DirectHRの主要機能・メリット・評判を徹底解説｜社労士連携で労務を効率化【2025年最新版】

1. DirectHRとは？労務手続きをスマートにするクラウド型システム

「DirectHR」は、「株式会社エムケイシステム」が提供する、人事・労務業務の効率化を支援するクラウドサービスです。入退社時の情報収集から、電子申請、給与明細の配布までをデジタル化し、企業のバックオフィス業務を劇的に軽減します。

特に、多くの社会保険労務士事務所が導入している基幹システム「社労夢（Shalom）」とのデータ連携が最大の特徴であり、企業と社労士の間のコミュニケーションを円滑にするツールとして確固たる地位を築いています。

1-1. 基本概要：社労士向けシステム「社労夢」との強力な親和性

「DirectHR」は、単なる労務管理ソフトではなく、社労士向けシステムとして国内トップクラスのシェアを誇る「社労夢」シリーズのファミリー製品として設計されています。

企業側が入力した従業員情報を、顧問社労士側でリアルタイムに確認・利用できるため、情報の受け渡しにかかる時間や手間を大幅に削減できます。次の表は、一般的な労務管理ツールと「DirectHR」の立ち位置の違いを整理したものです。

この強力な親和性により、専門的な申請業務を社労士にアウトソーシングしている企業にとって、最もストレスの少ないDXを実現します。

1-2. 開発背景：ペーパーレス化と行政手続きの電子化への対応

近年、日本では「デジタル手続法」の施行や、資本金1億円を超える特定の法人に対する「電子申請の義務化」が進んでいます。

こうした行政のデジタル化に伴い、企業にはより迅速かつ正確なデータ管理が求められるようになりました。「DirectHR」は、紙の書類やハンコを廃止し、PCやスマートフォンから直接手続きを完結させるニーズに応えるために開発されました。

1-3. ターゲット：中堅・中小企業から社労士顧問先まで

「DirectHR」は、従業員数名規模のスタートアップから、数千名規模の中堅・大手企業まで幅広く対応可能です。

特に、「既に顧問社労士が『社労夢』を使っている企業」にとっては、導入したその日からスムーズな連携が期待できるため、導入のハードルが極めて低いといえます。また、複数拠点を持つ企業においても、クラウド上で一元管理ができるメリットは大きいでしょう。

労務管理システムの主要サービスを1枚の比較表にまとめました。こちらの『労務管理システムの比較表をダウンロード（30秒）』から無料ですぐ確認していただけます。

2. DirectHRの主な機能と従業員・管理者のメリット

「DirectHR」を導入することで、これまで煩雑だったアナログな手続きが、スマートフォン一つで完結するデジタル体験へと変わります。従業員は場所を選ばずに入力でき、管理者は進捗をリアルタイムに把握できるようになります。

ここでは、日常的な労務業務を劇的に変える5つの主要機能と、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

2-1. 入退社手続き：従業員がスマホで情報を直接入力

入社時に必要な氏名、住所、年金番号、扶養家族情報などの収集を、従業員のスマートフォンから直接行えます。

管理者が招待メールを送るだけで、従業員はガイダンスに従って入力するだけなので、手書き書類の配布や回収の手間が一切不要になります。また、記載漏れや読み取り不能な文字による差し戻しも激減し、業務のスピード感が向上します。

2-2. マイナンバー収集：カメラ撮影と本人確認の自動化

マイナンバーの収集も、スマートフォンのカメラ機能を利用して安全に行えます。

従業員がマイナンバーカードを撮影してアップロードする際、利用目的の同意取得もシステム上で行われるため、コンプライアンスの面でも安心です。収集されたデータは暗号化され、高度なセキュリティ環境で保管されるため、管理者が物理的なカードのコピーを扱うリスクを回避できます。

2-3. 給与・賞与明細のWEB配信：印刷・郵送コストをゼロに

給与明細や賞与明細を、WEB上で配信する機能です。

これまで毎月発生していた明細書の印刷、封入、郵送といった作業が完全になくなります。従業員は過去の明細もいつでも自由に閲覧・ダウンロードできるため、紛失による再発行依頼への対応も不要になります。

