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脆弱性診断ツール比較11選 (全33選)|無料/有料に分けて解説【澤 円 氏監修 / 2025年最新版】

この記事で解説すること

脆弱性診断ツール/サービス11選(全33選)をクラウド・サービス・ソフト型別に徹底比較。無料/有料の違いと12診断項目、選定6軸、導入5効果を整理し、OpenVASの自動4.5万項目スキャンで網羅性を定量提示、バグバウンティ活用手順まで解説し、企業規模を問わず最適ツール選びを支援。

「脆弱性診断ツール/サービス」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • クラウド診断
    • サーバ設定
    • スマホアプリ(iOS・Android)診断
    • Webアプリケーション診断
    • デスクトップアプリ診断
    • SSL設定
    • HttpOnly属性が付与されていないCookieの利用
    • ドメイン設定
    • X-Frame-Optionsヘッダの未設定
    • X-Content-Type-Optionsヘッダの未設定
    • グラスボックス診断
    • URL設定
    • アプリケーションエラーの開示
    • オートコンプリート機能有効化
    • ヘッダインジェクション
    • オープンリダイレクタ
    • SQLインジェクション
    • クロスサイトスクリプティング
    • プラットフォーム診断
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
守りは鉄壁 世界基準
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
マモレルの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
クラウドのリスク、まとめて可視化
初期費用 無償
月額利用料 50,000円
1年間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Webの守りと、万一の保険
初期費用 10万円
利用料金 45,000円/月額
備考
※3カ月のアウトバウンドデータ量が0.5TBまで
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
大事な操作、置くだけで見守り
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
丸投げしない、プロの目
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
世界の目で、見つける「穴」
初期費用 無料
月額費用 無料~
手数料 ホワイトハッカーへの報奨金の20%
備考
成果報酬型でご提供しております。
制限なし
IssueHunt バグバウンティの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
AIとヒトで、誤検知なし
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
見つけて、直すまでご支援
初期費用 要相談
利用料金 要相談
備考
予算に応じてLight・Standard・Advancedの3つのコースがあります。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
診断と「学ぶ」セキュリティ
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
プロの目配り、堅実な診断
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
「誰でも、すぐ」のAI診断
One Shotプラン お見積り
備考
まずは1サイト診断したい方
Businessプラン お見積り
備考
診断を内製化したい方
15日
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
「野良端末」も漏れなく診断
プロフェッショナル 85,000円
備考
ドメイン数:1~9個
プロフェッショナル 118,400円
備考
ドメイン数:100~199個
プロフェッショナル 160,000円
備考
ドメイン数:1000~2000個
エキスパート 85,000円
備考
ドメイン数:1~9個
エキスパート 118,400円
備考
ドメイン数:100~199個
エキスパート 160,000円
備考
ドメイン数:1000~2000個
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
サイトの守り、すぐお任せ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 0円
備考
オープンソースのソフトウェアです。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Wチェックと、無料再診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
お試しプラン 90,000円(税込)
備考
1社1回限りです。3リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
スタンダードプラン 440,000円(税込)
備考
10リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
ボリュームプラン 1,408,000円(税込)
備考
50リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
メーカー品質の、確かな目
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
エクスプレス診断 400,000円
備考
Webアプリケーション診断は、10リクエストまたは6APIまでです。報告会実施の場合別途10万円/回が必要です。再診断は無償です。
エキスパート診断 1,280,000円
備考
Webアプリケーション診断は、50リクエストまたは25APIまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
プラットフォーム診断 250,000円
備考
プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
エクスプレス診断 +プラットフォーム診断 550,000円
備考
Webアプリケーション診断は、10リクエストまたは6APIまでです。プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途10万円/回が必要です。再診断は無償です。
エキスパート診断 +プラットフォーム診断 1,430,000円
備考
Webアプリケーション診断は、50リクエストまたは25APIまでです。プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
ペネトレーションテスト 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
プロの診断を、自社で実現
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
デベロッパーライセンス 要相談
備考
自社で開発もしくは運営するWebアプリケーションの診断に利用する場合のライセンスです。各販売代理店から購入できます。
オーディターライセンス 要相談
備考
Vexを利用した脆弱性検査サービスを提供する場合には、こちらの契約が必要です。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ムダを省いた、プロの診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
新規 300,000円
備考
期間限定で99,000円~にて提供の場合もあります。診断方法は遠隔で、診断対象は25ページまでです。
フォローアップ診断 80,000円
備考
再診断メニューです。本診断のレポート提出後、20日以内までの依頼を対象とします。診断方法は遠隔で、診断対象は該当箇所だけです。
個別対応(ReCoVASプロ) 500,000円~
備考
内容は要相談です。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ホワイトハッカーの確かな目
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
隠れた裏口、見つけます
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ハッカー目線で守りを固める
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Webアプリケーション診断(手動) 240,000円~
備考
1リクエストで、報告書を含みます。
スマホWebAPI診断 250,000円~
備考
1リクエスト当たりの料金で、(報告書を含みます。Androidのみの対応となります。
おまかせプラン 要相談
備考
予算等に合わせて対象数を決定いただき、その数を上限にエンジニアが診断対象を選定し、診断を行うサービスです。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
nessus essentials $0
備考
教育関係者や、サイバーセキュリティのキャリアを始めようとしている学生、個人に理想的なサービスです。 IP アドレスを 16 個までスキャン可能です。
nessus professional $3,729/年額
備考
コンサルタント、ペンテスター、セキュリティ担当者向けのサービスです。サブスクリプションでスキャナー単位のライセンスです。
1年
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
通信の裏側を丸ごと可視化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン1 $6,995/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのStarterプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。5の同時スキャンができます。
プラン2 $ 14,480/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのGrowプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。20の同時スキャンができます。
プラン3 $ 29,450~/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのAccelerateプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。50以上の同時スキャンができます。
プラン4 $ 399/年額
備考
Burp Suite Professionalです。主要なWebセキュリティおよび侵入テストツールキットです。
1年
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
URL登録だけで安心診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
無料診断 0円
備考
診断回数1回、リスク件数のみ表示です。
ライトプラン 10,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は500ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
スタンダードプラン 17,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は1,000ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
ビジネスプラン 24,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は1,500ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
エンタープライズプラン 要相談
備考
診断ページ数 は1,501ページ以上です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
最低利用期間は1年間(有料版)
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
実績技術で穴を防ぐ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
毎日チェックで安心可視
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
要相談 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
攻撃視点で安心設計
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
全ページ診断定額制
AIクイック・ツール診断 FQDNあたり25万円
備考
3か月以内の再診断付き
AIリモート脆弱性診断 FQDNあたり98万円
備考
3か月以内の再診断付き
モバイルアプリ診断 脆弱性診断:パッケージあたり78万円/OS
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
熟練技術で安心設計
初期費用 要相談
要相談 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
開発期にセキュリティ備え
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
ベーシックプラン 49,800円/月額
備考
1アプリケーションあたりの料金。手軽に続けられる高コストパフォーマンスプランです。
1年
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
純国産の自動診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 300,000円
備考
1ライセンス1FQDNの診断の料金です。ページ数制限はありません。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
エージェント不要で脆弱見える化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Vuls OSS 0円
備考
脆弱性をスキャンします。
FutureVuls standard 4,000円/月額
備考
脆弱性を管理します。1台の料金です。
複数システムの脆弱性を横断管理 要相談
備考
複数システムの脆弱性を横断管理します。最小100台からのプランです。
1ヵ月
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
手軽に弱点を可視化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 0円
備考
オープンソースのソフトウェアです。Greenboneのクラウドサービスなどの料金はお問い合わせください。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
全方位視点で守る安心
初期費用 要相談
備考
問合わせの後個別見積
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

目次

自社で利用しているアプリケーションやシステムのセキュリティ対策状況は把握できているでしょうか?もしWebアプリケーションに何らかの情報セキュリティ上の欠陥、いわゆる「脆弱性」が存在し、それに対する十分な対策が為されていないとしたら危険です。脆弱性診断ツールを利用して自社のセキュリティ状況を把握し、適切な対策を行うようにしましょう。

1. 脆弱性診断ツールとは?

脆弱性診断ツールとは、サイバー攻撃を受けやすいWebシステムに対してスキャンや模擬攻撃などを行い、そのシステムにセキュリティ上の欠陥がないかを診断することのできるサービスです。時代の変化に合わせて、脆弱性診断ツールの必要性が高まっている現状があります。セキュリティレベルを高めて、安全にサービスを提供できる環境を構築しましょう。構築段階では、人手によるペンテストと補完し合いながら、計画→実施→是正→再診断の継続運用で効果を高めます。政府実践基準でもPDCAの徹底が示され、民間にも応用可能です。「デジタル庁の更新情報と関連資料」で位置づけが明確化されています。

1. 脆弱性診断ツールの定義と目的

WebやAPI、プラットフォーム(OS・ミドルウェア・ネットワーク)に潜むリスクを可視化し、重要度に基づく是正を促進することが目的です。自動スキャン(DAST/ネットワーク診断等)で広く当たり、手動診断で業務固有の欠陥や論理的欠陥を深掘りします。経営レベルでは、診断結果を投資判断や供給先管理に接続していくことが求められます。サプライチェーン全体を含めた対策は「経営ガイドライン」でも強調されています。

詳しくは「サイバーセキュリティ経営ガイドラインと支援ツール(METI/経済産業省)」をご覧ください。

2. なぜ脆弱性診断ツールが必要なのか?

