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VWO ABテスト入門|無料枠で今日から実装

「ABテストツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • 外部ツールとの連携
    • エンジニア不要
    • 複数ページテスト
    • HTMLファイル不要
    • レポート出力可能
    • テストの自動最適化
    • 無料ソフト
    • セグメントごとの結果
    • 月額固定
    • 従量課金
    • マルチデバイス対応
    • コンテンツブロックのテスト
    • EFO機能
    • 多変量テスト
    • マルチユーザー対応
    • エディター機能
    • ヒートマップ分析
    • 有意差検定
    • パーソナライズ設定
    • リダイレクトテスト
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
初期費用 要相談
Saasプラン 要相談
APIプラン 要相談
要相談
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
フリープラン 無料
備考
Optimize Nextはコストを一切かけずに利用可能です。
ベーシックプラン ¥3,000/月 (税込 ¥3,300)
備考
より充実した基本機能を提供します。数値レポートを確認、パターンの比重をカスタマイズなど。
ベーシックプラン2 ¥10,000/月 (税込 ¥11,000)
備考
基本機能に加え、画像をアップロード(1件まで)が利用できます。
プレミアムプラン ¥30,000/月 (税込 ¥33,000)
備考
無制限の画像アップロードや、個別のカスタマーサポートを受けることができます。
なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
スタンダード 要相談
プロ 要相談
エンタープライズ 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
月額 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
エンタープライズ版 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
月額利用料 0円
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要問合せ
備考
問い合わせの後ヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
基本プラン 0円/月額
備考
有料オプションあり
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 200,000円
備考
詳細は問合わせ
月額費用 100,000円/月額
備考
詳細は問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
通常プラン 55,000円/月額
備考
100万UUまで
登録サイト:無制限
代理店プラン 55,000円/月額
備考
100万UUまで
登録サイト:10
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
要問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 200,000円(税別)
料金 45,000円(税別)/月額
3ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
要問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 10万円
備考
導入プログラム・学習コンテンツのご提供
月額固定 12.5万円〜
備考
主に計測PV数により決定
従量課金式による自動料金変動なし
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
「初期費用」は発生いたしませんが、「計測データ保守管理料」として6,600円(税込)をお申し込み時に原則一括にて必要です。
無料トライアル 0円
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
Insight Free 0円
Insight Growth 3,000 PV 4,980円/月額
Insight Growth 10,000 PV 9,980円/月額
Insight Growth 50,000 PV 19,800円/月額
Insight Growth 100,000 PV 29,800円/月額
Insight Growth 200,000 PV 49,800円/月額
Insight Growth 500,000 PV 69,800円/月額
Insight Growth 500,000∔  PV 従量課金
Insight Premium 従量課金
Experience Free 0円
Experience Growth 3,000 PV 7,980円/月額
Experience Growth 10,000 PV 14,800円/月額
Experience Growth 50,000 PV 29,800円/月額
Experience Growth 100,000 PV 49,800円/月額
Experience Growth 200,000 PV 79,800円/月額
Experience Growth 500,000 PV 109,800円/月額
Experience Growth 500,000∔  PV 従量課金
Experience Premium 従量課金
Bundle Pack Free 0円
Bundle Pack Growth 3,000 PV 9,980円/月額
Bundle Pack Growth 10,000 PV 19,800円/月額
Bundle Pack Growth 50,000 PV 39,800円/月額
Bundle Pack Growth 100,000 PV 59,800円/月額
Bundle Pack Growth 200,000 PV 99,800円/月額
Bundle Pack Growth 500,000 PV 149,800円月額
Bundle Pack Growth 500,000∔  PV 従量課金
Bundle Pack Premium 従量課金
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
無料 0円/月額
ミニマム 9,800円/月額
ビジネス 19,800円/月額
ファースト 49,800円/月額
エキスパート 99,800円/月額
スーパー 149,800円/月額
無料プラン→最低利用期間の制限なし 有料プラン→最低6ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

目次

「VWO ABテスト」は、行動分析から仮説検証、配信までを一気通貫で回せる最適化プラットフォームです。Google Optimizeの終了後の受け皿としても採用が進み、無料枠(月間テスト訪問者50,000まで)で本番に近い検証を即日スタートできます。統計はSmartStatsが“勝つ確率”と“潜在損失”で判断を後押し。さらにGA4やMicrosoft Clarityとつなげば、数字と行動の両面から改善を加速できます。本記事では、導入手順と実務の落とし穴、競合3製品比較、国内支援まで、最短で成果に近づく道筋を整理します。

1. VWOとは何か―Optimize後継としての実力と最新動向

VWOは、ウェブ/アプリ体験の最適化を「分析(Insights)」「実験(Testing)」「パーソナライズ(Personalize)」で一気通貫に支える統合プラットフォームです。2023年9月30日にサービスを終了した「Google Optimize」の公式移行先の1つとして名指しされており、最小構成から始めて段階的にスケールできる点が評価されています。初出の用語・サービス名は本文中でリンクします。

なぜ「Optimize後継」として採用が進むのか

  • 統合設計:行動分析(ヒートマップ/セッションリプレイ/ファネル等)で課題を把握し、ABテスト(同一URLでの変数比較)や多変量/スプリットURLで検証し、セグメント別にパーソナライズまで運用できます。分析→仮説→検証→展開の循環を単一基盤で回せるのが強みです。
  • AI支援「Copilot」:仮説アイデアの提案、バリエーション(案)の自動生成、対象セグメント選定、レポート洞察の抽出などをAIで支援し、実験速度を高めます。
  • 統計エンジンSmartStats(ベイズ推定)により、所要サンプルや期間の直感的設計と逐次的な意思決定を後押しします。計算ツール/ドキュメントが公開され、検出力やMDE(最小検出効果)前提を明確化できます。
  • 移行の現実解:無料のスタータープラン(MTU≤50,000/月、データ保持30日)を試し、要件に応じて拡張可能です。
  • エコシステム:Google Analytics 4(GA4)等との公式連携が整備され、計測・意思決定の一貫性を保てます。

次の表では、VWOの中核モジュールとAI/統計・プランの位置づけを概観します。表の読み取りポイントは、①どの局面を担当するか(分析/実験/配信)、②代表機能、③数値前提(単位付き)の3点です。

