Menu
Close

リードジェネレーションとは?手法・ツール・事例から獲得の仕組みを解説

目次

リードジェネレーションは、まだ名前も分からない訪問者を、連絡先の分かる見込み客に変える工程です。実務でつまずく原因は、手法の数が足りないことではありません。「何と引き換えに連絡先をもらうのか」というオファーの設計と、「どこで入力をやめられているのか」というフォームの設計、この2つが放置されたまま集客だけを増やしているケースがほとんどです。

この記事では、獲得数を決める変数を整理したうえで、オファー設計、フォーム設計、個人情報を取得する際に守るべきルール、代表的な手法、使われるツール、各社が公表している取り組み事例までを順に解説します。

1. リードジェネレーションとは?獲得数を決める3つの変数

言葉の定義から入ります。似た用語が並ぶ領域なので、どこからどこまでを指すのかを最初にそろえておくと、社内での議論が噛み合いやすくなります。あわせて、獲得数がどんな要素の掛け算で決まるのかを分解します。

1-1. リードジェネレーションの定義

リードジェネレーションとは、見込み客の連絡先を取得し、こちらから接触できる状態をつくる活動を指します。リード(=lead、見込み客)を生成する、という語のとおりです。具体的には、資料請求フォームからの送信、ウェビナー(=オンラインで開催するセミナー)への申し込み、展示会での名刺交換などが該当します。

境目になるのは「識別できるかどうか」です。サイトを訪れただけの段階では相手が誰なのか分かりません。フォームに社名・氏名・メールアドレスが入力された瞬間から、その相手を追跡して必要な情報を届けられるようになります。

1-2. 前後の工程との分業

リードジェネレーションの後ろには、取得したリードの検討度合いを引き上げるリードナーチャリング(=見込み客の育成)と、営業に渡す相手を選別するリードクオリフィケーション(=見込み客の絞り込み)が続きます。3つは連続した工程であり、どこか1つだけを強化しても成果は出ません。

獲得だけを強化すると、育成されないリードが名簿に溜まり続けます。逆に育成の仕組みだけを整えても、入口が細ければ回すべき母数がありません。自社がどの工程で詰まっているのかを先に特定してから、投資先を決めるのが順序です。

1-3. 獲得数は「流入 × 完了率 × オファー適合」で決まる

リード獲得数は、単一の要素では決まりません。分解すると、サイトやランディングページへの流入数、フォームの入力完了率、そしてオファー(=連絡先と引き換えに提供する価値)が相手の関心に合っているかどうか、この3つの掛け算になります。

多くの組織が最初に手を付けるのは流入数です。広告を出す、記事を増やす、展示会に出る。しかし入力完了率が低いまま流入だけを2倍にしても、獲得コストは下がりません。しかも流入の増加には費用がかかる一方、完了率とオファーの改善は既存の資産に手を入れるだけで済みます。着手の順序としては、後者を先に見直すほうが合理的です。次章以降で、この2つを具体的に掘り下げます。

流入・完了率・オファー適合のうち、流入は自社サイトの外からも作れます。製品を提供している場合、比較検討の段階にいる読者が集まるメディアへの掲載が選択肢になります。

製品掲載について相談する

2. オファー設計:何と引き換えに連絡先をもらうか

Four types of lead generation offers and the effort each asks of the visitor

オファーとは、相手が個人情報を入力してでも手に入れたいと思う提供物のことです。ここが弱いと、どれだけ流入を集めてもフォームは通過されません。逆にオファーが適切であれば、流入が少なくても獲得は成立します。

2-1. オファーの4類型

BtoBで使われるオファーは、おおむね次の4つに整理できます。1つ目はホワイトペーパー(=課題の解説やノウハウをまとめた資料)や導入事例集といった資料型。2つ目はウェビナーや勉強会などのイベント型。3つ目は費用試算や自己診断といった診断・試算型。4つ目は無料トライアルやデモといった体験型です。

この4つは相手に求める心理的な負担の大きさが違い、資料型が最も軽く、体験型に近づくほど重くなります。負担が重いほど獲得数は減りますが、その分だけ検討度合いの高いリードが集まります。