情報セキュリティの基本要素としては、機密性・完全性・可用性の3要素が挙げられます。これら3要素を確保するために利用するべきツールが脆弱性診断ツールです。利用するメリットは、「サイト改ざん・情報漏洩・なりすましなどの危険性をあらかじめ排除できる」「セキュリティ対策の一元化により無駄なコストをかけずに効率的に対策ができる」「セキュリティ向上による顧客からの信頼獲得」の大きく3つに分けられます。よって、脆弱性診断ツールの導入を検討する際には、以下の事象が導入目的として想定されるでしょう。

  • 現在提供している既存のWebサービスのセキュリティレベルを調べたい
  • 新たに開発したアプリケーションの脆弱性を確認したい
  • サービスの拡張に伴ってセキュリティレベルを上げたい

3. 脆弱性の分類

デジタル庁ガイドラインは、システムに存在し得る脆弱性の母集団を U とし、そのうち私たちが発生を予期できる集合を A(発生の想定される脆弱性)、さらに要件や設計で明示的に対処している部分を と定義しています。B は A の部分集合であり、理想は B を広げていくことですが、暗黙知や固有要件に起因するものは完全には明文化できません。また A の外側(A̅)=「想定外の脆弱性」も常に残ります。加えて、攻撃手法の高度化や構成の複雑化により、U は時間とともに増大する前提が明示されています。
したがって、既知パターンを広く拾う自動スキャン(A を広げる)+要件・認可などの論理欠陥を深掘る手動診断(B を拡張)+是正後の再診断を組み合わせ、想定外の芽(A̅)を継続的に圧縮していく運用が求められます。

Classification of vulnerabilities in a system
引用 – デジタル社会推進標準ガイドライン|デジタル庁

類型と用途について

以下は代表的な類型と向き・代表例です。まずは自社の体制・頻度・対象を軸に当てはめて検討してください。

提供形態 主な役割 向いている組織・体制 代表例
ービス(手動+自動のハイブリッド) 高難度・高リスク領域を深掘り。報告・再診断支援まで一気通貫 金融・公共・ECなど高リスク/監査要件が強い組織 NRI SECURE」/「GMOサイバーセキュリティ by イエラエ
クラウド型ツール(SaaS) 継続スキャンで早期検知。開発と並走 少人数の情シス/内製開発チーム AeyeScan」/「Web Doctor
ソフトウェア型ツール 高度設定・拡張性。CI/CDや社内規程に合わせて運用 セキュリティ専任者がいる組織 OWASP ZAP/「Burp Suite」/OpenVAS

表は位置づけの目安です。継続運用(定期・自動)と節目での人手診断を併用すると、網羅性と精度のバランスが取りやすくなります。

4. 脆弱性診断の運用サイクルと継続診断

診断は単発では効果が限定的です。計画→実施→是正→再診断のサイクルを回し、改修後に差分確認まで含めて完了とします。デジタル庁は「政府情報システム向けの脆弱性診断導入ガイドライン(DS-221」を整備・更新しており、民間でもPDCA設計の参照モデルとして活用できます。特にリリース前後・大規模改修・依存ライブラリ更新時のトリガー設定が要点です。

サイクル 実務のポイント 成果物の例
計画 対象範囲・頻度・優先度を定義。サプライヤも含めた責任分界を明記 年間診断計画、対象資産台帳
実施 自動スキャン+スポットの手動診断。誤検知検証と再現手順を記録 技術レポート、再現手順
是正 重大度で優先度を付け、期限と担当を割当。変更管理に紐付け 改修チケット、是正計画
再診断 差分確認と回帰テスト。残存リスクの合意形成 差分レポート、承認記録

5. 経営視点とサプライチェーン

経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0」は、経営者の3原則と重要10項目を提示し、サプライチェーンを含む全体最適を要求します。診断レポートは、取締役会・監査・取引先説明の根拠資料として整備し、投資の優先順位付けや委託先管理に活用します。ツール起点の点検に偏らず、体制・人材・手順まで含めた運用で、説明責任と継続改善を両立させましょう。

参考の一次情報

2. 脆弱性診断ツールの3つの種類とその特徴

提供形態は「サービス」「クラウド型」「ソフトウェア型」の3類型です。体制・規模・リスクに応じて使い分けると導入判断が速くなります。継続診断のPDCAは公的ガイドラインでも推奨されています。

下表は各類型の特長と向いている組織、代表的な製品例です。初出のみ製品名に公式情報へのリンクを付けています。

提供形態 主な特長 向いている組織・体制 代表製品(初出のみリンク)
脆弱性診断サービス(ハイブリッド) 自動診断に加え専門家の手動検証。個別要件に合わせて深掘り・再診断まで対応しやすい 個人情報や決済等の高リスク領域/大規模システム NRI SECURE」/「GMOサイバーセキュリティ by イエラエ
クラウド型ツール 導入が容易で継続スキャンに強い。開発フローへ組み込みやすい 内製開発チーム/継続デリバリー環境 AeyeScan/「Web Doctor」/マモレル
ソフトウェア型ツール 高度な設定と拡張性。オフラインや手動診断の補助にも有効 セキュリティ担当が常駐/検証環境が整備済み Burp Suite」/「Nessus」/「OWASP ZAP」/OpenVAS

1. 脆弱性診断サービス(ハイブリッド)

脆弱性診断サービスとは、経験豊富なセキュリティ専門の技術者に依頼して、脆弱性を検査してもらう形のものです。ツールによる自動診断と技術者による手動診断を組み合わせて診断を行うため、多少時間を要しますが高精度の脆弱性診断が期待できるでしょう。サービス内容によっては検査に加え、今後の具体的な対策案をアドバイスしてくれるものもあります。

コストと時間はかかりますが、個人情報を多く取り扱うECサイトやSNS、または大規模なサービスのリリース前などのタイミングに利用することをおすすめします。

2.クラウド型脆弱性診断ツール

クラウド型脆弱性診断ツールとは、Web上から手軽に診断ができるクラウドタイプのツールです。利用手順はシンプルで、クラウドサービス上でアカウントを作成し、脆弱性を診断したいWebサービスのリンクやサーバ情報を登録して検査対象を選択するだけで利用できます。診断結果などはレポートとして表示されるので、それらを参照して脆弱性が検出された箇所を自分で修正する仕組みです。

クラウド型の脆弱性診断ツールはWebブラウザ上で気軽に安価(無料)で利用でき、開発者などが自身で診断を行える点が魅力といえます。

3.ソフトウェア型脆弱性診断ツール

ソフトウェア型脆弱性診断ツールとは、個々のコンソールにインストールして自動検知ツールなどから脆弱性診断を行うツールのことです。手動で行うと膨大な時間や手間がかかる作業を自動で行うことができますが、手動に比べると柔軟性には欠けるので細かな診断を行うのは難しいといえます。

基本的に誰でも使えるオープンソースなのでサポートなどはありません。自社にセキュリティエンジニアが在籍しているような環境で、コストをなるべくかけずに内製化などを考えている方におすすめです。

4. 公的指針との整合で運用を最適化

ツールの導入だけでなく、計画→実施→是正→再診断のサイクルを前提に体制化することが重要です。政府の「デジタル社会推進標準ガイドライン(DS-221)」は継続的改善の考え方を示し、経営層には「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0」の実践が求められます。選定時は自社のPDCAに乗る提供形態かを確認しましょう。

高リスク領域はハイブリッド、開発の反復はクラウド型、検証の深掘りやオフライン要件はソフトウェア型、と切り分けると選定が迅速になります。

経営の役割、サプライチェーン対応について > サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0
comparison-vulnerability-assessment-tool

脆弱性診断ツールの比較表を表示する

3. ツール選定の新常識!PCI DSS v4 / CVSS v4の要点【2025年最新】

セキュリティ基準は常に進化しています。特に2024年から本格移行が始まったPCI DSS v4.0」(Payment Card Industry Data Security Standard)と、新しい脆弱性評価基準「CVSS v4.0」(Common Vulnerability Scoring System)は、今後のツール選定とセキュリティ運用のあり方を大きく変えるものです。自社に必要なツールを見極めるため、最新の要点を押さえましょう。

3-1 .PCI DSS v4.0とは? ツール対応が必須の新要件

PCI DSS v4.0は、クレジットカード情報を安全に取り扱うための国際的なセキュリティ基準の最新版です。先行バージョンであったv3.2.1は2024年3月末で廃止され、2025年3月31日までにv4.0への完全移行が求められています。

PCI DSS v4.0について詳しくはこちら > PCIセキュリティ標準協議会 – 業界主導のセキュリティ標準、トレーニング、プログラムで決済データを保護

このv4.0で、脆弱性診断ツールの選定に最も大きな影響を与えるのが、要件11.3におけるスキャン要件の厳格化です。

  • 認証スキャン(Authenticated Scanning)の必須化v3.2.1では任意であった「認証スキャン(システムにログインした状態で行うスキャン)」が、v4.0(要件11.3.1.2)では明確に必須要件となりました。
  • 対象範囲の拡大従来の「カード会員データ環境(CDE)」だけでなく、「CDEに影響を与える可能性のあるシステム」もスキャン対象に含まれることが明文化されました。

これは、システムの表面(外部)から見える脆弱性だけでなく、システム内部の設定不備や適用漏れのパッチなど、より深刻なリスクを発見することが求められるようになったことを意味します。

以下の表は、PCI DSS v4.0における脆弱性スキャン関連の主な変更点をまとめたものです。

比較項目 PCI DSS v3.2.1(旧) PCI DSS v4.0(新) ツール選定への影響
内部スキャン 内部脆弱性スキャンを実施 認証(Authenticated)スキャンの実施が必須(要件11.3.1.2) 認証スキャン機能を持たないツールでは準拠不可
スキャン頻度 四半期ごと、および重大な変更後 四半期ごと、および重大な変更後(変更なし) 継続的なスキャン管理機能が重要
リスク定義 「高リスク」の脆弱性を是正 リスク定義に基づき(例: CVSSスコア)、是正の優先順位付けを要求 CVSSスコアやリスク評価に対応したツールが必要

これからの脆弱性診断ツールは、単にスキャンできるだけでなく、「認証スキャン」機能を持ち、PCI DSS v4.0の要件に沿った形でリスクを評価・報告できることが必須条件となります。

3-2. CVSS v4.0とは? リスク優先順位付けの進化

CVSS v4.0は、脆弱性の深刻度を評価する世界共通の仕組み「CVSS」の最新版であり、2023年11月に正式公開されました。従来のv3.x系と比較して、より現実的かつ具体的なリスク評価が可能になるよう大幅に進化しています。

CVSS v4.0について詳しくはこちら > Common Vulnerability Scoring System

v3.xでは「基本評価基準」「現状評価基準」「環境評価基準」の3つのメトリック(指標群)で評価していました。しかしv4.0では、新たに「脅威評価基準」が独立し、「補足評価基準」が追加されています。

  • 脅威評価基準 (Threat Metrics) の新設v3.xでは「現状評価基準」の一部だった「攻撃コードの有無」などが独立・強化されました。「その脆弱性が実際に悪用されているか」「攻撃は容易か」といった、現実の脅威度をより重視する評価が可能になりました。
  • 補足評価基準 (Supplemental Metrics) の新設「安全性への影響(Safety)」「自動化の可否(Automatable)」など、ビジネスインパクトを多角的に評価する指標が追加されました。
  • 環境評価基準 (Environmental Metrics) の強化自社のセキュリティ対策状況(例:緩和策の有無)を、より詳細にスコアへ反映できるようになりました。

次の表で、v3.1とv4.0の評価グループの違いを比較します。

評価グループ CVSS v3.1 CVSS v4.0 主な変更点
基本 基本評価基準 (Base) 基本評価基準 (Base) 評価項目の一部見直し(例: UIの必須性)
脅威 現状評価基準 (Temporal) 脅威評価基準 (Threat) 「現状」から「脅威」へ名称変更・独立。攻撃の活発度などを評価
環境 環境評価基準 (Environmental) 環境評価基準 (Environmental) 自社環境のセキュリティ要件をより詳細に反映可能
補足 (なし) 補足評価基準 (Supplemental) 安全性、自動化レベルなど、影響を補足する指標を新設

この変更により、CVSS v4.0は「脆弱性そのものの理論上の危険性」だけでなく、「自社にとって、今どれだけ危険か」を判断するための、より実用的なツールへと進化しました。

3-3. なぜCVSS v4.0対応が重要なのか?