項目 役割 代表機能 典型用途 参考仕様・数値
Testing 実験 AB/多変量/スプリットURL、ビジュアルエディタ ランディング改修やUI比較 SmartStatsで逐次判定を設計
Insights 行動分析 ヒートマップ、セッション記録、ファネル、フォーム分析、オンページ調査 ボトルネック特定と仮説化 サンプリングとMTU配分で配信最適化
Personalize 配信 セグメント別体験の出し分け 既存顧客/新規の出し分け等 中央指標でCVRを継続監視
Copilot AI支援 仮説提案、バリエーション自動生成、レポート洞察抽出 実験速度の向上 アイデア→実装を短時間化
Starter 導入プラン 基本機能の試用 小規模検証 ≤50,000MTU/月、保持30日

この表を比較することで、分析→実験→配信の循環と、AI/統計が横断的に下支えする設計が分かります。なおMTUや保持期間はプランにより変動します。

LPOツール比較11選|広告費用対効果を上げる導入方法とは?【__current_year__年最新版】

事例と日本市場での支援体制(概観)

  • 移行事例:Google Optimize終了後、「PayPay保険サービス」がVWOへ移行し改善活動を継続。「みんなの銀行」や「ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス」でも最適化の内製化・連携強化が進んでいます。
  • 定量成果の提示:国内パートナー「ギャプライズ」の紹介ページでは、離脱率25%改善契約完了率20%向上CVR12%増といった成果が例示されています(個別条件に依存)。
  • サポートエコシステム:日本語ヘルプや運用ナレッジが整備され、UI変更や実装注意点などの情報も参照可能です。

離脱率の平均はどのくらい?直帰率との違いや改善方法を紹介

注意点とベストプラクティス

  • タグ実装と“ちらつき”:クライアントサイド改変のABテストでは、タグの読み込み順や非同期実行によりページのちらつき(Flicker)が起きる場合があります。GTM経由の非同期読み込みは原因となり得るため、実装方針とブロッキング対策を事前に検討してください。
  • 検出力の設計:母数やMDEの設定次第でテスト期間は大きく変わります。公開されているサンプルサイズ計算ツールとドキュメントで前提を固め、過剰な反復テストによる誤検出を避けましょう。

関連記事:
ABテストツール18製品を徹底比較!基本概要と使い方【監修者コメント付き2025年最新】

ab-test-tool-comparison-table

ABテストツールの比較表を表示する

2. VWOでできるABテストの型と使いどころ

VWOでは「ABテスト」「多変量(MVT)」「スプリットURL」の3種類を使い分けます。公式ヘルプの整理に沿って、変更規模・URLの扱い・必要トラフィックで選ぶのが実務的です。初出の固有名詞にはインラインで出典リンクを付けます。

どの型をいつ選ぶべきか

結論から言うと、小さな要素変更=ABテスト/複数要素の最適組み合わせ=多変量/大幅改修や別設計の比較=スプリットURLが原則です。特に多変量は高トラフィック時に有効、スプリットURLはURLが異なる・大規模変更のときに適します。

次の表では、3つのテスト型の“使いどころ”を横並びで比較しています。読み取りのポイントは、①どんな変更規模か、②URLの扱い、③必要トラフィック、④判断指標です。

想定変更規模 典型シーン 必要トラフィックの目安 URLの扱い 判断指標の一例
ABテスト 小~中の要素変更 見出し/CTA/色/導線の微調整 低~中 同一URL ベースラインに勝つ確率95%以上を目安に判断
多変量(MVT) 複数要素の組み合わせ ヒーロー画像×見出し×ボタン配置の同時最適化 高(組合せ数に比例) 同一URL 要素×組合せごとの効果推定、テスト期間はトラフィック依存
スプリットURL 大幅改修・別レイアウト 既存LPとフルリデザイン案の比較 中~高 別URLに分散 主要KPIの差を同条件で比較(リダイレクト配分でコントロール)

KPI管理とは?基本から運用まで徹底解説【__current_year__年最新版】

多変量の高トラフィック推奨は公式でも明示され、スプリットURLは大規模変更や別URLに適すると整理されています。判断指標の“95%”はVWOのベイズ型エンジンSmartStatsで用いる目安の1つです。

ABテスト:最小コストで仮説検証を回す

小さなUI変更の効果検証に最適です。VWOはノーコードのビジュアルエディタで文言・色・配置を直接編集でき、コード編集へ切り替えて高度な変更も可能です。運用上は同期間・同条件で併行配信し、十分なデータが溜まるまで待つのが基本です。

  • 使いどころ
    ラベル文言、CTA配置、カラーコントラストの微修正
    新規導線のAB比較(例:1ステップ短縮導線)
  • 注意点
    逐次判定(Sequential)で早期確認は可能ですが、過剰な“のぞき見”は誤判定リスクを高めます
    トラフィック配分は10%→25%→50%のように段階増加でリスク低減が可能です(状況に応じて)

CTAボタンとは?効果を最大化するための具体的な改善方法

エディタで触れる代表操作(例)

  • 画像/動画差し替え、要素の移動・リサイズ
  • テキスト/属性編集、スタイル変更、HTML編集
  • 目標(Metrics/Goals)の追加、プレビュー確認
    上記は全てエディタの操作群として公式ヘルプに整理されています。

多変量(MVT):複数要素の“最適組合せ”を同時推定

複数要素を同時に変え、組合せ効果まで含めて最適案を探る方法です。高トラフィックがあるページでの採用が推奨され、フル因子(全組合せ)と部分因子(サブセット抽出)の考え方があります。

  • 使いどころ
    ファーストビューの画像×見出し×ボタンを同時最適化
    価格表示やバッジの位置×コピーの相互作用を検証
  • 注意点
    組合せが増えるほど必要サンプル期間が延びる
    部分因子設計(一部組合せのみ検証)で母数を節約する選択肢もあり

スプリットURL:別レイアウト/設計の“総合勝負”

別URLに用意したページ同士をリダイレクトで振り分けて比較します。情報設計やテンプレートが大きく異なる場合に適し、URL差異やルーティングの制約を考慮しつつ実施します。

  • 使いどころ
    既存LP vs 新規フルリデザイン
    決済フローの構成やフォーム段数を大きく変更
  • 注意点
    同一URLのABと混在させない(同URLに複数リダイレクトが走ると計測が歪む)
    テスト同時実行の競合に注意(公式ベストプラクティス)

