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無料で利用可能なETLツール4選|選定方法や導入事例も紹介

「ETLツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • プログラミングによる独自実装可
    • データ暗号化
    • ノーコード運用可
    • 一定間隔起動
    • 国内メーカー
    • オープンソースコミュニティ
    • APIアップデート自動対応
    • Git連携
    • データマスキング
    • 受発注処理業務対応
    • ワークフロー実行履歴
    • フォーマット変換
    • グループ化
    • 文字形式変換
    • 文字整形
    • 連携テンプレート
    • スケジュール実行
    • データマッピング
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
導入数10,000社以上
初期費用 0円
ASTERIA Warp Standard 要相談
備考
※通常ライセンス
データ連携ミドルウェアのデファクトスタンダード
ASTERIA Warp Standard 200,000円~/月額
備考
※サブスクリプションライセンス
※年契約
データ連携ミドルウェアのデファクトスタンダード
ASTERIA Warp Enterprise 要相談
備考
※通常ライセンス
大規模データ連携基盤
ASTERIA Warp Enterprise 240,000円~/月額
備考
※サブスクリプションライセンス
※年契約
大規模データ連携基盤
制限なし
ASTERIA Warp (Standard/Enterprise)の資料サムネイル
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
業務の自動化・効率化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
ASTERIA Warp Core 30,000円~/月額
備考
厳選した基本機能をパッケージ化
ASTERIA Warp Core + 60,000円~/月額
備考
基本機能+データベース連携を実現
ASTERIA Warp Core ++ 120,000円~/月額
備考
基本機能 +データベース連携 +リアルタイム連携が可能
制限なし
ASTERIA Warp Coreの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
kintoneで脱Excel
初期費用 0円
スケジュール実行プラン ¥132,000
備考
料金単位:スケジュール数
月額:3個まで、¥ 13,200
リアルタイム実行プラン ¥198,000
備考
料金単位:実行フロー数
月額:3個まで、¥19,800
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
1,000以上の接続で自在に
初期費用 要問合せ
ランニングコスト 要問合せ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
データ整備~分析まで
初期費用 要相談
利用料金 要相談
備考
ライセンスサーバー上で管理されたライセンスをユーザーがシェアして使う独自のトークン制ライセンスです。
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
サーバーレスでデータ変換
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 要相談
備考
使用時間に対する課金制です。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
国産、高速データ統合
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
2,000以上の企業・団体で導入
初期費用 0円
ライトプラン 10万円/月額
スタンダードプラン 30万円/月額
エンタープライズプラン 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
140以上のデータ接続先
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
STANDARD $100/月額
備考
基本的なプランです。
ADVANCED $1250/月額
備考
データ パイプラインの制御と拡張性をさらに高めたいチーム向けの高度な機能を持つプランです。
PREMIUM $1250/月額
備考
最高のデータ量を持ち、クラス最高のセキュリティとコンプライアンスを必要とする急成長中の組織向けのプランです。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ローコードで連携自在
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
コード不要で分析
初期費用 要相談
要相談 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
統合~活用を一気通貫
初期費用 要相談
ランニングコスト 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Microsoft製品とシームレスに接続
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 要相談
備考
Microsoft365の利用料金に含まれています。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
速度と信頼性を両立
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
月額で気軽にスタート
初期費用 要相談
利用料金 要相談
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ETLもBIもこれひとつで
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
基幹システムと連携
初期費用 要相談
ランニングコスト 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
日本企業の為のツール
初期費用 要相談
備考
セットアップ+開始時の構築支援(オンボーディングプログラム)の料金です。
データ基盤プラン 要相談
オールインワンプラン 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
AWS/Azure等とのパートナーシップ
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
3ステップデータ連携
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
Reckonerの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

目次

ビジネスデータの有効活用が企業戦略において不可欠となりつつあります。しかし、多くの企業は高額なETLツールに手が届かず、データの抽出や変換、格納に課題を抱えています。そこで、この記事では無料で利用可能な優れたETLツールを紹介し、導入事例や選定のポイントを解説します。データ活用を効果的かつ手軽に行いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1.OSSのETLツール

