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リモートアクセスツールのメリット5選、デメリット3選!選定ポイントまで徹底解説

目次

リモートアクセスツールは、業務の効率化や働き方改革を支える重要なソリューションです。特にテレワークの普及やBCP(事業継続計画)対策が求められる現代では、導入する企業が急増しています。場所を問わず安全に社内ネットワークへアクセスできるため、柔軟な働き方を実現し、企業競争力の向上に繋がるのです。

例えば、営業担当が出張先から社内の資料を確認したり、エンジニアが自宅から社内システムにアクセスして作業を行うケースが増えています。一方で、導入にはセキュリティリスクやコスト面での課題もあり、慎重な検討が必要です。

リモートアクセスツール導入の主なメリットは次の通りです。

  • 業務の効率化と柔軟な働き方の実現
  • 移動コストの削減とBCP対策への対応
  • セキュリティ機能の強化による情報漏洩リスクの軽減

一方で、ネットワーク環境への依存や運用コストが課題となることもあります。本記事では、リモートアクセスツールの基本的な概要や接続方法、メリット・デメリット、導入時のポイントまで詳しく見ていきましょう。導入を検討している企業や、既に利用しているものの最適化を図りたい担当者の参考になればと思います。

 

リモートアクセスツールの製品比較記事はこちらから▼

【2025年】リモートアクセスツール比較11選!機能・選び方を解説

「リモートアクセスツール」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • ログ監視機能
    • 画面キャプチャ防止
    • リモートアクセスツール
    • 遠隔操作機能
    • ファイル転送機能
    • ユーザー管理機能
    • アクセス管理機能
    • メール・メッセージ機能
    • セキュリティ機能
    • 多要素認証
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
月額プラン(5時間以内) 5500円/5時間(税込み)
備考
※1アカウントで100名まで利用できます。

※人数にかかわらず、チームメンバーがレンタル端末に接続していた時間で料金が発生します。
追加プラン(5時間以降) 440円/30分(税込み)
備考
※5時間以上接続する場合は追加で料金が発生いたします。

※人数にかかわらず、チームメンバーがレンタル端末に接続していた時間で料金が発生します。
1ヶ月
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
RemoteView 月額プラン 1100円/月(税別)
備考
◎特徴:
・スポット利用にオススメ
・登録したクレジットカードにて毎月自動決済
RemoteView 年額プラン 12000円/年(税別)
備考
◎特徴:
・年間で10%お得!
・ネット銀行やコンビニ決済、クレジット決済が可能
RemoteView Pro 18000円/年(税別)
備考
◎特徴:
・ハイブリッドワークからリモート管理まで、幅広い用途におすすめ!

・必要な同時接続数、登録端末数に
合わせてライセンスの契約可能

・10台まで遠隔地のPC・サーバーの登録可能

・ユーザ登録数制限無し

※100台以上のPCを運用・管理したい方は法人パックがあるので、お問い合わせください。
RemoteView Premium 36000円/年(税別)
備考
◎特徴:
・情報システム部門やサポート担当者のリモート保守・サポート用途におすすめ!

・必要な同時接続数、登録端末数に
合わせてライセンスの契約可能

・100台まで遠隔地のPC・サーバーの登録可能

・ユーザ登録数制限無し

※100台以上のPCを運用・管理したい方は法人パックがあるので、お問い合わせください。
Rremote WOL(ハードウェア製品) 36000円
備考
◎特徴:
・オフィスにいなくても簡単にPCやサーバーの電源を入れることができるように

・最大250台までの機器の電源オンもRemoteWOLなら1台で完了

・PCの管理を簡単に
・セキュリティー強化に
・RemoteViewと一緒に使うハードウェア製品
RemoteViewBOX(ハードウェア製品) 148000円
備考
◎特徴:
・VPN不要で使えるIP KVMソリューション
・RemoteViewBOX ケーブルを接続すれば、ソフトウェアをインストールすることなく遠隔制御を開始!