判断基準:SmartStatsをどう読むか

VWOの統計エンジンSmartStatsはベイズ推定を用い、「ベースラインに勝つ確率」「潜在損失(Potential Loss)」で意思決定を支援します。

次の表では、レポートでよく見る用語と判断の目安をまとめています。表の前提は公式ドキュメントに依拠します。

指標 目安 補足
ベースラインに勝つ確率 95%以上で「採用(Smart Decision)」の目安 「Smart Decision」の条件の1つ。
潜在損失(Potential Loss) しきい値(Threshold of caring)未満 しきい値は上限1%、下限0.001%の範囲で扱う仕様あり。
途中確認(Sequential) 早期確認時も補正で誤判定を抑制 Sequential/ボンフェローニ補正の設定で誤陽性を制御。

この表を使うことで、「有意っぽい」ではなく「採用可能」かを定量で判断できます。特に多変量や複数バリエーション実施時は補正設定が有効です。

Insightsとの連携:仮説づくりを速くする

VWOのInsightsはヒートマップ、セッション録画、フォーム/ファネル分析を備えます。ヒートマップから該当録画へ直リンクし、AIサマリーで“つまずき”の共通点を抽出→仮説化→テストに繋げられます。

次の表では、仮説→テスト→判断の情報流れを対応づけています。どこで何を見るかを明確にし、判断を迷わないようにします。

局面 使う機能 見る指標/出力 具体的アクション
仮説化 ヒートマップ/録画 クリック集中/レイジクリック、AI要約 課題要素を文章化し仮説候補を列挙
テスト設計 テスト型の選択 変更規模・URL・組合せ数 AB/多変量/スプリットを選択
実施 配分設定 配分比、段階増加(例:10%→25%→50%) リスク低減しつつ段階配信
判断 SmartStats 勝率≥95%、潜在損失<しきい値 採用/不採用/追試を決定

Insightsの連携により、“なぜ起きているか”の理解→テスト設計→定量判断までを1つの基盤で回せます。配分の段階増加とあわせ、失敗コストを抑えつつ学習スピードを確保できます。

参考:国内向けの実務ガイド

日本語の俯瞰資料としては、国内代理店メディアの「MarTechLabのVWO解説」が、AB/多変量/スプリットの型、エディタ操作、SmartStatsの要点を日本語でカバーしています。初学者の確認用として併読すると運用の“型”が定着します。

3. 導入〜初期設定の実務―“今日から回す”ための手順

このセクションでは、アカウント作成からタグ実装、初回テストの配信、レポート判定、GA4/Clarity連携までを今日から着手できる順序で整理します。各工程は公式ヘルプや最新仕様に基づき、注意点とチェックリストを併記します。

初期準備:アカウントと権限

まずはテスト対象ページのURLと計測KPI(登録完了、購入完了など)を決め、プロジェクト権限を整えます。初回のABテストは、ダッシュボードから「Testing > A/B > Create」で作成します。操作フローは「A/Bテストの作成」

次の表では、初回セットアップの全体像を目的→操作→確認で俯瞰します。表は上から順に実行するとスムーズです。

手順 目的 代表操作 確認ポイント 所要時間目安
1 アカウント作成 組織・環境の作成 対象ドメインの整理 15分
2 タグ実装 VWO SmartCodeを全ページに設置 コード検出・警告の有無 20分
3 ページ登録 テスト対象URLの登録 含める/除外URL設定 10分
4 目標設定 成果指標の定義(Metric/Goal) イベント発火と計測確認 20分
5 バリエーション作成 Visual Editorで変更点を実装 変更差分の可視化 30分
6 配信設計 配分比/対象セグメントを設定 段階配信の可否 10分
7 連携設定 GA4/Clarityとの連携を有効化 反映までの時間見込み 20分

この一覧を踏まえることで、タグ→編集→配信→連携の順に無理なく進められます。実装の詳細は「VWO SmartCode」「Visual Editor」各ヘルプを参照してください。

SmartCode設置(必須・最重要)

VWOの全機能はVWO SmartCodeの設置から始まります。で早期実行が推奨で、タグマネージャ(GTM)経由の設置は非推奨です。理由は、非同期読み込みによりページの“ちらつき”(オリジナルが一瞬表示される)が起きやすいためです。

  • 推奨設置
    </head>直前にSmartCodeを直貼り
    検証用に「SmartCode Not Installed」警告の確認を実施
  • 非推奨設置
    GTM経由のSmartCode設置(非同期でちらつき増)

ビジュアル編集:ノーコードで差分を作る

初回テストはVisual Editorで見出し・CTA・色・配置から手を付けると安全です。エディタでは、画像差し替えやテキスト変更、要素の移動といった操作がGUIで可能で、必要に応じてコードエディタに切り替えられます。操作全般はVWO Editor セクションにまとまっています。]

参考:VWO Editor – VWO

目標の設定(Metrics/Goal)

2025年以降、従来のGoalはMetric Reports/Funnel Reportsへ段階移行中です(Data360環境)。新規アカウントではMetricsを用いてCVR、クリック、ファネル到達などを定義します。

参考:VWO Goals – VWO

CVR平均の確認と最適化|リード獲得を加速させる方法

次の表では、よく使う指標定義の例を示します。単位表記を統一し、誤読を防ぎます。

指標名 種別 発火条件 単位 閾値例
申込完了CVR /thanks到達 % 5.0%
CTAクリック率 #ctaクリック % 15.0%
平均注文額 金額 購入イベントの売上合計/件数 ¥ ¥8,000
ファネル到達件数 件数 step2到達イベント 1,200件

この表のように率・金額・件数を明確化しておくと、後段のレポート判定が一貫します。仕様は段階的に更新されるため、最新のヘルプを参照してください。

クリック率(CTR)とは?計算方法から改善施策まで徹底解説【__current_year__年最新版】

配信と配分設計(段階配信の考え方)

配信開始時は10%→25%→50%のような段階配分で事故リスクを抑えます。配信は同期間・同条件を維持し、外乱要因(プロモ、リリース)と重ならないかを確認します。

GA4連携:オーディエンスと計測の一体化

GA4連携を有効化すると、VWOからGA4のオーディエンスを作成したり、GA4側のオーディエンスをVWOに取り込めます。設定は一度の構成で新規キャンペーンにも適用されます。

