【比較】美容室予約システム26選｜店舗規模ごとのおすすめを紹介

美容室予約システムとは

美容室予約システムとは、美容室やネイル、アイビューティーサロンなどの予約受付・管理を行うシステムです。理容室やリラクサロンにも対応しているほか、脱毛サロンやパーソナルジム、スクールでも利用可能です。
電話での予約受付や紙ベースのアナログな管理方法では、対応に時間がかかるうえにミスも多く、保管場所の確保が必要になります。美容室予約システムを導入すると、サロン専用のWEB予約サイト・アプリで24時間予約受付が可能になるため、受付の手間やミスを省くことができます。また、カルテの電子化で保管場所が不要となり、カルテ紛失の心配も無くなります。

美容室予約システムの機能7選

美容室予約システムには、さまざまな機能が搭載されています。ここからは、美容室予約システムに搭載されているさまざまな機能について詳しく解説します。

1. 予約受付
2. 予約・顧客情報管理
3. 決済機能
4. メッセージ送信
5. スタッフのシフト管理
6. 分析機能
7. 外部システム連携

1.予約受付機能

美容室予約システムは、オンラインで予約の受付を行います。利用者はwebサイトや専用アプリなどから予約ができ、希望するタイミングでいつでもどこでも予約ができます。前日に予約リマインドのメッセージができる製品もあります。また、各種サービスと連携することで、InstagramのプロフィールやLINEのトーク画面からの予約もできるようになります。電話予約と比べて対応時間が短縮できるほか、美容室の営業時間外でも予約が可能となります。

2.予約・顧客情報管理

予約・顧客情報管理機能は、美容室利用者に関する情報を一括で登録・管理する機能です。利用者ごとの来院履歴やサービス提供内容履歴なども管理することが可能です。また、HOT PEPPER BEAUTYや他の美容室予約システムと予約連携ができる製品もあります。ひとつの画面で、さまざまなサイトから受け付けた予約の一元管理ができるため、管理業務の大幅な削減・ダブルブッキングの防止に繋がります。さらに、スタッフ間での顧客情報共有がスムーズになり、個々の顧客に合ったサービスを提供することができます。

3.事前決済機能

事前決済機能は、利用者が予約した際、施術料金を事前に決済することができる機能です。これにより、顧客は予約をすると同時に支払いも完了させることができ、来店時に支払いをする手間を省くことができます。また、予約時にクレジットカードの情報を入力するため、無断キャンセルの防止に繋がります。

4.メッセージ送信

メッセージ送信機能は、SMSやLINEなどでさまざまな形態のメッセージを送信できる機能です。予約完了メッセージや予約日のリマインドができます。また、新商品やキャンペーンの情報を顧客に送信したり、メルマガやクーポンを送付したりすることができるため、集客効果が期待できます。利用者と個別チャットができるものもあり、美容室と顧客との間で効果的なコミュニケーションを可能にします。

5.スタッフ管理

スタッフ管理機能は、美容室スタッフのシフト管理を行う機能です。スタッフのシフトと予約を連携させることも可能で、利用者はメニューだけでなく、スタッフも指名してネット予約できるようになります。スタッフ毎に出勤スケジュール、ランチ休憩等の時間管理も可能で、効率的な運営が可能となります。

6.分析機能

分析機能は、美容室の経営状況や顧客の傾向を把握する機能です。運営している美容室の売上状況などを分析する際に活用できます。労働者別の売り上げや美容室利用者全体のリピート率などについて分析することで、効果的な経営戦略を立てることができます。また、顧客満足度を向上させるための改善点を見つけることもできるでしょう。

7.外部システム連携

外部システム連携機能は、各種SNSやスケジューラーなどの外部サービスと連携ができる機能です。予約日時の同期やSNSシェアなどの機能も搭載しています。美容室が他のサービスやプラットフォームと連携することで、顧客層を拡大することができるほか、より多くの顧客を獲得することも期待できます。

他の集客サイトとの違い

コスト削減ができる

美容室予約システムで顧客の囲い込みをした後、集客媒体のプランを下げたりやめたりすることで、大幅なコストダウンが可能になります。また、美容室予約システムの中には、サロン専用のアプリを作成できる製品もあります。アプリを使って多くの顧客を囲い込んだ後、その後は知人などへの紹介を促したり、一斉送信できるメッセージ機能などを使ったりして、顧客を増やすことができます。

