近年、業務効率化により外出先からでも名刺の管理や情報収集ができる環境が求められています。従来の名刺をファイリングする方法だと、帰社してから名刺の整理や確認をすることになり、効率的とはいえません。そこで、簡単に名刺を管理するツールとして名刺管理アプリをおすすめします。
名刺管理アプリなら、働く場所や時間を問わずに必要な取引先の情報の管理・確認ができます。さらに、メモとして追加情報を加えたり一括メール配信といった機能が充実しているため、業務効率の改善に役立つでしょう。
本記事では、おすすめの名刺管理アプリを比較しながら丁寧に紹介します。名刺管理アプリを選ぶときのポイントや、有料アプリを利用すべき企業についても解説しているのでぜひ参考にしてください。
名刺管理アプリとは?法人でも利用できる?
名刺管理アプリとは、スキャンするだけで名刺をデータ化できるアプリのことです。名刺をデータ化して保存しておけば、ファイリング整理や連絡先を探し出す手間が省けます。毎日、たくさんの名刺交換を行う経営者や営業職だと、時間の空いたときにまとめて名刺を整理したり、取引成立しなかった名刺は輪ゴムで束ねて放置したりと、丁寧な管理とは言い難い状況の場合もあるでしょう。
また、繫忙期が続くと、交換した名刺をデスクの中に仕舞いっぱなしのまま忘れてしまうことも珍しくありません。
名刺管理アプリを使えば、移動や打ち合わせ前などのすき間時間に名刺情報を登録できるため、実用性が高く人気があります。名刺を交換してすぐに登録・管理できるだけでなく、簡単に必要な情報の抽出や情報共有ができます。つまり、名刺管理アプリを使いこなせば、正確な名刺情報の管理とともに業務の効率化を図れるのです。
名刺管理アプリの選定ポイント7 つ
名刺管理アプリを選ぶときのポイントを見ていきましょう。多くのサービスが出ているなかで、選び方がわからないからといって、価格や機能の多さだけで決めることは危険です。名刺管理アプリを選ぶときのポイントは、7つあります。選ぶときのポイントを順番に確認して、自社に必要な機能を明確にしましょう。
- 登録数の制限
- データ化の方法
- 必要な機能の有無
- PCや既存システムとの連携性
- 操作性
- セキュリティ性
- オフラインでも使えるか
1.登録数の制限
名刺を登録できる枚数を確認しましょう。無料で利用できる名刺管理アプリだと、登録できる名刺数に上限があったり、容量に制限がかけられていたりするケースがあります。
また、有料サービスでも登録数に上限が設けられており、超過すると追加料金が必要になる場合があります。導入前に名刺の登録数の確認が大切です。頻繁に名刺交換する部署や展示会へ出向く機会の多い部署は登録枚数に上限のないアプリをおすすめします。
2.データ化の方法
名刺をデータ化する方法は名刺管理アプリの満足度を左右します。自社に合ったデータ化の方法で読み取り精度の高いアプリを採用しましょう。読み取り精度の高いアプリを選ぶときは、以下のポイントを参考にしてください。
- 高度なOCR機能
- 人間によるダブルチェック
高度なOCR機能が搭載された名刺管理アプリなら、読み取り精度が向上するため、内容のチェックや修正する手間を最小限に抑えられます。「OCR」とは、Optical character recognitionの略で、光学文字認識という意味です。しかし、さまざまな表記がある名刺でOCR機能による100%の精度を求めることは困難です。
登録後の内容チェックや修正をなくすなら、スキャン後に人間の目でダブルチェック・手入力修正サービスを提供している名刺管理アプリを選びましょう。アプリのサービス側で人間によるダブルチェックが行われるため、正確な情報が登録されます。
複数企業との打ち合わせや展示会で1日に何十枚と名刺をもらう機会が多い企業は、読み取り時間の削減のためにアプリの他に専用のスキャナーの利用を検討してください。自社に合ったデータ化の方法でスムーズに名刺登録できる環境を構築しましょう。
3.必要な機能の有無
あらかじめ必要な機能の有無を明確にしておきましょう。なぜなら、シンプルなサービスから高性能なサービスまで幅広いアプリがあるからです。
たとえば、名刺交換が頻繁な企業や国際的なマーケティングを重視する企業だと、以下の機能は重要です。