次の表は、WEB明細導入によるコスト削減効果のイメージです。

2-4. MYBOX：重要書類の安全なデジタル受け渡し

「MYBOX」は、従業員ごとに用意された個別のクラウドストレージ機能です。

離職票や雇用契約書、源泉徴収票などの重要書類を、会社から従業員へ、あるいは従業員から会社へセキュアに受け渡しできます。退職後の従業員とも一定期間やり取りが可能なため、書類の未着トラブルを防ぐ効果もあります。

2-5. 申請状況の可視化：進捗管理による差し戻しの削減

各従業員の手続きが現在どの段階にあるのかを、管理画面から一覧で確認できます。

「未回答」「確認中」「完了」などのステータスが一目で分かるため、回答が遅れている従業員に対してのみピンポイントで催促通知を送ることが可能です。これにより、手続き全体の停滞を防ぎ、月次処理の遅延を防止します。

労務管理システムの主要サービスを1枚の比較表にまとめました。こちらの『労務管理システムの比較表をダウンロード（30秒）』から無料ですぐ確認していただけます。

3. 「社労夢」ユーザーがDirectHRを導入すべき決定的な理由

社内に労務の専門家がいない場合や、実務の多くを社会保険労務士に委託している場合、システムの選定基準は「社労士との連携のしやすさ」に集約されます。

「DirectHR」は、社労士向けシステムである「社労夢」と同じデータベース構造を共有しているため、他の汎用ツールでは不可能なレベルの効率化を実現できます。

3-1. 社労士事務所とデータの「完全同期」が叶う仕組み

通常、他社のソフトを使用している場合、従業員から集めたデータをCSV形式で出力し、メールや専用の共有フォルダで社労士に送る必要があります。

しかし、「DirectHR」であれば、従業員が情報を入力し、企業担当者が承認した時点で、社労士側の「社労夢」へダイレクトにデータが反映されます。データの「中継」が不要になる点は、実務において極めて大きなメリットです。

3-2. 転記ミス・漏れを根絶する自動連携機能

手動でのデータ移動には、常に転記ミスやファイルの取り違えといったヒューマンエラーのリスクがつきまといます。

「DirectHR」と「社労夢」の連携では、システム間で直接データが流れるため、担当者が内容を書き換える余地がありません。これにより、情報の正確性が担保され、年末調整や社会保険の算定基礎届といった重要業務の精度が飛躍的に高まります。

3-3. e-Gov電子申請とのシームレスな接続

社労士は「社労夢」を通じて「e-Gov」などの電子政府窓口へ申請を行います。

「DirectHR」から届いたデータは、そのまま申請用フォーマットとして利用できるため、社労士側の作業時間も大幅に短縮されます。結果として、企業側は申請完了の報告をより早く受けることができ、行政手続きのリードタイム短縮につながります。

労務管理システムの主要サービスを1枚の比較表にまとめました。こちらの『労務管理システムの比較表をダウンロード（30秒）』から無料ですぐ確認していただけます。

4. DirectHRの評判・口コミから見るリアルな使い勝手

検討段階で最も気になるのが、実際に利用している企業の生の声です。第三者の立場から、市場での評価を分析すると、操作性の高さが評価される一方で、大規模なシステム特有の課題もいくつか見えてきます。

4-1. 良い評判：シンプルでマニュアル不要なUIが好評

多くのユーザーが挙げているのが、操作画面（UI/ユーザーインターフェース）の分かりやすさです。

特にスマートフォン版の画面は、SNSやメッセージアプリを使い慣れている世代であれば、マニュアルを読まずに直感的に入力を進められる設計になっています。従業員への説明コストを最小限に抑えたい担当者にとって、この「分かりやすさ」は大きな安心材料となります。

4-2. 良い評判：社労士とのコミュニケーションが円滑になった

「社労士とのやり取りがチャットやメールの往復ではなく、システム上で完結するようになった」という喜びの声が多く聞かれます。

これまで電話やFAX、PDFの送受信で行っていた確認作業が、共通の画面を見るだけで済むようになるため、無駄なコミュニケーションコストが削減されます。また、手続き履歴がシステムに残るため、「言った言わない」のトラブルも防止できます。