・ネットワークやファイアウォ ールなどのPC環境の制限を 受けず安全に遠隔操作!
1ヶ月
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
Standard プラン 120000円/式/年
備考
◎性能:
・CACHATTO SecureBrowser 〇
・CACHATTO SecureContainer ×
・Splashtop for CACHATTO
〇(オプションあり)
◎基本料:
120,000円/式/年
◎ユーザー利用料:
60,000円/10ユーザー/年
(1ユーザーあたり月額500円)
◎Splashtop for CACHATTO利用料:
150,000円/10ユーザー/年
(オプションあり)

※ 「Standardプラン」と「Professionalプラン」が混在した契約も行えます。

◎オプション:・CACHATTOコネクター追加
・Splashtop for CACHATTO接続先端末共有機能

※ ご契約期間中にいつでも「Standardプラン」から「Professionalプラン」へのアップグレード、および「Splashtop for CACHATTO利用料」の追加を行えます。
Professional プラン 120000円/式/年
備考
◎性能:
・CACHATTO SecureBrowser 〇
・CACHATTO SecureContainer 〇
・Splashtop for CACHATTO
〇 (オプションあり)
◎基本料:
120,000円/式/年
◎ユーザー利用料:
180,000円/10ユーザー/年
(1ユーザーあたり月額1,500円)
◎Splashtop for CACHATTO利用料:
150,000円/10ユーザー/年
(オプションあり)

※ 「Standardプラン」と「Professionalプラン」が混在した契約も行えます。

◎オプション:・CACHATTOコネクター追加
・Splashtop for CACHATTO接続先端末共有機能

※ ご契約期間中にいつでも「Standardプラン」から「Professionalプラン」へのアップグレード、および「Splashtop for CACHATTO利用料」の追加を行えます。
1年間
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
VALTIC SWAN 10000円/月
備考
◎初期費用:別途の設置費用
◎ライセンス:
2つ
◎本格的にテレワークを始めたい方におススメ
◎WEB会議製品、VALTIC BCP(全国、海で仕事をすることができる)、勤怠管理システムなどと併用することが可能です。
一カ月
オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
TeamViewer ビジネス 6000円/月
備考
◎価格:
追加モバイルデバイス(iOS, Android)のサポートを追加すると、9333円/月
◎機能:
・1 名のライセンス適用ユーザー
・同時接続数 1 (チャンネル)
・200 台の管理デバイス
・モバイル端末(Android, iOS, iPadOS)から・への接続が可能
・3 台の接続元デバイス
・無制限の接続先デバイス
・同時接続ごとに 3 個の同時セッション (タブ)
・お電話とWebによる技術サポート
・10名までのミーティング
TeamViewer リモートアクセス 3425円/月
備考
◎価格:
TeamViewer リモートアクセス : 3 台のデバイスを追加(管理デバイスの追加)をすると、6850円/月
◎機能:
・1 名のライセンス適用ユーザー
・同時接続数 1 (チャンネル)
・3 台の管理デバイス
・無制限の接続元デバイス
・3 台のデバイスに接続 (アドオン利用可能)
・同時接続ごとに 3 個の同時セッション (タブ)
・Webによる技術サポート
TeamViewerコーポレート 21000円/月
備考
◎価格:
1.同時接続台数を1台増やすごとに+6600円/月(16台まで)
※7台以上でお得な契約あり
2.TeamViewer の標準連携アドオンを追加すると+2100円/月
3.モバイルデバイス(iOS, Android)のサポートを追加すると、+10000円/月

◎機能:
・30 名のライセンス適用ユーザー
・同時接続数 3 (チャンネル)
・500 台の管理デバイス
・モバイル端末(Android, iOS, iPadOS)から・への接続が可能
・無制限の接続元デバイス
・無制限の接続先デバイス
・同時接続ごとに 15 個の同時セッション (タブ)
・出接続レポート
・入接続レポート
・一括展開