- 専用のスキャナーレンタル
- 相手企業の組織ツリー機能
- 多言語対応
- 登録企業や類似企業の情報やニュース
一方で、国内顧客のみや新規開拓をする機会の少ない企業だと、なくても支障のない機能があるかもしれません。必要な機能のすり合わせをして、適切な機能のアプリを選びましょう。
4.PCや既存システムとの連携性
導入を決める前にパソコンや既存システムとの連携を確認しましょう。アプリによって連携可能な既存システムの種類が異なるためです。また、定期的にダイレクトメールや挨拶状を送る企業は、Googleの連絡帳やエクセル、CSV出力のできるアプリを選びましょう。名刺管理アプリから一括で住所を抽出できるため、手入力する工程を削減できます。
5.操作性
シンプルで直観的に操作できるアプリを選びましょう。なぜなら、利用中にストレスを感じにくい仕様だと社内定着率が高まるからです。名刺のやり取りをする従業員全員が利用しないと、名刺管理アプリの能力を最大限に発揮できません。従業員全員が使いこなせるような名刺管理アプリを選びましょう。
6.セキュリティ性
適切にデータ管理されているアプリを選びましょう。名刺管理アプリのセキュリティは、企業の信頼性を左右する重要なポイントです。名刺管理アプリサービスは、以下の例のようなさまざまな方法でデータ管理しています。
- 国際規格(ISO)の情報保護の認証
- プライバシーマークの取得
- 入力・転送・保存時のデータの暗号化
- 独自管理によるデータセンターでリアルタイムの監視体制
セキュリティに力を入れているアプリは、データの扱いをHP上でしっかり説明しています。どのような方法でデータを扱うのか必ず確認しましょう。
また、従業員全員がいつでも情報へアクセスしやすい状況だと、重要な情報を漏えいさせてしまうリスクがあります。必要に応じて、端末ごとのアクセス制限や閲覧のログを残せる機能を取り入れましょう。具体的には以下の点を参考にしてください。
- パスワード設定による閲覧制限
- 端末やIPアドレスでのアクセス許可
- 閲覧履歴の確認
名刺管理アプリのなかにはSNSに近い要素をもっており、名刺交換した相手と自動的につながる機能を持つアプリがあります。企業として利用するなら、セキュリティ性が高く名刺交換した相手と自動的につながらないアプリを利用しましょう。
7.オフラインでも使えるか
WiFiやモバイル通信の届かない場所で利用する機会が多いなら、オフラインでも使えることが重要です。一般的な名刺管理アプリは、インターネットに接続してクラウド上に名刺情報を保管します。
一方、オフラインの名刺管理アプリは、インターネットにアクセスせずにデータを得ることができます。社内にサーバーを設置してデータ保管したり、アプリ内に名刺情報を保管することで、インターネットに繋げずに名刺管理が可能です。
オフライン利用は、セキュリティ性の高さやアプリに登録したことを相手に知られない利点があります。オフライン利用できるアプリは決して多くないので、導入前に確認しましょう。
おすすめの名刺管理アプリを徹底比較
製品のおすすめポイント
- 営業支援ツールの組み合わせより低コストを実現可能
- 顧客画面を1画面に集約し、営業活動を支援
- 高い拡張性と盤石なセキュリティにより安心して利用できる
製品のおすすめポイント
- 全社員の人脈を社内で共有、人事異動などのニュースが届く
- 議事録を会社・人物に紐づけし、最適な判断を下せる
- オフィス内外で活用でき、個人情報を適切に管理
製品のおすすめポイント
- 使いやすい名刺管理画面で、顧客情報の共有をスムーズに
- 手軽でスマートな名刺登録で、効率的な営業活動をサポート
- SKY開発商品と連携し、 セキュリティをさらに強化
製品のおすすめポイント
- 直観的に操作・確認できる名刺管理画面や豊富な検索機能などによって使いやすい
- 高性能OCRで簡単に登録でき、名刺情報の自動付与が実現できる
- パッケージ型ながら、スマートフォンとの連携ができる
製品のおすすめポイント
- 名刺情報を効率的に管理しながら、営業活動などに利活用できる
- 圧倒的なコストパフォーマンスと使いやすさが魅力的
- 世界最高峰の開発エンジニア陣によって、最先端の機能を搭載
製品のおすすめポイント
