、データ活用ツールの導入を検討することとなりました。

導入前に企業が抱えていた課題

長野市民病院では、日常の業務で蓄積される多くのデータを保持していました。これには、カルテの記録、検査結果、看護記録、入退院情報などが含まれていました。しかし、これらのデータの活用は十分に行われておらず、データの取得や加工には多くの時間と労力がかかっていました。特に、データの抽出や再加工には多くの手間がかかり、月次集計処理の結果が翌月中旬になることも珍しくありませんでした。

導入前の課題に対する解決策

データの二次利用を実現するためのシステムを導入することを検討しました。他の業界でのデータ活用の方法をリサーチし、ETLツールとBIツールを組み合わせてリアルタイムなデータ活用を実現する方法を学びました。この方法を基に、データを直感的に理解しやすく可視化できるツール、専門知識がなくても使用できるツール、業務を自動化できるツールを選定のポイントとして考えました。その結果、「Waha! Transformer」と「Dr.Sum EA」を利用した医療情報の二次活用が最適であると判断しました。

製品の導入により改善した業務

製品の導入後、病院内の様々なデータの抽出や統合が効率的に行われるようになりました。これにより、必要な指標データをグラフで可視化し、ブラウザで確認することができるようになりました。この一連の作業は自動化されており、IT部門だけでなく、現場の作業負担も大幅に軽減されました。さらに、データの可視化により、医療現場の業務改善や経営判断のスピードアップが実現されました。