LLMO対策とは?公式ドキュメントで確認できることだけを整理
最終更新日:2026/08/03
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『デジタル化の窓口』は、この国のデジタル課題「2025年の崖」に備えるため2022年にサービスをスタートしました。1,500以上のIT製品、4,000以上の導入事例を掲載し、特長・選び方を分かりやすく整理して解説することで、自社に最適な製品・サービスを見つけるお手伝いをする紹介サービスです。
目次
生成AIの回答に自社の情報が出てくるかどうかを気にする担当者が増え、「LLMO対策」という言葉を目にする機会も多くなりました。ところが、この言葉が具体的に何を指すのかは提案する会社ごとに幅があり、必要だとされる作業も一致していません。
本記事は、検索エンジンや生成AIを提供している各社が自ら公開している技術文書だけを材料に、いま事実として確認できることを整理します。確認できないことは「確認できない」と書き、推測で埋めることはしません。自社サイトで何を確かめ、どこまでを外部に頼むかを判断する材料として使ってください。
1. LLMO対策という言葉が指しているもの
最初に、言葉の輪郭をはっきりさせます。LLMO対策は、検索エンジンの公式文書に出てくる用語ではありません。にもかかわらず関心が高まっているのは、情報を探す人の行動が変わり始めているためです。この章では、用語の現状と、公式が示している立場を確認します。
1-1. LLMO・GEO・AI検索対策は、どれも定義が固まっていない
LLMO(Large Language Model Optimization = 大規模言語モデル向けの最適化)、GEO(Generative Engine Optimization = 生成エンジン向けの最適化)、AI検索対策といった言葉は、いずれも「生成AIの回答に自社の情報を出す取り組み」を指して使われています。
ただし本記事の執筆時点で、これらを定義した公的な規格や標準化団体の文書は確認できませんでした。用語を使う側がそれぞれの範囲で使っているのが現状です。したがって、提案を受けたときに「LLMO対策をします」という言葉だけで内容を判断することはできません。何をするのかを作業単位で確認する必要があります。
1-2. Google は「AI機能に出るための追加要件はない」と明記している
Google は、AI による概要(AI Overviews)とAIモード(AI Mode)についてサイト運営者向けの説明を公開しています。そこには「There are no additional requirements to appear in AI Overviews or AI Mode, nor other special optimizations necessary.(AI による概要やAIモードに表示されるための追加要件はなく、他の特別な最適化も必要ない)」と書かれています。
さらに「You don’t need to create new machine readable files, AI text files, or markup to appear in these features. There’s also no special schema.org structured data that you need to add.(これらの機能に表示されるために、新しい機械可読ファイルやAI向けテキストファイル、マークアップを作る必要はない。追加すべき特別な schema.org の構造化データもない)」とも明記されています。
出典:AI features and your website(Google Search Central)
1-3. それでも関心が高まっているのは、探し方が変わり始めているから
総務省の令和7年版情報通信白書によると、日本で生成AIサービスを使ったことがあると回答した割合は2024年度調査で26.7%でした。2023年度調査の9.1%から拡大しています。年代別では20代が44.7%と高い水準です。
まだ検索が主要な入口である一方、情報の探し方が一つに固定されていない状況が数字にも表れています。企業向けの製品を扱う場合、比較検討の初期段階で生成AIに質問されたときに自社名が挙がるかどうかは、実務上の関心事として無視できなくなりつつあります。
検索結果では順位という形で成果が見えますが、生成AIの回答では、どの情報源が参照されリンクが置かれるかという形で結果が現れるため、順位のような安定した指標を置きにくくなります。検索結果からのクリックが減る現象についてはゼロクリック検索の原因と対策も参考になります。
出典:令和7年版 情報通信白書 個人におけるAI利用の現状(総務省)
生成AIの回答に出るかどうかは、自社サイトの記述だけで決まるものではありません。この記事の第7章でも触れるとおり、製品を持つ側は、正確な情報が載っている場所を増やしておくことが土台になります。
