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BIM/CIM ソフト15選比較と導入手順【監修者コメント付き2025年最新】

この記事で解説すること

従来手書きや2D中心だった設計プロセスを刷新するCADソフト22製品の機能・価格・習得難易度を完全比較。さらにBIM/CIM×ICT施工・ドローン測量連携で計画〜維持管理を一気通貫、前倒し検証で手戻り50%削減・現場生産性30%向上を実現する総合ガイド

「BIM/CIM」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • ファイアウォール
    • BIM/CIM
    • 地形モデル
    • 地質・土質モデル
    • 線形モデル
    • 土工形状モデル
    • 構造物モデル
    • 統合モデル
    • 3次元モデル
    • 属性情報
    • 参照資料
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
自由設計で形を創る
無料 無料
無し
なし 
電話 / メール / チャット /
創造を自在に立体化
完全無料 完全無料
無し
なし 
電話 / メール / チャット /
無料 無料
無し
なし 
電話 / メール / チャット /
TREND-CORE基本部 600000円
備考
4D施工ステップ作成機能、土量シミュレーション機能、3Dモデル高品質レンダリング、施工DB
PDF取り込みアシスト(オプション) 100000円
備考
PDFデータ(図面・表)のCAD取込
3D設計データ作成(オプション) 300000円
備考
ICT施工、計画土量算出、面的出来形などi-Constructionに利用する3次元設計データの作成
TREND-CORE(測量)法枠計画支援(オプション) 300000円
備考
法枠のモデリングと体積・面積、格子点数などの数量自動算出
TREND-CORE(土木)施工履歴連携(オプション) 200000円
備考
転圧システムから出力された施工履歴データの取込
30日間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
直感で描ける3D空間
SketchUp GO 30,000円(税別)/年
SketchUp PRO 66,600円(税別)/年
SketchUp STUDIO 150,800円(税別)/年
SketchUp PRO Scan 126,000円(税別)/年
SketchUp Free 無料
1週間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
土木設計を3Dで加速
V-nas clair ¥99,000- /年
備考
ねっとさーばCloud版 ¥198,000- /年
V-nas ¥66,000- /年
備考
ねっとさーばCloud版
¥99,000-
1年
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
瞬時に魅せる3Dプレゼン
limion standard 125000円/年
備考
3年サブスクリプション 330000円
限定的なレンダリングエフェクト
常に最新バージョンを使用可能
lumion pro 250000円/年
備考
3年サブスクリプション 660000円
全てのレンダリングエフェクト
常に最新バージョンを使用可能
1年後/3年後に更新が必要
複数のコンピューターにインストール可能
14日間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
日本仕様で建築を一体管理
GLOOBE Architect お問い合わせください。
備考
GLOOBE Architect(グローブアーキテクト)は、3次元による合意形成と整合性の確保で、設計品質と生産性の向上を実現。企画・基本・実施設計から維持管理まで、一連の建築プロセスをBIMでつなぎます。Jw_cadとの親和性が高く、特別な設定なしですぐに始められる初心者にもやさしいです。
GLOOBE VR お問い合わせください。
備考
GLOOBEで作ったBIMモデルが、そのままバーチャルな完成イメージとして視覚的に体感できます。よりリアルに、より新しく、最先端のBIMモデル空間提案が可能です。
GLOOBE Construction お問い合わせください。
備考
GLOOBE Construction(グローブコンストラクション)は、仮設・土工・躯体の施工フェーズを、3Dモデルで見える化。最小手数で高品質の施工図と正確な部材数量の拾い出しで、建築生産業務の効率化と合理的な施工計画を円滑にします。Jw_cadとの親和性が高く、特別な設定なしですぐに始められる初心者にもやさしいです。
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
実環境で設計を可視化
サブスクリプション 40700円/月
備考
1ユーザー
325600円/1年
976800円/3年
Flex 42900円/100トークン 14日/年
備考
214500円/500トークン 71日/年
トークンは購入日から 1 年間有効です。Flex では、対象の製品や機能のみをご利用いただけます。
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
土木設計を直感3D化
Civil3D サブスクリプション 53900円/月
備考
1ユーザー
432300円/1年
1296000円/3年
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
複数モデルを一つで俯瞰
Navisworks Simulate サブスクリプション  22000/1か月
備考
1ユーザー
172000円/1年
518000円/3年
Navisworks Simulate Flex 42900円/100トークン 25日/年
備考
人気 214500円/500トークン
125日/年
トークンは購入日から1年間有効
Navis Works Manage サブスクリプション 53900/1か月
備考
1ユーザー
426800円/1年
1280400円/3年
NavisworksManage Flex 42900/100トークン 11日/年
備考
人気
人気 214500円/500トークン
55日/年
トークンは購入日から1年間有効
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
設備設計を直感3D化
要相談 要相談
要相談
クラウド型ソフト パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
設計から製造へ直結
Stamdardプラン 46,200円/月額
備考
1年契約で367,400円、3年契約で1,047,200円と割引が適用されていきます。
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
設計・施工を一モデルで
Stamdardプラン 53,000円/月額
備考
1年契約で427,900円、3年契約で1,219,900円と割引が適用されていきます。
一か月
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
建築設計を即モデル化
Archicad 25 924,000円(税込)
備考
ネットワークライセンスの場合、2ライセンス以上が必要となります。
Archicad 25 Solo 379,500円(税込)
備考
ネットワークライセンスは適用されません。ご購入の際には、Archicad 25 Solo用のGraphisoft Forward またはVIPserviceへ加入が必須となります。
Archicad 25 Solo Graphisoft Forward 79,200円(税込)
備考
年払いの料金となります。契約期間中に常に最新版のArchicadが利用できるようになるサービスです。また、会員専用ダイヤルでの電話サポート、オブジェクトやツールの無償ダウンロードなど様々なサービスを利用することができます。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

目次

BIM/CIMは、建設業界のDXを実現する中核技術です。2023年の原則適用に続き、2025年3月には最新の「実施方針」「取扱要領」が公表され、実務対応が急務となっています。さらに「J-LandXML Ver.1.7」への対応、シンガポール「CORENET X」の義務化本格化、国際標準「IFC 4.3」の発行など、国内外で制度と規格の更新が加速しています。

この記事では、BIM/CIMの厳密な定義から、2025年現在の最新制度、具体的な導入手順、そして実務で役立つツールまで、実務者が「今知るべきこと」を網羅的に解説します。

1. BIM/CIMとは?【2025年版の厳密な定義】

BIM/CIM(ビムシム)は、単なる3Dモデルを作成するツールや技術のことだけを指すのではありません。これは、プロジェクトの計画、調査、設計、施工、そして維持管理という建設生産プロセス全体で扱う「情報」をデジタル化し、関係者間で共有・活用することで、業務プロセスそのものを変革する「仕組み」や「取り組み」全体を指します。

kkr - mlit - toyooka - bimcim - whatbimcim
引用 – BIM/CIMとは

従来の2D図面では、形状はわかっても、その部材が持つコスト、材質、強度といった「属性情報」は別々に管理されていました。BIM/CIMでは、これらを3Dモデルに一元的に結び付けます。これにより、設計の初期段階でコストを自動算出したり、施工手順をシミュレーションしたり、将来の修繕履歴を管理したりすることが可能になります。