2-2. 検討段階とオファーの対応関係

オファーは、相手がどの検討段階にいるかによって刺さるものが変わります。課題を認識し始めたばかりの段階では、業務の進め方を解説する資料が読まれます。比較段階に入ると、製品ジャンルの選定基準をまとめた資料や導入事例が効きます。導入直前の段階では、費用試算や無料トライアルが決め手になります。

起きがちな失敗が、全段階に対して同じオファーを出してしまうことです。課題を調べ始めた読者に無料トライアルを提示しても、まだ試す準備ができていません。記事やページごとに、想定する検討段階へ合わせてオファーを出し分ける設計が必要です。

2-3. 効くオファーの条件

成果につながるオファーには共通点があります。第一に、相手の業務課題に対して具体的であること。「DXのすべてが分かる資料」より「経理部門の請求書処理を月20時間短縮した手順」のほうが、誰に向けたものかが明確です。

第二に、自社製品の宣伝で埋め尽くされていないこと。開いた瞬間に製品紹介が始まると、次回以降ダウンロードされなくなります。第三に、読んだ人が次に何をすればよいかが示されていること。資料の最後に相談窓口や次の資料への案内を置くと、育成工程への接続が自然になります。

2-4. オファーが弱いときに現れる症状

オファーの問題は、数字の見え方に特徴があります。ページの閲覧数は十分あるのにフォームへの遷移が極端に少ない場合、オファーの内容が相手の関心とずれている可能性が高くなります。一方、フォームまでは来ているのに送信されない場合は、次章で扱うフォーム側の問題です。

この2つを切り分けずに「コンバージョン率が低い」と一括りにすると、改善の打ち手を間違えます。ページ閲覧数、フォーム表示数、フォーム送信数の3点を分けて計測する仕組みを、施策開始前に用意しておくことをおすすめします。

2-5. オファーを作る順序

ゼロから作る場合は、新規制作より既存資産の転用から始めるほうが早く回ります。営業が商談で使っている説明資料、過去のセミナー投影資料、問い合わせで繰り返し聞かれる質問への回答。これらはすでに社内にあり、相手の関心に合致していることが実績で確認されています。

まず1本オファー化して反応を見て、その手応えをもとに次を作る。最初から10本作ろうとして着手が遅れるより、1本で回し始めるほうが学習が早いという判断です。

オファーを作る体制がまだ整っていない段階でも、製品情報そのものを比較の場に置けば問い合わせは発生します。

製品掲載について相談する

3. フォーム設計と入力完了率の改善

Five form design points that affect the input completion rate

オファーが適切でも、フォームで離脱されれば獲得はゼロです。フォームは制作時に一度作ったきり見直されないことが多く、改善の余地が残っている場合がよくあります。ここでは実務で効く観点を整理します。

3-1. 入力項目は「営業が実際に使う項目」だけに絞る

入力項目が増えるほど送信までの離脱は増えます。にもかかわらず項目が増えていくのは、「あとで使うかもしれない」という理由で各部門の要望が積み上がるためです。

基準を1つ置くと整理できます。その項目がないと次のアクションが取れないかどうかです。社名・氏名・メールアドレスは連絡のために必須です。電話番号は、インサイドセールス(=電話やメールで商談化を担う内勤の営業組織)が架電する運用があるなら必要ですが、その運用がなければ離脱を増やすだけの項目になります。従業員規模や導入時期は、実際に優先度の判定へ使っているかで判断します。

3-2. 必須と任意を切り分ける

すべてを必須にすると、判断に迷った時点で離脱されます。逆にすべてを任意にすると、連絡できないリードが混ざります。連絡と最低限の判別に必要な項目だけを必須にし、それ以外は任意にするのが基本形です。

任意項目には、なぜ入力してほしいのかを短く添えると入力率が上がります。入力する側にとっての利点が示されていない項目は、任意であれば単純に飛ばされます

3-3. スマートフォンでの入力を前提にする

BtoBの資料請求は業務時間内のパソコンからが中心ですが、移動中や展示会場でスマートフォンから入力される場面も現実に発生します。入力欄の高さ、キーボードの種類(メールアドレス欄では英字キーボードが出るか、電話番号欄では数字キーボードが出るか)、送信ボタンの押しやすさは、実機で確認する価値があります。

