株式会社エーアイ(本社・東京都文京区、代表取締役社長・廣飯伸一)は2026年11月5日、現場向けの音声対話ソリューション「AITalk® Agent」の提供を始めました。音声認識・音声合成の技術に、専門知識を参照して回答を作るRAGとLLMを組み合わせ、登録したマニュアルや手順書の内容を作業者に音声で案内する製品です。ネットワークへの接続を必要とせず、すべての処理を利用企業の機器内で完結させるオンプレミス型です。
話しかけると登録済みの手順書から音声で回答
作業者がスマートグラスやインカムに話しかけると、登録済みのマニュアルや手順書を参照し、その場で音声で答えます。作業の手を止めずに手順を確かめられるとしています。既存のマニュアルPDFや手順書を所定のフォルダに置くだけで参照情報として使え、同社はAIの専門知識がなくても導入・運用できると説明しています。熟練者のノウハウをマニュアルとして登録しておけば、新人が自分で確認しながら作業を進められるようにする狙いです。
エーアイは、音声合成製品「AITalk®」シリーズと音声認識製品「vGate®」シリーズを提供してきました。2024年からは両者を組み合わせた「SLFramework」を開発しており、そこにRAGとLLMを加えてAITalk® Agentを作りました。
接続が難しい現場と機密情報を扱う環境に向けた設計
同社は開発の背景として、製造やインフラ保守の現場で熟練者の高齢化や人手不足が進み、ノウハウの継承や教育の負担が大きくなっていることを挙げています。機密性の高い手順書や技術情報を扱う現場ではクラウド型のサービスを使いにくい企業も少なくなく、トンネルや地下、工場内など、インターネット接続が不安定な環境や接続が禁止されている環境も多いとしています。AITalk® Agentは音声データ、マニュアル、回答の生成の処理をすべて利用企業の機器内で行い、情報が社外に出ない形にしています。
同社が想定する活用シーンは、製造現場での作業手順や注意点の確認と新人教育の支援、インフラ保守での保守手順の確認や設定作業の支援、医療・調剤現場での医薬品の取り扱い手順や調剤手順の確認などです。
GPU搭載機器を推奨するオンプレミスの提供形態
提供形態は利用企業の機器へインストールするオンプレミス型で、GPU搭載機器(NVIDIA RTX A1000相当)を推奨し、WindowsとLinuxに対応します。ライセンスは、開発時に必要な基本ライセンスと、商用利用時に必要な商用ライセンスで構成されます。価格はリリースに書かれておらず、問い合わせで案内するとしています。提供開始にあわせて、現場での実証に協力する企業も募集しています。今後は、作業者との対話を通じて目的の作業の完了までAIが導く機能や多言語対応、管理ツールの拡充を順次進める予定です。
ナレッジ共有のツールを比べるときに見ておきたい点
編集部では、マニュアルや手順書をフォルダに置くだけで、作業中に手を止めずに声で中身を引き出せるようにしている点に注目しています。ナレッジマネジメントツールの比較ハブには、マニュアルの作成・運用の製品や、FAQや文書を取り込んでAIで答える製品が載っています。導入企業や回答の精度の数値はリリースに書かれていないため、自社の手順書の書き方のままで正しく答えられるかや、推奨の機器を現場にどう置くかを、実証の段階で確かめておきたいところです。
出典: 株式会社エーアイプレスリリース(PR TIMES・2026年11月5日配信)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000190.000099620.html