この取り組みは、「i-Construction 2.0」(国土交通省)が目指す「2040年度までに少なくとも省人化3割」という政策目標の実現に不可欠な中核技術として位置づけられています。

i-Constructionn 2.0について詳しくはこちら > i-Construction

従来の2D CAD中心の手法とBIM/CIMの手法がどのように異なるのか、以下の表で比較してみましょう。

比較項目 従来の手法 (2D CAD中心) BIM/CIMの手法
情報の形態 線や文字の集まり (2D図面) 属性情報を持つ3Dモデル
情報の連携 図面ごと、工程ごとに分断 プロジェクト全体で一元管理・連携
主な活用 図面の作成・修正 シミュレーション、積算、干渉チェック、維持管理
修正時の対応 関連する全図面を手動で修正 1箇所の修正が関連データ(図面・積算)に自動反映
データの流れ 一方向(前工程から後工程へ) 双方向(全工程で情報を共有・更新)

このように、BIM/CIMは単なる「3D化」ではなく、「情報の活用による業務全体の最適化」を目指すものであることがわかります。

二本木 吏記
月刊「土木施工」出版事業者/株式会社オフィス・スペース二本木 吏記
BIM/CIMは「3次元モデルに属性・履歴・情報を付与し、設計から施工~維持管理まで一貫して情報を活用できる業務プロセス・デジタル基盤」であり、これを制度・制度化の動きが進む日本国内において、導入すべき“今”の技術・手法ととらえる事ができると思います。2025年時点では公共領域での原則適用、資格制度整備、実践事例の増加というフェーズにあり、次の“全社展開・業務変革”が鍵となっています。
導入効果(生産性/コスト/品質)が明示されている一方で、技術・制度だけでなく「人・プロセス・データ環境」の整備が遅れると“失敗”にもつながるため、導入ロードマップとツール選定の両輪を戦略的に進めることが重要です。

1-1. 国土交通省による公式定義

BIM/CIMの定義について、国土交通省の「BIM/CIMポータルサイト」では、「建設事業の計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入し、その後の施工、維持管理の各段階においても情報を充実させながら3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、建設生産・管理システムの効率化・高度化を図る取組」と定義されています。

国土交通省の「BIM/CIMポータルサイト」はこちら > 技術調査:BIM/CIM関連 – 国土交通省

もともと、BIM(Building Information Modeling)は主に建築分野で発展し、CIM(Construction Information Modeling/Management)は土木分野で発展してきた経緯があります。CIMは日本独自の概念も含まれていましたが、現在では国土交通省の方針として両者を「BIM/CIM」と統一して呼称し、建設生産プロセス全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を一体的に推進しています。

1-2. 情報管理の土台「CDE」と「ISO 19650」

BIM/CIMの運用を成功させるために、絶対に欠かせない概念が「CDE(共通データ環境)」です。これは、プロジェクトに関する全ての情報を格納し、管理・共有するための「合意された情報の唯一の拠り所」を指します。

なぜCDEが重要なのでしょうか。例えば、設計者、施工者、発注者がそれぞれローカルPCや個別のクラウドストレージで作業していると、「どれが最新の図面か分からない」「修正が反映されていない古いデータで作業してしまった」といった深刻な手戻りが発生します。CDEは、こうした混乱を防ぎ、全員が常に「正」となる単一の情報源にアクセスできる環境を保証します。

この情報管理のプロセスを定めた国際標準が「ISO 19650」(国際標準化機構)です。ISO 19650では、CDEを単なる「ツール(技術)」としてではなく、厳密な版管理、権限設定、承認ワークフロー(例:作業中→共有→承認済み)といった「運用ルール(プロセス)」と一体のものとして定義しています。BIM/CIMを導入するということは、このCDEを構築し、ISO 19650に準拠した情報管理プロセスを確立することと同義なのです。

ISO19650について詳しくはこちら > ISO 19650-1:2018 – 建物情報モデリング(BIM)を含む、建物および土木工事に関する情報の整理およびデジタル化 – 建物情報モデリングを使用した情報管理 – パート1:概念と原則

二本木 吏記
月刊「土木施工」出版事業者/株式会社オフィス・スペース二本木 吏記
CDEを構築し、ISO 19650に準拠した情報管理プロセスを確立することで関係者間での情報共有が容易になり、建設生産・管理システムの効率化・高度化が図られ、現場の生産性向上を図ることが可能となります。

2. 【日本の最新制度】2025年新方針とデータ標準

BIM/CIMを実務で活用する上で、国土交通省が定める最新のルールを把握することは不可欠です。2025年4月1日以降の入札契約案件に適用される最新の方針が公表されており、これまでの「原則適用」からさらに一歩進んだ内容となっています。実務者は、これらの変更点と、それに伴うデータ標準の更新を正確に把握する必要があります。

2-1. 2025年3月(令和7年3月)公表の「実施方針」「取扱要領」

2025年3月、国土交通省は「直轄土木業務・工事におけるBIM/CIM適用に関する実施方針(令和7年3月)」および「BIM/CIM 取扱要領(令和7年3月)」を公表しました。これらは、2023年度の原則適用開始後の実情を踏まえ、より具体的かつ実務的な内容にアップデートされています。

「直轄土木業務・工事におけるBIM/CIM適用に関する実施方針(令和7年3月)」について詳しくはこちら > 技術調査:BIM/CIM関連基準要領等(令和7年3月) – 国土交通省

最大のポイントは、3次元モデルの活用目的が整理され、どの業務で何をすべきかが明確化された点です。特に「義務」とされる項目の範囲を正確に理解し、発注者との協議や見積り計上に備えることが重要です。

以下の表は、最新の取扱要領で示された活用項目のうち、特に重要な「義務」と「推奨」の考え方を整理したものです。

活用フェーズ 活用項目の例 義務 / 推奨 主な目的
設計(全般) 地形・地質モデルの作成 義務 (※1) 現況把握、後工程での活用
設計(全般) 3次元モデルの作成 義務 可視化、情報共有、照査
設計(詳細) 数量算出 推奨 積算の効率化、精度向上
設計(詳細) 干渉チェック 推奨 設計の手戻り防止、品質確保
施工 施工計画の検討 推奨 施工ステップの可視化、安全検討
施工 3次元モデルによる出来形管理 推奨 (※2) 検査の効率化、精度向上
情報共有 クラウド等を活用した情報共有 義務 関係者間の円滑なデータ連携

(※1) 小規模なものを除く。 (※2) ICT施工の場合は原則実施。

この表からもわかる通り、単に3Dモデルを「作る」だけでなく、それを「情報共有に活用する」ことが明確に義務付けられています。

2-2. データ交換標準「J-LandXML Ver.1.7」(2025年5月)

BIM/CIMでは、異なるソフトウェア間でデータを正しく受け渡し(相互運用)することが成功の鍵となります。そのために国土交通省が定めている国内の標準フォーマットが「J-LandXML」です。

2025年5月には、その最新版である「LandXML1.2に準じた3次元設計データ交換標準(案)Ver.1.7」(通称:J-LandXML Ver.1.7)が公表されました。今後のBIM/CIM適用業務・工事で作成・納品する3次元設計データは、原則としてこのVer.1.7に準拠する必要があります。

「LandXML1.2に準じた3次元設計データ交換標準(案)Ver.1.7」について詳しくはこちら > 技術調査:BIM/CIM関連基準要領等(令和7年3月) – 国土交通省

この標準は、特に土木分野特有のデータを扱うために不可欠です。

J-LandXML Ver.1.7が主に扱うデータ 具体的な内容
地形データ TIN(不整三角網)、グリッドデータなど
線形データ 道路や河川の中心線形、縦断、横断など
面データ 計画地盤面、法面など
構造物データ 簡易的な構造物形状(擁壁、函渠など)

発注者から貸与される地形データや、設計成果として納品する計画データがこの形式でやり取りされるため、自社が使用するソフトウェアの対応状況を確認しておくことが重要です。