参考:Integrating VWO With Google Analytics 4 (GA4) – VWO

次の表は、GA4/Clarity連携の設定起点と用途を並べたものです。利用目的に応じて優先度を決めましょう。

連携先 主目的 前提 設定起点 反映目安 代表用途
GA4 オーディエンス/計測連携 GA4タグ設置済み VWOのIntegrations 24〜48時間 バリエーション別オーディエンス比較
Microsoft Clarity 行動録画/ヒートマップ ClarityタグとSmartCode設置済み VWOのIntegrations 即時〜数時間 テスト参加者の行動可視化

GA4はアカウント連携後、既存/新規テストに適用できます。Clarityは録画・ヒートマップでテスト中の行動を補助的に把握するのに有効です。

ちらつき対策と性能(Anti-Flickerの是非)

クライアントサイド改変では“ちらつき”が発生し得ます。VWOはページのちらつきでへの設置スタイルでの一時非表示を提示していますが、過度なボディ隠しはUXを悪化させる可能性があります。外部計測の知見でもAnti-Flickerは描画遅延を招くため、対象要素の最小化・タイムアウト短縮などの緩和策を併用してください。

実務のコツ

  • まずはSmartCodeを直貼りにし、GTM経由を避ける
  • どうしてもGTMを使う場合はイベント連携のみに留める
  • SmartCode 2.1の適用や、対象要素の限定表示で隠し時間を最短化する

Insightsで仮説を回す

テスト前後の仮説づくりにはVWO Insightsのヒートマップ/録画/フォーム分析が有効です。クリック集中や離脱点の把握から、ABテストの対象要素を素早く絞り込めます。ヒートマップのAI要約は原因仮説の初期探索に向きます。

このセクションの要点(実務チェック)

  • SmartCodeは<head>直貼り、GTM経由は非推奨。ちらつき対策は最小限の隠し+対象限定で。
  • 初回はVisual Editorで小さくABテスト、MetricsでKPIを定義し、段階配信でリスクを抑える。
  • レポートはSmartStats勝率/潜在損失を判断、サンプルサイズは事前に見積もる。
  • 連携はGA4でオーディエンス連動、Clarityで行動可視化。いずれも1回の構成で再利用可能。。

4. 成果を出す運用設計―仮説・KPI・検証精度の要所

最短距離で成果を出すには、仮説の粒度設計→KPI定義→検証精度の担保→学習サイクル化を一貫して設計します。本節では、VWOを前提にバイアスを避けながら確度高く学習する運用術をまとめます。参考リンクは初出時にインラインで付与します。

仮説の粒度をどう設計するか

仮説は「原因→変更→効果→指標」の因果線を1文で言い切れる粒度に揃えます。過小(効果が小さすぎて検出不能)過大(要因が多すぎて原因帰属が曖昧)の両極を避け、1要因主語を原則にします。編集はVWOのビジュアルエディタとコード編集を併用します。

次の表では、仮説の良し悪しを具体例で示します。読み方は「良い仮説ほど原因と効果が1対1で、検証指標が明確」です。

粒度 何が良い/悪いか 次アクション
良い 「FAQリンクをヘッダー右上へ移設すると、申込CVRが5.0%→5.5%へ上がる」 原因が単一・効果とCVR(%)が明示 ABテストでPrimary KPI=申込CVRを設定
過小 「ボタン角丸を4px→6pxにするとクリック率が上がる」 効果が微小でMDE未満の恐れ まずは文言/色/配置を含む複合変更へ
過大 「トップを全面改修すれば売上が伸びる」 変更が多要因で帰属不可 スプリットURLや段階的ABに分解

(MDE=Minimum Detectable Effect=検出したい最小効果。)

FAQシステム16選を徹底比較(社内向け・顧客向け)【__current_year__年最新版】

KPI定義とガードレール

Primary KPI(最重要指標)で採否を決め、Secondaryで補助判断、ガードレールで“副作用”を監視します。GAやCDPに依存せず、VWO内のMetricsとして横断利用できる定義に寄せるのが実務的です。

参考:Understanding Guardrails in A/B Testing – VWO

CDPツールとは?おすすめ製品比較16選|他ツールとの違いも解説

次の表では、KPI体系のひな型を示します。単位を明記し、比較解釈を統一します。

役割 指標例 算出式 単位 しきい値例
Primary 申込CVR 申込件数/セッション数 % +0.5pt以上
Secondary CTAクリック率 CTAクリック/セッション数 % +3.0pt以上
Guardrail 直帰率 1PV離脱/セッション数 % 悪化+1.0pt以内
Guardrail 平均注文額 売上/購入件数 ¥ 悪化なし

判断の原則はVWOのベイズ統計SmartStatsに従い、「ベースラインに勝つ確率」≥95% かつ「潜在損失」が“気にかける閾値”未満で採用。統計的検出力(Power)は慣例として80%を用います。

セグメンテーションと母数確保

テストは十分な母数があって初めて学習になります。セグメントを細切れにし過ぎるとPowerが落ち期間が伸びます。VWOは標準/カスタム/保存セグメントを備え「Segmentation」Copilotで自然文からターゲティング条件を自動生成できます。

次の表は、MDE・Power・期間の関係を運用観点で整理したものです。数値は考え方のひな型で、実際はVWOの見積り機能で算出します。

設計変数 増減の影響 運用メモ
MDE(最小検出効果) 小さくするほど必要サンプル↑期間↑ まずは+5〜10%程度のMDEで学習を始動
Power(検出力) 高くするほど必要サンプル↑ 既定は80%、重要施策は90%検討
1日平均対象訪問者 多いほど期間↓ 露出面の増加や広告配分で母数確保を検討

(MDE・Power・期間の関係性:VWOヘルプ「サンプルサイズと期間の見積り」を参照)

バイアス回避:失敗パターンと対策

実験の信頼性を壊す操作を避けることが、短期の勝ちより長期の学習価値を高めます。VWOは危険操作に警告を出し、誤った運用をFaulty Experiment Conductとして検知します。また、SRM(サンプル比不一致)が出たテストは判断を保留し原因調査します。