まず、オープンソース型のETLツールを紹介します。

Apache NiFiの製品紹介

Apache NiFi
Apache NiFiは、ドラッグ&ドロップのブラウザGUIでデータの抽出・変換・配信フローを視覚的に設計できるオープンソースETL/データ連携基盤です。フローベース・プログラミングの思想で、処理をノード(プロセッサ)としてつなぎ、実行中でも変更可能です。データ来歴(Data Provenance)やバックプレッシャーなど運用機能が標準搭載で、スケールアウト運用にも対応します。NiFi 1系はサポート終了済みのため、2系への利用/移行が推奨です。ホームページは英語表記のみですが、ヤフー株式会社など、日本企業でも導入実績があります。

  • ブラウザGUIでのフローベース設計(ドラッグ&ドロップ)
  • データ来歴(Data Provenance)で完全なトレーサビリティを確保{index=2}
  • バックプレッシャー&優先度制御で安定運用を実現

ブラウザGUI × フローベースで直感設計

GUI上でプロセッサ(取り込み・変換・書き込みなど)を線で結ぶだけで、処理フローを構築できます。実行中でも設定変更や経路追加が可能で、開発〜運用のリードタイムを短縮します。フローベース・プログラミングに基づく拡張性の高いアーキテクチャです。

データ来歴(Data Provenance)で監査に強い

受信・分岐・結合・変換・送信・破棄まで、各レコード/フロー・ファイルの履歴を細粒度で追跡可能。「いつ・どこで・何が起きたか」を可視化し、障害解析やコンプライアンス対応を支援します。

バックプレッシャー&優先度制御で安定稼働

キューに閾値を設定して流量を自動制御(バックプレッシャー)します。「最古から/最新から/サイズ大きい順」など優先度の切替も可能で、遅延やスパイク時の安定運用に有効です。

バージョン管理(NiFi Registry)で変更を安全に

NiFi Registry と連携し、プロセスグループ単位でフローをバージョン管理します。保存・取得・アップグレードやアクセス制御を提供し、チームでの変更管理を効率化します。

始め方:ダウンロードと起動

公式ダウンロードからNiFi 2系を取得し、アーカイブを展開して起動します。「Getting Started」を参照すれば、OS別の手順(tar.gz/zip)と最小構成での動作確認までを短時間で行えます。なお、NiFi 1.28系は2024-12-08でEnd of Supportです。

ライセンス/商用利用

Apache License 2.0で配布されており、商用利用可能です(ライセンス条項の順守が前提)。企業の本番環境でもコストを抑えて導入できます。

公式サイト:Apache NiFi

2.無料プランがあるETLツール

ここでは、無料プランがあるETLツールの紹介をします。

Yoomの製品紹介

Yoomの製品紹介

Yoom株式会社のYoomは、様々なSaaS・AIと連携した独自の業務ツールを作成し、日々の業務を劇的に効率化できるツールです。国内外のさまざまな100を超えるサービスとノーコードで連携しており、日々繰り返し発生するシステム操作を自動化します。利用社数は4,500社以上の様々な業種・企業規模のお客様に利用されています。Yoomは社内のあらゆる業務を変革し、フロントオフィスからバックオフィスまで社内の様々な部門で業務の効率化を実現します。

  • 業務を自動化するSaaS時代のデータベース
  • ボタンを押すだけで仕事が進む
  • SaaSと繋がる入力フォーム

業務を自動化するSaaS時代のデータベース

添付ファイルやチェックボックスなど、様々なタイプの情報を1つのデータベースに集約できます。また様々なSaaSツールと連携し、Yoomのデータベースに自動的に情報を同期します。データベース内の情報を使って、フローボットが繰り返し発生する業務フローを自動化します。

ボタンを押すだけで仕事が進む

非エンジニアの方でも、直感的な操作でフローボットを作成することが可能で、SaaSとの連携、書類発行、承認依頼など、様々なアクションをボットが自動的に実行することが可能です。分岐や繰り返し処理など複雑なビジネスフローも柔軟に設計することも可能です。