SNSからの顧客流入が多い場合にも効果的

美容室でもSNSの参入が多くなってきていています。Beauty Meritを利用する渋谷区の美容室HUKIでは、2018年から本格的にInstagramの運用を始めたといい、多くの美容師がSNSでの発信に力を入れてきていると推測しています。また、実際にSNSでの集客が注目されていると感じているようです。
美容室予約システムは、SNSで集客した後、予約の導線として利用できます。そのため、InstagramなどSNSからの集客がメインで、集客サイトはそれほど使用していないサロンにもおすすめのシステムです。

他者との差別化・自社ブランドの確立に繋がる

自社アプリを作成することで、自社での予約システムを構築することができます。また、自社のアプリを持っているという強みがあることで、他社との差別化や、自社ブランドの確立が可能になります。
自社のブランドがあるということは、スタッフ各人の強みにもなります。そのため、数多くあるエリアの中での一サロンではなくて、サロンを好きになる顧客が増えたり、ブランド化することで単価アップにも繋がります。

リピート率向上

美容室予約システムの場合、予約画面から不要なクーポンを作らずに、直接予約に誘導する設計が可能です。そのため、常連の顧客は無駄な工程を踏まずにすぐに予約することができます。
流動的な顧客がアプリ利用によりファンになることで、他のサロンへ顧客流出を防ぎつつ、リピーターを残すことができます。その結果、新規の顧客は、スタイリストになったばかりのスタッフが担当することで、売れるスタッフを作っていくことができます。また、アプリやトーク機能で顧客との距離を縮めることができるので、顧客がサロンのファンになり、確実にリピート率が上がります。

美容室予約システムのタイプ3つ

予約機能はいくつかのタイプがあり、導入の目的に合ったタイプを選ぶ必要があります。ここからは、美容室予約システムの3つのタイプについて詳しく解説します。

1. 集客強化型
2. 予約特化型
3. POSレジ対応型

1.集客強化型

新規顧客を獲得したいと考えている方は、集客タイプの美容室予約システムがおすすめです。予約だけでなく、集客を支援するさまざまな機能が付与されており、割引クーポン・スタンプカードの配布や、クーポンには予約可能曜日・対応メニュー・利用可能人数などが設定可能な製品もあります。常連の顧客に向けてシークレットクーポンを発行することもでき、リピート率向上に繋がります。

2.予約特化型

シンプルな機能のシステムからスタートしたい方は、予約管理に特化したシステムがおすすめです。シンプルな構成のため、リーズナブルな製品が多いことが特徴です。予約特化型のシステムは、時間枠設定・スタッフのシフトと指名予約の連携・店舗管理などの機能を搭載しています。
また、EDISONEでは美容室オリジナルの利用者台帳を作成することが可能です。フィルタリング・一括操作・グループ作成などの管理機能も備えており、柔軟な対応が可能となります。

3.POSレジ対応型

POSレジ導入を考えている場合は、POSレジに対応した美容室予約システムがおすすめです。
予約管理やキャッシュレス決済への対応をはじめ、美容室利用者情報やスタッフの勤怠情報もPOSレジで管理することが可能です。Square予約では、SquarePOSレジと連携でき、タッチ決済や、ICカード（暗証番号）、QRコード(PayPay)決済など、多彩な支払方法に対応しています。

タイプ別おすすめ製品比較8選

1.集客強化型

2.予約特化型

3.POSレジ対応型

店舗規模別おすすめ製品26選

本章では、個人経営や小規模店舗向けのシステムと、チェーン店・大規模店舗向けのシステムを紹介していきます。

個人経営・小規模店舗向け

小規模店舗とは、美容室・理容室の場合、常時使用する従業員（会社役員や個人事業主本人および同居の親族従業員、育児休業中・介護休業中、休職中の社員、短期雇用の従業員を除く）の数が5人以下の店舗のことです。厚生労働省によると、美容室の従業員規模の割合のうち、5人未満の施設が全体の8割を占めているようです。
このような個人経営や小規模の店舗では、基本的な予約管理機能と顧客情報の保存、顧客の通知機能など、必要最低限の機能のみが備わった製品から始めるのがおすすめです。特に前章で紹介した「予約特化型」の製品は、必要な機能が揃いつつ価格も抑えられるので最適です。美容室予約システムの運用に慣れてきたら、店舗に合わせたオプションを付けたり、多機能な製品への鞍替えを検討したりしましょう。