2. 生成AIがサイトを読む3つの経路

対策を考える前に、生成AIを提供する各社がどのようにWebページへアクセスしているかを押さえておく必要があります。用途の異なる複数のプログラムが動いており、これを区別しないと、意図と逆の設定をしてしまいます。
2-1. 学習用のクローラ
モデルの訓練に使う可能性のあるコンテンツを集めるためのプログラムです。OpenAI の GPTBot は「生成AI基盤モデルの訓練に使用される可能性のあるコンテンツをクロールする」と説明されています。Anthropic の ClaudeBot も同様に、AIモデルの訓練に寄与し得るWebコンテンツの収集が用途とされています。
Google の Google-Extended は「Gemini モデルの将来世代のトレーニング、および Gemini Apps や Vertex AI API での根拠情報提供に使用」されると記載されています。これらを断ることは、学習素材としての利用を拒否する意思表示にあたります。
2-2. 検索と回答生成のためのクローラ
利用者の質問に答えるための索引を作るプログラムです。OpenAI の OAI-SearchBot は「ChatGPT の検索機能でウェブサイトを検索結果に表示するために使用」されます。Anthropic の Claude-SearchBot は「ユーザーの検索結果の品質を向上させるためにウェブをナビゲートする」と説明されています。
Perplexity の PerplexityBot は「検索結果にウェブサイトを表示しリンクするために設計されている」とされ、AIモデルの学習には使わないと明記されています。回答に引用されたいのであれば、断ってはいけないのはこの系統です。
2-3. 利用者の操作をきっかけに訪れるアクセス
三つ目は、人が質問した瞬間にそのページを取りにいく動きです。OpenAI の ChatGPT-User は「ユーザーが ChatGPT またはカスタムGPTで質問したときにウェブページを訪問する」もので、自動巡回ではなくユーザーの操作に基づくと説明されています。
Anthropic の Claude-User、Perplexity の Perplexity-User も同じ位置づけです。巡回ではないため、一定の間隔で継続的に来るわけではありません。
2-4. 主要なアクセス元の一覧
各社の公式文書に記載されている範囲でまとめます。記載がない項目は空欄にせず、記載がない旨を明示しています。
| ユーザーエージェント | 提供元 | 主な用途 | robots.txt での扱い(公式記載) |
|---|---|---|---|
| GPTBot | OpenAI | 基盤モデルの訓練に使われる可能性のあるコンテンツの収集 | ブロックすると訓練に使うべきでない意思表示になる |
| OAI-SearchBot | OpenAI | ChatGPT の検索機能で検索結果に表示するための巡回 | オプトアウトすると ChatGPT 検索の回答に表示されない |
| ChatGPT-User | OpenAI | 利用者が質問したときのページ訪問 | ブロック時の挙動は公式に記載なし |
| ClaudeBot | Anthropic | 訓練に寄与し得るコンテンツの収集 | Disallow でブロック可。Crawl-delay にも対応 |
| Claude-SearchBot | Anthropic | 検索応答の関連性と正確性を高めるための巡回 | 業界標準の指示を尊重すると記載 |
| Claude-User | Anthropic | 利用者の質問に応じたサイトへのアクセス | 個別のブロック手順の記載なし |
| Googlebot | Google 検索のインデックス作成 | robots.txt で制御できる | |
| Google-Extended | Gemini の訓練と回答の根拠付け | ブロックすると訓練・根拠付けに使われない | |
| PerplexityBot | Perplexity | 検索結果にサイトを表示するための巡回 | robots.txt で制御できる |
| Perplexity-User | Perplexity | 利用者の質問に応じたページ取得 | 利用者起点のため原則として robots.txt に従わない |
出典:Bots(OpenAI)/Does Anthropic crawl data from the web(Anthropic)/Google common crawlers(Google Search Central)/PerplexityBot(Perplexity)
2-5. 三つを区別しないと、意図と逆の結果になる
よくある取り違えは、学習に使われたくないという理由で生成AI関連のアクセスを一律に断ってしまい、検索や回答生成のためのクローラまで止めてしまう設定です。この場合、学習を拒否する目的は達成できても、生成AIの回答に自社が出てこなくなります。