SaaSと繋がる入力フォーム

入力フォームを自由に作成し、様々なSaaSやAIと自由に連携できます。テキストデータはもちろん、日付やファイルなどの様々な入力項目を自由に設定できます。SaaSツールへの情報の格納、チャット通知など、フォーム送信後のフローをボットが自動的に実行します。

Yoomの企業での導入事例

Yoomの企業での導入事例

株式会社いとう様は、手書き文化による情報共有の遅れに課題を感じていました。葬送事業など多岐にわたるサービスを提供する中、手書きの書類管理が主流であり、情報の把握が難しい状況でした。そこで、デジタル化と情報共有のスピードアップを図りたいとの認識から、Yoomを含むクラウドサービスの導入を模索しました。

導入前に企業が抱えていた課題

手書き文化により、最新の情報が把握できず、業務プロセスが遅延していました。例えば、葬儀の受付から情報の共有までが手書きで行われ、データの転記に時間がかかり、業務効率が低下していました。また、様々なサービスを提供しているため、各部門間での情報連携も課題となっていました。

導入前の課題に対する解決策

Yoomを導入することで、手書き文化からデジタルへの移行を実現しました。Yoomは他のサービスとの連携が容易であり、ノーコードでサービス連携が可能であるため、ITにアレルギーを持つ現場のスタッフでも利用しやすい環境を提供しました。葬儀の受付情報や供花の販売など、様々な業務をYoom上で一元管理し、情報共有と処理のスピードアップを実現しました。

製品の導入により改善した業務

Yoomの導入により、葬儀の受付情報や供花の販売情報が一元管理され、手書きによる複雑なデータ転記が不要になりました。フォーム入力のみで情報が共有され、ChatworkやGoogle Driveを活用して業務プロセスが自動化されました。これにより、情報共有と処理の効率が向上し、業務の迅速化が実現されました。今後もYoomを活用し、他のサービスとの連携を増やし、業務全体の効率化を進めていく予定です。

ETL-comparison-table

ETLツールの比較表を表示する

3.無料トライアルがあるETLツール

まず、無料トライアルがあるETLツールの紹介をします。

1-1.Waha! Transformerの製品紹介

株式会社ユニリタのWaha! Transformerは、いつでも、どこでも、だれにでも、データ加工連携の「ユニバーサル」を実現する純国産ETLツールです。いつでも、用途に応した豊富な製品サービスラインナップしています。オンプレ・SaaS・PaaSなど、用途に応じて選べます。どこでも、IoTデータやクラウドサービス連携を充実しており、アプリケーションとの接続の拡張を続けています。だれにでも、ブラウザでの実行や操作性の向上しています。

  • 連携データあるところにWaha! Transformerあり、業務課題の解決にお役立ち
  • 1,000億件のベンチマークが証明する高速処理性能
  • 作り手が「欲しい!」と感じるメンテナンス機能を随所に搭載

連携データあるところにWaha! Transformerあり、業務課題の解決にお役立ち

ERP・基幹系システムの再構築から、EDI・DWHをはじめとする各種業務アプリケーション間のデータ連携基盤、組織内の各所で仕様の異なるExcel更新作業の効率化を実現します。RPAやAI・OCR連携など、産官学や業種・業態を問わずデータ連携に関するさまざまな業務課題の解決にお役立ちします。

1,000億件のベンチマークが証明する高速処理性能

インストールサーバーのCPU数やデータ処理の複雑さに応じてマルチスレッドで実行されるので、大量データでもメモリに依存せず、高速なパフォーマンスを提供します。データをメモリ上のファイルとして扱うこともでき、メモリ空間を利用できる実行環境ではさらに高速な処理を可能にします。

作り手が「欲しい!」と感じるメンテナンス機能を随所に搭載

作成した処理の一部を作り直したり、少し前に作成した処理に切り戻したりと、簡単にメンテナンスできる機能が随所に組み込まれています。また、作成した設定情報をわずかな操作でHTMLドキュメントにすることも可能です。変更が発生しやすいデータ連携処理を属人化させることもなくなり、更新管理の生産性が大幅に向上します。

