製品を導入することになった背景

越谷市立病院では、医療業界におけるIT化が急速に進行している中、複数のシステムデータをDWHシステムで統合し、有効に活用するビジョンがありました。しかし、病院の規模が大きくなると、取り扱うデータのレコード数が増加し、経営や医療現場への指標や統計などのデータ分析の提示が難しくなっていました。この課題を解決するために、データ加工ツール(ETL)とビジネス・インテリジェンスツール(BI)を導入し、医療情報の2次活用を目指しました。

導入前に企業が抱えていた課題

越谷市立病院の経営指標を分析するためのツールは導入されていましたが、そのデータの抽出と提出は年1回のみで、集計が完了するのは年度終了後の数か月後でした。このため、提供されるデータは事後報告に過ぎず、リアルタイムの情報が得られないという課題がありました。

導入前の課題に対する解決策

医療情報担当者は、病床の稼働率や収益などのリアルタイムな経営指標を全職員に強制的に見せる手法を模索していました。このニーズに応える形で、ユニリタのデータベース活用の事例を発見し、越谷市立病院ではETL『Waha! Transformer』とBI『Dr.Sum EA』を導入しました。これにより、病院のリアルタイムな経営指標をグラフで視覚化することが可能となりました。

製品の導入により改善した業務

製品の導入により、越谷市立病院はリアルタイムでの病床稼働率の改善を実現しました。具体的には、稼働率が「見える化」された月から稼働率が上昇し、対前年度比で2.2ポイントUPしました。また、糖尿病患者の精細な分析や看護必要度のシミュレーションも実現し、これにより医療現場での指標となる数値の分析が行えるようになりました。