CVSS v4.0に対応したツールやプロセスを導入する最大のメリットは、「対応すべき脆弱性の“真の”優先順位付け」が可能になることです。

多くの企業が抱える課題として、従来のCVSS v3.xでは「深刻(Critical)」や「重要(High)」と評価される脆弱性があまりにも多く検知されすぎることが挙げられます。結果として、セキュリティ担当者は大量のアラートに忙殺され、「どれから対処すべきか」というトリアージ(優先順位付け)作業に膨大な工数を費やしていました。

CVSS v4.0では、この課題を解決するために「脅威評価基準」が導入されました。

例えば、以下のような判断が可能になります。

  • ケースA(優先度:低)
    • CVSS基本スコア: 9.8 (深刻)
    • 脅威メトリック: 攻撃コードは存在しない (Exploit Maturity: Proof-of-Concept)
    • 判断: 理論上は危険だが、まだ現実の攻撃は発生していないため、対応優先度を一時的に下げる。
  • ケースB(優先度:高)
    • CVSS基本スコア: 7.5 (重要)
    • 脅威メトリック: 攻撃が活発に観測されている (Exploit Maturity: Attacked)
    • 判断: スコアは中程度だが、現実に悪用されているため、最優先で対処する。

このように、CVSS v4.0を活用することで、セキュリティ担当者は「理論上危険な脆弱性」の対応に追われるのではなく、「今、自社に迫っている現実的な脅威」から順に対処できるようになります。これにより、限られたリソースを最も効果的なセキュリティ対策に集中させることが可能になります。

3-4. ツール・サービス選定への示唆

これら「PCI DSS v4.0」と「CVSS v4.0」という2つの大きな基準変更は、脆弱性診断ツールの選定基準そのものを見直す必要があることを示しています。

今後のツール選定時には、価格やスキャン速度といった従来の項目に加え、以下の点を重要な確認項目としてください。

新基準 ツール選定時のチェックポイント なぜ重要か
PCI DSS v4.0 認証スキャン機能を搭載しているか? 必須要件(要件11.3.1.2)であり、非搭載ツールでは準拠が困難
PCI DSS v4.0 v4.0の要件に準拠したレポートが出力できるか? 監査や準拠証明の際に、必要なエビデンス(証拠)として利用できる
CVSS v4.0 CVSS v4.0のスコア計算に対応しているか? より正確なリスク評価の基盤となる
CVSS v4.0 脅威インテリジェンスと連携できるか? 「攻撃が活発か」という脅威情報を自動で取り込み、v4.0の脅威メトリックを有効活用できる
運用 v4.0ベースでリスクの優先順位付け(トリアージ)を支援する機能があるか? 大量のアラートから「本当に危険なもの」を自動抽出し、運用工数を削減できる

結論として、最新の脆弱性診断ツールには、単に脆弱性を「見つける」機能だけでなく、PCI DSS v4.0に「準拠する」機能、そしてCVSS v4.0と脅威インテリジェンスを活用して「優先順位付けする」機能が強く求められます。

これらの新基準への対応可否を確認することが、将来にわたるコンプライアンスの達成と、効率的なセキュリティ運用を両立させるための鍵となります。

4. おすすめの脆弱性診断ツール8選(有料版)

本節では、読者の導入判断を早めるために「提供形態」「強み」「向いている組織・体制」を端的に整理します。初出の各製品には根拠情報を併記し、誇張を避けた実情ベースでまとめています。

製品名 提供形態 主対象 主な強み 向いている組織・体制
Web Doctor クラウド自動診断 Webアプリ 運用~報告の導線が明快、申込からの実施が速い サイト運営チーム、少人数情シス
マモレル マネージド+診断 Web/ネットワーク 監視・診断・運用支援の一体提供 セキュ人材が限られる中小~中堅
RayAegis Japan 診断エンジン提供 Web/API 高度診断、国内採用の広がり 高難度アプリの開発組織
Nessus ソフトウェア(オンプレ/クラウド選択) サーバ/OS/ネットワーク プラグイン更新の速さ、世界的採用 複数拠点・多数アセットのIT部門
Burp Suite デスクトップ/サーバ Web/API 手動×自動の両立、拡張性 セキュリティ診断/QAチーム
AeyeScan クラウド自動診断 Web/API 国産SaaS、継続スキャンの運用性 継続開発・頻繁な改修の現場
ImmuniWeb クラウド(ASM一体) Web/モバイル/クラウド露出 ASM/DAST/モバイルの一体運用 グローバル・マルチスコープ運用
GMO-CS byイエラエ 手動診断サービス Web/スマホ/ペンテスト 高難度手動診断・研究実績 金融・大規模サービス

1.「Web Doctor」(NRA)

nrapki-service-webdoctor
引用 – 脆弱性診断サービスWeb Doctor/製品・サービス一覧|日本RA株式会社

運用負荷を抑えて継続運用したいサイト運営チームに向きます。クラウド型の自動Web脆弱性スキャンで、レポート整備や運用サポートの説明が明快です。料金プランも用意されており、申込から実査・報告までの流れが整理されています。

2.「マモレル」(マルチベンダー監視+診断)

materialprmenu-mamoreru
引用 – サイバーセキュリティ「マモレル」

セキュリティ専任が少ない中小~中堅で「まず守る・見える」を素早く実現したいケースに適します。多層監視・脆弱性検査・運用代行を包含するパッケージで、導入しやすさと支援窓口の分かりやすさが特長です。製品ページ・比較サイト双方で提供内容が整理されています。

3.「RayAegis Japan」(高度診断エンジン提供)

rayaegis-gad_source=1&gad_campaignid
引用 – サービス – 株式会社 レイ・イージス ・ジャパン

難易度が高いWebアプリ・APIの診断精度を重視するプロダクト開発組織向け。大手SI・セキュリティ企業のメニューにも採択されるなど、日本市場での採用実績が見られます。

4. 「Nessus」(ネットワーク/プラットフォーム系の定番)

tenable-products-nessus
引用-Tenable Nessus Vulnerability Assessment をダウンロード | Tenable®

脆弱性スキャン分野で世界的な採用実績があり、テンプレートとプラグイン更新の速さが強みです。ベンダーは世界4万社超の顧客基盤を公表し、Nessusは「最も広く導入されている」評価ツールと位置付けられています。

5. 「Burp Suite」(Professional/Enterprise)

portswigger-net-burp
引用 – Burp – Web Application Security, Testing, & Scanning – PortSwigger

Webアプリ/API診断の現場定番。手動テストを強力に支援しつつ、自動化の組み込みも可能です。公式が「1万6,000以上の組織に採用」と明記しており、コミュニティの知見・拡張も充実しています。

6. 「AeyeScan」(国産クラウド型)

aeyescan
引用 – エーアイスキャン|高精度な脆弱性診断自動化サービス

内製チームでの継続スキャンに強い国産SaaS。市場調査レポートに基づく「国内シェアNo.1」獲得の発表があり、運用面・日本語サポートの使い勝手が評価されています。

7. 「ImmuniWeb」(統合プラットフォーム)

cybergymjapan-services-security-immuniweb
引用 – AI脆弱性診断_ImmuniWeb | 株式会社サイバージムジャパン

Web/API/モバイル/クラウド露出のASMまで一体で扱える運用効率が特長。1,000社超への導入を公式が公表しており、グローバル拠点やマルチスコープ運用に向きます。

8. 「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」(手動診断)

gmo-cybersecurity
引用 – 脆弱性診断・セキュリティ対策のGMOサイバーセキュリティ byイエラエ

ホワイトハッカーによる手動診断の国内大手。難度の高い手動診断、0day発掘などの実績公開があり、金融・大型サービスの総合テスト前に強みを発揮します。

選定のコツ

下表は「どう選ぶか」を短時間で把握できるよう、提供形態と強み、向いている組織を要約したものです。価格はプラン・対象規模で変動が大きいため、見積ベースを基本とします。

      • 継続スキャンが主目的なら、国産SaaSの「AeyeScan」や手離れの良い「Web Doctor」を軸に比較します。
      • インフラ全体の可視化と既知脆弱性の追随性を重視するなら「Nessus」をハブに据えると、プラグイン更新の速さが運用負荷を下げます。
      • 手動の深掘りが必要な段階では「Burp Suite」で再現性を高めつつ、最終局面は「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ」のような手動診断を組み合わせると堅実です。APIやモバイル、外部露出の統合運用を目指すなら「ImmuniWeb」のようにASMを含む製品でまとめると、レポートやSLAの一本化に寄与します。

各社の「シェア」「導入社数」等は公表時点・調査範囲で変動します。導入前には、直近の公開情報・トライアルやPoCで再確認し、要件(対象範囲・報告形式・再診断可否・サポートSLA)を明文化して比較してください。

5. 脆弱性診断ツールの無料版・有料版のサービスの違い

無料は試用・限定範囲・自己判断が前提です。一方で有料はサポート、誤検知抑制、レポート整形や再診断まで含め運用効率を高めやすいです。導入体制と報告先(経営・監査)を踏まえて選ぶことが重要です。

1. 無料版・有料版のシーン別活用法

ここまでで無料版脆弱性診断ツールの中には、ユーザーを不用意にあおり、欺罔行為を行って高額の製品を購入させるといった悪質なものも少なからず存在することを説明しました。しかし、すべてが上記のような悪質なものばかりではなく、実績があり利用者も多数存在しているフリーツールも存在します。

そこで本項目では、無料版・有料版のそれぞれに適した利用シーンを解説しますので、皆さんの想定している利用シーンに適したものはどちらなのか参考にしてみてください。

「無料版」活用シーン

無料版の脆弱性診断ツールの活用シーンとしては、以下が挙げられます。

      1. 取り扱っている個人情報が比較的少ない場合
      2. すでにローンチされたサービスで新しく追加した機能のみを診断するなど診断範囲が狭い場合

「有料版」活用シーン

有料版の脆弱性診断ツールの活用シーンとしては以下が挙げられます。

      1. 取り扱っている個人情報が比較的多い場合
      2. 重要度の高い大規模なサービスのローンチ前のセキュリティ診断時

精度が高くセキュリティ面でも信頼度の高い脆弱性診断ツールを求めている場合は、有料版の利用をお勧めします。

また有料版製品では、無料版に対してサポート体制が厚く専門的な知識を有していなくても包括的にセキュリティ対策を行えます。そのためコストをかけてでも確実にセキュリティ対策を行いたい方や初心者の方が利用する場合には、有料の脆弱性診断ツールの導入が確実です。

以上のように、診断にかけるサービスの規模や取り扱っている情報の量などによって使い分けていただくことで、より効果的な脆弱性診断が期待できます。

2. 使い分けの判断軸(一覧表)

まずは自社の体制と報告先を決め、次に診断の粒度と頻度を決めると選定が早まります。下表は読み取りポイント付きの比較です。

無料(OSS)は「自己完結できるか」、有料は「レポートの再利用性と再診断運用」を見ます。

比較項目 無料(OSS/個人向け) 有料(SaaS/サービス)
想定用途 学習、PoC、限定範囲のセルフチェック 本番環境の継続診断、監査・取引先対応
誤検知対応 自己判定・チューニング必須 ベンダー相談・再現確認支援あり
レポート形式 HTML/CSV中心(整形は自社) PDFレポート+経営サマリ(例:「Web Doctor」)
更新・検知網 コミュニティ更新(頻度はばらつき) ベンダーが継続配信(例:「Nessus」プラグインを自動取り込み)
再診断 ツールや運用次第 再診断同梱や差分比較が容易(例:「Web Doctor」)
API/CI連携 ツール・スクリプトで実装 予約実行・CI連携・運用支援が前提
導入・運用負荷 高め(設計・整形・教育が必要) 低〜中(SaaS前提の運用で吸収)
代表例 OWASP ZAP」、「OpenVAS Web Doctor」、「Burp Suite」、「Nessus

表の「例」は各公式情報に基づきます。

3. 公的留意点(ツール偏重にしない運用体制)

無料・有料いずれでも、方針・手順・教育・委託先管理を含む体制整備とセットにすることが推奨です。経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0」は、経営者の3原則やサプライチェーンを含む対策徹底を求めており、診断結果の是正・再診断までをPDCAに組み込むことを明確に示しています。 無料は“自己完結できる限定診断”、有料は“レポート・再診断まで含む運用最適化”。経営・監査の報告先に耐えるかを判断軸に選ぶと失敗が少ないです。

経営の役割、3原則、サプライチェーン対応について > サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver3.0

4. 無料版の中には偽の脆弱性診断ツールがあることにも注意!