1-2.Waha! Transformerの企業での導入事例

Waha! Transformerの企業での導入事例

ソフトバンク株式会社様は、移動通信サービスや固定通信サービス、インターネット接続サービスなどを提供しています。セキュリティ強化のための利用状況の可視化や、データセンター内の老朽化した機器の断捨離を進める必要がありました。このため、ユニリタが提供するETLツール「Waha! Transformer」を導入することとなりました。

導入前に企業が抱えていた課題

ソフトバンク株式会社は、セキュリティ監査の対応が急務となっていました。特に、個人情報を扱うサーバーのアクセス状況を可視化し、そのログから適切な情報取り扱いを確認する必要がありました。しかし、ファイアウォールのデータ処理だけで1日に10億レコードの処理が必要で、この膨大なログを分析するのは大変でした。

導入前の課題に対する解決策

初めはシェルスクリプトを用いて調査を進めていましたが、ログフォーマットの違いやバージョンアップによる変更など、手作業では追いつかない状況が続いていました。そこで、データ処理能力が高く、1日に10億レコード以上の処理が可能な「Waha! Transformer」を導入することとなりました。

製品の導入により改善した業務

「Waha! Transformer」の導入により、セキュリティ監査のための1日10億レコードの処理が実現しました。また、データセンターのライフサイクル問題への対応や、老朽化した機器の利用状況調査から廃棄までのライフサイクル管理も効果的に行えるようになりました。これにより、作業負担は約5分の1まで軽減され、数億円の投資対効果が試算されています。

2-1.troccoの製品紹介

troccoの製品紹介

株式会社primeNumberのtroccoは、ETL/データ転送・データマート生成・ジョブ管理・データガバナンスなどのデータエンジニアリング領域をカバーした、分析基盤構築・運用の支援SaaSです。すべてのデータエンジニアが、攻めのデータ分析に集中できるように、データエンジニアリングの泥臭い作業をなくし、攻めの仕事に集中できるように支援します。あらゆるデータの連携・整備・運用を自動化し、スピーディーにデータ活用環境を整備できます。

  • 無駄な時間や行動を省き、効率的な営業・営業企画を支援します
  • 無駄な時間やコストを省いた「効率的なマーケティング活動」を支援します
  • 運用フリーで「データドリブンな環境」を組織に展開します

無駄な時間や行動を省き、効率的な営業・営業企画を支援します

営業で利用しているCRM・SFAだけではなく、MySQLなどの基幹DBに保存されている関連データ、マーケティングで利用しているMAツール、個人が管理しているスプレッドシートなどのデータも自動で連携・統合できます。ビジネス全体における営業活動の相互作用を俯瞰し、効率よくアクションを改善できる環境を作り上げます。

無駄な時間やコストを省いた「効率的なマーケティング活動」を支援します

Webサイト行動ログといった、マーケティングに関わるあらゆるデータを使いやすいように自動統合することができます。運用オペレーションの効率化だけではなく、従来の広告レポーティングツールでは難しかったROI(費用対効果)の可視化や、実店舗データや行動ログを紐づけた精度の高いマーケティング分析につながります。

運用フリーで「データドリブンな環境」を組織に展開します

約100種のデータソースと連携し、大容量データも転送可能です。各部署の要件に合わせたデータの自動抽出・整備の仕組みをUI上で構築できるため、開発・運用工数を大幅に削減します。また、いつでも・誰でもデータにアクセスしやすい環境を提供することで、組織全体でデータドリブンな体質を推進することができます。

2-2.troccoの企業での導入事例

troccoの企業での導入事例

愛知県岡崎市に本社を置く株式会社不動産SHOPナカジツ様は、12年連続で売上を伸ばし続け、2020年度には238億円規模の成長を遂げました。この急成長を支えるため、同社はCRMやSFAの自社開発を含むIT推進とDXへの積極的な投資を行い、社内データの整理と統合を目的に2020年に「trocco®」を導入しました。

導入前に企業が抱えていた課題

導入前、株式会社不動産SHOPナカジツは、顧客データや取引データが蓄積されたSFAとCRMの活用方法が明確でなく、リアルタイムの数字とその要因の特定が困難でした。これにより、経営の意思決定スピードが遅れるという問題に直面していました。また、データが散在していたため、一元的な確認と活用ができない状況でした。

