製品を導入することになった背景

医療法人英仁会大阪ブレストクリニックは、乳がん治療の分野で多大なる成果を上げており、その高い医療水準と質の良いサービスが評価されています。しかし、クリニックはさらなる業務効率化を目指し、特に医療現場の労働人口減少が進む中、非医療業務の自動化に着目しました。院長の強い危機感と将来への見通しのもと、RPAツール「Autoジョブ名人」の導入が決定されました。これは、人間の手による業務からの脱却と、医療スタッフが本来の業務に専念できる環境作りを目的としています。

導入前に企業が抱えていた課題

大阪ブレストクリニックでは、診療報酬の算定業務などを効率的に行うために、医事会計システム「MLA」を使用していましたが、システムからのデータ抽出やExcelでの集計作業には多くの時間が必要で、特に12名の医師分の集計を行う作業は毎月約4~6時間もの時間を要していました。これは、クリニックのスタッフにとって大きな負担となっており、業務効率化の必要性が叫ばれていました。

導入前の課題に対する解決策

この課題を解決するために、クリニックはRPAツール「Autoジョブ名人」を導入しました。このツールは、医事会計システムから診療実績の明細データを自動的に抽出し、医師別診療項目別に回数や金額をExcelで集計する作業を自動化します。スクリプトの開発はユーザックシステムに依頼し、具体的な業務内容を共有した後、本稼働に至りました。これにより、集計作業が全自動化され、最終確認のみで作業が完了するようになりました。

製品の導入により改善した業務

「Autoジョブ名人」の導入により、以前は4~6時間かかっていた集計作業が大幅に短縮され、スタッフは他の重要な業務に集中できるようになりました。また、クリニックはIT化を積極的に進め、予約システムのオンライン化や勤怠管理システムの導入など、業務効率化を図る他の取り組みも行っています。さらに、自動応答システムや自動発注システムの導入を検討するなど、今後も業務の自動化と効率化を進める計画です。これにより、スタッフは患者さんと向き合う時間をより多く持てるようになると期待されています。