2-3. 国際標準「IFC 4.3(ISO 16739-1:2024)」の役割

J-LandXMLが国内の土木データ交換標準である一方、国際的な標準規格として「IFC(Industry Foundation Classes)」があります。これは、特定のソフトウェアに依存しない、オープンなデータ形式です。

2024年、このIFCの最新版として「IFC 4.3」が国際標準(ISO 16739-1:2024)として正式に発行されました。このバージョンの最大の功績は、これまで手薄だった土木・インフラ分野の定義が大幅に強化されたことです。

IFC 4.3について詳しくはこちら > IR3 / IFC4.3 Infra Extension Deployment Project | The buildingSMART Virtual Summit – bSJ Report –

規格バージョン 主な対象領域 IFC 4.3での主な追加要素
IFC 4.0 (以前) 建築(建物、部屋、壁、床、設備など) (土木インフラは限定的)
IFC 4.3 (最新) 土木・インフラ + 建築 道路鉄道橋梁トンネル港湾など

現時点(2025年)の国内の直轄工事では、前述のJ-LandXMLでの納品が基本です。しかし、将来的により複雑な構造物データや、建築と土木が複合するプロジェクト、あるいは海外の事業者と連携する場合には、このIFC 4.3でのデータ連携が主流になる可能性が非常に高いです。

2-4. 「監督・検査のデジタル化」と「契約図書化」の試行

BIM/CIMの活用は、設計・施工の効率化だけに留まりません。現在は、そのデータを「監督・検査」や「契約」といった行政プロセスそのものに活用する試みが始まっています。

2024年10月には「デジタルデータを活用した監督・検査等の実施について(試行)」の事務連絡が発出され、ペーパーレス化やリアルタイムでの情報共有による監督・検査の効率化が試行されています。

「デジタルデータを活用した監督・検査等の実施について(試行)」について詳しくはこちら > 技術調査:BIM/CIM関連基準要領等(令和7年3月) – 国土交通省

さらに大きな動きとして、3Dモデルを「契約図書」として正式に扱う試行も進められています。従来、3Dモデルはあくまで「参考図」であり、法的な効力を持つのは2D図面でした。しかし、これでは3Dモデルと2D図面の二重管理が発生し、非効率です。

この課題を解決するため、例えば国道20号の「新笹子トンネル」工事など、実際の大型プロジェクトにおいて3Dモデルを契約図書の一部として活用する試行が行われています。

新笹子トンネル工事…

国道20号の新笹子トンネルは、建設後約60年が経過し老朽化が著しい状況です 。トンネル断面が狭小であるため、背高コンテナ車の通行が不可能なほか、歩行者・自転車の通行の安全性にも課題が生じています 。これらの課題を解消する目的で、現在のトンネルに平行する隣接地に延長3.3kmの新たなトンネルを整備する工事が進められています 。この工事は、BIM/CIMの取り組みの一環として、3次元データを契約図書として活用する試行事例にも選定されています

新笹子トンネル工事について詳しくはこちら > BIM/CIMの進め方について

試行の段階 目標 予想される効果 現状の課題(検証中)
監督・検査のデジタル化 ペーパーレス化、リアルタイム検査 検査業務の効率化、移動時間の削減 デジタルデータの真正性の担保
3Dモデルの契約図書化 2D図面と3Dモデルの二重管理を解消 設計変更協議の迅速化、手戻りの抜本的削減 数量算出の差異、法的責任の所在

これらの試行は、BIM/CIMが単なる技術から、建設業界の「ルール」そのものを変革するフェーズに入ったことを示しています。

二本木 吏記
月刊「土木施工」出版事業者/株式会社オフィス・スペース二本木 吏記
BIM/CIMが公共建設事業に浸透して、目標とする成果を出せるようにするにはこれからが正念場となると思います。成果を上げるために現在の作業工程を改善しようと考えたら、発注者と受注者並びにサプライチェーンを構成する方々の意識を変えていくのが重要となります。

comparison-bim-cim

BIM/CIMソフトの比較表を表示する

3. おすすめのBIM/CIMソフト12選

BIM/CIMソフトは、建設・土木プロジェクトの設計、施工、管理を3Dモデルで一元化し、業務効率を飛躍的に向上させるために不可欠なツールです。しかし、多機能な統合ソフトから特定の作業に特化したものまで、その種類は多岐にわたります。

ここでは、数ある製品の中から特におすすめのBIM/CIM関連ソフトウェアを12種類厳選してご紹介します。各製品の特徴や強みを比較し、自社のニーズやプロジェクトの規模に最適なツールを見つけるための参考にしてください。

1.「NavisWorks

autodesk - products - navisworks - overview
引用 – Navisworks | Navisworks 2023 の価格と購入 | Autodesk

株式会社AUTODESKが提供している「Navisworks」は、建設プロジェクトの計画、設計、施工の各フェーズにおいて、3Dモデルの統合と視覚化をサポートする高性能なソフトウェアです。「Navisworks」は、異なるCADソフトウェアで作成されたデータを一元管理し、プロジェクトの効率化と精度向上を実現します。このソフトウェアは、リアルタイムの干渉チェックやシミュレーション機能を備えており、プロジェクトの潜在的な問題を早期に検出することが可能です。さらに、4Dおよび5Dのシミュレーションを通じて、時間とコストの管理を円滑化し、プロジェクトの透明性を向上させます。「NavisWorks」を利用することで、関係者間のコミュニケーションが円滑になり、全体的なプロジェクト管理が改善され、建設プロジェクトを効率化します。

  • 統合されたデータ管理
  • リアルタイム干渉チェック
  • 4D及び5Dシミュレーション

2.「Civil3D

autodesk - products - civil-3d - overview
引用 – Autodesk Civil 3D 2025 | Civil 3D ソフトウェア の価格と購入

株式会社AUTODESKが提供している「Civil3D」は、土木エンジニアリングに特化した高性能な設計ソフトウェアです。「Civil3D」は、3Dモデルベースの設計環境を提供し、インフラストラクチャプロジェクトの計画、設計、施工において複雑な課題に対応できます。このソフトウェアは、設計作業と文書作成を加速させ、プロジェクトの効率と正確性を向上させる自動化機能を備えています。共同作業の向上を図ることで、異なる分野のチーム間でのデータ共有をシームレスに行え、エラーや手戻りを削減します。さらに、GISデータの統合やクラウドベースのコラボレーション機能により、プロジェクトの持続可能性と顧客満足度を高めます。「Civil3D」を利用することで、設計の品質と効率が大幅に向上し、インフラプロジェクトの成功率が向上します。

  • 高度な3Dモデリングと設計の効率化
  • 効果的な土量計算と造成面設定
  • クラウドコラボレーションとデータ連携

3.「Revit

autodesk - products - revit - overview
引用 - Autodesk Revit | Revit ソフトウェア正規品の価格と購入

株式会社AUTODESKが提供している「Revit」は、建築設計、土木エンジニアリング、建設・施工分野において欠かせないBIM(Building Information Modeling)ソフトウェアです。Revit」はパラメトリックの正確性と精度を駆使し、3Dモデリングを簡単に行えます。これにより、平面図、立面図、集計表、断面図、シートの瞬時の改訂が可能になり、プロジェクト管理の効率が大幅に向上します。また、多分野にまたがる複数のプロジェクトチームが一体化されるため、オフィスや現場での効率、連携が強化されます。設計意図を構想して開発するためのツールを提供し、建築設計者、土木エンジニア、協力事業者が効率的に共同作業を進めることができます。「Revit」は、クラウドワークシェアリングやBIM Collaborate Proといった機能も備えており、円滑な建築を実現するためのサポートを提供します。