参考：第1部　小規模事業者の構造分析｜第1章　小規模事業者の実態｜第1節　小規模事業者の定義｜中小企業庁

美容業の実態と経営改善の方策｜厚生労働省

チェーン店・大規模店舗向け

チェーン店・大規模店舗では、スタッフ数が多く、複数のスタッフが同時に予約を受け付ける場合があります。そのため、スタッフスケジュール管理機能や、売り上げレポート機能、外部システム連携や商品の在庫管理機能などのプラスアルファの機能が備わったものがおすすめです。複数店舗を横断して管理できる製品もあり、店舗ごとに予約可能時間帯の設定や、一回の予約時間などの設定変更も可能です。

個人経営・小規模店舗向け

チェーン店・大規模店舗向け

美容室予約システム導入のメリット4選

美容室予約システムの導入は、経営者だけでなく利用者にも大きなメリットがあります。ここからは、具体的な美容室予約システムのメリットについて解説します。

• 利便性の向上
• 適切な顧客管理
• 美容室本来の業務が充実
• リピーターの上昇

利便性の向上

美容室予約システムを導入することで、これまで美容室側で手間がかかっていた予約受付業務を自動化できるというメリットがあります。またヒューマンエラーが発生するリスクをなくすことも可能です。さらに、人の手で予約受付業務を行う場合は美容室の営業時間内でしか受け付けることができませんが、美容室予約システムで予約を行う際には、24時間365日いつでも予約を行うことができます。このように、経営者側および利用者側の両者にとって、利便性の向上が期待できます。

適切な顧客管理

効率的な美容室の運営を行うために、顧客管理は非常に重要とされています。なぜなら、適切な顧客管理ができなければ、閑散期と繁忙期に大きな乖離が生じ、美容師のシフトを効率的に組めなくなり、店がうまく回らなくなるからです。
また、予約なしで美容室に訪れる利用者もいるでしょう。その際、待ち時間が長いと美容室の利用を諦めてしまうケースも少なくありません。そのため、美容室利用者の管理は健全な美容室運営のために必要不可欠です。美容室予約システムを導入すると、空席を把握して、機会損失の防止ができます。

美容室本来の業務が充実

自動メール配信や顧客管理などの事務作業を美容室予約システムに一任し、本来の業務（施術）に集中できることも大きなメリットです。美容室の本来業務とは少し離れた予約受付業務全般を自動化することで、労働者は美容室の本来業務に専念することができ美容室の本来のサービスを充実させることが可能となるでしょう。事務作業に割かれていた時間が削減され、余裕ができることで美容室のサービス全体の質の向上が期待できます。

リピーターの上昇

美容室では、カット・セット・カラーリング・パーマなどさまざまな施術を行っており、一定期間が経過するたびに同じメニューの施術を行うことが一般的です。美容室利用者は、数ある美容室の中から選定して来店しているため、次回の来店に繋がるリピートは極めて重要なファクターであると言えるでしょう。
美容室予約システムでは、美容室のキャンペーン情報や、クーポン送付、前回来店履歴からヒットさせてリピートを促すものまでさまざまです。美容室予約システムでは、このように、1度来店した利用者に対して再び来店してもらうための戦略を立てることができます。

美容室予約システム導入のデメリット4選

ここまで紹介してきた通り非常に便利な美容室予約システムですが、当然デメリットも存在します。ここでは導入した際に発生すると考えられる具体的な事項を交えつつ、導入のデメリットを解説していきます。

• コストパフォーマンスが悪い
• 顧客の細かいニーズ対応が困難
• 顧客がキャンセルしやすくなる

電話や紙台帳と比べるとコストがかかる

初期費用は製品によって異なりますが、10万円ほどかかるものもあります。また、Excelや紙で台帳を作成すれば無料で利用できますが、美容室予約システムの多くは有料です。利用料金は月額制の製品が多く、美容室予約システムの導入によって毎月一定のコストがかかるようになります。
しかし、小規模店舗向けの予約システムでも、基本的な予約機能のみを提供するシンプルなシステムは比較的安価で利用できるため、コストと利用規模や機能のバランスを考慮し、個々の美容店のニーズや予算に合った最適な予約システムを選択することが重要です。

顧客の細かいニーズ対応が困難

美容室予約システムのデメリットの２つ目は、顧客の細かいニーズに対応することが困難であるという点です。美容室では、顧客ごとに髪型やスタイル、カラーリングなど細かい要望があることが多いですが、これらの要望は個々の顧客によって異なるため、その管理は非常に複雑です。
予約システムはあくまでも機械的な処理を行うため、顧客の特別な要望や変更に柔軟に対応することは難しいのが現状です。そのため一度予約システムで希望を入力していたとしても、当日重ねて確認を取る必要があります。しかし、予約管理などの最低限の事務作業をシステムに任せ、顧客との直接のコミュニケーションに時間を割くことができるともいえるでしょう。