- 時間や場所を選ばず複数の名刺の読み込み、管理が可能である
- 充実した検索機能から、社内外の関係性構築促進につながる
- すべての機能が無料で利用でき、かつ安心のセキュリティ体制が整っている
製品のおすすめポイント
- 名刺枚数による従量制課金のため、導入コストを抑えられる
- 国内最高クラスのクラウドデータセンターにて運用し、セキュアな名刺管理を実現
- 名刺情報がデジタル化されることによる管理の効率化を簡単に実現
製品のおすすめポイント
- 名刺情報をスムーズで手軽に登録・データ化できる
- 名刺情報の社内共有で業務を効率化・コミュニケーションを活性化
- セキュリティに関連した機能も充実している
製品のおすすめポイント
- スピーディなデータ化・名刺管理を実現できる
- 一枚の名刺から幅広い情報や人脈を獲得することができる
- 日本国内に留まらず、グローバル企業でも利用できる
製品のおすすめポイント
- 運用のことを第一に考えた機能により、管理者の業務負担の軽減を実現する
- 使い方を導入前に相談できるコンサルティングサービス
- 名刺管理によって、営業活動に利活用できる人脈を広げられる
製品のおすすめポイント
- 共有した名刺を社員同士で閲覧/検索でき、人脈を広げることができる
- 名刺情報の一元管理によって、社内のデジタル化を実現できる
- 営業活動に欠かせない顧客管理や外部からの業務依頼の効率化を実現できる
製品のおすすめポイント
- 高精度AI-OCRで名刺のデジタル化を1分で完了
- 名刺交換情報を、クラウド連絡帳で一元管理
- Salesforceをプラットフォームで利用しているため、高レベルの機能が満載
製品のおすすめポイント
- 社内メンバーとのコミュニケーションを適切かつ強固にする
- 社外の名刺管理や、社内の人探しも効率的に
- 社用携帯・BYOD端末の連絡先をセキュアに一元管理しながら業務効率化
製品のおすすめポイント
- 名刺に載せられていない企業情報を会社情報に紐づけ可能
- 名刺の入力工数を削減、自動メンテナンスも行う
- CRM/SFA連携が可能、取引先や商談の進行情報を把握可能
製品のおすすめポイント
- ビジネスに必要な機能がオールインワンで入っている
- マルチデバイス対応でいつでもどこでも利用可能
- セキュリティ性を損なわず、利用機能を追加料金なしで利用可能
製品のおすすめポイント
- 確認しやすい管理画面で社内の人脈も可視化
- 高いセキュリティ性で社内・社外でも安心して閲覧
- 名刺を高い精度でスキャン、モバイルで活用可能
製品のおすすめポイント
- アプリ版も利用できる、充実した機能性と安定性
- 安い価格でありながら充実したサポート・チェック機能
- 個人情報管理に優れ、外出先・海外でも利用可能
製品のおすすめポイント
- 簡単に名刺データを登録しアプリで活用可能
- 高いセキュリティ性で、安心して利用できる
- データ共有機能だけでなく訂正サービスも提供
製品のおすすめポイント
- 大量の名刺データを、安全に一元管理可能に
- スキャナーでまとめてスキャン可能、簡単に名刺情報を登録
- 専用のサーバーに名刺情報をアップロード、保守サポートも
製品のおすすめポイント
- スマートフォンで撮影し名刺をデータ化、いつでも検索可能に
- 共有名刺帳で名刺を一括管理、Excelでダウンロード可能
- オンライン名刺機能が利用可能
名刺管理ソフトについての記事はこちら
名刺管理アプリの基本機能7つ
名刺管理アプリは名刺管理機能だけでなく、業務効率化や営業力の向上が期待できる付加機能が備わっています。名刺管理アプリの基本的な機能は、以下の7つです。具体的にどのようなことができるのか、自社に導入したときのイメージを膨らませながら確認しましょう。
- 名刺情報の読み取り
- 名刺情報のデータベース化
- 名刺情報の検索
- 名刺共有機能
- メモ・コンタクト履歴
- 名寄せ機能
- メール配信
1.名刺情報の読み取り
名刺管理アプリの基本機能は、スマホで名刺を読み取り、情報をデータ化することです。数秒で名刺情報をデータ化できるため、エクセルへの打ち込みや五十音順でファイリングといった面倒な管理工程を削減できます。
2.名刺情報のデータベース化