特に見落とされやすいのが、エラー表示の位置です。不備があったときにエラーがページ上部にだけ表示され、該当項目まで戻れない設計だと、そこで諦められます。項目ごとにその場で表示される形が望ましい形です。

3-4. 送信後の体験まで設計する

送信直後に表示される完了ページと自動返信メールは、相手が最初に受け取る自社からの応答です。ここが「送信が完了しました」の一行だけだと、次の接点が生まれません。

完了ページには、資料の受け取り方法、次に読むと役立つ記事、相談したい場合の窓口を置きます。自動返信メールには、資料そのものへのリンクに加えて、担当者名と問い合わせ先を記載します。この2か所は必ず開かれる面であり、獲得後の反応率を左右します

3-5. フォームを分けるべきケース

問い合わせフォームと資料請求フォームを1つにまとめていると、検討度合いの違う相手が同じ経路で入ってきます。すぐ商談したい相手と、まず情報だけ欲しい相手が同じ扱いになると、対応の速度も内容も最適化できません。

オファーの種類ごとにフォームを分け、送信時点でどのオファー経由かが分かる状態にしておくと、その後の対応を変えられます。

製品掲載について相談する

4. 個人情報を取得するときに守るルール

リードジェネレーションは、個人情報の取得そのものです。フォームや名刺交換で氏名・所属・連絡先を受け取る以上、個人情報の保護に関する法律の適用を受けます。ここでは、個人情報保護委員会が公表しているガイドライン(通則編)の記載に沿って、実務で押さえるべき点を確認します。なお、同ガイドラインは令和8年6月14日改正版が公表されています。

4-1. 利用目的を具体的に決めておく

ガイドライン通則編の「3-1-1 利用目的の特定」(法第17条第1項関係)では、「個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、利用目的をできる限り具体的に特定しなければならない」と記載されています。

実務に置き換えると、「マーケティング活動のため」といった漠然とした書き方ではなく、取得した連絡先を何に使うのかを具体的に定める必要があるということです。資料の送付、セミナーの案内、営業担当からの連絡といった単位で記載するのが一般的です。

4-2. フォームでの取得には利用目的の明示が必要

同ガイドラインの「3-3-4 直接書面等による取得」(法第21条第2項関係)では、「個人情報取扱事業者は、契約書や懸賞応募はがき等の書面等による記載、ユーザー入力画面への打ち込み等の電磁的記録により、直接本人から個人情報を取得する場合には、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない」と記載されています。

「ユーザー入力画面への打ち込み」が明記されている点が実務上の要点です。Webフォームからの取得はここに該当するため、送信ボタンの手前で利用目的を確認できる状態にしておく必要があります。プライバシーポリシーへのリンクを置き、同意のチェックを設ける形が広く採られています。

なお、「3-3-3 利用目的の通知又は公表」(法第21条第1項関係)では、「個人情報を取得する場合は、あらかじめその利用目的を公表していることが望ましい。公表していない場合は、取得後速やかに、その利用目的を、本人に通知するか、又は公表しなければならない」と記載されています。自社サイトにプライバシーポリシーを掲載しておくことが、この公表にあたる運用として一般的です。

4-3. 取得したリード情報を社外に渡す場合

共催セミナーの参加者リストを共催先と分け合う、代理店に見込み客を紹介する、外部の営業代行に名簿を渡す。こうした場面では、第三者提供の論点が発生します。

ガイドライン通則編の「3-6-1 第三者提供の制限の原則」(法第27条第1項関係)では、「個人情報取扱事業者は、個人データの第三者への提供に当たり、あらかじめ本人の同意を得ないで提供してはならない」と記載されています。共催イベントを企画する段階で、参加者情報を共催先と共有する旨を申込フォームに明記し、同意を得ておく運用が必要になります。

4-4. 実務での確認手順

フォームを公開する前の確認事項は次のように整理できます。利用目的を具体的に定めているか。その利用目的をフォーム送信前に確認できるか。プライバシーポリシーを自社サイトに掲載しているか。取得した情報を社外と共有する予定があるなら、その旨をフォーム上に明記しているか。