TeamViewer プレミアム 11500円/月
備考
◎価格:
1.同時接続台数を1台増やすごとに+6600円/月(16台まで)
※4台以上でお得な契約あり
2.モバイルデバイス(iOS, Android)のサポートを追加すると、+3333円/月

◎機能:
・15 名のライセンス適用ユーザー
・同時接続数 1 (チャンネル)
・300 台の管理デバイス
・モバイル端末(Android, iOS, iPadOS)から・への接続が可能
・無制限の接続元デバイス
・無制限の接続先デバイス
・同時接続ごとに 10 個の同時セッション (タブ)
・出接続レポート
TeamViewer Tensor(企業用) 要相談
備考
◎価格:ネット上で問い合わせ

◎機能:
・フルカスタマイズされたライセンス
・エンタープライズ向けの追加機能
・条件付きアクセス ルーター
・シングル サインオン (SSO)
・モバイル SDK (アドオンとしての利用)
・統合アドオン エンタープライズ (アドオンとしての利用)
・強化された一括展開
・監査機能 (監査ログと API)
・24 時間のプレミアム サポート (SLA が必要です)
1年
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
USB型 18000
備考
◎初期費用:15000
◎USBタイプ:Type-A/CまたはType-Aの二種類から選べます
◎機能:手元端末とオフィスPCを、同一のユーザ名・パスワードでマジックコネクトサーバに接続できるアカウントです。手元端末からオフィスPCへの通信が可能です。
※本社の複数のPC
に接続する際は、対象機器専用アカウントを購入する必要があります。
※本社のWindowsサーバーに接続するときは対象機器専用アカウントの購入は必要ありません。
USB型プレミアム 24000
備考
◎初期費用:15000
◎USBタイプ:Type-A/CまたはType-Aの二種類から選べます
◎機能:手元端末とオフィスPCを、同一のユーザ名・パスワードでマジックコネクトサーバに接続できるアカウントです。手元端末からオフィスPCへの通信が可能です。
※本社の複数のPC
に接続する際は、対象機器専用アカウントを購入する必要があります。
※本社のWindowsサーバーに接続するときは対象機器専用アカウントの購入は必要ありません。
アプリ型 18000
備考
◎初期費用:10000
◎同時接続台数:3台まで
◎機能:手元端末とオフィスPCを、同一のユーザ名・パスワードでマジックコネクトサーバに接続できるアカウントです。手元端末からオフィスPCへの通信が可能です。
※本社の複数のPC
に接続する際は、対象機器専用アカウントを購入する必要があります。
※本社のWindowsサーバーに接続するときは対象機器専用アカウントの購入は必要ありません。
アプリ型プレミアム 24000
備考
◎初期費用:10000
◎同時接続台数:3台まで
◎機能:手元端末とオフィスPCを、同一のユーザ名・パスワードでマジックコネクトサーバに接続できるアカウントです。手元端末からオフィスPCへの通信が可能です。
※本社の複数のPC
に接続する際は、対象機器専用アカウントを購入する必要があります。
※本社のWindowsサーバーに接続するときは対象機器専用アカウントの購入は必要ありません。
アプリ型ライト 12000
備考
◎初期費用:5000
◎同時接続台数:PC、スマートフォン、タブレットノいずれか一台まで
◎機能:手元端末とオフィスPCを、同一のユーザ名・パスワードでマジックコネクトサーバに接続できるアカウントです。手元端末からオフィスPCへの通信が可能です。
※本社の複数のPC
に接続する際は、対象機器専用アカウントを購入する必要があります。
※本社のWindowsサーバーに接続するときは対象機器専用アカウントの購入は必要ありません。
対象機器専用アカウント 12000
備考
◎初期費用:5000
◎オフィスPCだけをマジックコネクトサーバに接続できるアカウントです。標準アカウントとのグループ化により、手元端末からオフィスPCへの通信が可能です。
1年
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
利用料金 年額 ¥15,000 / 1ライセンス~
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
クラウド基本料(1社) ¥15,000/月
ユーザ利用料(1ユーザ) ¥350/月~
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
Daasプラン 年間10,000円/ID
備考
ユーザー機能のみ
E-Daasプラン 年間12,000円/ID
備考
管理者機能付き
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
要相談 要相談
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
5~25ライセンス 330円/月額
26~50ライセンス 300円/月額
51~100ライセンス 250円/月額
制限なし
クラウド型ソフト オンプレミス型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