名刺情報をデータベース化することで、社内で取引先の情報を一元管理します。データ化した情報をExcelやCSV形式に出力できるため、ダイレクトメールやあいさつ状の宛名書きが簡単です。
また、相手企業の組織や所属ごとに情報を一元管理することで、自社と取引先の接点が可視化されます。
3.名刺情報の検索
名刺情報をデータ化すると、必要な情報にすばやくアクセスできます。会社名や氏名、所属といった名刺情報で検索をかけられるため、「先日打ち合わせした企業の人の名前を思い出せない」という場合でも、簡単に検索できて便利です。検索すればすぐに情報を得られるため、ファイルから名刺を探す必要はありません。
4.名刺共有機能
名刺交換アプリは、効率良く情報を社内関係者と共有できます。なぜなら、スマホやパソコンから特定の人へ名刺情報を送れば共有完了だからです。名刺を個人でファイル管理している場合、管理者が在社していないと話が進まず効率的とは言えません。
名刺管理アプリは時間や場所を問わずに名刺情報を共有できるため、リモートワークや外回りが多い部署でもスムーズに仕事が進みます。
5.メモ・コンタクト履歴
メモやコンタクト履歴を記入できる機能があります。データ化した名刺情報にメモやコンタクト履歴を記入して共有するだけで、詳細情報まで社内で共有が可能です。詳細情報を共有するための打ち合わせや会議を削減できます。
一方で、名刺の原紙に打ち合わせ時の概要や注意点をメモしても、書き込んだ内容を社内関係者に共有し忘れることも。後日見返したときや他者が確認したときに、書き込んだ内容が読み取れない場合もあるでしょう。
アプリに登録した名刺情報にメモやコンタクト履歴を紐づければ、名刺情報から関連情報まで効率的に共有・確認ができます。
6.名寄せ機能
名寄せ機能が備わっていれば、すでに登録された人物の名刺情報が複数登録されてしまうことはありません。
名寄せとは、登録した同一人物の情報を1つにまとめることです。名寄せ機能があれば、自動的に同一人物の情報であるか判断します。わざわざ手動で検索して、未登録を確認してからスキャンといった手間をかける必要はありません。
また、名寄せ機能には自動更新機能が備わっており、所属や役職が変わったときはスキャンするだけで変更部分が更新されます。名寄せ機能で最新の情報に自動的に更新するため、新しい名刺と古い名刺が入り混じって、どれが最新の名刺か分からなくなることはありません。
7.メール配信
登録された名刺情報へ一括でメール配信できます。一括でメール配信すれば、これまで見落としていた営業先へのアプローチ漏れを防ぐことになるため、反響や売り上げ向上に貢献するでしょう。
なかには、名刺交換をした担当者を差出人に設定し、個別メールのような形で配信可能なサービスもあります。名刺管理アプリなら簡単に営業メールを一括配信できるため、営業やマーケティング活動の効率化に役立ちます。
名刺管理アプリの導入メリット4つ
ここでは名刺管理アプリを導入するメリットを紹介します。メリットを把握して、自社でどのような活用ができるかイメージしましょう。
名刺管理アプリを導入することで得られるメリットは、以下の4つです。具体的な例を挙げながらご紹介します。
- 管理・作業の効率化
- 社内で共有しやすい
- 外出先から確認できる
- セキュリティの強化
1.管理・作業の効率化
名刺管理アプリを導入すれば、管理・作業の効率化を図れます。名刺管理アプリだと移動中にもスマホから情報を登録できるため、名刺情報を入力する時間を最小限に抑えられます。
交換した名刺を1つずつファイリングするといった従来の管理方法だと、帰社して作業しなくてはなりません。名刺の数が増えればファイルの定期的な整理が必要です。ファイルの買い増しやインデックスの付け替えといった事務作業が増えていき、名刺の管理が後回しになるケースは珍しくありません。
また、膨大な名刺ファイルのなかから必要な情報を探し出すまでに時間がかかるといった、生産性の低さが課題となっている職場もあるでしょう。名刺をデータ化しておけば検索機能が使えるため、すぐに必要な情報にアクセスできます。さらに、データ化した名刺情報にタグ付けすれば簡単に絞り込みできるため、簡単にリスト作成が行えて効率的です。
2.社内で共有しやすい
