製品を導入することになった背景

株式会社エス・エム・エス様では、これまで事業部門や取引先との連携内容に応じて複数のクラウドストレージサービスを使い分けていました。しかし、社員数が多い同社では、サービスの選定や申請手続きが煩雑になり、結果として「どのツールを使えばよいのか分からない」といった問い合わせが多発していました。また、サービスごとにユーザー登録や利用管理が必要だったため、情報システム部門の管理工数も増大していました。こうした業務の非効率さを解消するため、クラウドストレージの一元化が検討されることになり、柔軟なアクセス管理と全社展開が可能な「DirectCloud」が導入されるに至りました。

導入前に企業が抱えていた課題

エス・エム・エス様が直面していた最大の課題は、用途ごとに異なるクラウドストレージを使い分けていたことによる、社内の混乱と業務の非効率性でした。社員は複数のサービスから適切なものを自分で判断しなければならず、結果として操作方法や申請ルールに関する問い合わせが頻発。情報システム部門には、こうした問い合わせへの対応や、複数のサービスにまたがるアカウント管理、ストレージ容量の調整といった作業が常に発生していました。さらに、同社のように従業員数が多い組織では、ユーザー課金制のストレージサービスではコストが嵩み、拡張性にも限界がありました。加えて、ユーザーやゲストごとにアクセス権限を細かく設定したいというセキュリティ要件も、従来のツールでは十分に対応できていませんでした。

導入前の課題に対する解決策

DirectCloudの導入は、こうした課題を一挙に解決するものでした。第一に、ユーザーごと、あるいはゲストごとにきめ細やかなアクセス権限の設定が可能であり、フォルダ単位でのアクセス制御や二要素認証の適用など、高度なセキュリティ管理を実現できました。第二に、ユーザー数無制限というライセンス体系により、社員数が多くても追加コストを気にせずにアカウントを発行できるようになり、全社規模での展開が容易となりました。さらに、操作性に優れたインターフェースにより、トライアル段階から社員がスムーズに利用を開始できたことも、導入決定の大きな後押しとなりました。導入から運用までの流れがスムーズだったこともあり、情報システム部門の業務負荷も最小限に抑えられました。

製品の導入により改善した業務

DirectCloudの導入により、クラウドストレージが統一されたことで、社員からのツールに関する問い合わせが大幅に減少しました。サービスの選定に迷うことなく、誰もが同じ環境を利用することで、社内全体のファイル共有が格段に効率化されました。また、従来はサービスごとに分散していた管理業務も一元化され、ストレージの使用状況やアクセス権の調整、アカウント管理といった作業にかかる工数が大幅に削減されました。加えて、「共有リンク」や「ゲスト招待」などの機能を活用することで、社外とのファイル共有も安全かつ柔軟に対応できるようになりました。現在では、全国の拠点で統一的な運用が実現しており、さらには社内の基幹システムとのAPI連携も視野に入れた展開が進められています。DirectCloudは、単なるクラウドストレージとしてだけでなく、同社の情報基盤の中核として機能しています。