脆弱性診断を行うには相応の費用が発生するため、無料のツールを利用しコストをかけずに、社内のセキュリティ対策を行えることは無料版の大きなメリットとして挙げられます。しかし、近年ではシステムの高度化が進んでいるため、無料版では専門的な知識を有している人でないと万全なセキュリティ対策を行えない可能性があります。

また、無料版の診断ツールを利用する上での注意点として、「ツール利用後に有料の商品の購入を求められる」といったケースが存在します。具体的には、無料と謳って偽の脆弱性診断を行い、診断を行うと実際はシステム上に問題はなくとも「脆弱性が検出されました。非常に危険な状態です!」などと表示し、高額なセキュリティ製品の購入へ誘導するといったものです。

このように無料版の中には、欺罔行為を行い、金銭を騙し取ろうとするものも少なからず存在するので、その点に関しては慎重に製品選択を行う必要があります。

その他詳しい事例については「安心相談窓口だより:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」をご覧ください。

以下はIPA(情報処理推進機構)が公表している偽セキュリティソフトの一覧です。
下記のソフトは危険ですのでインストールしないようにしてください。

      • AVASoft Professional Antivirus
      • System Repair
      • System Progressive Protection
      • Live Security Platinum
      • Smart Fortress
      • RegClean Pro
澤 円
代表取締役/株式会社圓窓 元日本マイクロソフト業務執行役員澤 円

サイバーセキュリティ対策においてリスクを高めてしまうのは「コストだと思ってケチる」という考え方です。自社の資産を守るための大事な投資領域であると認識することが何より大事です。

6.  無料で利用できる脆弱性診断ツール3選

無料ツールは導入のハードルが低く、学習や評価に最適です。ただし商用可否や機能制限、運用に必要な知識を確認してから選ぶことが重要です。

  1. OWASP ZAP
  2. Nessus Essentials
  3. Open VAS

1. 「OWASP ZAP

zaproxy-org
引用- ザップ

OWASP ZAP」はWebアプリ向けの動的診断(DAST)の定番で、GUI操作でのクイックスキャンから、スパイダリング、アクティブスキャン、パッシブスキャン、強制ブラウジング、ファズ、スクリプト拡張まで対応します。自動と手動の併用がしやすく、スキャンポリシーでルール調整も可能です。

2. 「Nessus Essentials」(個人用途)

tenable-products-nessus-essentials
引用 – Tenable Nessus Essentials 脆弱性診断ツール | Tenable®

Nessus Essentials」はTenableが提供する学習・個人評価向けエディションです。テンプレートに沿って脆弱性スキャンを始めやすく、対象は最大16IPまでに制限されています。商用利用や大規模環境には上位版が必要です。

3. 「OpenVAS」(Greenbone Community)

openvas-org
引用 – OPENVAS – オープン脆弱性評価スキャナー

OpenVAS」はネットワーク、OS、ミドルウェアの広範スキャンに強いオープンソース系の選択肢です。サービス検出、既知脆弱性照合、認証済みスキャンなどに対応し、コミュニティ版でも実運用レベルのカバレッジが得られますが、セットアップや運用には一定の知識が要ります。


「脆弱性診断ツール/サービス」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • クラウド診断
    • サーバ設定
    • スマホアプリ(iOS・Android)診断
    • Webアプリケーション診断
    • デスクトップアプリ診断
    • SSL設定
    • HttpOnly属性が付与されていないCookieの利用
    • ドメイン設定
    • X-Frame-Optionsヘッダの未設定
    • X-Content-Type-Optionsヘッダの未設定
    • グラスボックス診断
    • URL設定
    • アプリケーションエラーの開示
    • オートコンプリート機能有効化
    • ヘッダインジェクション
    • オープンリダイレクタ
    • SQLインジェクション
    • クロスサイトスクリプティング
    • プラットフォーム診断
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
守りは鉄壁 世界基準
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
マモレルの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
クラウドのリスク、まとめて可視化
初期費用 無償
月額利用料 50,000円
1年間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Webの守りと、万一の保険
初期費用 10万円
利用料金 45,000円/月額
備考
※3カ月のアウトバウンドデータ量が0.5TBまで
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
大事な操作、置くだけで見守り
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
丸投げしない、プロの目
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
世界の目で、見つける「穴」
初期費用 無料
月額費用 無料~
手数料 ホワイトハッカーへの報奨金の20%
備考
成果報酬型でご提供しております。
制限なし
IssueHunt バグバウンティの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
AIとヒトで、誤検知なし
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
見つけて、直すまでご支援
初期費用 要相談
利用料金 要相談
備考
予算に応じてLight・Standard・Advancedの3つのコースがあります。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
診断と「学ぶ」セキュリティ
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
プロの目配り、堅実な診断
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
「誰でも、すぐ」のAI診断
One Shotプラン お見積り
備考
まずは1サイト診断したい方
Businessプラン お見積り
備考
診断を内製化したい方
15日
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
「野良端末」も漏れなく診断
プロフェッショナル 85,000円
備考
ドメイン数:1~9個
プロフェッショナル 118,400円
備考
ドメイン数:100~199個
プロフェッショナル 160,000円
備考
ドメイン数:1000~2000個
エキスパート 85,000円
備考
ドメイン数:1~9個
エキスパート 118,400円
備考
ドメイン数:100~199個
エキスパート 160,000円
備考
ドメイン数:1000~2000個
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
サイトの守り、すぐお任せ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 0円
備考
オープンソースのソフトウェアです。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Wチェックと、無料再診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
お試しプラン 90,000円(税込)
備考
1社1回限りです。3リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
スタンダードプラン 440,000円(税込)
備考
10リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
ボリュームプラン 1,408,000円(税込)
備考
50リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
メーカー品質の、確かな目
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
エクスプレス診断 400,000円
備考
Webアプリケーション診断は、10リクエストまたは6APIまでです。報告会実施の場合別途10万円/回が必要です。再診断は無償です。
エキスパート診断 1,280,000円
備考
Webアプリケーション診断は、50リクエストまたは25APIまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
プラットフォーム診断 250,000円
備考
プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
エクスプレス診断 +プラットフォーム診断 550,000円
備考
Webアプリケーション診断は、10リクエストまたは6APIまでです。プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途10万円/回が必要です。再診断は無償です。
エキスパート診断 +プラットフォーム診断 1,430,000円
備考
Webアプリケーション診断は、50リクエストまたは25APIまでです。プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
ペネトレーションテスト 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
プロの診断を、自社で実現
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
デベロッパーライセンス 要相談
備考
自社で開発もしくは運営するWebアプリケーションの診断に利用する場合のライセンスです。各販売代理店から購入できます。
オーディターライセンス 要相談
備考
Vexを利用した脆弱性検査サービスを提供する場合には、こちらの契約が必要です。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ムダを省いた、プロの診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
新規 300,000円
備考
期間限定で99,000円~にて提供の場合もあります。診断方法は遠隔で、診断対象は25ページまでです。
フォローアップ診断 80,000円
備考
再診断メニューです。本診断のレポート提出後、20日以内までの依頼を対象とします。診断方法は遠隔で、診断対象は該当箇所だけです。
個別対応(ReCoVASプロ) 500,000円~
備考
内容は要相談です。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ホワイトハッカーの確かな目
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
隠れた裏口、見つけます
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ハッカー目線で守りを固める
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Webアプリケーション診断(手動) 240,000円~
備考
1リクエストで、報告書を含みます。
スマホWebAPI診断 250,000円~
備考
1リクエスト当たりの料金で、(報告書を含みます。Androidのみの対応となります。
おまかせプラン 要相談
備考
予算等に合わせて対象数を決定いただき、その数を上限にエンジニアが診断対象を選定し、診断を行うサービスです。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
nessus essentials $0
備考
教育関係者や、サイバーセキュリティのキャリアを始めようとしている学生、個人に理想的なサービスです。 IP アドレスを 16 個までスキャン可能です。
nessus professional $3,729/年額
備考
コンサルタント、ペンテスター、セキュリティ担当者向けのサービスです。サブスクリプションでスキャナー単位のライセンスです。
1年
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
通信の裏側を丸ごと可視化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン1 $6,995/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのStarterプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。5の同時スキャンができます。
プラン2 $ 14,480/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのGrowプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。20の同時スキャンができます。
プラン3 $ 29,450~/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのAccelerateプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。50以上の同時スキャンができます。
プラン4 $ 399/年額
備考
Burp Suite Professionalです。主要なWebセキュリティおよび侵入テストツールキットです。
1年
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
URL登録だけで安心診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
無料診断 0円
備考
診断回数1回、リスク件数のみ表示です。
ライトプラン 10,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は500ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
スタンダードプラン 17,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は1,000ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
ビジネスプラン 24,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は1,500ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
エンタープライズプラン 要相談
備考
診断ページ数 は1,501ページ以上です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
最低利用期間は1年間(有料版)
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
実績技術で穴を防ぐ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
毎日チェックで安心可視
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
要相談 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
攻撃視点で安心設計
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
全ページ診断定額制
AIクイック・ツール診断 FQDNあたり25万円
備考
3か月以内の再診断付き
AIリモート脆弱性診断 FQDNあたり98万円
備考
3か月以内の再診断付き
モバイルアプリ診断 脆弱性診断:パッケージあたり78万円/OS
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
熟練技術で安心設計
初期費用 要相談
要相談 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
開発期にセキュリティ備え
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
ベーシックプラン 49,800円/月額
備考
1アプリケーションあたりの料金。手軽に続けられる高コストパフォーマンスプランです。
1年
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
純国産の自動診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 300,000円
備考
1ライセンス1FQDNの診断の料金です。ページ数制限はありません。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
エージェント不要で脆弱見える化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Vuls OSS 0円
備考
脆弱性をスキャンします。
FutureVuls standard 4,000円/月額
備考
脆弱性を管理します。1台の料金です。
複数システムの脆弱性を横断管理 要相談
備考
複数システムの脆弱性を横断管理します。最小100台からのプランです。
1ヵ月
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
手軽に弱点を可視化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 0円
備考
オープンソースのソフトウェアです。Greenboneのクラウドサービスなどの料金はお問い合わせください。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
全方位視点で守る安心
初期費用 要相談
備考
問合わせの後個別見積
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