  • 統合された解析ツールとデータセットの統合
  • クラウドワークシェアリングとBIM Collaborate Pro
  • 多分野に対応する柔軟なBIM機能

4.「InfraWorks

autodesk - products - infraworks - overview
引用- Autodesk InfraWorks 2025 | 正規ソフトウェアの価格と購入

株式会社AUTODESKが提供している「InfraWorks」は、実環境のコンテキスト内で設計プロジェクトをモデル化し、直感的に理解できるコンセプトデザインソフトウェアです。「InfraWorks」は、さまざまなデータソースを集約して情報豊富なコンテキストモデルを生成し、道路、鉄道、橋梁、上下水道などのインフラプロジェクトのコンセプト設計を視覚化します。これにより、関係者とのコミュニケーションが円滑になり、設計プロジェクトの初期段階での意思決定を支援します。さらに、交通流の解析や視線調査を行うことで、設計の影響を具体的に把握でき、プロジェクトの全体的な時間短縮を実現します。「InfraWorks」を活用することで、設計の効率と精度が向上し、プロジェクトの成功に大きく寄与します。

  • 情報豊富なコンテキストモデルの生成
  • 視覚的なコンセプト設計とコミュニケーションの向上
  • 交通解析と環境シミュレーションの統合

5.「Archicad

graphisoft. - solutions - products - archicad
引用- Archicad – Graphisoft

株式会社グラフィソフトジャパンが提供している「Archicad」は、建築家や設計者のために設計された高度なBIM(Building Information Modeling)ソフトウェアです。Archicad」は、設計プロセス全体を統合し、効率的で直感的な操作性を提供することで、ユーザーがより創造的で生産的な設計作業を実現できる環境を整えています。3Dモデリングやビジュアライゼーションツール、リアルタイムのコラボレーション機能を備えた「Archicad」は、あらゆる規模や複雑なプロジェクトにも対応でき、設計から施工までの全ての段階での業務効率化をサポートします。さらに、MacとWindowsの両方に対応しているため、使用するプラットフォームに依存せずに最適な作業環境を提供します。「Archicad」は、建築業界における革新的なツールとして、デザインの自由とBIMの効率性を兼ね備えた最適なソリューションを提供します。

  • 直感的な操作性とユーザーフレンドリーなインターフェイス
  • 強力な3Dモデリングとビジュアライゼーションツール
  • リアルタイムのコラボレーションとデータ管理

6.「GLOOBE

archi. - ukuicompu - products- gloobe
引用 – GLOOBE Architect|建築CAD – 福井コンピュータアーキテクト

株式会社福井コンピュータアーキテクトが提供している「GLOOBE」は、日本の建築業界に特化したBIM(Building Information Modeling)ソフトウェアです。「GLOOBE」は、作図・管理の効率化、コミュニケーションと理解度の向上、根拠が明確なコスト管理、シミュレーションによるフロントローディング、建築基準法情報の内包、そして日本の設計手法に対応した自動作図機能を備えています。また、多種多様なソリューションと連携し、BIM-FM(ファシリティマネジメント)の実現や低コストな運用をサポートします。これにより、建物のライフサイクル全体を通じて、効率的かつ精度の高いプロジェクト管理が可能になります。

  • 作図・管理の効率化
  • コミュニケーションと理解度の向上
  • 根拠が明確なコスト管理

7.「Rebro

nyk-systems
引用 – 株式会社NYKシステムズ

株式会社NYKシステムズが提供している「Rebro」は、最先端のBIMシーンでも活躍している3次元CADソフトウェアです。Rebro」は、高精度な設備モデルを作成することで、設計から施工、維持管理に至るまで情報をシームレスに展開し、設備業務の効率化と改善に貢献します。直感的な操作性を持つ「Rebro」は、ハンドル機能を活用してコマンドを起動することなく作図・編集を実行できるため、スムーズなワークフローを実現します。さらに、BIMへの対応も万全で、作成したモデルデータに属性情報を入力し、建物のデータベースのように取り扱うことが可能です。情報の入出力はExcel形式で行え、各種帳票の作成やプロジェクトの進捗管理に活用されています。また、一つのモデルデータから平面図や断面図、詳細図、衛生図面、空調図面、スリーブ図などの各種図面を生成でき、各図面データは常に連動します。これにより、一つの図面に対して行われた修正は関連する図面にも即座に反映され、作業の一貫性と効率性を高めます。

  • 直感的な操作性とカスタマイズ機能
  • BIMデータの一元管理とシームレスな情報連携
  • 高度なシミュレーション機能とリアルタイム計算

8.「Lumion

lumion3d
引用 – Lumion | 建築レンダリングソフトウェア | 高品質3Dプレゼン | LivingCG公式

有限会社リビングCGが提供している「Lumion」は、建築およびデザインプロジェクトのビジュアライゼーションを大幅に向上させる3Dレンダリングソフトウェアです。最新バージョンの「Lumion」 2024では、レイトレーシング技術を活用することで、より少ないサンプル数で高品質な出力を実現。これにより、レンダリング時間が短縮され、リアルなアニメーションやビジュアルを簡単に作成できます。2,200以上のネイチャーモデルがライブラリに追加され、光と影の相互作用を正確に表現することで、魅力的なビジュアルナラティブを提供します。また、ユーザビリティの向上に重点を置き、直感的なUIやワークフローが実現されており、プロジェクトのすべての段階でスムーズな操作が可能です。主要なCADソフトウェアとのリアルタイム接続もサポートし、デザインの微調整を迅速に行うことができます。

  • レイトレーシングとリアリズムの進化
  • 多様なネイチャーモデルと環境設定
  • 直感的なユーザーインターフェースとワークフロー

9.「V-nas-clair

kts - service - product - v_nasclair
引用- V-nasClair | 川田テクノシステム株式会社(KTS)

川田テクノシステム株式会社が提供している「V-nasClair」は、BIM/CIM・i-Constructionに対応した純国産3DCADシステムです。このシステムは、地形・地質・線形・土工・構造物モデルや点群データを統合的に管理することが可能で、さまざまなインフラプロジェクトに対応します。自動モデリングツール「Kitシリーズ」との組み合わせにより、道路、河川、橋梁、トンネル、砂防などの多岐にわたる工種の設計を効率的に行うことができます。さらに、他社製品との連携や設計計算との融合を実現する「for V-nasClairシリーズ」を活用することで、より高度な3次元設計が可能となります。「V-nasClair」は、設計者にとって使いやすく、効率的なワークフローを提供し、プロジェクトの成功に貢献します。

  • 多機能統合管理
  • 多様な工種への対応
  • シームレスな他社製品との連携

10.「SketchUp

sketchup - trimble - en?srsltid - AfmBOoprhDI9yXcmhWuw9Jrx-KKAVYvIeefw2o6jsGMXbzxmdtGvHVBl
引用 – SketchUp: 3D Design Software – Bring Your Vision to Life | SketchUp

「株式会社アルファコックス」が提供している「SketchUp」は、簡単にモデリングを開始でき、使用感の良い3DCADソフトウェアです。アイデアを具体化するためのツールが豊富に揃っており、クリエイティブな表現を可能にします。デザインの進展に応じて、「SketchUp」のエコシステムを活用することにより、ワークフローの効率化を実現します。ネイティブツールを活用して有機的な形状を生成したり、拡張機能を追加してプロセスを拡張することも可能です。さらに、世界中から事前に構築されたモデルを入手することで、時間を大幅に節約できます。また、「SketchUp」 Studioは建築、エンジニアリング、建設などの技術者向けの最上位シリーズであり、高解像度のレンダリングソフトや点群データを取り込む機能がバンドルされています。Trimble Connectを利用してプロジェクトごとのデータ共有も可能で、クラウドベースのコラボレーションをサポートします。これにより、距離やデバイスを超えてチームと迅速に協力し、合意形成をスムーズに行うことができます。

