導入することになった背景

導入を検討した1997年当時、経理関係の帳票は本社で一括印刷し、全国の各拠点へ物理的に配送するという非効率な運用を行っておりました。このプロセスは、印刷コスト、運送費、そして各拠点でのファイリング作業といった多大なコストと業務負荷を生み出していました。全社的な業務改善活動の一環として、これらの帳票を電子化することで、コスト削減と業務負荷の軽減、さらには当社の重要方針である環境保全(紙使用量の削減)を同時に実現することを目指し、帳票電子化システムの導入に着手いたしました。

「FiBridgeII」を選んだ理由

選定にあたっては、4つの明確な要件がありました。第一に、管理コストを抑制するため、帳票サーバーを単一拠点で集中管理できること。第二に、既存のアプリケーションやユーザーへの影響を最小限に抑え、スムーズな導入が可能なこと。第三に、大量の帳票を扱う上で、業務効率を損なわない高速な表示・検索性能を持つこと。そして最後に、ハードウェアを含めた総コストを低く抑えられることでした。複数の製品を比較検討した結果、これらの要件を最も高いレベルで満たしていたのがFiBridgeIIであり、導入を決定いたしました。

製品の導入により改善した業務

導入後、帳票の印刷・配送・保管にかかるコストは劇的に改善され、総額で約3,000万円ものコスト削減を達成しました。印刷枚数に至っては97%もの削減に成功しています。特筆すべきは、当初の目的であったコスト削減に留まらず、長期的な運用の中で、その時代の経営課題を先んじて解決してきた点です。10年以上の長期にわたり安定稼働を続け、基幹システムが汎用機からオープン系へ移行した際も、利用者は操作性を変えることなく帳票を使い続けることができ、IT基盤の変革を支える安定したプラットフォームとして機能しています。