導入前の課題に対する解決策

同社は、データを一覧で表示し、必要なデータを出力するニーズに応えるため、自前でデータ分析の基盤を構築することを決定しました。これにより、各システムからBigQueryのデータウェアハウスへデータを定期収集し、BIツールに高速参照させる体制を整えました。

製品の導入により改善した業務

「trocco®」の導入後、株式会社不動産SHOPナカジツは、データの見える化に成功し、営業成績の細かな分析が可能になりました。これにより、営業スタッフや経営陣はデータに基づいた迅速な意思決定を行うことができるようになり、分析業務にかかっていた時間が大幅に短縮されました。また、工事部門でもデータを活用し、進捗管理の精度を高めることができました。

4.ETLツールとは?

ETLツールとは?
ETLツール(Extract, Transform, Load)は、ビジネスデータを効率的に処理し、データの抽出から変換、そして別の場所への読み込みを担当するプログラムやソフトウェアの総称です。このプロセスは、以下の主要なステップで構成されます

抽出(Extract)

データ処理の最初のステップは、データを入手し、必要な場所に保存することです。これにはデータベース、ファイル、クラウドストレージなどが使用され、データの源泉を確保する作業が含まれます。

収集・抽出

多くの場合、必要なデータは複数のデータベースやシステムに分散して存在します。ETLツールはこれらの異なるソースからデータを収集し、一元化します。例えば、異なるシステムからのデータを統合するために使用され、データの一貫性が保たれます。

変換(Transform)

収集したデータは、異なる形式や構造、品質を持つことがあります。ETLツールはこれらのデータを統一された形式に変換し、必要な加工を行います。これにはデータのクレンジングや集計、変数の変換などが含まれます。変換されたデータは、分析や格納の段階に適した形式に整形されます。

格納(Load)

変換されたデータは、適切な格納先に送られます。これはデータウェアハウス(Data Warehouse)、ビジネスインテリジェンスシステム、または他のデータベースです。ETLツールはデータを指定された格納場所に送信し、必要なセキュリティ設定やログイン情報を設定します。データの正確性と整合性を保ちながら、格納プロセスが行われます。

活用・共有

最終的なステップはデータの活用と共有です。格納されたデータはビジネスインテリジェンスツールを使用して分析され、意思決定に活用されます。データは関係者やチームと共有され、情報共有と協力に役立ちます。データの効果的な処理や分析、共有が行われることで、組織はより効率的に業務を行い、データ駆動型の意思決定を実現します。

5.無料利用が可能なETLツールの選定ポイント7つ

無料利用が可能なETLツールの選定ポイント7つ
無料ETLツールを選ぶ際、慎重な選定が必要です。企業ごとに異なるデータ形式や処理ニーズがあるため、自社に最適なツールを見つけるために以下のポイントを考慮しましょう。

①製造国の考慮

製品の製造国は重要な要素です。海外製か日本製かで、データ形式や文字コードの要件が異なります。国内製品は国内のビジネス要件に特化しており、海外製品はクラウドサービスの連携に制約があることがあります。自社のニーズに合った製造国を選定しましょう。

②処理性能の確認

ETLツールのデータ処理性能は、自社のデータ量やシステム数に適しているかを確認する必要があります。データの処理が重くなると業務に支障をきたす可能性があるため、ETLツールが対応可能なデータ規模を確認しましょう。

③連携範囲の拡充

ツールの連携範囲も重要な要素です。アダプターがあらかじめ用意されていると、データ連携が簡易になります。将来的なデータ接続先の拡張も考慮して、各製品のアダプターのラインナップを確認し、ビジネスの成長に対応できるか検証しましょう。

④データ量の制限の確認

無料ETLツールは通常、データ量に制限がかかることがあります。使用するデータの量が予想以上に多い場合、有料版への移行が必要となるかもしれません。使用料金がデータ処理量によって変動する場合もあるので、将来のデータ量の増加を考慮しておくことが大切です。