次の表では、代表的な脅威と対策をまとめました。表の前後で意図と読み方を説明しています。

脅威 何が起きるか 対策(VWO機能) 補足
SRM(割付不一致) 50/50のはずが極端に偏る 配分と実装を点検、再割付。必要ならテスト無効化 外部SRMチェッカーも併用可
途中で配分変更 結果に系統誤差 Faulty Experiment Conductが警告。変更時はデータ破棄を検討 変更加点はレポート汚染に直結
テストの重複露出 交互作用で効果が不明 Mutually Exclusive Groupsで相互排他 優先度/ウェイト制御あり
“のぞき見”頻発 早期打ち切りで偽陽性 Sequential Testingの補正をオン 最大訪問者到達後は補正対象外

Copilotを“補助輪”に:運用の定常化

アイデア出し→バリエーション生成→セグメント定義→洞察要約という反復作業は、VWOのCopilotで自動化できます。エディタCopilotは初回の変更から追加バリエーションをAI生成し、Segment/Trigger Copilotは自然文からターゲティングを作成します。

さらに、勝ち案の自動展開で「テスト→本番配信」への切替を省力化できます。VWOはAuto-Deploy Winning Variationにより、統計的勝者をPersonalizeの配信ルールとして自動作成します(AB限定)

学習サイクルの型(現場用チェックリスト)

  1. 仮説定義:1要因主語+MDE/Primary KPIを明文化
  2. 設計:セグメントは必要最小限、相互排他を設定
  3. 実装:エディタで差分作成、Copilotで追加案生成
  4. 配信:配分固定、のぞき見を抑制(Sequential補正)
  5. 判定勝率≥95%かつ潜在損失<閾値で採用(SmartStats)
  6. 展開:Auto-Deployで勝ち案を恒常配信へ
  7. 内省:ガードレールで副作用確認、学びを次仮説へ

国内向けの実務リファレンス

日本語で包括的に把握するなら、国内パートナーの「MarTechLab(VWO解説)」が実装〜統計〜運用を俯瞰します。Copilotの位置づけテスト型選択の要点整理にも有用です。

このセクションの要点

  • 仮説は1要因主語で、MDE/Primary KPIを起点に設計します。
  • 判断はSmartStats(勝率≥95%&潜在損失<閾値)。Powerは80%を基本に設定します。
  • SRM/重複露出/配分変更などの運用バイアスを、相互排他・Sequential補正・警告機能で抑制します。
  • Copilotで「案出し・生成・セグメント化・要約」を自動化し、Auto-Deployで勝ち案の本番反映を定常化します。

「ABテストツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • 外部ツールとの連携
    • エンジニア不要
    • 複数ページテスト
    • HTMLファイル不要
    • レポート出力可能
    • テストの自動最適化
    • 無料ソフト
    • セグメントごとの結果
    • 月額固定
    • 従量課金
    • マルチデバイス対応
    • コンテンツブロックのテスト
    • EFO機能
    • 多変量テスト
    • マルチユーザー対応
    • エディター機能
    • ヒートマップ分析
    • 有意差検定
    • パーソナライズ設定
    • リダイレクトテスト
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
初期費用 要相談
Saasプラン 要相談
APIプラン 要相談
要相談
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
フリープラン 無料
備考
Optimize Nextはコストを一切かけずに利用可能です。
ベーシックプラン ¥3,000/月 (税込 ¥3,300)
備考
より充実した基本機能を提供します。数値レポートを確認、パターンの比重をカスタマイズなど。
ベーシックプラン2 ¥10,000/月 (税込 ¥11,000)
備考
基本機能に加え、画像をアップロード(1件まで)が利用できます。
プレミアムプラン ¥30,000/月 (税込 ¥33,000)
備考
無制限の画像アップロードや、個別のカスタマーサポートを受けることができます。
なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
スタンダード 要相談
プロ 要相談
エンタープライズ 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
月額 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
エンタープライズ版 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
月額利用料 0円
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要問合せ
備考
問い合わせの後ヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
基本プラン 0円/月額
備考
有料オプションあり
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 200,000円
備考
詳細は問合わせ
月額費用 100,000円/月額
備考
詳細は問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
通常プラン 55,000円/月額
備考
100万UUまで
登録サイト:無制限
代理店プラン 55,000円/月額
備考
100万UUまで
登録サイト:10
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
要問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 200,000円(税別)
料金 45,000円(税別)/月額
3ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
要問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 10万円
備考
導入プログラム・学習コンテンツのご提供
月額固定 12.5万円〜
備考
主に計測PV数により決定
従量課金式による自動料金変動なし
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
「初期費用」は発生いたしませんが、「計測データ保守管理料」として6,600円(税込)をお申し込み時に原則一括にて必要です。
無料トライアル 0円
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
Insight Free 0円
Insight Growth 3,000 PV 4,980円/月額
Insight Growth 10,000 PV 9,980円/月額
Insight Growth 50,000 PV 19,800円/月額
Insight Growth 100,000 PV 29,800円/月額
Insight Growth 200,000 PV 49,800円/月額
Insight Growth 500,000 PV 69,800円/月額
Insight Growth 500,000∔  PV 従量課金
Insight Premium 従量課金
Experience Free 0円
Experience Growth 3,000 PV 7,980円/月額
Experience Growth 10,000 PV 14,800円/月額
Experience Growth 50,000 PV 29,800円/月額
Experience Growth 100,000 PV 49,800円/月額
Experience Growth 200,000 PV 79,800円/月額
Experience Growth 500,000 PV 109,800円/月額
Experience Growth 500,000∔  PV 従量課金
Experience Premium 従量課金
Bundle Pack Free 0円
Bundle Pack Growth 3,000 PV 9,980円/月額
Bundle Pack Growth 10,000 PV 19,800円/月額
Bundle Pack Growth 50,000 PV 39,800円/月額
Bundle Pack Growth 100,000 PV 59,800円/月額
Bundle Pack Growth 200,000 PV 99,800円/月額
Bundle Pack Growth 500,000 PV 149,800円月額
Bundle Pack Growth 500,000∔  PV 従量課金
Bundle Pack Premium 従量課金
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
無料 0円/月額
ミニマム 9,800円/月額
ビジネス 19,800円/月額
ファースト 49,800円/月額
エキスパート 99,800円/月額
スーパー 149,800円/月額
無料プラン→最低利用期間の制限なし 有料プラン→最低6ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

