導入することになった背景

営業部門の情報共有基盤としてSalesforceを導入したものの、全社的な「組織への定着」という大きな壁に直面していました。特に、現場ユーザーの業務プロセスにおいて二つの具体的な課題が浮上し、利用の障壁となっていました。一つは、価格改定通知などの帳票を一件ずつ手作業で印刷しなければならず、非常に煩雑であったこと。もう一つは、複数の案件情報を一覧で確認・更新する作業において、Salesforceの標準機能よりも従来から使い慣れたExcelの方が効率的であるという意見が根強くあったことです。これらの課題を解決し、ユーザーが「使いたい」と思える環境を整備することが急務でした。

「SVF Cloud」を選んだ理由

Salesforceの標準機能では対応が困難だった帳票業務の課題を、的確に解決できる機能性が評価されました。特に、ユーザーから強く要望されていた「複数の帳票をワンアクションで一括出力したい」というニーズに対し、SVF CloudはSalesforceの画面からシームレスに実現できる点を高く評価しました。また、各拠点に設置された複合機へ直接印刷できる「ダイレクトプリント機能」も、ユーザーの利便性を大きく向上させる要素でした。さらに、将来的な帳票レイアウトの変更も、専門的な開発を要さず運用保守の範囲で柔軟に対応できるため、長期的な運用を見据えた際のコスト効率の良さも選定を後押しする理由となりました。

製品の導入により改善した業務

SVF Cloudの導入により、従来は一件ずつ手作業で行っていた帳票出力業務が劇的に改善されました。ワンボタンでの一括・ダイレクト印刷が可能になったことで、特に価格改訂が頻発する繁忙期の業務負荷が大幅に削減され、働き方改革の推進にも大きく貢献しています。また、連携ソリューション(VyNDEX)を併用し、使い慣れたExcelの操作性でSalesforce上のデータを直接メンテナンスできるようになったことで、営業担当者の案件管理業務の負荷も軽減。これによりSalesforceの利用定着が加速し、データの一元管理が徹底され、情報の乖離リスクも抑制されるなど、組織全体の生産性向上につながっています。