⑤無料期間とその後のプランに注目

一部の無料ETLツールには無料期間が設けられています。無料期間終了後には有料プランへの移行が必要な場合があります。注意深く契約条件を確認し、予期せぬ費用が発生しないようにしましょう。

⑥IT知識の必要性を考慮

実際のデータを活用する担当者がどれだけITに詳しいかも重要です。ITリテラシーが豊富であれば、オープンソース系のETLツールも適切に活用できるでしょう。一方で、ITに疎い場合は、直感的な操作が可能なツールを選ぶか、豊富なサポートが提供されているか確認しましょう。

⑦ユーザーフレンドリーな操作性を評価

ノンプログラミングで直感的に操作できるかどうかも検討すべき要素です。無料ETLツールが簡単に使えるかどうかは、担当者のITスキルや知識に依存します。GUIを採用し、ユーザーフレンドリーなツールを選ぶことで、効率的なデータ処理が可能となります。

6.無料のETLツールを使う際の注意点4つ

無料のETLツールを使う際の注意点4つ
無料で利用可能なETLツールは、無料で利用できる代わりに多くの注意点も存在します。効果的なETLツール導入には、注意点を踏まえて検討していくことが重要です。

①データ処理量の制限に注意が必要

無料ETLツールの中には、一定のデータ処理量までしか扱えないものがあります。企業がデータ量を急激に増やす場合や大規模なデータ処理を要するプロジェクトにおいては、この制限がボトルネックとなります。従って、将来の事業拡大を見越してツールを選定する必要があります。

② サポートの不在によるトラブルへの対処難易度

無料ETLツールには公式なサポートが提供されていないことが一般的です。トラブルが発生した場合、オンラインの利用者コミュニティやドキュメントへの頼りになります。しかしこれらの情報が充実していない場合や、解決策が見つからない状況では、問題の解決に時間がかかる可能性が高まります。企業にとっては、即座なサポートが求められる事態に対処するため、検討材料となります。

③ 適切なバージョンアップが行われないリスク

無料ETLツールの中には、有料ツールほど頻繁なバージョンアップが行われないものがあります。これにより、新しい機能や最新のセキュリティ対策が欠落する可能性があります。特にセキュリティのアップデートが疎かになると、データの機密性が脆弱になり、企業の情報漏洩リスクが高まります。安定性や最新技術の導入が重要な業務プロセスにおいては、この点にも留意するべきです。

④ 言語の壁に注意

無料ETLツールの多くは、ドキュメントやユーザーガイドが英語で提供されることが一般的です。これが企業内で日本語での利用やトラブル時の理解を難しくする可能性があります。利用者が英語に不慣れな場合や、チーム全体で円滑に利用するためには、この点を考慮する必要があります。

7.有料のETLツールを導入するメリット5つ


有料ETLツールを導入する際のメリットは、企業のデータ処理とビジネスプロセスにおいて顕著です。以下に、有料ETLツールの導入メリットを詳細に説明します。

① 高度な機能と柔軟性

有料ETLツールは、豊富な機能セットを提供しています。これには複雑なデータ変換や統合、異なるデータソースの効率的な結合などが含まれます。また、ビッグデータやクラウド上のデータにも対応しており、企業の成長やデータの多様性に柔軟に対応します。これにより、データ処理プロセスを効率的かつ効果的に実行できます。

② 直感的な操作性と迅速な環境構築

有料ETLツールは、直感的で使いやすいインターフェースを提供しています。初心者でも簡単に操作でき、専門的な知識がなくてもデータ処理プロセスを設定できます。さらに、テンプレートや事例を活用して迅速に環境を構築できるため、プロジェクトの開始から運用までの期間を大幅に短縮できます。

③ 公式サポートとトラブルシューティング

有料ETLツールは、専門のサポート体制を提供しています。トラブルが発生した場合、公式のサポートを通じて迅速かつ的確な対応が期待できます。これにより、企業は運用中に発生する様々な課題に対して安心して対処できます。公式サポートは、利用者の技術的な問い合わせだけでなく、環境構築や最適化の相談にも親身に応じてくれるため、効率的な利用が可能です。