個別の事案が法令上どう扱われるかは、取得する情報の内容や利用の仕方によって変わります。具体的な運用を決める際は、ガイドラインの原文と自社の法務部門の確認を経てください

出典:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)(個人情報保護委員会)

自社サイトのフォームを整える一方で、比較検討の段階にいる読者から問い合わせが届く経路も持っておくと、獲得の入口が一つに依存しなくなります。

製品掲載について相談する

5. リードジェネレーションの代表的な手法

ここまでのオファーとフォームが整った前提で、どこに置いて配るかという話に進みます。手法ごとに、集まるリードの検討度合いと、成果が出るまでの時間が異なります。

5-1. 検索流入とホワイトペーパー

課題を調べている担当者に検索経由で届き、記事の中で資料を提示して連絡先を取得する組み合わせです。記事が積み上がるほど流入が安定し、広告費をかけずに継続的な獲得が生まれます。

制約は時間です。記事の公開から検索経由の流入が安定するまでには数か月単位を見込む必要があり、短期の目標だけを追っている時期に着手すると、成果が出る前に打ち切られやすい手法でもあります。

5-2. ウェビナー

申し込み時点で連絡先が取得でき、視聴という行動が検討度合いの手がかりになります。1回の開催で複数のリードをまとめて獲得できるため、獲得効率の面でも扱いやすい手法です。

要点は開催後の対応にあります。参加者と申込のみで欠席した人とでは、次に送るべき内容が違います。参加者には当日の資料と関連する事例を、欠席者には録画や要点をまとめた資料を送る。この出し分けを設計しておくと、1回の開催から得られる商談の数が変わります。

5-3. 展示会とセミナー

対面で課題を直接聞ける点が最大の利点です。名刺交換により、オンラインでは接点を持てなかった層のリードも取得できます。一方で、出展費用と人員の拘束が大きく、獲得単価は高くなりがちです。

ここでも成果を分けるのは事後のフォローです。会期中に交換した名刺をデータ化し、当日の会話内容とともに記録して、翌週までに次の接点を届ける。この運用が組めていないと費用に見合う成果になりません。

5-4. 広告

検索連動型広告やビジネス向けSNS広告は、短期間で母数を確保できる手法です。予算を投じた分だけ流入が増える一方、止めれば流入も止まります。

評価の際は、リード獲得単価だけでなく獲得したリードのうちどれだけが商談になったかまで見ることが重要です。獲得単価が安くても商談化しないチャネルは、商談1件あたりで見ると割高になります。

5-5. 業界メディアへの掲載

自社サイトの外側に接点をつくる手法です。製品比較メディアや業界メディアに製品情報を掲載すると、まだ自社を知らない検討層に、比較段階のタイミングで露出できます。自社サイトの検索流入が立ち上がるまでの期間を補う手段としても機能します。

掲載先を選ぶ際は、掲載後に問い合わせがどの経路で自社に届くのか、その導線と条件を事前に確認しておくことが大切です。掲載して終わりの契約と、検討層からの相談が届く契約とでは、得られるものが変わります。

製品掲載について相談する

6. リードジェネレーションに使うツール

lead generation tool categories

ツールは役割が重なる部分があり、名称だけでは違いが分かりにくくなっています。ここでは役割ごとに整理し、公式サイトで料金が公開されているものについて実際の金額を示します。

6-1. 役割別の4分類

リードジェネレーションで使われるツールは、大きく4つに分けられます。

  • フォーム・ランディングページ作成ツール:獲得の入口そのものを作る
  • MA(=Marketing Automation、見込み客の管理と育成を自動化する仕組み):取得後の追跡と育成を担う
  • 名刺管理ツール:展示会や商談で得たオフラインの接点をデータ化する
  • ウェビナー配信ツール:開催と申込受付を担う

MA・SFA・CRMの役割の違いについては、MA・SFA・CRMの違いを整理した記事で確認できます。オフラインの接点を扱う名刺管理ツールについては、名刺管理ソフトの比較が参考になります。