4-3. 気になる点：カスタマイズの自由度とシステム障害への対策

一方で、いくつかの注意点も指摘されています。

• カスタマイズ性:
  汎用的なクラウドサービスであるため、自社独自の非常に特殊なフローや複雑すぎる就業規則に完全に合わせるのが難しい場合があります。
• システム障害のリスク:
  2023年に開発元の「エムケイシステム」で発生したようなシステム障害を懸念する声もあります。現在はセキュリティおよびインフラ体制が大幅に強化されていますが、クラウドサービスを利用する以上、BCP（事業継続計画）の観点からバックアップ体制などを確認しておくことは重要です。

労務管理システムの主要サービスを1枚の比較表にまとめました。こちらの『労務管理システムの比較表をダウンロード（30秒）』から無料ですぐ確認していただけます。

労務管理システムの主要サービスを1枚の比較表にまとめました。こちらの『労務管理システムの比較表をダウンロード（30秒）』から無料ですぐ確認していただけます。

6. DirectHRと比較検討すべきおすすめ労務管理製品3選

「DirectHR」は社労士連携に強みを持ちますが、自社のITインフラや採用状況によっては、他の製品が適している場合もあります。ここでは、国内で人気の高い競合3製品を紹介します。

自社の優先順位（シェア、多機能性、コストなど）と照らし合わせて比較してください。

6-1. SmartHR：圧倒的なシェアと拡張性を求める企業へ

「SmartHR」は、国内シェアNo.1を誇るクラウド人事労務ソフトです。

非常に洗練されたUIと、タレントマネジメント（人材分析）などの周辺機能が充実している点が強みです。社労士との連携よりも、自社内での「人事データの活用」や「採用から評価までの一元管理」を重視する企業に最適です。

6-2. マネーフォワード クラウド人事労務：バックオフィス全体の統合重視派へ

「マネーフォワード クラウド人事労務」は、会計や経費精算、勤怠管理との連携に定評があります。

特に「マネーフォワード クラウド会計」を利用している企業であれば、従業員情報や給与仕訳の連携がスムーズになります。バックオフィス全体の業務フローを同じシリーズで統一したいと考える企業におすすめです。

6-3. オフィスステーション：必要な機能だけを安価に揃えたい企業へ

「オフィスステーション」は、エフアンドエム社が提供する製品で、アラカルト導入（必要な機能だけ選ぶ）の先駆け的な存在です。

金融機関レベルの強固なセキュリティと、1社1社に合わせた柔軟な機能構成が特徴です。「DirectHR」と同様に、特定の機能だけを安価に導入したい中小企業の有力な選択肢となります。

＼一括で労務管理システムを比較し、導入を検討したい方はこちら！／
価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

7. 【まとめ】社労夢連携で労務の自動化を今すぐ開始しよう

「DirectHR」は、特に顧問社労士と密に連携して業務を行っている企業にとって、これ以上ない強力な武器となります。情報の「入力」から「申請」までの流れが一本の線でつながることで、これまで費やしていた膨大な時間が、より生産的な業務へと充てられるはずです。

7-1. 自社が「社労夢」利用中なら導入優先度はNo.1

もし現在、貴社の顧問社労士が「社労夢」を導入しているのであれば、システム選定で悩む必要はありません。

他社ツールを導入してCSV連携に苦労するよりも、「DirectHR」によるシームレスな自動同期を選ぶことが、現場の担当者と社労士双方にとって最大のメリットになります。まずは顧問社労士に「DirectHRを使いたい」と相談してみるのが一番の近道です。

7-2. まずは無料デモや資料請求で画面の操作性を確認

システムの良し悪しを最終的に判断するのは、実際に操作する従業員と管理者です。

公式サイトや、エムケイシステムが開催するウェビナーなどを活用し、実際の操作画面を確認してください。多くのクラウドサービスがそうであるように、百聞は一見にしかずです。無料デモを通じて「これなら自社の従業員も迷わず使える」という確信を得ることが、DX成功への第一歩となるでしょう。