導入することになった背景

当社は長年にわたり、オフコンベースの給与計算システムで顧客向けの受託サービスを提供してまいりました。しかし、30年以上利用してきたこのシステムは、制度改正のたびにCOBOL言語でのプログラム改修が必要となり、担当部署にとって大きな負担となっていました。また、マイナンバー制度への対応も迫る中、旧来のシステムでは将来的な事業拡大に支障をきたすことが明白でした。これらの課題を解決し、コアビジネスである給与計算サービスをさらに成長させるため、抜本的なシステム刷新を決断いたしました。

「e-image」を選んだ理由

今回のシステム刷新は、給与計算パッケージ「給与指南」を中核としたトータルシステムとして構築する中で、「e-image」はその一翼を担う電子帳票システムとして採用されました。選定理由は、基幹となる給与計算システムとシームレスに連携し、受託先ごとに作成される多種多様な帳票の作成、印刷、保管といった一連の業務を、さらに効率化できる点にありました。特に、帳票データを事業所別に自動で仕分け・保管できる機能は、手作業による運用の手間を大幅に削減できると高く評価しました。また、顧客に対してネットワーク経由でPDFファイルを提供できるようになるため、サービス品質の向上にも繋がると判断いたしました。

製品の導入により改善した業務

導入後、給与計算から帳票のデータ保存までがワンストップで処理できるようになり、業務全体の効率が大幅に向上しました。制度改正対応や帳票類の変更にかかっていたプログラム改修の工数が削減され、全体で約2割の業務量削減を達成しています。「e-image」の活用により、受託先ごとに帳票が自動で仕分け・保管されるため、手作業によるファイリング業務が不要となりました。この業務効率化により創出されたリソースを新規顧客開拓に充てることが可能になり、事業拡大に向けた営業活動を本格化させることができました。また、貴重なCOBOL技術者を、より重要度の高い銀行本体の基幹システム開発へ再配置することも可能になるなど、経営資源の最適化にも大きく貢献しています。