7. 脆弱性診断ツールの診断項目

診断で何を見ているかが分かれば、貴社に必要な検査範囲をすぐ照合できます。ここではWebアプリケーション、API、プラットフォームに分けて、主要項目と確認ポイントを整理します。

1. Webアプリケーション診断

Webアプリは入力値や認可の不備を突かれやすいため、OWASPの観点をベースに網羅します。具体的には次のような項目です。OWASPの体系は各項目の背景と対策の参照元として使えます。

      1. SQLインジェクション(DB操作の不正注入)
      2. クロスサイトスクリプティング(XSS:スクリプト混入)
      3. クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF:意図しないリクエスト強要)
      4. 認証・アクセス制御の不備(不適切な認可やセッション管理)
      5. OSコマンドインジェクション(OS命令の注入)
      6. ディレクトリトラバーサル(非公開ファイルへの参照横断)
      7. クリックジャッキング対策の欠落(X-Frame-Options/フレーム制御)など。

補足テーブル(Webアプリの代表項目)

下表は代表的な項目と、主にどのタイプのツールが検出しやすいかの早見表です。

項目 典型的な症状 検出しやすいツール種別 補足
SQLインジェクション 情報漏えい、改ざん クラウド型/ソフトウェア型/サービス 入力点の網羅が鍵
XSS セッション乗っ取り クラウド型/ソフトウェア型/サービス 反射型/保存型の両面
CSRF 意図せぬ操作実行 サービス/一部ツール 認可ロジックの確認が重要
認証・認可不備 なりすまし サービス/一部ツール ロール/スコープの検証
コマンドインジェクション サーバ操作 サービス/一部ツール 例外系の挙動確認
ディレクトリトラバーサル 機微情報露出 クラウド型/ソフトウェア型 パス正規化の検査
クリックジャッキング UI乗っ取り クラウド型/ソフトウェア型 ヘッダ設定の検証

2. API診断

APIは認可境界やリソース制御の不備が事故の主因になりやすい領域です。「OWASP API Security Top 10 2023」を前提に、設計・実装と運用監視の両面でチェックします。

      • オブジェクトレベル認可の不備(BOLA/API1)
      • 認証の不備(API2)
      • プロパティレベル認可の不備(API3)
      • リソース制限の欠如(API4)
      • 機能レベル認可の不備(API5)
      • 重要なビジネスフローへの無制限アクセス(API6)
      • SSRF(API7)
      • 設定不備(API8)、資産管理不備(API9)、外部APIの安全でない利用(API10)

まずは管理API・会員APIなど機密度の高いエンドポイントから優先度をつけ、OpenAPI定義とテストケースを整備して継続診断に落とし込みます。

「OWASP API Security Top 10 2023」について詳しくは「OWASP トップ10 APIセキュリティリスク – 2023 – OWASP APIセキュリティトップ10」をご覧ください。

3. プラットフォーム診断(サーバ/OS/ネットワーク)

サーバ・OS・ミドルウェア・ネットワーク機器は、ポート・サービスの露出既知脆弱性/設定不備が主眼です。代表的なスコープは次のとおりです。

      • ポートスキャンとサービス識別
      • 既知脆弱性の検出(CVEベースの照合)
      • 設定不備の検査(不要サービス・弱い暗号・公開ディレクトリなど)
      • アカウント検査(既定/弱い認証情報の棚卸し)

ネットワーク系スキャナはホストやプロトコルを広く点検します。例:「OpenVAS」はネットワーク脆弱性スキャナであり、Webアプリ専用スキャナではない点を理解して使い分けます。

領域別の代表項目とツール例(読み取りのコツ付き)

次の表は、診断観点を横断で比べるための要約です。初出のみ正式名称にリンクを付けています。

領域 主な診断項目(例) 代表ツール例 読み取りポイント
Webアプリケーション診断 SQLi/XSS/CSRF/認証・アクセス制御不備/設定不備/SSRF OWASP ZAP 重大度・再現手順・影響範囲を確認し、改修後は同テストケースで再診断。
API診断 BOLA/認証不備/リソース制限欠如/機能レベル認可不備/SSRF Burp Suite」「AeyeScan OpenAPI定義と突き合わせ、認可パスの網羅とレート制限の実効性を検証。
プラットフォーム診断 ポート・サービス露出/既知脆弱性/設定不備/アカウント検査 OpenVAS/「Nessus 範囲(IP・認証有無)とプロトコル対応を明確化。アプリ層の診断とは役割を分ける。

上記のように、アプリ(画面・API)基盤(OS・NW)では診断対象と得意なツールが異なります。まずは自社のサービス構成図に各観点をマッピングし、優先度の高い箇所から継続的に回す体制を整えることが重要です。

澤 円
代表取締役/株式会社圓窓 元日本マイクロソフト業務執行役員澤 円

アプリケーションを開発している時や、プラットフォームの構築をしている時は、タスクに追われて、ちょっとしたミスや見落としをしがちなものです。診断するまでを開発や構築のサイクルと考えましょう。

8. 脆弱性診断ツール導入のメリット5つ

ツールを導入すると、日常運用での自走・短サイクルの再診断が可能になり、ガイドライン準拠のPDCAが回しやすくなります。加えて、監査・取引先のチェックシート対応にレポートを活用できます。「デジタル庁の導入ガイドライン」も継続診断と是正・再診断を求めています。

デジタル庁の導入ガイドラインについて > 技術検討会議(第17回)|デジタル庁

      1. 自社で簡単にセキュリティ対策が行える
      2. コスト削減が見込める
      3. 顧客からの信頼を高められる
      4. スピーディに診断ができる
      5. 専門知識がなくても使用できる

1. 自社で簡単にセキュリティ対策が行える

最近では様々なセキュリティ対策を行っている企業が大半であると考えられますが、それでも自社のWebアプリケーションのどの部分に欠陥があるのかを特定することは困難といえます。

その点において、脆弱性診断ツールの導入で脆弱性を早い段階で発見することができれば、脆弱性に対して素早く対策を講じることができ、社内で必要十分なセキュリティ対策を行うことができます。

ポイント:ツールで日常の確認を自走化し、重要度が高い領域だけを人手診断に回すと全体効率が上がります。これは「デジタル庁ガイドライン」の「診断→是正→再診断」という反復を現場で回す最短ルートです。

2. コスト削減が見込める

自社の提供するコンテンツのセキュリティ対策について、様々な方法からセキュリティ体制を整えることは確かに一つの策として挙げられます。一方で、様々なツールを導入するとコストもその分かさんでいきます。

この点において、脆弱性診断ツールを導入し脆弱性を発見することができれば、複数のツールやセキュリティ対策が不要となり、コスト削減につながります。

3. 顧客からの信頼を高められる

第三者性のあるレポートは、監査や取引先のセキュリティチェックシートに対する即応性を高めます。ImmuniWeb」のようにコンプライアンス対応(PCI DSSやGDPR等)のマッピングを前提に運用できるサービスもあり、説明責任の裏付け資料として活用しやすいのが利点です。

補足:経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」は、サプライチェーンを含めた対策と、インシデント発生時の被害最小化を経営者の重要原則として明確にしています。定期診断のレポート運用はこの原則に合致します。

サイバーセキュリティ経営ガイドラインについて > 「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」を改訂しました (METI/経済産業省)

4. スピーディに診断ができる

脆弱性診断ツールを社内に導入することで、必要なタイミングでいつでも診断ができるようになります。ツールを実行するだけでスピーディに診断を実行してくれるため、手動で診断を行うより診断時間を圧倒的に短縮することが可能です。

脆弱性が発見されるタイミングが遅れれば遅れるほど、改修するためのコストは膨らんでいきます。できるだけ早い段階で脆弱性を改修するために、脆弱性診断ツールを導入し自社でセキュリティ対策を行うことが非常に有効です。

5. 専門知識がなくても利用できる

操作ガイドとプリセットを備えるクラウド型なら、専門知識が深くなくてもスキャンからレポート出力まで実施できます。AeyeScan」の導入手順はUIベースで段階化され、レビューしやすいレポートダウンロードが用意されています。

信頼性の担保:ベンダー選定では、経産省の「情報セキュリティサービス基準」の適合リスト(JASA/SSS-ERCが審査)を参考にすると、一定の品質・体制を満たす事業者を絞り込みやすくなります。

JASA/SSS-ERCが審査について > 脆弱性診断サービス | 情報セキュリティサービス基準審査登録制度

脆弱性診断ツール導入のメリット5選まとめ表

以下の表は、メリットごとの具体効果と活用シーン、代表的な製品・サービス例、参照ガイドラインを対応付けたものです。自社の体制と要求水準に照らして使い分けてください。

メリット 具体効果 代表機能・製品例 活用シーン
自社で簡単に対策 予約スキャンとレポートで定常運用化 AeyeScan(レポート出力/結果管理) 開発中・運用中の平時チェック
コスト削減 平時は自動、要所で手動併用 自動スキャン+必要時に大手診断 年次/四半期の総点検前後
信頼獲得 監査・取引先に提出できる証跡 ImmuniWeb(コンプラ対応レポート) 調達・取引審査、監査対応
迅速化 是正後の再診断を短サイクル化 再スキャンの標準運用 リリース直前の差分確認
非専門でも運用 UIガイドで実務を標準化 AeyeScan(導入手順・レポートDL) 情シス兼務体制の現場運用

「ガイドライン」は「計画→実施→是正→再診断」の反復を求め、経営側にはサプライチェーンを含む説明責任を課しています。ツール導入は、この反復と説明責任を両立させ、再発見→再修正のリードタイムを短縮します。まずはクラウド型で継続診断を始め、要所で専門家診断を重ねる二段構えを検討してください。

澤 円
代表取締役/株式会社圓窓 元日本マイクロソフト業務執行役員澤 円

脆弱性診断ツールは、既知の問題を集めて作られた「ベストプラクティスの塊」とも言えます。どこかの誰かが見つけたりハマったりした事象がすでに組み込まれていると考えれば、使わない手はないですね。

comparison-vulnerability-assessment-tool

脆弱性診断ツールの比較表を表示する

9. 脆弱性診断ツールの比較ポイント6選

どの脆弱性診断ツールを選ぶかは、要件と体制で最適解が変わります。6つの観点に一言ヒントと具体指標、該当しやすい製品例を整理します。

      1. 診断範囲
      2. 診断精度
      3. 診断実績
      4. サポート体制
      5. 価格
      6. 導入時期

1. 診断範囲

サービスやツールにより、Webアプリケーション・プラットフォームなど診断可能な範囲は異なります。先ほど診断項目の部分で説明しましたが、自社が「どのような脆弱性を調べたいのか」「検査したい内容を診断項目がカバーしているか」などを十分に検討したうえで製品選定を行いましょう。