逆に、引用されたい一心ですべてを開放すると、学習素材としての利用も同時に許可することになります。どちらを選ぶかは事業判断であり、正解は一つではありません。決めるべきは「学習に使われることを許すか」と「回答に引用されたいか」の二つを分けて考えることです。
3. robots.txt で何を許可し、何を拒否するか
アクセスの種類を分けて扱う唯一の共通手段が robots.txt です。この章では、その仕組みの前提と、公式文書に基づく具体的な書き方を確認します。
3-1. robots.txt は要請であって、アクセス制御ではない
robots.txt の仕様は RFC 9309 として2022年9月に Standards Track で発行されています。ファイルはサービスの最上位のパスに小文字の /robots.txt として置くと規定されています。重要なのは、仕様自体が「These rules are not a form of access authorization(これらの規則はアクセス権限の一形態ではない)」と述べている点です。
つまり、従うかどうかはクローラ側の実装に委ねられています。非公開にしたい情報は robots.txt ではなく、認証や公開範囲の設定で守る必要があります。また、ファイルはホストごとに必要です。製品情報を別のサブドメインに置いている場合、本体だけ設定しても、そちらには効きません。
出典:RFC 9309 Robots Exclusion Protocol(RFC Editor)
3-2. 学習は断り、引用は残す書き方
前章の分類にしたがえば、学習用のクローラだけを個別に指定して断ることができます。Anthropic は公式に記述例を示しており、対象を絞ってブロックする形になります。
| 記述 | 意味 |
|---|---|
| User-agent: ClaudeBot | 以降の指示の対象を ClaudeBot に限定する |
| Disallow: / | サイト全体のクロールを断る |
| User-agent: ClaudeBot / Crawl-delay: 1 | ブロックせず、クロールの間隔を空けるよう求める |
同じ書式で User-agent の値を GPTBot や Google-Extended に置き換えれば、学習用のクローラだけを断り、OAI-SearchBot や Claude-SearchBot、PerplexityBot、Googlebot は通したままにできます。断る対象を名前で限定することが、この設定の要点です。
3-3. Google-Extended を断っても検索順位には影響しない
学習用のアクセスを断ると検索で不利になるのではないか、という懸念はよく聞かれます。Google はこの点を明文化しており、「Google-Extended does not impact a site’s inclusion in Google Search nor is it used as a ranking signal in Google Search(Google-Extended はサイトの Google 検索への掲載に影響せず、Google 検索のランキング信号としても使われない)」と記載しています。学習の可否と検索での扱いは切り離されている、という理解で問題ありません。
3-4. robots.txt が効かない経路がある
Perplexity は Perplexity-User について「Since a user requested the fetch, this fetcher generally ignores robots.txt rules.(利用者がその取得を要求したため、このフェッチャーは概して robots.txt の規則を無視する)」と明記しています。
人が質問した結果として取りに来るアクセスは、巡回とは別に扱われるという考え方です。同社は両者のIPアドレス範囲を公開しており、サーバ側で識別することもできます。robots.txt だけですべての経路を制御できるわけではない、という前提が必要です。
robots.txt を整えても、そもそも自社の情報が載っているページが少なければ参照されません。
4. llms.txt とは何か、書き方と効果の見積もり
LLMO対策の文脈で必ず名前が挙がるのが llms.txt です。仕様そのものは短く、書くこと自体は難しくありません。判断が要るのは、効果をどう見積もるかです。
4-1. 何のための提案か
llms.txt は、大規模言語モデルが推論時にWebサイトの情報を利用しやすくするための標準化提案です。Jeremy Howard 氏によって2024年9月3日に公開されました。ファイルはサイトのルートパスに /llms.txt として置きます。
提案文書には「This proposal does not include any particular recommendation for how to process the llms.txt file(この提案には、llms.txt ファイルをどう処理すべきかについての特定の推奨は含まれていない)」と書かれており、読み取り側の実装を定めた仕様ではない、という位置づけです。