6-2. フォーム作成ツールの公開料金

入口を作る道具として導入しやすいのが、フォーム作成ツールです。公式サイトで料金を公開している2製品を挙げます。

formrun」(提供:Basic Inc.)は、年間契約の場合でFREEが月額0円(フォーム1個・1人)、BEGINNERが月額2,980円(税抜、フォーム5個・2人)、STARTERが月額12,980円(税抜、フォーム50個・5人)、PROFESSIONALが月額25,800円(税抜、フォーム無制限・10人)です。

単月契約の場合はBEGINNERが月額3,880円(税抜)、STARTERが月額14,980円(税抜)、PROFESSIONALが月額29,800円(税抜)となります。ENTERPRISEは見積もりです。

Tayori」(PR TIMES が提供)は、フリーが月額0円(フォーム・FAQ・アンケート各1つ、1名)、スターターが月額3,800円(税抜、各3つ、3名)、プロフェッショナルが月額11,980円(税抜、無制限、10名)、エンタープライズが月額25,400円(税抜、11〜30名)で、エンタープライズのみ初期費用50,000円(税抜)が必要と記載されています。

製品名 無料プラン 最も安い有料プラン 上位プラン
formrun(年間契約) 月額0円(フォーム1個) 月額2,980円(税抜) 月額25,800円(税抜)
Tayori 月額0円(各1つ) 月額3,800円(税抜) 月額25,400円(税抜)+初期50,000円

出典:料金プラン(formrun 公式サイト)料金プラン(Tayori 公式サイト)

6-3. 獲得後の追跡を担うMAツール

フォームで取得したリードをその後どう扱うかを担うのがMAツールです。取得元の記録、サイト内での行動履歴の蓄積、条件に応じたメールの出し分けといった機能があります。獲得数が月に数十件を超えてくると表計算ソフトでの管理は対応漏れが出始めるため、この時期が導入の検討時期にあたります。

製品ごとの機能差と料金はMAツールの比較で確認できます。メール配信を中心に運用する場合の選択肢は、メールマーケティングツールの比較に整理されています。

6-4. 選定時に確認する項目

ツール選定では、機能一覧の広さより自社の運用に合うかどうかを見ます。確認したいのは次の4点です。

  • フォームから取得したデータを、既存の顧客管理システムへ連携できるか
  • 取得元(どのオファー経由か)を記録できるか
  • 担当者を割り当てて、対応状況を管理できるか
  • 日本語のサポート体制があるか

最後の項目は軽視されがちですが、後述の事例では海外製ツールを導入したものの英語のガイドしかなく使いこなせなかった経緯が公表されています。社内で運用を回せるかどうかが選定基準になります。

ツールを揃える前に、そもそも自社製品が比較検討の場に載っているかを確認する価値があります。

製品掲載について相談する

7. リードジェネレーションの取り組み事例

各社が公式に公表している事例から、実際にどのような課題をどう解いたのかを3件紹介します。いずれも提供各社の公式サイトに掲載された内容です。

7-1. 関東製作所:新規問い合わせが年間3件から350件超へ

射出成型・ブロー成型などの量産成形と金型制作を手がける株式会社関東製作所(従業員202名、2023年1月時点)は、マーケティング未経験の状態から立ち上げを進める必要がありました。海外製のMAツールを導入していたものの、英語のガイドしかなく日本語のサポート体制もないため使いこなせていなかったと公表されています。

同社は「SATORI」を導入し、ポップアップ機能を使ったカスタマージャーニー(=顧客が購入に至るまでの道筋)の設計、複数のオウンドメディアの立ち上げと運用、メールマガジン配信、シナリオ機能によるリードナーチャリングを実施しました。

成果として、新規問い合わせ件数が2020年の年間3件から、導入直後の2021年に年間約100件、2022年には年間350件超へ増加したと公表されています。あわせて月間セッション数は約3,500から10,000超へ、平均セッション時間は49秒から1分25秒へ変化したとされています。

出典:株式会社関東製作所様の導入事例(SATORI 公式サイト)