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5. 料金・プランと他ツール比較

本節では、「VWO」の無料枠と有料プラン移行の考え方を整理し、「Optimizely」「AB Tasty」を同一観点で比較します。国内の支援体制(代理店・日本語サポート)も併せて確認します。

VWOの料金・無料枠の要点

結論から言うと、VWOはスターター(無料)でABテストを始めやすく、MTU(Monthly Tracked Users)の上限やデータ保持期間がプロダクト別に明確です。料金の詳細は要見積もりですが、無料で“実運用の手触り”を得やすいのが強みです。

次の表では、VWO各プロダクトの無料枠(Starter)条件を比較しています。読み方は「左がTesting(ABテスト)、右へ行くほど機能領域が広がる」です。

次の表ではVWOのStarter条件と主要制限を比較しています。表の直後に“どこで有料移行を検討するか”の目安を書きます。

製品群 Starterの対象MTU データ保持 バリエーション/メトリクス制限 サポート 料金
Testing(AB/MVT/スプリット) ≤50,000 MTU 30日 バリエーション最大3・メトリクス数に制限 メール 24×5 初回応答12時間 無料
Feature Experimentation(フラグ/ロールアウト) ≤50,000 MTU 90日 機能フラグ数・メトリクス数に制限 メール 24×5 初回応答12時間 無料
Insights(ヒートマップ/録画/フォーム) ≤5,000 MTU 7日 レポート作成数に制限 メール 24×5 初回応答12時間 無料
Personalize(ルール配信) ≤10,000 MTU 30日 ターゲット数・体験数に制限 メール 24×5 初回応答12時間 無料

上表のMTU上限保持期間はVWO公式のプラン・比較表から読み取れる内容です。TestingとPersonalizeは30日保持、Feature Experimentationは90日保持、Insightsは7日保持となります。Starter以外(Growth/Pro/Enterprise)は要見積もりです。

有料移行の判断軸(どれかに当てはまれば検討)

  • MTU超過(例:ABテスト対象が50,000 MTUを超える)
  • 保持期間の延長が必要(30日や7日では分析が回しにくい)
  • 制限解除(バリエーション3超、保存セグメント・高度ターゲティングが必須)
  • サポート強化(専任CS、電話・チャットなど)

なお、国内では「ギャプライズ」「SHIFT」による日本語支援が整っています。導入や運用定着を日本語で伴走したい場合の頼れる選択肢です。

他ツール比較(実装容易性/連携範囲/サポート/コスト)

3製品の性格の違いを俯瞰します。数字が公開されない価格項目は要見積もりとして相対評価で整理します。次の表では3製品を同一観点で比較しています。表の後に向き不向きを短く補足します。

製品 実装容易性 連携・拡張 サポート体制 価格の開示状況
VWO ビジュアルエディタとコード併用が容易。Starterで本番試行可 GA等の外部連携、Copilotやアドオンで段階拡張 公式サポート+国内パートナー(ギャプライズ/SHIFT) Starterは無料、上位は要見積もり
Optimizely Web/Full Stackとも豊富なSDK。エンタープライズ実装に強み Stats Engineで順次検定+FDR制御。DXP群との統合が厚い 公式に加え国内パートナー経由の支援あり すべて要見積もり
AB Tasty WYSIWYGが強くマーケ主導で回しやすい サーバーサイド実験とロールアウト(FE&R)を提供 日本はギャプライズが窓口 要見積もり

根拠:VWOのプランと機能要件、OptimizelyのStats Engine(順次検定とFDR制御)、AB TastyのFE&R(サーバーサイド実験・フラグ)および各社の価格ページの要見積もり表記。

こんな企業に向く

  • VWO無料枠でまず回したいSMB〜中堅。エディタ中心のウェブ更新サイクルを素早く立ち上げたい場合に適合
  • Optimizely大規模な実験文化を全社展開し、フロントとバックエンド横断で厳密な統計管理を行いたい企業
  • AB Tastyマーケ主導でのスピード重視。WYSIWYGで“施策を切らさず”回す現場にフィット

日本語サポートと導入事例(国内)

国内では「ギャプライズ」がVWO/AB Tasty/Optimizelyの支援実績を公開しており、オンボーディングや運用内製化まで伴走するケースが多いです。VWOの公開事例には、離脱率25%改善やCVR12%増などの日本企業での成果が掲示されています(各社の個別条件に依存)。また、「SINAP」の最新記事はVWO無料枠と上位プランの見極めポイントを日本語で整理しています。

有料移行の考え方(実務の目安)

  • 母数の拡大:対象MTUが50,000を超えたら検討
  • 分析の継続性:保持30日/7日では意思決定が難しいと感じたら延長を優先
  • 運用速度相互排他や高度ターゲティングなど“事故防止”機能が不可欠になったら上位へ
  • 展開負荷:勝ち案の恒常配信サーバーサイド実験が必要なら上位プランまたは他製品を視野に

最初の一歩はVWOのStarterで“本番に近い学習”を低コストに回すのが堅実です。MTU・保持・機能の壁に当たったら、VWOの上位プランか、要件に応じてOptimizely/AB Tastyへと比較検討するのが合理的です。

6. 実例と“頼れる”国内支援―おすすめ製品・企業の紹介

このセクションでは、実運用の成果が見える国内事例と、導入〜定着まで伴走できる支援企業を整理します。最初におすすめ製品の使い分け、続いて国内パートナー各社の強みと実績をまとめます。

おすすめ製品(使い分けの勘所)

まずは低コストで実運用に乗せやすい「VWO」を起点に、要件次第で「Optimizely」「AB Tasty」を比較検討するのが現実的です。VWOはTesting/Insights/PersonalizeとAI支援Copilotを備え、国内でも成果事例が継続的に公開されています。対してOptimizelyはサーバーサイド実験や厳密統計のStats Engineに強み、AB TastyはWYSIWYGエディタとウィジェットの速さが特長です。こうした位置づけは各社の公式・国内紹介情報で確認できます。