  • 簡単なモデリングと直感的な操作性
  • 拡張性と多機能性
  • 高品質なプレゼンテーションとコラボレーション

11.「Inventor

autodesk - products - inventor - overview
引用 – Autodesk Inventor ソフトウェア | Inventor 2026 の価格と購入(公式ストア)

AUTODESKが提供している「Inventor」は、プロフェッショナルレベルの3D CADソフトウェアであり、機械設計や製品開発に最適なツールを提供します。Inventor」は、直感的なユーザーインターフェイスを備え、パラメトリックモデリングやアセンブリモデリング、図面作成など多岐にわたる機能を備えています。このソフトウェアは、設計から製造までのプロセスを効率化し、精度の高い製品設計を実現します。また、他のCADシステムとの互換性も高く、データの変換なしで利用可能なため、コラボレーションが容易です。さらに、BIMとの相互運用性が向上し、建築やエンジニアリング、建設プロジェクトにも対応可能です。シートメタル設計、モデルベースの定義、コンテンツセンターなど、さまざまな機能を駆使して、複雑な設計作業を効率よく進めることができます。

  • パラメトリックモデリング
  • アセンブリモデリング
  • シートメタル設計の自動化

12.「TREND-CORE

const - fukuicompu - products - trendcore
引用 – TREND-CORE(トレンドコア) 概要|土木CAD – 福井コンピュータ

福井コンピュータ株式会社が提供している「TREND-CORE」は、建設業界向けの先進的なBIM/CIMソリューションです。このソフトウェアは、発注図の取り込みから3Dモデルの作成、点群データの活用、設計と施工の効率化まで、幅広い機能を備えています。「TREND-CORE」を使用することで、平面図や横断図を基に3Dモデルを迅速かつ正確に作成できるため、設計プロセスの効率が大幅に向上します。さらに、点群データを現況3Dモデルとして活用することで、既設構造物や仮設・重機との干渉をシミュレーションし、施工計画を高度に支援します。このソフトウェアは、3Dモデルと2次元図面の統合表示や、クラウドサービスを通じたデータ共有機能も搭載しており、プロジェクトチーム全体でのスムーズなコラボレーションを実現します。「TREND-CORE」は、現場での施工効率と安全性を高めるための多彩なツールを提供し、建設プロジェクトの全体的な品質と成果を向上させます。

  • 発注図の取り込みと3Dモデル作成
  • 点群データの活用と現況モデルの統合
  • クラウドサービスと3Dモデルの共有

4.  【海外の最新動向】具体化するBIM義務化スケジュール

海外ではBIMの義務化が具体的な日付と共に進行しています。特にアジアと欧州の動向は、数年後の日本の姿を予測する上で重要です。

3-1. シンガポール:CORENET Xによる電子申請義務化

シンガポール建築建設庁(BCA)は、電子申請システム「CORENET X」へのBIMデータ提出を段階的に義務化します。

  • 2025年10月1日~: 床面積(GFA)3万㎡以上の大規模な新規案件
  • 2026年10月1日~: 全ての新規案件

参考- コアネットX

3-2. イタリア:公共工事の義務化が本格化

イタリアでは2025年1月1日から、しきい値100万ユーロ以上の公共工事においてBIMの導入が義務化されました。段階的に進められてきた政策の到達点となります。

参考- Obbligo BIM, la soglia sale da 1 a 2 milioni di euro, ecco il perché – LavoriPubblici

3-3. 英国:先行事例としてのBIM Level 2(2016年)

英国は2016年に中央政府案件でBIM Level 2(情報マネジメントの標準化)を義務化しました。この早期の取り組みが、現在のISO 19650など国際標準化の礎となっています。

参考 – 2016年版National BIM Reportのご紹介 | NBS

二本木 吏記
月刊「土木施工」出版事業者/株式会社オフィス・スペース二本木 吏記

義務化には以下のようなハードル・前提があるため、日本では段階的かつ条件付きの導入となる可能性があります:

・BIM/共通データ環境(CDE)・標準(例:ISO 19650など)整備
・中小企業の対応力・業界全体のスキル・ソフト・ハードウェア準備
・公共発注機関・設計施工者・サプライチェーンがBIMワークフロー対応していること
・規模や用途、発注金額など「ハードル/対象範囲」をまず限定する方式

日本が追随するなら、最初に「公共案件/大規模案件」次に「より小規模案件・民間案件」という流れになる可能性が高いです。

「BIM/CIM」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • ファイアウォール
    • BIM/CIM
    • 地形モデル
    • 地質・土質モデル
    • 線形モデル
    • 土工形状モデル
    • 構造物モデル
    • 統合モデル
    • 3次元モデル
    • 属性情報
    • 参照資料
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
自由設計で形を創る
無料 無料
無し
なし 
電話 / メール / チャット /
創造を自在に立体化
完全無料 完全無料
無し
なし 
電話 / メール / チャット /
無料 無料
無し
なし 
電話 / メール / チャット /
TREND-CORE基本部 600000円
備考
4D施工ステップ作成機能、土量シミュレーション機能、3Dモデル高品質レンダリング、施工DB
PDF取り込みアシスト(オプション) 100000円
備考
PDFデータ(図面・表)のCAD取込
3D設計データ作成(オプション) 300000円
備考
ICT施工、計画土量算出、面的出来形などi-Constructionに利用する3次元設計データの作成
TREND-CORE(測量)法枠計画支援(オプション) 300000円
備考
法枠のモデリングと体積・面積、格子点数などの数量自動算出
TREND-CORE(土木)施工履歴連携(オプション) 200000円
備考
転圧システムから出力された施工履歴データの取込
30日間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
直感で描ける3D空間
SketchUp GO 30,000円(税別)/年
SketchUp PRO 66,600円(税別)/年
SketchUp STUDIO 150,800円(税別)/年
SketchUp PRO Scan 126,000円(税別)/年
SketchUp Free 無料
1週間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
土木設計を3Dで加速
V-nas clair ¥99,000- /年
備考
ねっとさーばCloud版 ¥198,000- /年
V-nas ¥66,000- /年
備考
ねっとさーばCloud版
¥99,000-
1年
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
瞬時に魅せる3Dプレゼン
limion standard 125000円/年
備考
3年サブスクリプション 330000円
限定的なレンダリングエフェクト
常に最新バージョンを使用可能
lumion pro 250000円/年
備考
3年サブスクリプション 660000円
全てのレンダリングエフェクト
常に最新バージョンを使用可能
1年後/3年後に更新が必要
複数のコンピューターにインストール可能
14日間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
日本仕様で建築を一体管理
GLOOBE Architect お問い合わせください。
備考
GLOOBE Architect(グローブアーキテクト)は、3次元による合意形成と整合性の確保で、設計品質と生産性の向上を実現。企画・基本・実施設計から維持管理まで、一連の建築プロセスをBIMでつなぎます。Jw_cadとの親和性が高く、特別な設定なしですぐに始められる初心者にもやさしいです。
GLOOBE VR お問い合わせください。
備考
GLOOBEで作ったBIMモデルが、そのままバーチャルな完成イメージとして視覚的に体感できます。よりリアルに、より新しく、最先端のBIMモデル空間提案が可能です。
GLOOBE Construction お問い合わせください。
備考
GLOOBE Construction(グローブコンストラクション)は、仮設・土工・躯体の施工フェーズを、3Dモデルで見える化。最小手数で高品質の施工図と正確な部材数量の拾い出しで、建築生産業務の効率化と合理的な施工計画を円滑にします。Jw_cadとの親和性が高く、特別な設定なしですぐに始められる初心者にもやさしいです。
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
実環境で設計を可視化
サブスクリプション 40700円/月
備考
1ユーザー
325600円/1年
976800円/3年
Flex 42900円/100トークン 14日/年
備考
214500円/500トークン 71日/年
トークンは購入日から 1 年間有効です。Flex では、対象の製品や機能のみをご利用いただけます。
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
土木設計を直感3D化
Civil3D サブスクリプション 53900円/月
備考
1ユーザー
432300円/1年
1296000円/3年
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
複数モデルを一つで俯瞰
Navisworks Simulate サブスクリプション  22000/1か月
備考
1ユーザー
172000円/1年
518000円/3年
Navisworks Simulate Flex 42900円/100トークン 25日/年
備考
人気 214500円/500トークン
125日/年
トークンは購入日から1年間有効
Navis Works Manage サブスクリプション 53900/1か月
備考
1ユーザー
426800円/1年
1280400円/3年
NavisworksManage Flex 42900/100トークン 11日/年
備考
人気
人気 214500円/500トークン
55日/年
トークンは購入日から1年間有効
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
設備設計を直感3D化
要相談 要相談
要相談
クラウド型ソフト パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
設計から製造へ直結
Stamdardプラン 46,200円/月額
備考
1年契約で367,400円、3年契約で1,047,200円と割引が適用されていきます。
1か月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
設計・施工を一モデルで
Stamdardプラン 53,000円/月額
備考
1年契約で427,900円、3年契約で1,219,900円と割引が適用されていきます。
一か月
パッケージ型ソフト 
電話 / メール / チャット /
建築設計を即モデル化
Archicad 25 924,000円(税込)
備考
ネットワークライセンスの場合、2ライセンス以上が必要となります。
Archicad 25 Solo 379,500円(税込)
備考
ネットワークライセンスは適用されません。ご購入の際には、Archicad 25 Solo用のGraphisoft Forward またはVIPserviceへ加入が必須となります。
Archicad 25 Solo Graphisoft Forward 79,200円(税込)
備考
年払いの料金となります。契約期間中に常に最新版のArchicadが利用できるようになるサービスです。また、会員専用ダイヤルでの電話サポート、オブジェクトやツールの無償ダウンロードなど様々なサービスを利用することができます。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

