製品を導入することになった背景

千葉市では、少子高齢化の進行と労働人口の減少が予測されており、これに伴い自治体職員の数も減少することが見込まれています。しかし、市民サービスの質を落とすわけにはいかないため、既存のサービス水準を維持し、さらに向上させるためには、AI-OCRやRPAといった技術を取り入れた新しい取り組みが必要不可欠であると感じ、実証実験を行うことになりました。この技術導入の背景には、市民へのサービス向上と効率的な業務運営の両立があります。

導入前に企業が抱えていた課題

千葉市では、約3,000種類の様式の申請書類が存在し、年間約300万件の処理が必要でした。特に給与支払報告書や住民票の交付申請書などの件数が多く、確定申告書や児童手当申請書などさまざまな帳票類の確認・入力・保管業務に多大な労力が必要でした。これらの業務を効率化することで、人手不足の解消、紙書類のデジタル化、ヒューマンエラーの削減、ベテラン職員の知見のシステム蓄積が可能になると考えられていました。

導入前の課題に対する解決策

千葉市とNTT東日本は、AI-OCR/RPA技術を活用した実証実験を行いました。この技術を用いて、個人住民税や法人住民税に関する書類の自動処理を試みることで、業務の自動化と効率化を目指しました。選定された理由は、職員が手作業で情報を入力していた業務であり、申請書の件数が非常に多く、帳票がある程度定型化されていたため、大きな効果が得られると考えられたからです。実証実験により、業務時間の大幅な削減と高い読取精度を確認し、他業務への横展開も視野に入れました。

製品の導入により改善した業務

実証実験の結果、個人住民税関連の申請処理業務に要していた業務時間が年間約600時間軽減可能であることが確認されました。また、法人住民税および個人住民税の申請に関する書面の総文字数に対して96.25%の高い読取精度が確認され、業務の自動化により、市民からの相談や問い合わせに応える時間を増やすことができました。この技術導入により、市民サービスの質の維持・向上を実現し、さらには政策立案や市民相談といった高度な業務に注力できるようになりました。