④ セキュリティの確保

有料ETLツールは、セキュリティ面での信頼性が高いです。データの転送や保存時に厳格なセキュリティ対策が組み込まれており、企業の機密情報や個人データを守るための機能が提供されています。特に、規制順守やデータプライバシーに関する法的な要件をクリアするための機能が整備されているため、企業は法的なリスクを最小限に抑えつつデータを活用できます。

⑤アップデートと新機能の迅速な導入

有料ETLツールは、定期的なアップデートや新機能の追加が行われます。これにより、最新の技術や業界のベストプラクティスに迅速に対応できます。新しいデータソースのサポートや効率的なアルゴリズムの導入などが行われ、企業は常に最先端のデータ処理技術を利用できます。

有料のETLツールはこちらの記事からご覧ください。

ETLツール比較23選|よくある課題別におすすめ製品を徹底解説【2025年最新】

9.無料ETLツールの魅力と注意点のバランスを考慮して導入を

無料で利用可能なETLツールを選ぶ際には、企業のニーズや将来性をしっかりと考慮することが肝要です。本記事で紹介したETLツールは優れた無料オプションをもっています。正しく選定すればデータ処理の効率向上や業務の合理化に一役買います。ただし、制限や注意点も理解した上で導入することが成功の鍵です。無料ながら高い効果を発揮するETLツールを選び、ビジネスのデータ戦略をより一層強化しましょう。選ぶ際の視点やツールの特徴を把握することで、読者は自らの課題に最適なツールを見つけ、スムーズな導入が可能となります。また、場合によっては有料のETLツールの導入も検討することをおすすめします。

「ETLツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • プログラミングによる独自実装可
    • データ暗号化
    • ノーコード運用可
    • 一定間隔起動
    • 国内メーカー
    • オープンソースコミュニティ
    • APIアップデート自動対応
    • Git連携
    • データマスキング
    • 受発注処理業務対応
    • ワークフロー実行履歴
    • フォーマット変換
    • グループ化
    • 文字形式変換
    • 文字整形
    • 連携テンプレート
    • スケジュール実行
    • データマッピング
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
導入数10,000社以上
初期費用 0円
ASTERIA Warp Standard 要相談
備考
※通常ライセンス
データ連携ミドルウェアのデファクトスタンダード
ASTERIA Warp Standard 200,000円~/月額
備考
※サブスクリプションライセンス
※年契約
データ連携ミドルウェアのデファクトスタンダード
ASTERIA Warp Enterprise 要相談
備考
※通常ライセンス
大規模データ連携基盤
ASTERIA Warp Enterprise 240,000円~/月額
備考
※サブスクリプションライセンス
※年契約
大規模データ連携基盤
制限なし
ASTERIA Warp (Standard/Enterprise)の資料サムネイル
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
業務の自動化・効率化
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
ASTERIA Warp Core 30,000円~/月額
備考
厳選した基本機能をパッケージ化
ASTERIA Warp Core + 60,000円~/月額
備考
基本機能+データベース連携を実現
ASTERIA Warp Core ++ 120,000円~/月額
備考
基本機能 +データベース連携 +リアルタイム連携が可能
制限なし
ASTERIA Warp Coreの資料サムネイル
なし 
電話 / メール / チャット /
kintoneで脱Excel
初期費用 0円
スケジュール実行プラン ¥132,000
備考
料金単位:スケジュール数
月額:3個まで、¥ 13,200
リアルタイム実行プラン ¥198,000
備考
料金単位:実行フロー数
月額:3個まで、¥19,800
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
1,000以上の接続で自在に
初期費用 要問合せ
ランニングコスト 要問合せ
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
データ整備~分析まで
初期費用 要相談
利用料金 要相談
備考
ライセンスサーバー上で管理されたライセンスをユーザーがシェアして使う独自のトークン制ライセンスです。
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
サーバーレスでデータ変換
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 要相談
備考
使用時間に対する課金制です。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
国産、高速データ統合
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
2,000以上の企業・団体で導入
初期費用 0円
ライトプラン 10万円/月額
スタンダードプラン 30万円/月額
エンタープライズプラン 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
140以上のデータ接続先
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
STANDARD $100/月額
備考
基本的なプランです。
ADVANCED $1250/月額
備考
データ パイプラインの制御と拡張性をさらに高めたいチーム向けの高度な機能を持つプランです。
PREMIUM $1250/月額
備考
最高のデータ量を持ち、クラス最高のセキュリティとコンプライアンスを必要とする急成長中の組織向けのプランです。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ローコードで連携自在
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
コード不要で分析
初期費用 要相談
要相談 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
統合~活用を一気通貫
初期費用 要相談
ランニングコスト 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Microsoft製品とシームレスに接続
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 要相談
備考
Microsoft365の利用料金に含まれています。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
速度と信頼性を両立
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
月額で気軽にスタート
初期費用 要相談
利用料金 要相談
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
ETLもBIもこれひとつで
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
基幹システムと連携
初期費用 要相談
ランニングコスト 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
日本企業の為のツール
初期費用 要相談
備考
セットアップ+開始時の構築支援(オンボーディングプログラム)の料金です。
データ基盤プラン 要相談
オールインワンプラン 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
AWS/Azure等とのパートナーシップ
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
3ステップデータ連携
初期費用 要相談
料金 要相談
制限なし
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