7-2. 太陽パーツ:Webからの問い合わせが月8〜9件から月平均21件へ

機械部品・住宅設備部品の製造販売を手がける太陽パーツ株式会社は、展示会以外の販路拡大を課題としていました。当初、ホームページ経由の問い合わせは月に数件程度で、各営業担当者が個別に顧客情報を管理している状態だったと公表されています。

同社はダイカスト鋳造のソリューションサイトを立ち上げてSATORIを導入し、ポップアップ機能で3パターンのデザインを用意して遷移を促すとともに、12,000枚の名刺をスキャンして顧客情報をデータベース化しました。

その結果、ホームページ経由の問い合わせ件数は月8〜9件から月平均21件へ増加し、ソリューションサイトへのアクセス数は3倍以上になったと公表されています。新規契約も4〜5件が決定したとされています。

出典:太陽パーツ株式会社様の導入事例(SATORI 公式サイト)

7-3. まほろば工房:展示会リードのフォロー手段を整備

音声ソリューション事業やネットワークソリューション事業を手がける株式会社まほろば工房(従業員19名、2024年12月時点)は、展示会で獲得したリードへの効果的なフォロー手段が不足していました。

メール配信システムでは開封状況やコンテンツ閲覧といった詳細なデータが取得できず、効果検証が難しかったとされています。商材の検討期間が半年から1年と長いため、継続的なフォローが重要であるにもかかわらず実行できていなかった、という状態です。

同社は2025年に「List Finder」を導入し、展示会の案内メールとお礼メールの配信、比較メディア経由で獲得したリードの掘り起こし、サイト来訪者への検討度合いに応じた架電を実施しました。

その結果、展示会のお礼メールや過去の比較メディア経由リードから商談を獲得し、サイト訪問者への架電が定常的に商談につながる状態になったと公表されています。アポイント獲得単価の低減も挙げられていますが、具体的な数値は公式ページに記載がありません。

出典:株式会社まほろば工房様の導入事例(List Finder 公式サイト)

3件に共通するのは、集客手段を増やしたのではなくすでに接点を持つ相手を取りこぼさない仕組みを整えた点です。関東製作所と太陽パーツはサイト訪問者の可視化、まほろば工房は展示会リードの追跡が転換点になっています。

自社で業務システムやSaaSを提供している場合は、以下からデジタル化の窓口への掲載についてご相談いただけます。

製品掲載について相談する

製品を提供している企業のご担当者は、こちらから「デジタル化の窓口」への掲載についてご相談いただけます。

必須」は必須フィールドを示します

ご相談・お問い合わせ内容必須

プライバシーポリシーをご確認の上、
お問い合わせください

8.【まとめ】オファーとフォームの見直しから着手する

リードジェネレーションの獲得数は、流入数と入力完了率とオファー適合の掛け算で決まります。流入を増やす施策には費用がかかりますが、オファーとフォームの見直しは既存の資産に手を入れるだけで着手できます。後者を先に確認するほうが投資効率は高くなります。

まずページ閲覧数・フォーム表示数・フォーム送信数を分けて計測し、どこで落ちているかを特定します。オファー側に問題があるなら、営業が商談で使っている資料を1本オファー化して反応を見る。フォーム側なら、入力項目を「営業が実際に使う項目」だけに絞り、利用目的の明示が置かれているかを確認します。

そのうえで、自社サイトの検索流入が立ち上がるまでの期間を補う手段として、業界メディアへの製品掲載も選択肢になります。デジタル化の窓口では、SaaS・ITツールを提供する企業からの掲載相談を受け付けています。掲載条件や掲載後の導線については、下記より個別にご相談いただけます。

製品掲載について相談する

よくある質問

リードジェネレーションとリード獲得は違うものですか。

実務上はほぼ同じ意味で使われています。どちらも見込み客の連絡先を取得し、こちらから接触できる状態をつくる活動を指します。社内で用語がばらつくと議論が噛み合わないため、どちらを使うかを最初にそろえておくことをおすすめします。

