製品を導入することになった背景

長崎県に本社を構える協和商工株式会社は、業務用食品卸事業を主力としておりますが、その業務効率改善の一環として、PCでの定型作業を自動化できるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に注目しました。特に、営業事務の効率化を目指し、2019年にクライアント型RPA製品「BizRobo! mini」を導入することになりました。これは、トップが主導する形で、社内での活用を推進し、非エンジニアの社員でも扱えるよう内製化を図ったものです。

導入前に企業が抱えていた課題

協和商工株式会社では、外食・中食・給食向けの業務用食品卸事業を展開しており、その中で季節商品の受注作業などがピーク時には残業を引き起こす要因となっていました。特に、九州各地の拠点で働く約半数の従業員が、配送や営業に伴う事務処理に追われる状況でした。これにより、「働き方改革」の一環として、効率化を図る必要がありました。

導入前の課題に対する解決策

その解決策として、協和商工株式会社はRPAの導入を検討しました。2018年末から約3カ月の検討期間を経て、「BizRobo! mini」の導入が決定しました。この製品が選ばれた理由は、操作性の高さやコスト面での利点、さらには地元長崎の代理店からの導入支援が受けられる点でした。これにより、実務担当者でも扱いやすいRPAの展開が可能となり、業務効率化の道筋が見えてきました。

製品の導入により改善した業務

「BizRobo! mini」の導入により、メール配信やデータ登録など約10の業務で効率化が図られ、特に受注業務の自動処理によって年間800時間相当の余力が生まれました。これにより、人件費換算で見た場合、導入・維持コストを上回る効果が得られています。また、RPAを活用することで、他の自動化手法との組み合わせも進み、業務プロセス全体の効率化に寄与しています。