顧客がキャンセルしやすくなる

美容室予約システムの場合、電話などで直接やり取りをしなくても、簡単に予約のキャンセルができてしまいます。特に前日など直前に予約を取り消されてしまうと席を埋められなくなってしまうため、キャンセル料を設定する必要があります。また、美容室予約システムの中にはクレジットカードなどで事前決済ができる製品もあります。事前決済の機能を使うことで、直前のキャンセルや無断キャンセルの防止に繋がります。

美容予約システムの選び方

美容室予約システムを提供している事業者はたくさんあるため、実際にどのシステムを導入されるのかについて迷う方も多いでしょう。さまざまな美容室予約システムのなかから選定するためには、美容予約システムの選定に関する着目点を理解する必要があります。ここからは、具体的な着目点を詳しく解説します。

1. 予約方法
2. 連携サービスの充実
3. セキュリティ対策がなされているか
4. 操作性

1.予約方法

美容院予約システムを選定する基準として最も大切なことは、自身の美容室のサービスに合った予約システムかどうかです。たとえば、美容業界以外の他業種に特化した予約システムを導入してしまうと、予約時のメニュー選択の少なさやクーポン送付機能がないことなどにより、使い勝手が悪くなる可能性があります。また、自身が展開する美容院の店舗数やサービス内容など、さまざまな規模を考慮して予約システムを選定することも大切です。

2.連携サービスの充実

美容院予約システムを導入する際は、初期費用と導入後に美容院予約システムを運用するうえでかかるランニングコストが必要となります。ランニングコストはシステムを運用する限り継続的に発生するため、特に注意が必要です。また、中には月あたりの想定予約受付数で金額が確定するものもあるので、事前に確認するようにしましょう。実際の予約受付数よりも多く契約をしてしまうと、オーバースペックとなり余計にコストがかかってしまいます。逆に、実際に発生した美容院の予約受付数よりも少なく契約してしまうと、機能を満たせなくなってしまいます。実際に運営している美容院の展開規模に応じた予約システムの契約をすることが重要です。

3.セキュリティ対策がなされているか

美容院利用者の氏名・電話番号・住所・クレジットカード情報といった重要な個人情報を取扱うため、ハッキング等による外部へ流出は避けなければなりません。近年では、個人情報の流出によって企業の信頼性を大きく損なう事案も多発しています。そのため、契約する美容室予約システムがどのようなセキュリティ対策を講じているのか事前に必ず確認しておくようにしましょう。
また、セキュリティ対策はバージョンアップする必要があります。セキュリティに関するプログラムの更新頻度も併せて確認するようにしましょう。なお、目安としてはプライバシーマークおよびISMS認証などを受理しているのかなどを確認すると良いでしょう。

4.操作性

美容室予約システムでは、顧客が自らフォームを入力して手続きを進めて行きます。そのため、誰もが使いやすいデザインであることが重要です。使い勝手の悪い予約フォームだと利用者のストレスとなるため、入力作業を中断してしまい、顧客を逃してしまう可能性もあります。予約入力画面のデザインが分かりやすいものであるかどうか、直感的に入力しやすいフォームであるかを確認しましょう。
また、パソコン・スマホ・タブレットなどさまざまなデバイスに対応しているかどうかも重要です。さまざまなデバイスで表示した際、すべてのデバイスにおいて入力しやすいフォームとなっているのかどうかについても確認しておくようにしましょう。

美容院予約システム導入で効率化・顧客満足度アップへ

ここまで、美容院の現状、美容室予約システムについて、美容室予約システムのタイプ、機能、導入のメリット、デメリット、選定に関する着目点について詳しく解説しました。美容院では、家電製品などの「物」を販売するのではなく、あくまで利用者に対して美容に関するサービスを提供しているため、来店する利用者に満足してもらうための顧客満足度が極めて重要です。
また、同じサービスを提供していたとしてもすべての利用者に満足してもらえるとは限らず、利用者単位である程度のオーダーメイドに近い対応を求められる場面がある業種で、顧客満足度を向上および維持させることは非常に難しいと言えるでしょう。美容室の本来業務に専念できる環境を構築するためにも、店舗に合った適切な美容室予約システムを導入しましょう。