名刺管理アプリを使えば、簡単に社内に情報を共有できます。従来の管理方法だと、取引先の情報を知りたい場合、情報を持っている従業員に連絡をとって、手書きメモやメールで情報をもらうといったステップを踏む必要がありました。しかし、名刺管理アプリなら瞬時にシェアできるため、情報共有のスピード感に変化が出ます。
また、営業ミスや情報の共有漏れによるトラブルを減らせます。名刺管理アプリなら必要な情報をいつでも共有できるため、急ぎの情報共有が可能だからです。従業員個人で名刺を管理していると、フォローとして急ぎの情報共有を柔軟に行えないこともあるでしょう。
社内で名刺情報が共有しやすい環境であれば、仕事のスピード感に変化が出るだけでなく、ミスやトラブルを回避できる確率が高まります。
3.外出先から確認できる
名刺管理アプリなら、いつでも必要な情報にアクセスできます。データ化して名刺情報を管理しているため、時間や場所を問いません。そのため、事前にアポ先の住所や担当者の情報をメモしなくても、スマホから訪問先の住所や担当者の電話番号まで確認できます。
名刺管理アプリのなかには、これまでの打ち合わせ概要やコンタクト履歴なども一緒に共有できる機能があります。名刺データに紐づいた詳細情報も外出先から得られるため、急な打ち合わせでも社内に戻って資料を確認するといった工数を減らせます。
4.セキュリティの強化
名刺管理アプリの利用でセキュリティ強化が期待できます。セキュリティを強化するなら、名刺のデータ化を徹底して紛失する確率を減らし、簡単に名刺ファイルを持ち出せない環境づくりが重要です。一方で個人の管理に任せたままだと、以下のトラブルが考えられます。
- 交換した名刺を紛失し、取得者に悪用される
- 退職時に名刺ファイルを持ち出される
名刺管理アプリなら情報をデータ化し、原本である名刺を部署ごとにまとめてファイル管理できます。名刺管理アプリによってデータ化された名刺情報は、管理者側でアクセス権の設定が可能です。
つまり、情報を得られる人は特定の従業員のみで、退職者や異動者は閲覧できないようアクセス権を設定できます。名刺管理アプリなら、名刺本体の厳重な管理とアクセス権の設定によりセキュリティの強化を行えます。
名刺管理アプリのデメリット4つ
便利な名刺管理アプリですが、デメリットもあります。デメリットを確認して、運用時に注意すべき点を把握しましょう。導入前に知っておきたい名刺管理アプリのデメリットは、4つあります。デメリットの確認と対策を把握して、自社に最適な運用方法を見つけましょう。
- 導入時に作業が多くなる
- 読み取り機能が不十分なアプリがある
- プランによっては機能に制限がある
- ランニングコストがかかる
1.導入時に作業が多くなる
名刺管理アプリを導入するための作業が多く、労力が必要です。少なくとも、以下の作業を行わなくてはなりません。
- アプリの選定
- スケジュールの策定
- 社内周知
- 既存システムとの連携
- 過去名刺の取り込み
また、ITに詳しくない従業員の多い職場だと、定着するまで名刺管理アプリの導入研修が必要です。導入担当部門だけでなく現場レベルでも、既存システムとの連携による新しい操作の習得といった負荷が大きくなります。
名刺管理アプリの導入は大きな労力を割くため、アプリを選定するときはサポート体制の充実度を含めた検討をしましょう。
2.読み取り機能が不十分なアプリがある
読み取り機能が不十分なアプリだと、登録するたびにチェックと修正をしなくてはなりません。修正する手間によって現場のストレスが溜まったり、登録内容が不正確のまま放置されたりすると、業務効率が下がるため回避すべきです。
読み取り性能の高いアプリを選びましょう。
3.プランによっては機能に制限がある
名刺管理アプリを提供しているメーカーや利用するプランによって、機能に制限が設けられています。事前に使いたい機能をリストアップして、検討しているアプリに必要な機能が備わっているか確認しましょう。事前に確認しておきたい機能は、以下を参考にしてください。
- 登録枚数
- メモ・コンタクト履歴
- 共有方法
- 読み取り時の人間のダブルチェック
自社で必要な機能を最適な環境で利用できるアプリを選びましょう。
4.ランニングコストがかかる
