導入することになった背景

従来使用してきた文書管理システムのサービス終了が決定したことが、システム刷新の直接的な契機となりました。当時、資材調達業務においては紙での保存と一部電子保存が混在する非効率な状態にあり、これを機に完全な電子化への一本化を目指していました。さらに、2022年の改正電子帳簿保存法への対応が経営上の重要課題となっており、法的要件を確実に満たす新たな文書管理基盤の構築が急務でした。

「ClimberCloud」を選んだ理由

選定の決め手は、法対応の確実性とコストの柔軟性、そして将来的な業務効率化への拡張性でした。まず、多くのベンダーが法対応について明確な回答を示せない中、ClimberCloudはJIIMA認証を取得しており、コンプライアンス上の懸念を完全に払拭できた点が大きな理由です。また、当初懸念していたクラウドサービスのコスト面においても、月々の保管件数に応じた従量課金制であったため、発注件数が変動する当社の業務実態に合致し、リーズナブルな運用が可能であると判断しました。加えて、RPAツール「WinActor」との連携提案により、単なるデータ保管に留まらず、業務プロセス全体の自動化と効率化が実現できる点も高く評価しました。

製品の導入により改善した業務

導入後、調達業務における書類管理が劇的に改善されました。RPAとの連携により、従来は担当者が1日1から2時間を費やしていたスキャンやチェックといった手作業が完全に自動化され、年間で960時間もの工数削減を達成しました。これにより、年間264,000枚の紙使用量も削減され、ライセンス費用を上回るコスト削減効果を実現しています。また、コロナ禍における在宅勤務体制への移行もスムーズに進み、従来は出社が必須だった業務もリモートで対応可能になるなど、事業継続性の強化にも大きく貢献しています。