4-2. 書式
仕様が定めている構成は次のとおりです。マークダウン形式で書きます。
| 要素 | 内容 | 必須か |
|---|---|---|
| H1見出し | プロジェクト名またはサイト名 | 必須 |
| ブロック引用 | 概要と、理解に必要な要点 | 任意 |
| 見出しのない本文 | 詳細な補足説明 | 任意 |
| H2で区切ったセクション | ファイルリスト。[名前](URL) のリンクが必須で、任意で : に続けて注記 |
任意 |
関連ファイルとして、リンク先の内容を展開した llms-ctx.txt と llms-ctx-full.txt が例示されており、llms_txt2ctx というコマンドラインツールで生成すると説明されています。
出典:The /llms.txt file(llmstxt.org)
4-3. 効果をどう見積もるか
ここが判断の分かれ目です。前述のとおり Google は、AI による概要やAIモードに表示されるために「新しい機械可読ファイルやAI向けテキストファイル」を作る必要はないと明記しています。llms.txt を読み取って回答に反映すると公表している主要な提供元は、本記事の執筆時点で確認できませんでした。
したがって、llms.txt を置いたことで生成AIの回答に出やすくなる、という因果関係を示す一次情報は現時点では存在しません。「置けば引用される」という説明を受けたら、その根拠となる公式文書を求めるのが妥当です。置くこと自体に害はありませんが、外部費用をかけて作るもの、次章の条件より優先するものではありません。
llms.txt の効果が未確定である一方、正確な製品情報が載っている場所を増やすことは、検索経由でも生成AI経由でも参照元になり得ます。
5. 公式が挙げているAI機能表示の条件

Google は、AI機能に関して特別な最適化は不要としたうえで、満たしておくべき条件を具体的に挙げています。ここは推測の余地がない部分なので、そのまま確認します。
5-1. 技術面の条件
挙げられているのは次の3点です。
- robots.txt でクロールを許可すること
- 内部リンクによって、コンテンツを発見できる状態にすること
- 良好なページエクスペリエンスを提供すること
いずれも従来の検索対策で言われてきた内容と同じです。
同社は「all existing SEO fundamentals continue to be worthwhile(既存のSEOの基本はいずれも引き続き価値がある)」とも述べています。新しい何かを足す前に、この三つが崩れていないかを確認するほうが確実です。
5-2. コンテンツ面の条件
重要なコンテンツをテキスト形式で提供すること、高品質な画像や動画で補うことが挙げられています。図版のなかに文字を焼き込んでいるだけの仕様説明や、PDFにしか載っていない料金表は、テキストとして読み取れません。製品情報を扱うサイトでは、スペック表や価格の条件がテキストになっているかどうかが分かれ目になります。画像は補助であって、本体ではないという整理です。
5-3. 構造化データは表示テキストと一致させる
構造化データについては、追加すべき特別な schema.org のデータはないとしたうえで、構造化データの内容を画面に表示されているテキストと一致させることが挙げられています。表示していない情報を構造化データにだけ書く、あるいは表示と異なる値を書くことは想定されていません。すでに構造化データを入れているサイトでは、追加よりも先に、表示との食い違いがないかを点検するほうが優先度が高い作業です。
5-4. 表示を抑えたいときの制御
逆に、自社のコンテンツをAI機能で使わせたくない場合の手段も示されています。挙げられている制御は次のとおりです。
nosnippetdata-nosnippetmax-snippetnoindex
いずれもページ単位や要素単位で、抜粋の扱いを指定できます。
これらは検索結果のスニペットにも同時に効くため、AI機能だけを狙って止めることにはなりません。学習だけを止めたい場合は前章の Google-Extended を使う、という使い分けになります。
5-5. 計測はどこを見るか
Google は、AI機能に表示されたサイトについて「sites appearing in AI features (such as AI Overviews and AI Mode) are included in the overall search traffic in Search Console(AI による概要やAIモードなどのAI機能に表示されたサイトは、Search Console の検索トラフィック全体に含まれる)」と説明しています。
検索パフォーマンスレポートの「ウェブ」検索タイプに合算される形です。AI機能だけを切り出した専用の指標は用意されていません。「AI経由の流入がこれだけ増えた」と個別の数値で示す提案を受けたら、その数値の取得元を確認してください。