2. 診断精度

診断項目・範囲は同じであっても、どの精度で診断を行ってくれるかは製品によってそれぞれ異なります。例えば自動診断ツールと、専門家が手動にて様々なリスクを個別具体的に想定して行う脆弱性診断とでは、診断結果への信頼性は大きく異なります。セキュリティ対策をする際に「特にこの項目をしっかりと検査しておきたい」といった要望がある場合は、その診断項目を一番精査してくれるサービスを選択するとよいでしょう。

3. 診断実績

診断範囲や診断の精度でも製品が絞り切れない場合は、その製品が持つ診断実績をもとに選定を行いましょう。導入事例を参考にすることで、その製品がどのような事象の診断に強いのかなどが傾向として読み取れる場合があります。導入事例やサンプルの報告書などを参考に、自社が提供するサービスの領域により近いものを取り扱う製品を選びましょう。

4. サポート体制

脆弱性診断を行う上で最も重要なのは脆弱性を見つけ出すことではなく、その診断結果をもとに危険性を回避する為の対策をいち早く講じることです。

社内にセキュリティの専門家がいる場合はコストを抑えて自動診断を行えるクラウド型・ソフトウェア型、社内に対応できるものが居ない場合は診断結果について技術者からのフィードバックやサポートをしっかりと受けられる脆弱性診断サービスを選択するなど、自社の環境に合わせた製品選定を行いましょう。

サポートが不安な場合は、情シス業務の外注も検討してみてください。

情シス業務の外注について > 情シス・ヘルプデスクのアウトソーシング専門【トータルITヘルパー】

5. 価格

料金体系は製品によって異なります。中にはWebアプリケーション、スマホアプリ、サーバなど診断項目ごとに料金が発生するものや、脆弱性診断として包括的に診断を行えるものもあります。価格帯が違うと診断範囲・診断精度・サポート体制が大きく違ってくるので、それぞれのツールの特徴を踏まえて適切な価格帯を検討してみましょう。

6. 導入時期

専門の技術者を伴った大規模な脆弱性診断は主に、システムやサービスの開発後の総合テストの一環で行われることがほとんどです。しかし中には、開発プロセスの中に組み込んで開発者自身が必要に応じて任意のタイミングで利用できるツールもあります。「改修などにより追加された箇所のだけ診断したい」「脆弱性診断と開発を同時に行いたい」などの場合には、ツールなどの利用もおすすめです。

比較の読み取りポイントは「自社で運用できるか」「必要な深度を満たすか」「監査や取引先要件に間に合うか」の3点です。

観点 判断を早める一言ヒント 見るべき指標・質問
診断範囲 Web/モバイル/API/プラットフォームをどこまで網羅するか WebアプリとAPIを同一レポートで扱えるか、プラットフォーム(OS/ミドル/ネットワーク)まで対象か
診断精度 誤検知率と再現性は工数に直結 誤検知率、検出ルール更新頻度、再現手順の提示有無
実績 業種適合(金融/公共/ECなど)で選ぶ 同業の導入事例・評価、国内サポート有無
サポート 手動併用・日本語レポート・再診断の可否 再診断の回数/費用、日本語の報告書、対策助言の深さ
価格 URL数/画面数/期間で変動。継続運用はクラウド型が有利な場合あり 従量の単位(URL・シナリオ・資産数)、年額割引、CI連携の有無
導入時期 開発初期から継続スキャン→総合テスト直前に人手診断 PDCAで計画→実施→是正→再診断を回せるか

上の表は「どれが優れているか」ではなく「自社の優先要件に適うか」を見極めるための整理です。例えば、ECサイトの新機能を継続的に回すならクラウド型の「AeyeScan」やCIと相性の良いVAddyが運用しやすい一方、基盤側の既知脆弱性や設定不備の横断チェックには「Nessus」のようなプラットフォーム診断が有効です。修正検証までを期限内に終える必要がある案件では、再診断の有無や日本語レポートの粒度を早期に確認してください。

澤 円
代表取締役/株式会社圓窓 元日本マイクロソフト業務執行役員澤 円

ツールを選ぶとき、どうしても価格が判断基準となりやすいものです。しかし、脆弱性を診断する上で最も大事なことは、求められる効果です。期待される効果から逆算して選ぶ思考を忘れないようにしましょう。

10. 脆弱性診断ツールの報告形式・対応プロトコル一覧表

ツール選定では、報告書形式と対応プロトコルが実務適合性を左右します。監査や取引先の証跡として再利用しやすいPDF/CSV/JSONの有無と、HTTP/HTTPSに加えSSHやSMTPなどの網羅性を事前に確認しましょう。

製品名 製品ロゴ 報告書形式 対応プロトコル

Web Doctor

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

Securify Scan

PDF
CSV
XML
JSON
HTTP
HTTPS

AEGIS-EW(イージスEW)

PDF
HTML
TCP
UDP
ICMP
HTTP
HTTPS
FTP
SSH
SMTP
SNMP
DNS

OWASP ZAP

HTML HTTP
HTTPS

ABURIDA

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

脆弱性診断サービス(株式会社セキュアスカイ・テクノロジー)

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

Vex

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

ReCoVAS

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

セキュリティ診断サービス(株式会社日立ソリューションズ・クリエイト)

PDF HTTP
HTTPS

バックドア検証サービス

PDF HTTP
HTTPS

セキュリティ診断サービス(株式会社アルファネット)

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

Nessus

PDF
HTML
HTTP
HTTPS
SMTP
FTP
SSH
Telnet
SNMP
SMB
RDP
IMAP

Burp Suite

HTML
XML
JSON
HTTP
HTTPS

WEBセキュリティ診断くん

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

セキュリティ脆弱性診断サービス(株式会社セキュアイノベーション)

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

SCT SECURE クラウドスキャン

PDF
CSV
XML
JSON
HTTP
HTTPS

Webアプリケーション診断(GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)

PDF HTTP
HTTPS

脆弱性診断(株式会社レイ・イージス・ジャパン)

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

Webアプリケーション診断(三井物産セキュアディレクション株式会社)

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

komabato

PDF
HTML
HTTP
HTTPS

Vuls

JSON HTTP
HTTPS
FTP
SSH
Telnet
SMTP
LDAP
RDP
Redis
MongoDB
ElasticSearch
PostgreSQL
MySQL
Oracle
MSSQL

OpenVAS

PDF
HTML
HTTP
HTTPS
FTP
SSH
Telnet
SMTP
LDAP
NFS
SNMP
SMB
RDP
PostgreSQL
MySQL
Oracle
MSSQL

NRI SECURE

PDF
HTML
HTTP
HTTPS
NTTビジネスソリューションズ(脆弱性診断) 報告書(形式要問い合わせ) HTTP
HTTPS
NECソリューションイノベータ(脆弱性診断) 報告書(形式要問い合わせ) HTTP
HTTPS
IssueHunt Bug Bounty ダッシュボード/GitHub連携(要問い合わせ) 該当なし(プラットフォーム)
BLUE Sphere 管理画面/ログ(形式要問い合わせ) HTTP
HTTPS
DIT Security 報告書(形式要問い合わせ) HTTP
HTTPS
クラウドパトロール ダッシュボード/日次アラート/Excelレポート AWS / Azure / GCP API
ImmuniWeb Web / PDF / JSON / XML / CSV HTTP
HTTPS
AeyeScan PDF / CSV HTTP
HTTPS
マモレル レポート(速報レポートあり/形式要問い合わせ) HTTP
HTTPS
Flatt Security(脆弱性診断) PDF
Markdown
HTTP
HTTPS

11. 認知度が高まる「バグバウンティ」とは?

バグバウンティは、脆弱性報告に報奨金を紐づけて恒常的に受け付ける仕組みです。運用はツールの継続スキャンと手動診断、そして改修後の再診断を組み合わせると効果が最大化します。経営面ではサプライチェーンを含むリスク管理と説明責任の一体運用が推奨されています。

1. バグバウンティとVDPの基本

VDP(Vulnerability Disclosure Program)は脆弱性の受け皿と手順を定義する方針で、受領から公表までの考え方は国際標準ISO/IEC 29147、社内での受領後の処理はISO/IEC 30111が整理しています。国内ではIPAとJPCERT/CCがCVD(協調的脆弱性開示)の枠組みとして「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」を運用しています。まずVDPを整備し、必要に応じてバグバウンティで報告を促進するのが定石です。

情報セキュリティ早期警戒パートナーシップについて > 情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン | 情報セキュリティ | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

2. 三位一体の運用設計

バグバウンティで得た報告は、日常運用の継続スキャン(例:「AeyeScan」「Web Doctor」や、リリース前後の手動診断(例:「NRI SECURE」/「GMOサイバーセキュリティ by イエラエ」と連携させ、改修後は再診断で差分を確認します。経営ガイドラインでは供給網も含めた対策と、指標に基づく継続改善が示されており、三位一体の運用はこの方針に整合します。

3. 国内プラットフォームの活用

issuehunt
引用 – 国産バグバウンティ・プラットフォーム「IssueHunt」

国内提供の「IssueHunt」は、VDP整備とバグバウンティ実施を支援し、報告受付から優先度付け、修正・検証のワークフローまでを一元管理できます。日本語での運用に適した受付・調整の仕組みがあり、既存の開発・運用プロセスに接続しやすいのが特長です。

4. バグバウンティ・VDP・診断の比較

3施策の役割を整理します。まずはVDPで受け皿を作り、継続スキャンと手動診断で品質を底上げした上で、バグバウンティで残存リスクを圧縮します。

施策 主目的 コストモデル カバー範囲 向いている組織 注意点
バグバウンティ 広く外部から脆弱性を募る 成果報酬+運営費 仕様・実装の抜け漏れや想定外の経路 トラフィックが多いSaaS/EC、公開資産が多い企業 受け皿と合意条件(安全な探索範囲・法的保護)の明記が必須
VDP 報告の受領方針・手順の明確化 内部整備コスト中心 すべての公開資産の報告窓口 すべての組織 受付→評価→是正→公表のプロセス定義が必要
継続スキャン 既知脆弱性・設定不備の早期検知 サブスク Web/APIの既知パターン 内製開発・短サイクル改善 誤検知のトリアージ設計が必要
手動診断 論理欠陥・業務依存リスクの深掘り 案件費用 高難度領域・重要機能 重要リリース前、規制対応 スコープ設計と再診断計画が鍵

5. 導入手順の要点

まずVDPを策定し、対象資産、連絡先、探索ルール、公開方針を定めます。受領後の処理はISO/IEC 30111の流れに沿って、評価・優先度付け・是正・検証・公表を標準化します。必要に応じて「IssueHunt」を用いて受付と調整を運用化し、日常の継続スキャンと手動診断に接続します。経営層は「経営者の3原則」に沿い、サプライチェーンも含めて定常指標と説明責任を確立してください。

