株式会社knit(本社・東京都渋谷区、代表・藤根大輔)は2026年10月28日、給与チェックサービス「ニット給与AIチェック」の正式提供を開始しました。給与計算結果を、勤怠、従業員情報、人事異動などの変更情報、社内規程と横断的に照らし合わせ、支給前に確認すべき箇所を理由とともに示すサービスです。現在利用している給与計算ソフトと併用でき、AIの初期設定は同社がすべて代行するとしています。
給与計算結果を勤怠・人事情報・規程と照合
リリースは、給与計算ソフトによって支給額や控除額の計算、給与明細の作成などは効率化されてきたものの、正しい給与を支払うための確認は給与計算ソフトの中だけでは完結しないと説明しています。登録・連携された情報に沿って正しく計算されていても、前提となる情報に更新漏れがあれば、実際に支払うべき金額とのずれが生じるためです。
人事管理、勤怠管理、給与計算を異なる製品で運用し、月ごとの変更情報や独自の管理項目をExcelで補っていると、給与の確認に必要な情報が一か所にそろいません。一つの製品シリーズに統一する方法もありますが、同社は、システムの乗り換えには導入費用に加え、データ移行、既存の設定の再構築、業務手順の変更、従業員への周知などが伴うとしています。
利用企業は、給与計算ソフトから出力した計算結果に加えて、勤怠データ、従業員情報、変動一覧表、就業規則・賃金規程などをアップロードします。サービスはこれらをもとに、確認が必要な従業員・項目・理由を整理します。
反映漏れ・意図しない変更・計算の不一致を確認
チェックの観点は3つです。昇給や役職変更の記録があるのに基本給や手当が変更されていない「反映漏れ」、前月から金額が変わっているのに人事情報や変動一覧表に変更の根拠が見当たらない「意図しない変更」、入退社時の日割り計算や欠勤控除などが会社の賃金規程に基づく計算結果と一致しない「計算の不一致」を、ミスの候補として示します。
確認が必要な箇所とその理由をあわせて示し、担当者の判断を支援する仕組みです。同社は、チェック対象や検出結果は提供されるデータと設定する確認ルールによって異なり、AIが示すのはミスの候補で、最終確認は担当者が行うとしています。
手当の条件などの初期設定はknitが代行
導入時には、会社ごとの手当の支給条件、日割り計算の方法、毎月使用する資料などを同社が確認し、AIのチェック基準に反映します。利用企業が複雑な設定やAIへの指示を自ら組み立てる必要はなく、初期設定の後は、給与計算に使用した情報と計算結果をアップロードするだけでチェックを実行できます。
確認結果に対して担当者が残した判断理由は、次回以降のチェックに活用されます。規程だけでは把握しきれない運用上の条件も蓄積していくとしています。
代表の藤根大輔氏は、日本IBMを経て2023年にfreee株式会社へ入社し、freee人事労務の給与計算モジュールのプロダクトマネージャーなどを担当した後、2026年に同社を創業しました。同社は、一社では開発への投資を正当化しにくい業務でも、同じ課題を抱える企業に共通のプロダクトを提供することで、AIを業務に取り入れる負担を小さくしたいとしています。
給与計算ソフトと併せて比べるときに見ておきたい点
編集部では、給与計算ソフトを替えずに、計算の前提になる勤怠や人事情報、賃金規程との突き合わせを足せる点に注目しています。給与計算ソフトや給与チェックのサービスを比べる際は、毎月どのデータを出力して渡せるか、自社の手当や日割りのルールをどこまで確認の基準に反映できるかを確かめておきたいところです。同社は無料デモを受け付けており、自社データを用いた検証についても相談できるとしています。
出典: 株式会社knitプレスリリース(PR TIMES・2026年10月28日配信)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000193291.html