6. 自社サイトで確認する手順

ここまでの内容を、実際に手を動かす順番に並べ替えます。いずれも外部に依頼しなくても、自社で確認できる範囲です。
6-1. robots.txt の現状を読む
最初に、自社のドメインの末尾に /robots.txt を付けてブラウザで開きます。確認するのは三点です。全体を拒否する記述が残っていないか、生成AI関連のユーザーエージェントを一律に断っていないか、そして製品情報を置いているホストにもファイルがあるかどうかです。開発環境の設定がそのまま公開環境に残っているケースは実際にあります。ここが崩れていると、以降の作業はすべて無意味になります。
6-2. 主要ページがテキストとして読めるか
次に、引用されたいページを一つ選び、ブラウザで文字を選択してコピーできるかを試します。製品名、対応機能、料金の条件、導入の前提といった要素が、画像ではなくテキストになっているかを見ます。
読み上げやコピーができない情報は、機械にとっては存在しないのと同じです。あわせて、そのページへ他のページから内部リンクが張られているかも確認します。どこからもリンクされていないページは、発見されにくい状態にあります。
6-3. 引用されやすい情報の持ち方に整える
生成AIの回答は、参照した情報源の記述をもとに組み立てられます。そのため、自社が一次情報として持っている事実を、曖昧さなく書いておくことが効きます。具体的には次の作業です。
- 数値には条件と時点を添える
- 社名や製品名の表記を社内で統一する
- 更新した日付をページに残す
いずれも読み手にとっても有用で、AI向けだからという理由で不自然な書き方をする必要はありません。あわせて、指名検索の表示回数や製品ページへの到達数といった既存の指標を継続して見る体制を決めておくと、施策の評価ができます。
自社サイトの確認が済んだら、次は自社以外に正確な情報が載っている場所がどれだけあるかです。
7. 外注先・費用・ツールの見極め方
自社で確認したうえで、それでも手が足りない部分を外部に頼む判断はあり得ます。その際に、何を基準に選ぶかを整理します。
7-1. 提案の中身を作業単位に分解する
第1章で述べたとおり、LLMO対策という言葉自体には定義がありません。したがって、見積書に「LLMO対策一式」と書かれていても内容は判断できません。次のような作業単位まで分解してもらい、それぞれの成果物と工数を確認します。
- robots.txt の設計
- 構造化データの点検
- 記事の執筆
- 計測の設定
分解を求めたときに具体的な作業名が出てこない提案は、その時点で保留にしてよい判断材料になります。
7-2. 公式が不要としている施策が含まれていないか
提案のなかに、AI機能に表示されるために特別なファイルやマークアップが必須である、という前提が含まれている場合は、根拠を確認してください。Google は明確に不要と書いています。
llms.txt についても、置くこと自体は自由ですが、それを主要な成果物として費用を計上するのであれば、効果の根拠が問われます。公式文書と食い違う説明は、必ずしも誤りとは限りませんが、根拠の提示を求めるだけの理由にはなります。
7-3. 費用をどう考えるか
作業を分解すると、その多くは従来の検索対策やコンテンツ制作と重なります。つまり費用の実体は、robots.txt や構造化データといった技術作業の工数と、記事や製品情報を作る制作費です。新しい概念だからという理由だけで単価が上がる根拠は、公式文書のうえでは見当たりません。
市場にどのような会社があり、どの程度の価格帯で提供されているかを俯瞰したい場合は、SEO対策会社・SEOコンサルの比較で費用相場と提供内容を並べて確認できます。
7-4. ツールに何を求めるか
計測の基点になるのは、Search Console のような提供元が公式に出しているツールです。第三者のツールを検討する場合は、表示されている数値がどこから取得されたものかを必ず確認します。生成AIの回答は同じ質問でも変わり得るため、特定の質問に対する出現状況を継続的に観測する仕組みには、測定方法の説明が欠かせません。機能の比較から入りたい場合はSEOツールの比較が出発点になります。
7-5. 製品を持つ側は、正確な情報が載っている場所を増やす
製品やサービスを提供する立場では、自社サイトの整備と並行して、比較検討の段階で実際に参照される場所に正確な情報を置いておくことが効きます。仕様、価格の条件、対応範囲といった事実が、複数の信頼できる場所で一致していれば、参照される側としての整合性が高まります。
逆に、公式サイトと外部の掲載情報で内容が食い違っている状態は、誤った情報が引用される余地を残します。掲載内容を定期的に見直すこと自体が、実務としての対策になります。
自社で業務システムやSaaSを提供している場合は、以下からデジタル化の窓口への掲載についてご相談いただけます。