5. BIM/CIM導入による3大メリット

BIM/CIMを導入することで、「2024年問題」(建設業の時間外労働上限規制)に直面する建設業界の根本的な課題解決が期待できます。これは単なる3D化に留まらず、業務プロセスそのものを改革する「仕組み」だからです。ここでは、導入によって得られる具体的な3つのメリットを解説します。

2024年問題について詳しくはこちら > 建設業・ドライバー・医師の働き方改革総合サイト はたらきかたススメ|厚生労働省

BIM/CIMがもたらす変革は、従来の2D図面ベースの手法と比較すると一目瞭然です。

比較項目 従来の2D手法 BIM/CIM導入によるメリット
課題発見 施工段階で問題が発覚(手戻り発生) 設計段階で問題を事前解決(フロントローディング
情報共有 属人的な解釈、図面間の不整合 3Dモデルによる「見える化」で合意形成が迅速
データ活用 竣工図書(紙・PDF)が終点 維持管理までデータを一気通貫で活用(デジタルツイン
品質管理 人の目による干渉箇所の見落とし 自動での干渉チェックにより設計品質が向上

メリット1:生産性の飛躍的向上(フロントローディング)

プロジェクトの初期段階(計画・設計)で3Dモデルを用いて集中的に検討を行う「フロントローディング」が可能になります。これにより、施工段階での手戻りや設計変更を劇的に削減し、工期短縮とコスト削減を実現します。

nilim - lab - qbg - bimcim - bimcimindex
引用- BIM/CIMポータルサイト | 国土交通省

従来の建設プロセスでは、施工段階に入ってから「鉄筋が干渉して納まらない」「図面と現場が合わない」といった問題が発覚し、大幅な手戻り(リワーク)が発生することが常態化していました。これは、リソースが施工段階に集中する「バックローディング」な働き方でした。

BIM/CIMは、このプロセスを逆転させます。設計の初期段階で3Dモデルを詳細に作り込み、シミュレーションを行うことで、施工前に問題を「見える化」し、解決します。

例えば、3Dモデルに時間軸の情報を加えた「4Dシミュレーション」を行えば、施工手順や重機の動線を事前に検証できます。さらにコスト情報を加えた「5Dシミュレーション」により、設計変更が即座にコストに反映され、迅速な意思決定が可能になります。こうした高度なシミュレーションは、「NavisWorks」のような統合モデルレビューソフトの得意分野です。

メリット2:品質の担保と合意形成の迅速化

3Dモデルによる「見える化」は、関係者間の合意形成を加速させます。従来2D図面では発見が難しかった鉄筋の干渉や取り合いを事前に解決でき、施工品質を大幅に向上させます。

従来の2D図面は、専門家でなければ完成形を正確にイメージするのが困難でした。特に行政や地域住民への説明会(合意形成)の場では、平面図や立面図だけでは理解が得られにくいという課題がありました。

BIM/CIMモデルを活用すれば、誰でも直感的に完成イメージを把握できます。例えば、「InfraWorks」のようなインフラ向けコンセプトデザインソフトウェアを使えば、計画中の構造物を実際の地形や周辺環境と統合したリアルな3Dコンテキストモデルを作成でき、景観シミュレーションや日照阻害の確認も容易です。

また、品質担保の面では「干渉チェック(クラッシュディテクション)」が強力な武器となります。これは、コンピュータが自動で干渉箇所(例:梁と配管の衝突)を検出する機能です。これにより、人間の目では見落としがちな設計ミスを施工前に修正でき、建設の品質が大幅に向上します。

 メリット3:維持管理段階へのデータ活用(デジタルツイン)

施工時に作成した3Dモデルに属性情報(部材名称、点検履歴など)を付与することで、完成後の維持管理フェーズで「デジタルツイン」として活用できます。これにより、点検・補修作業の効率化と高度化が図れます。

建設プロジェクトは、建物やインフラが完成したら終わりではありません。むしろ、その後の数十年にわたる維持管理フェーズこそが重要です。従来、これらの情報は膨大な紙の台帳や別々のExcelファイルで管理され、情報の検索や更新が困難でした。

BIM/CIMでは、施工段階で使った3Dモデルに、部材の仕様、メーカー、設置日、点検履歴、修繕マニュアルといった「属性情報」を紐づけて竣工データとします。これが、現実の構造物と対になる「デジタルツイン」です。

例えば、「Rebro」のような設備BIMソフトウェアでは、3Dモデルデータを用いて建物をデータベースのように取り扱うことができます。これにより、将来の修繕計画策定や、異常発生時の迅速な情報確認が可能となり、維持管理業務が劇的に効率化・高度化します。

二本木 吏記
月刊「土木施工」出版事業者/株式会社オフィス・スペース二本木 吏記

BIM/CIMは単なる3D設計ツールではなく、

建設プロジェクト全体をデータでつなぐ「共通言語」

として機能します。
その結果、発注者・設計者・施工者の三者すべてが、

・時間

・コスト

・品質

の三大要素をバランスよく最適化できるのが最大のメリットです。

5. 失敗しないBIM/CIM導入ロードマップ

BIM/CIMの導入は、「高価なソフトウェアを買うこと」ではありません。最も重要なのは、自社の業務プロセスに「どう組み込むか」です。いきなり全ての工程で完璧を目指すのではなく、「どこまでやるか」を定義し、最小構成(スモールスタート)から始めて業務プロセスに定着させることが成功の鍵です。