次の表では、目的別の第一選択を示しています。どれも初出は固有名詞にリンクを付けています。

目的・課題 第一選択 ひと言で特長 乗り換え・拡張の目安
まずは無料枠で本番に近いABテストを回したい 「VWO」 Starterで実運用を体験、Copilotで案出し〜要約を自動化 MTU超過・保持期間延長・高度セグメントが必要になったら上位へ
サーバーサイド含む大規模実験と厳密統計 「Optimizely」 Stats Engine(順次検定+FDR制御)で厳密性を担保 全社横断の実験運用・プロダクト組み込みを強化したい時に適合
マーケ主導でWYSIWYGを武器にスピード重視 「AB Tasty」 ノーコード編集と多彩なウィジェットで検証を高速化 管理画面の日本語対応や国内支援が必要な場合に有利

表の項目を比較することで、開始コスト/統計厳密性/運用スピードのバランスから第一選択を絞りやすくなります。AB Tastyの日本語UI対応告知は国内運用でのハードルを下げる材料です。

国内の“頼れる”支援企業(導入〜定着)

国内では正規パートナーやリセラーが、導入から運用内製化までを支援します。まずは強みの違いを把握しましょう。次の表では、主要3社の提供範囲・強み・公開実績を横並びで比較しています。

企業 立ち位置 提供範囲 強み 代表的な公開実績・根拠
「ギャプライズ」 VWO/AB Tasty等の正規代理店 導入、オンボーディング、伴走運用、ナレッジ発信 日本語解説「MarTechLab」、VWO/AB Tasty双方を扱う幅 PayPay保険サービスで離脱率25%改善・契約完了率20%向上みんなの銀行でCVR12%増(同社LPに記載)
「DearOne」 VWOリセラーパートナー(国内販売) タグ設置支援、オンボーディング、QA、施策立案〜効果測定 NTTドコモ系の事業基盤、導入〜グロース支援の一気通貫 リセラー契約締結の公式発表(2024/06/13)・業界メディア掲載あり
「SHIFT」 ソリューションパートナー 日本語ヘルプセンター運営、運用支援 日本語ドキュメント整備・問い合わせ窓口 VWOヘルプセンター(日本語)を運営(Google Sites)

この比較により、導入規模や内製化の度合いに応じて、適切な伴走パートナーを選びやすくなります。ギャプライズは実績の可視化とナレッジ発信に強く、DearOneは販売〜運用支援の一体提供、SHIFTは日本語ヘルプセンターの継続運営が心強い特徴です。

国内の公開事例(成果の見える化)

数値が開示された事例は、社内合意形成に有効です。以下は入手性の高い公開情報です。

  • PayPay保険サービス:離脱率25%改善、契約完了率20%向上(VWO導入効果として公開)
  • みんなの銀行:CVR12%増Visual Editorを活用したUI/UXテストを推進(インタビュー記事とLPで確認)
    これらはVWO+国内支援の組み合わせで成果を示した好例です。社内提案資料では、目的・施策・KPIの対応を1枚に落とし込むと合意が速くなります。

メディア・一次情報の併読ポイント

  • 機能と運用像:ギャプライズの日本語まとめ記事「VWO完全ガイド」Testing/Insights/Personalize/Copilotの位置づけを俯瞰するのに便利です。
  • AI支援の最新動向Copilotの日本語サービスサイト公開は国内浸透の追い風。提案〜要約の自動化で運用コストを下げます。
  • 流通・販売体制DearOneのリセラー参入は、国内販売・導入運用支援の選択肢を広げるニュースです

すぐ動くための実務ヒント(社内提案の型)

  • 成果の“数値引用”を冒頭に:上の国内事例のように、CVRや離脱率の改善幅を短く掲示
  • 伴走体制の明文化:導入後90日までのオンボーディング計画(週次タスク)を表化
  • ロードマップStarter→上位プランサーバーサイド実験への拡張条件(MTU超過・保持期間・セグメント要件)を明示
  • 費用対効果検証1本あたりの獲得改善(例:+0.5pt)×月間流入で増分見込みを試算

7.【まとめ】今日から無料枠で初回テスト実装

まずは1本のA/Bテストを“作って回す”ことが最短ルートです。タグ(SmartCode)設置→ヒートマップ有効化→A/Bテスト作成→ゴール設定→配信・判定の5ステップで、明日以降の改善ループに入れます。統計まわりはSmartStatsと公式ツールに任せ、GA4/Clarity連携と国内支援を組み合わせると立ち上がりが速くなります。

最短ループの全体像(要点)

  • タグ設置:SmartCodeを全ページに導入し、計測と配信の土台を整える
  • 可視化:ヒートマップ等を有効化して“今の体験”を見える化
  • テスト作成:初回は1箇所・1仮説のA/Bテストで開始
  • KPI定義:クリックや到達などのゴールを設定し、判定軸を固定
  • 判定と学習:SmartStatsの出力とサンプルサイズ計算で過不足なく判断
  • 連携と拡張:GA4・Clarity・Copilotで洞察→次の仮説へ接続

次の表では、無料枠・無料ツール前提で“今日から”実装するための手順を、参照リンクと目安時間つきで整理しています。

ステップ 目的 参照リンク
アカウント開始 無料枠/トライアルで開始可(制限内で十分に検証可能) 「無料ABテストツールVWOの使い方(SINAP)」, 「VWOの無料プラン概要(MarTechLab)」
タグ設置(SmartCode) 配信・計測の基盤を設置 「SmartCode 2.1の設定手順」
ヒートマップ有効化 現状の注目/離脱を把握 「INSIGHTSの初回設定(SHIFTヘルプ)」
A/Bテスト作成 仮説検証の本体を作成 「A/Bテストの作成手順」
ゴール設定 判定KPIを計測 「Testingでのゴール作成」
期間/母数の見積り 取りきり/やり過ぎ防止 「サンプルサイズ計算機」, 「テスト期間の見積り」
連携(任意) 分析と再現性向上 「GA4連携手順」, 「Microsoft Clarity連携」

表の項目を比較することで、どの公式ドキュメントを見れば各工程を迷わず進められるかが分かります。

立ち上げ時のチェックリスト(失敗しがちな論点を先回り)

  • テストは“1仮説・1主要KPI”に絞る(母数分散と解釈のブレを防ぐ)
  • 配信の安定化:必要に応じてページフリッカー対策を有効化する
  • 同時並行の干渉回避:重複配信は相互排他的グループで制御する
  • 統計の読み解き:SmartStatsの勝率・損失ポテンシャルを主要判断材料にする
  • 期間の打ち切りサンプルサイズ/期間計算で“短すぎる/長すぎる”を避ける
  • 学習の継続:勝敗に関わらず、観測事実は次仮説(Copilot提案含む)へ引き継ぐ
    これらはVWO公式ヘルプと無料ツールで裏付けられます。