補足
本節で例示した製品・サービスは、当サイトの比較対象リストに含まれるもののみを記載しています。実運用では、報告の受け皿(VDP)→継続スキャン→手動診断→再診断の順にプロセスを設計し、各社ツール・サービスを適切に組み合わせてください。

澤 円
代表取締役/株式会社圓窓 元日本マイクロソフト業務執行役員澤 円

あなたは、自分が住んでいる家に入る方法を全て知っていますか?侵入のプロたちは、住んでいる人以上に「侵入の仕方」を知っています。プロの知見を得る効果は、絶大です。

12. まとめ:必要な診断項目を明確にし、最適な脆弱性診断ツール選びを

本記事では、Webアプリケーションやシステムに潜む「脆弱性」の危険性と、それに対処するための脆弱性診断ツールの必要性、種類、そして具体的な運用方法について詳しく解説しました。

情報漏洩やサイト改ざんといったセキュリティインシデントは、一度発生すると顧客の信頼を失墜させ、事業継続に深刻なダメージを与えます。こうしたリスクを未然に防ぎ、サービスの「機密性・完全性・可用性」を確保するためには、自社のセキュリティ状況を正確に把握することが不可欠です。

その最も有効な手段が「脆弱性診断ツール」の活用です。 市場には、専門家による手厚いサポートが受けられる「脆弱性診断サービス(ハイブリッド)」、開発サイクルに組み込みやすい「クラウド型(SaaS)」、そして安価に内製化を目指せる「ソフトウェア型(OSS含む)」といった多様な選択肢があります。

しかし、最も重要なのは「ツールを導入して終わり」にしないことです。デジタル庁や経済産業省のガイドラインでも示されている通り、診断は「計画→実施→是正→再診断」というPDCAサイクルを継続的に回すことで初めて真価を発揮します。自動スキャンで網羅性を確保しつつ、重要な箇所は手動診断で深掘りするなど、自社の体制やリスクに応じた運用体制を構築することが求められます。

セキュリティ対策は、単なる「コスト」ではなく、自社の資産と顧客の信頼を守るための重要な「投資」です。 まずは自社の状況を把握するため、本記事で紹介した比較ポイント(診断範囲、精度、サポート体制)を参考に、最適な脆弱性診断ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。安全なサービスを提供し続けるための第一歩として、継続的な脆弱性診断のサイクルを今すぐ確立しましょう。

「脆弱性診断ツール/サービス」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • クラウド診断
    • サーバ設定
    • スマホアプリ(iOS・Android)診断
    • Webアプリケーション診断
    • デスクトップアプリ診断
    • SSL設定
    • HttpOnly属性が付与されていないCookieの利用
    • ドメイン設定
    • X-Frame-Optionsヘッダの未設定
    • X-Content-Type-Optionsヘッダの未設定
    • グラスボックス診断
    • URL設定
    • アプリケーションエラーの開示
    • オートコンプリート機能有効化
    • ヘッダインジェクション
    • オープンリダイレクタ
    • SQLインジェクション
    • クロスサイトスクリプティング
    • プラットフォーム診断
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
守りは鉄壁 世界基準
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
マモレルの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
クラウドのリスク、まとめて可視化
初期費用 無償
月額利用料 50,000円
1年間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Webの守りと、万一の保険
初期費用 10万円
利用料金 45,000円/月額
備考
※3カ月のアウトバウンドデータ量が0.5TBまで
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
大事な操作、置くだけで見守り
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
丸投げしない、プロの目
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
世界の目で、見つける「穴」
初期費用 無料
月額費用 無料~
手数料 ホワイトハッカーへの報奨金の20%
備考
成果報酬型でご提供しております。
制限なし
IssueHunt バグバウンティの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
AIとヒトで、誤検知なし
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
見つけて、直すまでご支援
初期費用 要相談
利用料金 要相談
備考
予算に応じてLight・Standard・Advancedの3つのコースがあります。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
診断と「学ぶ」セキュリティ
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
プロの目配り、堅実な診断
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
「誰でも、すぐ」のAI診断
One Shotプラン お見積り
備考
まずは1サイト診断したい方
Businessプラン お見積り
備考
診断を内製化したい方
15日
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
「野良端末」も漏れなく診断
プロフェッショナル 85,000円
備考
ドメイン数:1~9個
プロフェッショナル 118,400円
備考
ドメイン数:100~199個
プロフェッショナル 160,000円
備考
ドメイン数:1000~2000個
エキスパート 85,000円
備考
ドメイン数:1~9個
エキスパート 118,400円
備考
ドメイン数:100~199個
エキスパート 160,000円
備考
ドメイン数:1000~2000個
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
サイトの守り、すぐお任せ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 0円
備考
オープンソースのソフトウェアです。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Wチェックと、無料再診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
お試しプラン 90,000円(税込)
備考
1社1回限りです。3リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
スタンダードプラン 440,000円(税込)
備考
10リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
ボリュームプラン 1,408,000円(税込)
備考
50リクエストまで。無料の再診断がありますが、診断結果が「危険度Medium」以上の項目のみとなります。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
メーカー品質の、確かな目
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
エクスプレス診断 400,000円
備考
Webアプリケーション診断は、10リクエストまたは6APIまでです。報告会実施の場合別途10万円/回が必要です。再診断は無償です。
エキスパート診断 1,280,000円
備考
Webアプリケーション診断は、50リクエストまたは25APIまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
プラットフォーム診断 250,000円
備考
プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
エクスプレス診断 +プラットフォーム診断 550,000円
備考
Webアプリケーション診断は、10リクエストまたは6APIまでです。プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途10万円/回が必要です。再診断は無償です。
エキスパート診断 +プラットフォーム診断 1,430,000円
備考
Webアプリケーション診断は、50リクエストまたは25APIまでです。プラットフォーム診断は、3 IPまたは3FQDNまでです。報告会実施の場合別途15万円/回が必要です。再診断は無償です。
ペネトレーションテスト 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
プロの診断を、自社で実現
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
デベロッパーライセンス 要相談
備考
自社で開発もしくは運営するWebアプリケーションの診断に利用する場合のライセンスです。各販売代理店から購入できます。
オーディターライセンス 要相談
備考
Vexを利用した脆弱性検査サービスを提供する場合には、こちらの契約が必要です。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ムダを省いた、プロの診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
新規 300,000円
備考
期間限定で99,000円~にて提供の場合もあります。診断方法は遠隔で、診断対象は25ページまでです。
フォローアップ診断 80,000円
備考
再診断メニューです。本診断のレポート提出後、20日以内までの依頼を対象とします。診断方法は遠隔で、診断対象は該当箇所だけです。
個別対応(ReCoVASプロ) 500,000円~
備考
内容は要相談です。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ホワイトハッカーの確かな目
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
隠れた裏口、見つけます
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ハッカー目線で守りを固める
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Webアプリケーション診断(手動) 240,000円~
備考
1リクエストで、報告書を含みます。
スマホWebAPI診断 250,000円~
備考
1リクエスト当たりの料金で、(報告書を含みます。Androidのみの対応となります。
おまかせプラン 要相談
備考
予算等に合わせて対象数を決定いただき、その数を上限にエンジニアが診断対象を選定し、診断を行うサービスです。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
nessus essentials $0
備考
教育関係者や、サイバーセキュリティのキャリアを始めようとしている学生、個人に理想的なサービスです。 IP アドレスを 16 個までスキャン可能です。
nessus professional $3,729/年額
備考
コンサルタント、ペンテスター、セキュリティ担当者向けのサービスです。サブスクリプションでスキャナー単位のライセンスです。
1年
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
通信の裏側を丸ごと可視化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン1 $6,995/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのStarterプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。5の同時スキャンができます。
プラン2 $ 14,480/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのGrowプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。20の同時スキャンができます。
プラン3 $ 29,450~/年額
備考
Burp Suite Enterprise EditionのAccelerateプラン。自動化されたスケーラブルなWeb脆弱性スキャンを可能にします。50以上の同時スキャンができます。
プラン4 $ 399/年額
備考
Burp Suite Professionalです。主要なWebセキュリティおよび侵入テストツールキットです。
1年
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
URL登録だけで安心診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
無料診断 0円
備考
診断回数1回、リスク件数のみ表示です。
ライトプラン 10,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は500ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
スタンダードプラン 17,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は1,000ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
ビジネスプラン 24,000円/月額
備考
1ドメインあたりの料金で、診断ページ数 は1,500ページ以下です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
エンタープライズプラン 要相談
備考
診断ページ数 は1,501ページ以上です。毎日診断実施可能で、リスク件数、発生している脆弱性の内容・対策方法の案内があります。
最低利用期間は1年間(有料版)
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
実績技術で穴を防ぐ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
毎日チェックで安心可視
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
要相談 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
攻撃視点で安心設計
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
全ページ診断定額制
AIクイック・ツール診断 FQDNあたり25万円
備考
3か月以内の再診断付き
AIリモート脆弱性診断 FQDNあたり98万円
備考
3か月以内の再診断付き
モバイルアプリ診断 脆弱性診断:パッケージあたり78万円/OS
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
熟練技術で安心設計
初期費用 要相談
要相談 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
開発期にセキュリティ備え
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
ベーシックプラン 49,800円/月額
備考
1アプリケーションあたりの料金。手軽に続けられる高コストパフォーマンスプランです。
1年
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
純国産の自動診断
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 300,000円
備考
1ライセンス1FQDNの診断の料金です。ページ数制限はありません。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
エージェント不要で脆弱見える化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Vuls OSS 0円
備考
脆弱性をスキャンします。
FutureVuls standard 4,000円/月額
備考
脆弱性を管理します。1台の料金です。
複数システムの脆弱性を横断管理 要相談
備考
複数システムの脆弱性を横断管理します。最小100台からのプランです。
1ヵ月
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
手軽に弱点を可視化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
プラン 0円
備考
オープンソースのソフトウェアです。Greenboneのクラウドサービスなどの料金はお問い合わせください。
制限なし
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
全方位視点で守る安心
初期費用 要相談
備考
問合わせの後個別見積
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /

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13. 脆弱性診断ツール比較33選

純国産の自動診断 Web Doctor

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 経済産業省が定めた、情報セキュリティサービス台帳の認可サービス
  • 豊富な診断実績に加え、ツールによる自動診断で低コスト
  • お問い合わせから診断まで丁寧なフローでサポート

なかの人のストーリー

顧客ニーズから生まれた新しい脆弱性診断サービスが企業のさらなる安全を支える

サイバー攻撃などによるセキュリティインシデントの被害が叫ばれて久しいが、その発生頻度の増加や影響範囲…

世界の目で、見つける「穴」 IssueHunt バグバウンティ

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • リソースに不安があっても安心して利用できる
  • コア業務に集中したまま診断実施できる
  • コストメリットに優れた成果報酬型
  • 日本のサイバー空間を安全に

なかの人のストーリー

セキュリティ対策の新しい仕組み「バグバウンティ」がもたらすメリットとは?

