製品を導入することになった背景

スカイマーク株式会社は、航空業界での競争が激化する中、お客様の声を真摯に受け止め、その声を活用してサービスを向上させることを重視してきました。特に、2015年の民事再生を経て、企業としての再スタートを切る中で、顧客満足度の向上が急募の課題となりました。そのため、2018年に「CS推進室」を設立し、全社的に顧客満足度の向上に取り組む体制を整えました。この背景には、スカイマークのビジネスモデルである「高品質な運航と心のこもったサービスを身近な運賃で提供する」という思いがありました。

導入前に企業が抱えていた課題

スカイマーク株式会社は、お客様の声を収集するためのアンケートを実施していましたが、その回答の収集率が低く、また収集したデータの分析や活用が十分に行えていなかったことが課題でした。また、航空会社としての業務は縦割り構造となっており、各部門間での情報共有や連携が難しく、顧客満足度向上のための取り組みが一貫して行われていなかった点も大きな課題でした。

導入前の課題に対する解決策

顧客の声を効果的に収集・分析するため、スカイマーク株式会社は「見える化エンジン」を導入しました。このツールを使用することで、お客様の声を数値で見える化し、優先順位をつけて課題解決に取り組むことが可能となりました。また、アンケートの回答率向上のためのキャンペーンを実施し、3%以上の回答率を維持する取り組みも行いました。さらに、全社横断的な組織であるCS推進室を設立し、各部門の実情に合わせたCS推進の方針を定め、情報共有や連携を強化しました。

製品の導入により改善した業務

「見える化エンジン」の導入により、スカイマーク株式会社はお客様の声を具体的な数値として捉え、それを基にした改善策の優先順位付けが可能となりました。また、アンケートのフリーコメントの分析もテキストマイニング技術を活用して効率的に行うことができるようになりました。これにより、各部門で共通する課題に優先的に取り組むことができ、顧客満足度の向上に繋がりました。具体的には、2020年度のJCSI(日本版顧客満足度指数)調査「国内長距離交通部門」で第一位を獲得するなどの成果を上げることができました。