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よくある質問

無料で使える(または無料で始められる)ETL/データ連携ツールには何がある?

代表例は次のとおりです。用途に合わせて選びましょう。

  • Apache NiFi(OSS): 視覚的にフローを作ってリアルタイム連携。データ来歴(Data Provenance)追跡など運用機能が充実。最新版は2.x系が推奨です。
  • Apache Hop(OSS): メタデータ駆動のデータ統合/オーケストレーション基盤。Kettle(Pentaho)由来の系譜で、現在は独立プロジェクト。GUIでパイプラインを構築可能。
  • Airbyte Community Edition(無償/ELv2ライセンス): コネクタ主導のELTに強み。自社環境で無償利用可(後述制限あり)。
  • Singer + Meltano(OSS): Singer仕様の「tap/target」コネクタをMeltanoで管理して拡張。オープンコネクタを多数(200+)掲載。
  • Yoom(フリープラン): ノーコードの業務自動化/iPaaS系。毎月100タスクと3ユーザーまで無料で試せます。軽量な連携やフォーム→SaaS書き込みなどから始められます。

無料版の主な制限や注意点は?商用利用はできますか?

ツールにより異なりますが、代表的には次のとおり。

  • Airbyte CEは無償で自社利用OK。ただしELv2により「Airbyteをそのままマネージドサービスとして再販」することは不可、ライセンスキー機能の回避・表示の削除も不可です。
  • Yoom フリーは100タスク/月・3ユーザーまで等の上限があります(より多い実行は有料プラン)。
  • Apache系(NiFi/Hop)はApache License 2.0で配布。商用利用可・ソース公開義務なし(商標の扱いなどライセンス条文は順守)。

Talend Open Studio(TOS)は“無料ETL”として今も使えますか?

いいえ。Talendは2024年1月31日にTalend Open Studio(オープンソース版)をリタイア(提供終了)しました。新規導入は推奨されません。移行先としてはOSSのApache NiFiやApache Hopが実務で選ばれています。

無料ETLでセキュリティや運用は大丈夫?

OSSでも要件を満たせます。たとえばApache NiFiはTLS暗号化やきめ細かな権限管理、データ来歴(Data Provenance)を標準で備え、運用監査に強い設計です。導入時はNiFi 2.x系を選ぶと良いでしょう(1.xは2024-12-08でEoS)。

コストをかけずに小さく検証する始め方は?

①GUIで手早く可視化したいならNiFiをローカル/VMで立ち上げ、HTTP/DB/CSV→DWH/データレイクへの最小フローを作る。②SaaS→DWH中心ならAirbyte CEでコネクタを選び、スケジュール実行→BI連携まで通す。③業務フォームや承認も絡む軽量ユースはYoom フリー(100タスク/月)でフォーム→SaaS/通知の連携を組み、要件固め後に有料へ拡張。この順でPoC→段階移行すると失敗しにくいです。

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