Step 1:[最小構成] まずは「見える化」と「共有」から

導入の第一歩は、関係者間の「合意形成」の円滑化です。2D図面では伝わりにくい完成形や納まりを3Dモデルで「見える化」し、会議や打ち合わせに活用します。「SketchUp」のような直感的なモデリングソフトは、このフェーズで特に役立ちます。

同時に、この3Dモデルを管理するための「CDE(共通データ環境)」を構築します。これは、全員が常に「最新の唯一のデータ」にアクセスできる仕組みです。まずはこの「見える化」と「共有」を徹底し、「2D図面と3Dモデルの二重管理」をなくすことが最初の目標です。

Step 2:[拡張] 「連携」と「シミュレーション」

モデルの作成と共有に慣れたら、次はデータを「活用」するフェーズに進みます。3Dモデルが持つ属性情報(数量、部材情報など)を、積算ソフトウェアと連携させ、概算コストを自動算出します。

さらに、3Dモデルに「時間」の情報を加え、施工ステップを可視化する「4Dシミュレーション」(工程管理)を行います。これにより、施工手順の妥当性や安全性を事前に検証できます。複数の専門モデル(意匠、構造、設備)を統合し、干渉チェックや4Dシミュレーションを行うには、「NavisWorks」のような統合・レビューツールが中心的な役割を果たします。

Step 3:[高度化] 「デジタル検査」と「データ活用」

最終段階は、建設プロセス全体のデジタル化です。例えば、ドローンなどで計測した「点群データ」と設計3Dモデルを重ね合わせ、施工誤差をデジタルで確認する「出来形管理」や「デジタル検査」を実施します。

TREND-CORE」のような土木施工管理システムは、こうした点群データの活用やICT建機とのデータ連携に強みを持っています。さらに、竣工時にはこれらのデータを維持管理フェーズに引き継ぎ、ライフサイクル全体でのデータ活用(デジタルツイン)を実現します。

Step 4:職種・工程別の役割(どこまでやるか)

BIM/CIMの成功は、プロジェクトに関わる全員が「どこまでやるか」という役割分担を明確にすることにかかっています。2025年3月の国土交通省の「BIM/CIM取扱要領」でも、各段階での役割が定義されています。

BIM/CIM取り扱い要領について詳しくはこちら > 技術調査:BIM/CIM関連基準要領等(令和7年3月) – 国土交通省

ここでは、主要なプレイヤーの役割と、そのために必要なツールの考え方を整理します。

プレイヤー 主な役割 (どこまでやるか) 関連するツール例 (製品リストより)
発注者 CDEの準備・仕様書でのBIM/CIM活用目的(LOD等)の明記 CDEソリューション (※外部サービス)
設計者 属性情報を付与した3Dモデルの作成 (IFC/J-LandXML準拠) Revit」 (建築), 「Civil3D」 (土木), 「ArchiCAD」 (建築)
施工者 設計モデルを基にした施工計画(4D/5D)、干渉チェック、出来形管理 NavisWorks」 (統合), 「TREND-CORE」 (施工管理)
設備業者 専門工種(空調・衛生・電気)のBIMモデル作成・干渉チェック Rebro」 (設備特化)

この表が示すように、BIM/CIMは「設計者だけが頑張る」ものではなく、発注者から施工者までがCDEを介してデータをリレーすることで初めて機能します。

よくある失敗と回避策

BIM/CIM導入には、残念ながら典型的な失敗パターンが存在します。しかし、これらは事前に知っておくことで回避が可能です。

  • 失敗1:「2D図面と3Dモデルの二重管理」で業務が倍増
    • 原因: 3Dモデルを「プレゼン用」と割り切り、従来の2D図面作成と並行してしまう
    • 回避策: CDE(共通データ環境)を導入し、「3Dモデルこそが正(マスターデータ)である」という運用ルールを徹底します。2D図面は3Dモデルから切り出して生成するプロセスを確立します。「GLOOBE」などは、モデルと図面の連動機能に優れています
  • 失敗2:「過度に詳細なモデル作成」でコストと時間が増大
    • 原因: 目的を定めず、不要な部分まで詳細にモデリングしてしまう(LOD:Level of Development の設定ミス)
    • 回避策: プロジェクトの目的(例:合意形成、積算、干渉チェック)に応じて、必要な「情報の詳細度(LOD)」を事前に定義します。国土交通省の「BIM/CIM取扱要領」を参考に、受発注者間で「どこまで作り込むか」を合意することが不可欠です
二本木 吏記
月刊「土木施工」出版事業者/株式会社オフィス・スペース二本木 吏記

BIM/CIM導入は単なる「ソフトの導入」ではなく、組織全体の業務プロセス改革(DX)です。

そのため、「失敗しない導入ロードマップ」を描くには、段階的に「人・ルール・ツール・データ」を整備していくことが重要です。

最初から完璧を目指さず、“試行 → 学習 → 改善 → 展開”のサイクルで進めることが、長期的成功の鍵になります。

6.  BIM/CIMソフトの導入事例3選

では、実際にBIM/CIMツールを導入すると、具体的にどんな効果があるでしょうか。ここではBIM/CIMツールを導入した事例を3つ紹介します。BIM/CIMツールの導入により正確な積算が可能となり、コストの削減に成功した企業があります。導入事例を読むことによって実際のBIM/CIMの効果について理解を深めることができます。

Case1 . 従業員数:101~300名(導入製品「Revit」)

cadjapan - special - bim-navi - case - komoto
引用- 河本工業株式会社(ゼネコン事例) | BIMナビ | CAD Japan.com

群馬県館林市に本社を置く河本工業株式会社様は、建築・住宅・鉄道などの幅広い工事を請け負う総合建設会社です。1,946年に創業され、地域とのつながりを大事に70年以上にわたり事業を展開しています。「信頼を寄せてくれるお客様に真心でお答えしたい」、「ものづくりにかける情熱は誰にも負けない」という創業当初からのモットーで、「ものづくり」をを追及している企業です。

①経緯

70年という長い歴史を持ちながらも、進取の気性に富んでいた河本工業は、「BIM元年」と呼ばれる2010年代という早い段階から簡易的な3Dツールを導入しました。また2020年には、BIMは完成予想図の作成だけではなく、保守・管理、現場の安全管理の強化などにも及ぶと予想し、「BIM推進室」を設置。10年後、20年後には業界で当たり前になっていることを先んじて実現し、業界のトップを走るためにBIMの迅速な導入が必要とされました。

②「Revit」の決め手

意匠だけではなく構造や設備の機能も実装されているため、施工計画に向いていることに加え、他のBIMツールとの連携がしやすい点が決め手となり、「Revit」の導入につながりました。また、こちらの製品はAutodesk社製品の方な取り扱い実績があり、導入する上での運用支援が充実している大塚商会が「Revit」を取り扱っていたことも後押しとなりました。

③「Revit」の導入による効果

Revit」により、3Dモデリングが容易になったため、新たにモデリングした建築物の情報を建設向け生産支援のクラウドサービスのAI機能で処理を行い、そのまま積算まで行う仕組みを実現を目指しています。また、住宅の建設業務の保守・管理業務にもBIMの活用を目指しています。