連携と支援の“ブースト”

  • 計測連携:GA4連携で既存ダッシュボードとの一元管理、Clarity連携でセッション再現・摩擦点の特定が容易になります。
  • AI補助Copilotは仮説の提案、バリアント生成、セグメント定義まで支援し、少人数でも実験速度を上げられます。
  • 国内支援:導入/運用でつまずく場合は、ギャプライズ(正規パートナー/日本語サイト・Copilot情報)、DearOne(国内リセラー)、SHIFT(日本語ヘルプセンター運営)などの支援を検討すると早いです。

成果イメージの共有

国内でも、VWO導入により主要KPIが実際に改善した公開事例があります(例:CVRが12%増加のケース)。“まずは1本回す”ことの価値は高いです。

次の一手

  1. 管理画面でSmartCodeを発行し、全ページに設置(タグ管理なら配信ルールも同時設定)
  2. ヒートマップを有効化し、現状の注目/離脱を観察(初回は全URL対象でOK)
  3. A/Bテストを1本作成(例:CTA文言)。ゴールはクリック1点に絞る
  4. サンプルサイズ/期間を無料計算機で見積り、途中打ち切りをしない運用を宣言
  5. 可能ならGA4/Clarity連携をオンにして、所見→再現→次仮説の導線を作る

このループを1〜2週間で一巡させ、勝っても負けても学びをCopilotとナレッジに蓄積して次の仮説へ。“小さく速く”を積み上げることが、結局は“大きく確実”への近道です。

関連記事:
ABテストツール18製品を徹底比較!基本概要と使い方【監修者コメント付き2025年最新】

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「ABテストツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • 外部ツールとの連携
    • エンジニア不要
    • 複数ページテスト
    • HTMLファイル不要
    • レポート出力可能
    • テストの自動最適化
    • 無料ソフト
    • セグメントごとの結果
    • 月額固定
    • 従量課金
    • マルチデバイス対応
    • コンテンツブロックのテスト
    • EFO機能
    • 多変量テスト
    • マルチユーザー対応
    • エディター機能
    • ヒートマップ分析
    • 有意差検定
    • パーソナライズ設定
    • リダイレクトテスト
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
初期費用 要相談
Saasプラン 要相談
APIプラン 要相談
要相談
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
フリープラン 無料
備考
Optimize Nextはコストを一切かけずに利用可能です。
ベーシックプラン ¥3,000/月 (税込 ¥3,300)
備考
より充実した基本機能を提供します。数値レポートを確認、パターンの比重をカスタマイズなど。
ベーシックプラン2 ¥10,000/月 (税込 ¥11,000)
備考
基本機能に加え、画像をアップロード(1件まで)が利用できます。
プレミアムプラン ¥30,000/月 (税込 ¥33,000)
備考
無制限の画像アップロードや、個別のカスタマーサポートを受けることができます。
なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
スタンダード 要相談
プロ 要相談
エンタープライズ 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
月額 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
エンタープライズ版 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
月額利用料 0円
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要問合せ
備考
問い合わせの後ヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
基本プラン 0円/月額
備考
有料オプションあり
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
問合わせ後にヒアリング
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 200,000円
備考
詳細は問合わせ
月額費用 100,000円/月額
備考
詳細は問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
通常プラン 55,000円/月額
備考
100万UUまで
登録サイト:無制限
代理店プラン 55,000円/月額
備考
100万UUまで
登録サイト:10
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
要問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 200,000円(税別)
料金 45,000円(税別)/月額
3ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
備考
要問合わせ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 10万円
備考
導入プログラム・学習コンテンツのご提供
月額固定 12.5万円〜
備考
主に計測PV数により決定
従量課金式による自動料金変動なし
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
「初期費用」は発生いたしませんが、「計測データ保守管理料」として6,600円(税込)をお申し込み時に原則一括にて必要です。
無料トライアル 0円
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
Insight Free 0円
Insight Growth 3,000 PV 4,980円/月額
Insight Growth 10,000 PV 9,980円/月額
Insight Growth 50,000 PV 19,800円/月額
Insight Growth 100,000 PV 29,800円/月額
Insight Growth 200,000 PV 49,800円/月額
Insight Growth 500,000 PV 69,800円/月額
Insight Growth 500,000∔  PV 従量課金
Insight Premium 従量課金
Experience Free 0円
Experience Growth 3,000 PV 7,980円/月額
Experience Growth 10,000 PV 14,800円/月額
Experience Growth 50,000 PV 29,800円/月額
Experience Growth 100,000 PV 49,800円/月額
Experience Growth 200,000 PV 79,800円/月額
Experience Growth 500,000 PV 109,800円/月額
Experience Growth 500,000∔  PV 従量課金
Experience Premium 従量課金
Bundle Pack Free 0円
Bundle Pack Growth 3,000 PV 9,980円/月額
Bundle Pack Growth 10,000 PV 19,800円/月額
Bundle Pack Growth 50,000 PV 39,800円/月額
Bundle Pack Growth 100,000 PV 59,800円/月額
Bundle Pack Growth 200,000 PV 99,800円/月額
Bundle Pack Growth 500,000 PV 149,800円月額
Bundle Pack Growth 500,000∔  PV 従量課金
Bundle Pack Premium 従量課金
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
無料 0円/月額
ミニマム 9,800円/月額
ビジネス 19,800円/月額
ファースト 49,800円/月額
エキスパート 99,800円/月額
スーパー 149,800円/月額
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クラウド型ソフト 
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よくある質問

VWOの無料枠(Starter)はどこまで使えますか?

月間テスト訪問者50,000まで無料でA/Bテストを試せます。上位プランはトラフィックと機能に応じて見積りです。最新の条件は公式プランページをご確認ください。

Google Optimizeの終了後、VWOへ移行できますか?

はい。Optimizeは2023年9月30日に提供終了しています。VWOのSmartCodeを設置し、ABテストを作成、必要に応じてGA4連携で分析を継続できます。

SmartStatsとは何ですか?

VWOのベイズ推定エンジンで、「ベースラインに勝つ確率」や「潜在損失」を提示し、早期かつ妥当な意思決定(Smart Decision)を支援します。

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