製品を提供している企業のご担当者は、こちらから「デジタル化の窓口」への掲載についてご相談いただけます。
「必須」は必須フィールドを示します
8.【まとめ】まず自社の robots.txt を開いて現状を確認する
本記事で扱った内容は、すべて提供元が公開している文書で確認できる範囲です。整理すると、Google は AI機能に表示されるための追加要件はないと明記しており、生成AI各社のアクセスは学習用・検索用・利用者起点の三つに分かれ、robots.txt で名前を指定して個別に扱えます。
llms.txt は仕様として存在しますが、読み取ることを公表している主要な提供元は確認できず、効果を示す一次情報もありません。計測はSearch Console の検索トラフィックに合算されます。
やるべき順番も明確です。robots.txt の現状確認、テキストとして読める状態の確保、構造化データと表示の一致、情報そのものの正確さ。外部への依頼を検討するのは、この四つを確認したあとで間に合います。
よくある質問
LLMO対策とは何ですか。
生成AIの回答に自社の情報を出す取り組みを指して使われている言葉です。ただし検索エンジンの公式文書に出てくる用語ではなく、これを定義した公的な規格や標準化団体の文書は本記事の執筆時点で確認できませんでした。提案を受けた際は、言葉ではなく作業単位で内容を確認する必要があります。
AIによる概要やAIモードに表示されるために、特別な対策は必要ですか。
Google はサイト運営者向けの説明で、AI による概要やAIモードに表示されるための追加要件はなく、他の特別な最適化も必要ないと明記しています。新しい機械可読ファイルやAI向けテキストファイル、特別な schema.org の構造化データを作る必要もないとされています。
生成AIのクローラはどのように分かれていますか。
各社の公式文書を見ると、モデルの訓練素材を集める学習用、回答のための索引を作る検索用、利用者が質問した瞬間にページを取りに来る利用者起点のアクセスの三つに分かれます。目的が異なるため、robots.txt では名前を指定して個別に扱うのが前提になります。
学習に使われたくないけれど、回答には引用されたい場合はどうしますか。
学習用のクローラだけを名前で指定して断り、検索用のクローラは通したままにします。具体的には GPTBot、ClaudeBot、Google-Extended を Disallow の対象にし、OAI-SearchBot、Claude-SearchBot、PerplexityBot、Googlebot は断らないという書き方になります。
Google-Extended をブロックすると検索順位に影響しますか。
Google は、Google-Extended はサイトの Google 検索への掲載に影響せず、Google 検索のランキング信号としても使われないと公式文書に記載しています。学習の可否と検索での扱いは切り離されています。
robots.txt に書けば必ず従ってもらえますか。
仕様である RFC 9309 自体が、これらの規則はアクセス権限の一形態ではないと述べています。従うかどうかはクローラ側の実装に委ねられており、Perplexity は Perplexity-User について利用者起点の取得なので原則として robots.txt の規則を無視すると明記しています。非公開にしたい情報は認証や公開範囲の設定で守る必要があります。
llms.txt は作ったほうがいいですか。
llms.txt は2024年9月3日に公開された標準化提案で、提案文書自体が処理方法についての特定の推奨を含めていないと述べています。これを読み取って回答に反映すると公表している主要な提供元は本記事の執筆時点で確認できませんでした。置くこと自体に害はありませんが、外部費用をかけて優先的に取り組む根拠は見当たりません。
llms.txt はどう書きますか。
マークダウン形式で、H1見出しにプロジェクト名またはサイト名を置きます。これが唯一の必須項目です。任意で、概要を書いたブロック引用、見出しのない補足本文、H2で区切ったファイルリストを続けます。ファイルはサイトのルートパスに置きます。
AI機能経由の流入はどこで計測できますか。
Google は、AI による概要やAIモードなどのAI機能に表示されたサイトは Search Console の検索トラフィック全体に含まれると説明しています。検索パフォーマンスレポートのウェブ検索タイプに合算される形で、AI機能だけを切り出した専用の指標は用意されていません。
外部に依頼するとき、何を確認すればよいですか。
見積書の項目を作業単位まで分解してもらいます。robots.txt の設計、構造化データの点検、記事の執筆、計測の設定といった単位で、それぞれの成果物と工数を確認します。公式が不要としている施策が必須として含まれている場合は、根拠となる公式文書の提示を求めてください。
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