Case2.従業員数301名~1000名 (導入製品「Archicad」)

graphisoft - case-studies - mzec-2024
引用 – 馬淵建設株式会社 – Graphisoft

明治42年の創業以来、「世のため、人のため」をモットーとした創業者のスピリットである「誠実・技術・奉仕」を受け継ぎ事業展開をしてきた馬淵建設株式会社様。代表的な建設物に、日本遺産に認定されている日本横須賀鎮守府庁舎(現在日米軍司司令部庁舎)や重要文化財に指定された旧神奈川県県立鎌倉近代美術館」などがあります。

①課題

現場では、様々な検証ができないことによって、コストを考慮することができず、大きな損失がなく工期の中で終われば良いという状態でした。さらに、現場の技術に現場のことを任せていたため、現場の作業がベストかどうかの検証ができていませんでした。

②「Archicad」の決め手

図面を書くことや数量も算出できることが決め手となりました。今までは記号だけで表記していた構造スリットをモデルとして入力すると積算段階まで数量を算出することができます。また、馬淵建設株式会社では崖や傾斜地での案件が多く、Archicad」の「ソリッド編集」という機能によって掘削土量と盛土量を正確に算出することができることによってコスト削減が図れることも「Archicad」の強みです。

③「Archicad」の導入による効果

Archicad」によって様々なケースの検証がしやすくなり、コストや工期に合わせた現場の作業が可能となりました。また、現場に限らず、事業者や協力会社に対して、具体的に考えを伝えることができるようになりました。

Case3.従業員数:1001名以上 (導入製品名「GLOOBE」)

archi.fukuicompu - architectstylelab - info - 165
引用 –不動産管理会社がGLOOBEでBIM導入を開始より幅広い維持管理BIMの展開を目指す

株式会社東急コミュニティー様は東急不動産ホールディンググループに属する総合不動産会社です。マンションやビルなどの管理業務やリフォーム事業など幅広おい不動産ビジネスを展開しています。

①課題

BIMの普及状況は、分野ごとに異なっており、中でも維持管理業界は遅れが目立っていました。しかし、今後は設計から維持管理段階まで一貫したBIM活用が主流になると予期し、社会の要請や、国の要請に対応できなくなる可能性がありました。

②「GLOOBE」の決め手

販売店のオフィスで使用した際の、オブジェクトを組みながら3Dモデルを作るGLOOBEは、線で描くだけの2D CADに比べモノを作っている実感があり、出来上がってく3Dモデルを確認しながら進められる点が決め手となりました。

③「GLOOBE」の導入による効果

GLOOBE」を使って内製するパースが非常に綺麗で、時間のかかる家具データ集めや素材検証等の情報収集が効率的に行えるようになりました。さらに、GLOBE Model Viewer等は無償であるため、取引相手にダウンロードをしていただくことによって、オフィスにいながらの打ち合わせが可能になりました。

7. 【まとめ】新方針を把握し、データ連携体制の構築を

この記事では、BIM/CIMの厳密な定義から、2025年現在の最新制度、具体的な導入メリット、そして失敗しないためのロードマップとツール選択までを網羅的に解説してきました。

BIM/CIMは、2025年3月の「取扱要領」の公表により、単なる「3D化」のフェーズを終え、「CDE(共通データ環境)を核とした業務プロセス改革」へと完全に移行しました。もはや導入を迷う段階ではなく、「2024年問題」への対応や企業競争力の強化において不可欠な経営課題となっています。

重要なのは、自社の目的に合わせて「どのデータを」「どのツールで」「どう連携させるか」という具体的な体制構築を今すぐ始めることです。導入は決して簡単な道のりではありませんが、最初から完璧を目指す必要はありません。まずは自社にとって最も効果が出やすい「最小構成」からスモールスタートすることが成功の鍵となります。

以下の表は、本記事で解説した導入ステップと、各段階で中心となるアクションをまとめたものです。
自社が今どの段階にいるか、次に取り組むべきは何かを確認するためのチェックリストとしてご活用ください。

導入フェーズ 核心となるアクション 関連するキーワード / 代表的なツール
情報収集(今すぐ) 最新の「BIM/CIM取扱要領」を確認し、自社が対応すべき「義務」「推奨」の範囲を明確にする 令和7年3月方針、J-LandXML Ver.1.7
Step 1:最小構成 CDEを構築し、「見える化」(合意形成)と「データ共有」のプロセスを確立する。二重管理をなくす CDE,「SketchUp」, 「GLOOBE
Step 2:拡張 3Dモデルを「連携」させ、4D/5Dシミュレーションや干渉チェックで業務を効率化する NavisWorks」, 「Civil3D」, 「Revit
Step 3:高度化 点群データを活用した「デジタル検査」や、ICT建機連携、維持管理(デジタルツイン)へと活用を広げる TREND-CORE」, 「Rebro

まずは最新の「BIM/CIM取扱要領」を読み解き、自社の事業分野(土木、建築、設備など)において、発注者から何を求められているのかを正確に把握することから始めましょう。それが、未来の競争力を確保するための第一歩となります。

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よくある質問

BIMとCIMの違いは何ですか?

BIM(Building Information Modeling)は主に建築分野、CIM(Construction Information Modeling)は主に土木分野で使用されます。ただし、日本ではこれらを厳密に区別することは少なく、「BIM/CIM」と一括して使われることが一般的です。いずれも3次元モデルに属性情報を加え、建設プロセス全体で情報を一元管理する仕組みです。

BIM/CIMとCADはどう違うのですか?

CADは2Dまたは3Dの図面を作成するためのツールで、主に設計者が使用します。一方、BIM/CIMは計画から設計、施工、維持管理までを通じて情報を活用するシステムであり、関係者全体での情報共有や業務効率化を目的としています。

BIM/CIMの導入で建設業界にどのような効果がありますか?

導入によって、以下の効果が期待されます: 生産性の向上(例:手戻りの防止、作業の自動化) 労働災害の減少(例:ICT建機による安全な施工) 合意形成の迅速化(例:住民説明における3Dモデルの活用) 業務の効率化とコスト削減(例:設計・施工・維持管理のスムーズな連携)

BIM/CIMを導入するには何から始めれば良いですか?

まずは「自分の業務とBIM/CIMの関係性」を理解することから始めましょう。次に、現場での運用を想定した手引書の整備や、BIM/CIM専門会社への相談なども効果的です。ツール選定にあたっては、自社の業務内容や目的に合った製品を選ぶことが大切です。

BIM/CIMを導入することで、どのフェーズでメリットがありますか?

BIM/CIMは以下の全ての段階で効果を発揮します: 設計段階: 合意形成や数量算出の効率化 施工段階: 工程管理の見える化と作業最適化 維持管理段階: 補修履歴や点検情報の一元管理による迅速な対応

どのようなBIM/CIMツールを選べば良いですか?

業務内容に応じて異なります。たとえば、 設計〜施工まで一貫して使いたい場合: Revit、GLOOBE 土木インフラ系に強い: Civil3D、InfraWorks 視覚化・プレゼンに強い: Lumion、SketchUp 維持管理にも対応: Rebro、TREND-CORE 用途や会社規模に合わせて選定しましょう。

導入には専門知識が必要ですか?

専門的な知識が求められる部分もありますが、すべての関係者がBIM/CIMモデルを作成する必要はありません。自分の役割に応じた利用方法を理解することで、無理なく導入を進めることが可能です。必要に応じて専門会社の支援を受けると効果的です。

現場活用のコツは?

4D/5Dや点群照合を「定例会の必須アウトプット」にし、意思決定をモデル基準に。現場タブレット閲覧と照合手順を標準書にします。

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