サイバー攻撃の脅威が多様化し、その被害規模が拡大している昨今。その攻撃に対抗するためのセキュリティ対…

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • OWASP Web Security Testing Guide等の世界基準に沿った診断
  • 全世界で350名以上の有資格者が最適なプランをご提案
  • サービスにご納得いただくため診断後のサポート機能を充実化

なかの人のストーリー

サイバー攻撃の脅威に備える 脆弱性診断とペネトレーションテストの効果とは?

インターネットに接続されたITシステムは常に外部からの脅威にさらされ、攻撃者はシステムの脆弱性やセキ…

守りは鉄壁 世界基準 マモレル

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • サイバーヘルスチェック&脆弱性診断
  • 危機管理コンサルティング
  • コストパフォーマンスの高い診断体制

クラウドのリスク、まとめて可視化 クラウドパトロール

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 定期的な監査と 準拠対応にフォーカス
  • 緊急リスクへの 即時対応にフォーカス
  • CSPM の強みを生かした アタックサーフェス管理

Webの守りと、万一の保険 BLUE Sphere

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脆弱性診断ツール/サービスクラウドWAF

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 多層防御を可能にするオールインワンセキュリティサービス
  • プロのセキュリティエンジニアによる管理体制を用意
  • FQDNが無制限となる料金プランで高いコスパを実現

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 情報システム(IT)の脆弱性を診断しセキュリティを守る
  • 制御システム(OT)に対してペネトレーションテストを行う
  • 豊富な診断メニューで状況に適した対策を講じる

丸投げしない、プロの目 DIT Security

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート 電話 

製品のおすすめポイント

  • 総合的なセキュリティー対策を行うサービス
  • Webサイトの改ざんを瞬時に検知し復旧させる
  • 予算に合わせてプランをカスタマイズできる

AIとヒトで、誤検知なし ImmuniWeb

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 世界トップクラスの評価を得ているサービス
  • 品質とスピード、コスト重視を備えたサービス
  • サイバーセキュリティのリーディングカンパニーならではのサポート
トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 豊富な経験と実績から培った柔軟な体制へ
  • NECグループならではの最初から最後までの手厚いサポート
  • 安心安全の高品質なサービスづくりの確立を図る

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • 幅広いセキュリティ診断方法とプランでニーズに合わせる
  • 実績と技術力から培ったセキュリティ診断サービス
  • プロダクト開発者寄りの支援体制が整っています
トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • お客様のニーズに合わせた診断方法の柔軟なカスタマイズ
  • NTT西日本グループWEBサイトのセキュリティーで培った実績
  • 最初から最後まできめ細かく手厚いサポート体制

「誰でも、すぐ」のAI診断 AeyeScan

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 専門的な知識不要!誰でも始められるセキュリティ診断
  • 診断作業のほとんどを自動化し、効率化を促進
  • 分かりやすいレポートでスムーズなセキュリティ対策に

「野良端末」も漏れなく診断 AEGIS-EW(イージスEW)

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • サブドメインも自動で検出可能、脆弱性診断へ活用
  • サーバの安全度を数値化し、脆弱性リスクを軽減
  • 忘れられ、放置されたサーバを検知し、把握可能
  • ペンテストにより、システムを深くまで検証
  • 分かりやすい料金体制と低価格な導入コストを

サイトの守り、すぐお任せ OWASP ZAP

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート チャット 

製品のおすすめポイント

  • ユーザに優しいGUIで簡単に診断ができる手軽さが魅力
  • 世界基準でありつつ、ドメスティックな情報交換も可能
  • 練習用のWebアプリケーションで理解を深められる

Wチェックと、無料再診断 ABURIDA

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 最新攻撃に対応したツールと、手作業によるハイブリッドな診断
  • セキュリティ品質を確保するための盤石な体制
  • 高い技術と、診断後のサポートで顧客に寄り添う

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 自社開発の診断ツールを活用した「Webアプリケーション診断」
  • リモート診断もオンサイト診断も可能な「プラットホーム診断」
  • 実際の攻撃を想定した「ペネトレーションテスト」

プロの診断を、自社で実現 Vex

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • 多くのセキュリティ専門技術者が認める、脆弱性検出率
  • シナリオ作成からレポートまで、実績で磨き上げられた充実のフロー
  • 国産ゆえの、導入後も見据えた充実のサポート

ムダを省いた、プロの診断 ReCoVAS

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 自動診断ツールと専門スタッフの手動診断を組み合わせる
  • 診断実施から報告まで、シンプルなフローで問題が把握できる
  • 優秀なセキュリティのスペシャリストによる診断
トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 高度な知識を持つホワイトハッカーによる診断
  • 高度なセキュリティ診断ツールによる網羅的な診断が可能
  • サービス構成は、ネットワーク型診断サービスと、Webアプリケーション診断サービス

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • IoT機器のバックドア検証サービスとして特化
  • ハッカーの目線で検証し、対策込みのレポートを提出
  • あらゆるセキュリティの脅威に対応する富士ソフトのサービス

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 情報セキュリティサービス基準に適合した安心の体制
  • 手作業による細部に渡る診断で精度高く検出する
  • トリアージして対策を記載した、分かりやすい診断報告書

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート 電話 メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • 精度の高さに定評があり、多くの組織で導入されている
  • テンプレートの用意や自動評価など効率化を助ける仕組み
  • カバレッジの範囲が広く、日々更新されていく脅威にも対応

通信の裏側を丸ごと可視化 Burp Suite

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート メール チャット 

製品のおすすめポイント

  • 世界中の16,000を超える組織で信頼されているテクノロジー
  • エンジニアに有用な、セキュリティと開発の統合
  • Webセキュリティアカデミーでトレーニングが可能

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 初心者にも分かりやすいデザインと、簡単な登録
  • 150項目以上の検査項目でリスクをあぶり出す
  • 対象Webサイトや人の負担を減らす、毎日のサイト診断を実施
トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 経済産業省の「情報セキュリティサービス基準」登録事業
  • 最新トレンドを組み込む、Webアプリケーション診断
  • SOCのノウハウを活かしたプラットフォーム診断

脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • ASV資格を持つ診断エンジンを採用しているので、信頼性が高い
  • ポータル画面のダッシュボードで脆弱性を管理
  • 毎日の診断で、最新の脆弱性情報に基づいた検査が可能
トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 最新の脆弱性から、一般的な脆弱性まで幅広く診断
  • 経験豊かなセキュリティ診断員が診断する屈強な体制
  • 詳細な診断報告レポートに、緊急対応の体制も充実
トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 200以上の脆弱性発見実績を持つ、高い診断力
  • 優秀なプロフェッショナルが集うホワイトハッカー集団
  • 事前準備段階から周到な、サービス提供フロー

開発期にセキュリティ備え komabato

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • アジャイル開発に最適なスキャン方式で、ブラウザで簡単操作
  • リスクの対処を見据えたトータル管理と、チームのセキュリティ力を高める情報共有
  • 多数のWebアプリケーションも横断でまとめて管理

エージェント不要で脆弱見える化 Vuls

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート チャット 

製品のおすすめポイント

  • 自社状況に合わせた効率的な脆弱性診断が行える
  • コンテナの脆弱性診断や日本語への対応が可能
  • 検出した脆弱性を、自動でチケット化し管理できるFutureVulsプラン

手軽に弱点を可視化 OpenVAS

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 有り
サポート チャット 

製品のおすすめポイント

  • 自動かつ定期的にセキュリティ診断を行える
  • オープンソースなので、コミュニティに情報が集まりやすい
  • レポーティング機能やユーザビリティに優れる

全方位視点で守る安心 NRI SECURE

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脆弱性診断ツール/サービス

トライアル 無し
サポート メール 

製品のおすすめポイント

  • 担当者のスキル・経験に裏付けられた高い技術力
  • 大手金融機関からも認められた実績あるサービス
  • 充実した診断のサポートや報告・フィードバックと評価

よくある質問

脆弱性診断ツールとは何ですか?

Webアプリケーションやネットワーク、OSなどにセキュリティ上の欠陥(脆弱性)がないかを診断するサービスやソフトウェアのことです。自動スキャンや模擬攻撃(ペネトレーションテスト)などを行い、サイバー攻撃を受ける可能性のあるリスクを可視化します。

なぜ脆弱性診断が必要なのですか?

脆弱性を放置すると、不正アクセスによる情報漏洩、Webサイトの改ざん、サービス停止といった重大なセキュリティインシデントにつながる可能性があるためです。定期的な診断でリスクを早期に発見・対処し、サービスの安全性を確保する必要があります。

診断ツールの主な種類を教えてください。

大きく分けて3種類あります。①脆弱性診断サービス(ハイブリッド):専門家が手動とツールを組み合わせて高精度な診断を行います。②クラウド型ツール(SaaS):導入が容易で、開発フローに組み込んで継続的にスキャンできます。③ソフトウェア型ツール:自社環境にインストールし、高度な設定や内製化(OSS利用など)に向いています。

無料ツールと有料ツールの違いは何ですか?

**無料ツール(OSSなど)**は、コストがかからない反面、導入・運用に専門知識が必要で、サポートも基本的にありません。学習や限定的な診断に向いています。有料ツールは、導入・運用サポートが充実しており、誤検知が少なく、監査にも使える詳細なレポートが提供されます。本番環境の継続的な診断や、専門家がいない組織に適しています。

脆弱性診断はどのくらいの頻度で行うべきですか?

理想は、継続的に(例:開発・改修ごと)行うことです。最低でも、サービスのリリース前、大規模な機能改修時、または年1回などの定期的なタイミングで実施することが推奨されます。デジタル庁のガイドラインでも「計画→実施→是正→再診断」のPDCAサイクルを回すことが重要とされています。

診断結果(レポート)が出たら何をすべきですか?

まず、検出された脆弱性の「重要度(深刻度)」を確認します。次に、重要度が高いものや、攻撃が容易なものから優先順位をつけて、修正(是正)計画を立てます。修正が完了したら、必ず「再診断」を行い、脆弱性が確実に解消されたことを確認する必要があります。

「バグバウンティ(Bug Bounty)」と脆弱性診断はどう違いますか?

脆弱性診断は、自社または委託先が「計画的」に脆弱性を探す活動です。一方、バグバウンティは、社外のホワイトハッカーや研究者に対し、「成果報酬型」で脆弱性の報告を募る仕組みです。脆弱性診断で網羅的に点検しつつ、バグバウンティで想定外のリスクを補完する、という組み合わせで運用されることが多いです。

専門知識がなくても脆弱性診断ツールは使えますか?

はい、可能です。特に「クラウド型(SaaS)」の有料ツールは、UIが分かりやすく、専門家でなくてもスキャン実行からレポート確認まで行えるように設計されているものが多いです。また、検出された脆弱性の対策についてサポート窓口に相談できる製品もあります。

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