リードジェネレーションとリードナーチャリングはどう違いますか。

リードジェネレーションは連絡先を取得する入口の工程、リードナーチャリングは取得したリードの検討度合いを引き上げる育成の工程です。この2つの後ろに、営業へ渡す相手を選別するリードクオリフィケーションが続きます。3つは連続した工程であり、どれか1つだけを強化しても成果は出ません。

リード獲得数を増やすには、まず何から手を付けるべきですか。

獲得数は「流入数 × フォームの入力完了率 × オファー適合」の掛け算で決まります。流入を増やす施策には広告費や出展費がかかりますが、完了率とオファーの改善は既存の資産に手を入れるだけで着手できます。まずオファーとフォームを見直すほうが投資効率は高くなります。

オファーとは具体的に何を指しますか。

相手が個人情報を入力してでも手に入れたいと思う提供物のことです。BtoBでは、ホワイトペーパーや導入事例集などの資料型、ウェビナーや勉強会などのイベント型、費用試算や自己診断などの診断・試算型、無料トライアルやデモなどの体験型の4つに整理できます。体験型に近づくほど相手の心理的な負担は重くなり、獲得数は減る一方で検討度合いの高いリードが集まります。

フォームの入力項目は何項目まで減らすべきですか。

項目数そのものより、判断基準を1つ置くほうが整理できます。基準は「その項目がないと次のアクションが取れないかどうか」です。社名・氏名・メールアドレスは連絡のために必須ですが、電話番号はインサイドセールスが架電する運用がなければ離脱を増やすだけの項目になります。従業員規模や導入時期も、実際に優先度の判定へ使っているかで判断します。

ページの閲覧数はあるのに問い合わせが来ません。原因はどこにありますか。

計測を3点に分けると切り分けられます。ページ閲覧数は十分あるのにフォームへの遷移が極端に少ない場合はオファーが相手の関心とずれています。フォームまで来ているのに送信されない場合はフォーム側の問題です。この2つを分けずに「コンバージョン率が低い」と一括りにすると、改善の打ち手を間違えます。

Webフォームで個人情報を取得する際、法律上どんな対応が必要ですか。

個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)3-3-4「直接書面等による取得」では、ユーザー入力画面への打ち込みなどにより直接本人から個人情報を取得する場合、あらかじめ本人に対し利用目的を明示しなければならないと記載されています。送信ボタンの手前で利用目的を確認できる状態にし、プライバシーポリシーへのリンクを置く運用が広く採られています。具体的な運用はガイドライン原文と自社の法務部門の確認を経てください。

共催セミナーの参加者リストを共催先と分け合ってもよいですか。

第三者提供にあたります。ガイドライン(通則編)3-6-1「第三者提供の制限の原則」では、個人データの第三者への提供に当たり、あらかじめ本人の同意を得ないで提供してはならないと記載されています。共催イベントを企画する段階で、参加者情報を共催先と共有する旨を申込フォームに明記し、同意を得ておく運用が必要です。

フォーム作成ツールの料金はどのくらいですか。

公式サイトで料金を公開している例として、formrun(提供:Basic Inc.)は年間契約でFREEが月額0円、BEGINNERが月額2,980円(税抜)、STARTERが月額12,980円(税抜)、PROFESSIONALが月額25,800円(税抜)です。Tayori(PR TIMES 提供)はフリーが月額0円、スターターが月額3,800円(税抜)、プロフェッショナルが月額11,980円(税抜)、エンタープライズが月額25,400円(税抜、初期費用50,000円税抜)となっています。

MAツールはいつ導入を検討すべきですか。

獲得数が月に数十件を超えてくると表計算ソフトでの管理は対応漏れが出始めるため、この時期が検討の目安になります。選定時は機能一覧の広さより自社の運用に合うかを見ます。既存の顧客管理システムと連携できるか、取得元を記録できるか、担当者を割り当てて対応状況を管理できるか、日本語のサポート体制があるかの4点が確認項目です。実際に、海外製ツールを導入したものの英語のガイドしかなく使いこなせなかった事例が公表されています。

おすすめ比較一覧から、
最適な製品をみつける

カテゴリーから、IT製品の比較検索ができます。
2179件の製品から、ソフトウェア・ビジネスツール・クラウドサービス・SaaSなどをご紹介します。

すべてみる