組織として名刺管理アプリを導入しようとすると、ランニングコストは避けられません。
アプリによって料金形態が異なるものの、以下の料金がかかるサービスが多いです。
- ライセンス料
- 専用スキャナーレンタル料
- 利用者ごとの使用料
アプリの機能が増えるほど複雑な操作を要求され、料金も高額になりがちなので注意が必要です。また、アプリがオーバースペックだと、高額なランニングコストのわりに使いづらいと敬遠されて、定着しない可能性があります。
名刺管理アプリのなかには、無料トライアルを実施しているメーカーがあります。試験的に運用して、どのような機能の名刺管理アプリが自社とってコスパが良いのか検証しましょう。
有料の名刺管理アプリを利用すべき企業の特徴3選
有料の名刺管理アプリを利用すべき企業の特徴を見ていきましょう。無料アプリでは手の届かない場所までサービスが行き届くため、企業での利用だと有料アプリを使った方が良いケースがあります。
有料アプリを利用すべき企業の特徴は以下のとおりです。特徴に当てはまる企業は、有料アプリも含めた検討をしましょう。
- 企業として名刺を管理したい
- 社内システムと連携して業務効率を図りたい
- 社内のセキュリティを高めたい
1.企業として名刺を管理したい
企業として名刺を管理するなら、有料の名刺管理アプリをおすすめします。なぜなら、企業データを体系立てて管理・共有できるサービスが多いからです。
有料アプリだと、以下の機能を使えます。
- 名刺にメモやコンタクト履歴を紐づけ
- 取引先企業を組織ツリー状に登録
- 名刺交換履歴で確認
組織をツリー状で登録すれば、どの部署の担当者と自社の従業員が接点を持っているのか一目でわかり、アプローチしやすいです。また、名刺交換の履歴機能は、誰が名刺交換をしたか確認できるため、社内で仲介者を探す手間が省けます。
これまで従業員が個々で管理していた顧客情報を組織で蓄積すれば、接点を持った自社の従業員の履歴やコンタクト内容といった付随した情報まで簡単に得られます。
2.社内システムと連携して業務効率を図りたい
既存の社内システムと連携させるなら有料の名刺管理アプリを利用しましょう。なぜなら、連携先が豊富なため業務効率の向上を期待できるからです。社内システムと連携させて情報を統合させれば、扱いやすいデータにブラッシュアップされます。
仮に社内のシステムとの連携ができないとバラバラにデータ保存されるため、最新の正確な情報を得られずに業務効率の向上に結び付きません。
以下のシステムを活用しているなら、名刺管理アプリとの連携は必須です。
- 営業支援システム(SFA)
- 顧客管理システム(CRM)
- マーケティングオートメーション(MA)
有料のサービスだと、サポート体制が充実しています。ITに詳しい担当者がいなくても比較的スムーズに名刺管理アプリの導入を進められるためおすすめです。
3.社内のセキュリティを高めたい
情報漏えいの対策として社内のセキュリティを高めたいと考えているなら、有料の名刺管理アプリを選びましょう。なぜなら、管理者側でアクセス権限を設定できる機能が必要だからです。有料の名刺管理アプリを選び、端末ごとやIPアドレスごとに閲覧制限をかけるといった詳細な設定を行いましょう。
名刺管理アプリを使って社内全体で取引先情報を共有しよう
効率的な企業活動を行うなら、名刺管理アプリは必須アイテムです。わずらわしい事務作業にかける時間を削減できます。
名刺管理アプリだからこそできる機能を改めて確認しましょう。
- 名寄せ機能により最新情報にアップデート
- 時間場所を問わない情報共有
- 取引企業の組織を可視化
- 名刺交換履歴で顧客との接点を可視化
- 個人によるファイル管理の撤廃
ただし、名刺管理アプリは対象者全員が利用しないと正確な情報の蓄積ができません。つまり、名刺管理アプリを最大限に活用するためには、従業員全員での定着が必要です。初めて名刺管理アプリを導入するなら、多機能で高性能なタイプよりもシンプルなサービスの方が定着率が良く、長期的に運用しやすいケースが見られます。
名刺管理アプリの導入を成功させるには、どのような形で利用するのか詳細な運用方針を定めることが大切です。今回ご紹介した名刺管理アプリを参考に、自社に合ったサービスを選んで効率良く名刺の管理を行いましょう。