そもそもリモートアクセスツールとは

リモートアクセスツールとは

リモートアクセスツールは、離れた場所から社内ネットワークや業務用PCにアクセスし、あたかもオフィスで作業するような環境を提供します。テレワークの普及に伴い、その利便性や導入メリットが注目されています。本セクションでは、リモートアクセスツールの基本的な概要と導入が進む背景について見ていきましょう。

リモートアクセスツールの概要

リモートアクセスツールとは、物理的な距離を超えて社内システムやPCへ接続し、業務を継続できるソリューションです。オフィスにいなくても、必要なデータの閲覧やソフトウェアの操作が可能なため、様々な働き方に対応できます。

代表的な機能は次の通りです。

  • リモートデスクトップ機能
  • VPN接続
  • ファイル転送機能
  • 多要素認証

これらの機能が組み合わさることで、業務の生産性とセキュリティを両立できます。例えば、外出先から社内システムにアクセスして見積書を編集するなど、効率的な業務が可能です。

VDI(仮想デスクトップインフラ)の導入も増加しており、特に高度なセキュリティが求められる業界で注目されています。自社の業務スタイルやセキュリティ要件を考慮しながら、最適なリモートアクセスツールを選ぶことが重要です。

リモートアクセスツールの導入が進む背景

リモートアクセスツールが広く導入される背景には、働き方の変化やセキュリティリスクへの対応が大きく関係しています。

近年、特に注目されている背景は以下の通りです。

  • テレワークの普及により、オフィス外での業務環境が求められるようになった
  • 災害や緊急時でも業務を継続できる体制を整えるため、BCP(事業継続計画)の重要性が増した
  • 外部からの不正アクセスや情報漏洩を防止するため、安全なネットワーク環境が必要
  • クラウドサービスの普及やモバイルデバイスの利用が一般化し、どこからでもアクセス可能な環境が標準になった

例えば、災害時や緊急事態宣言下でオフィスへの出社が難しい場合でも、リモートアクセスツールを利用することで業務の中断を防げます。また、グローバル企業では海外拠点から社内システムへアクセスするために、こうしたツールは不可欠です。

このような時代背景を踏まえ、リモートアクセスツールの導入を進める企業が増えています。ただし、導入時にはコストや運用体制の整備、セキュリティ対策を考慮する必要があります。

リモートアクセスツール接続方法

リモートアクセスツールの接続方法

リモートアクセスツールには複数の接続方法があり、利用環境やセキュリティ要件に応じて適切な選択が必要です。主な接続方法にはリモートデスクトップ接続、VPN(仮想プライベートネットワーク)、クラウド型ツール、VDI(仮想デスクトップインフラ)などがあります。それぞれ特徴やメリットが異なるため、自社の運用環境や目的に応じた方法を検討することが重要です。

主な接続方法を表にまとめると以下の通りです。

接続方法 特徴 メリット 注意点
リモートデスクトップ接続 社内PCを遠隔操作する方法。手元の端末に社内PCの画面を表示し、直接操作する感覚で業務が可能。 社内PCの環境そのまま使用できるため、ソフトウェアの再インストールが不要。 ネットワーク環境が不安定だと操作が遅延しやすい。
VPN接続 暗号化された通信経路を確保し、社内ネットワークに直接接続する方式。 セキュアな接続が可能で、社内システムへのアクセスがスムーズ。 構築や運用に専門知識が必要で、ネットワーク負荷が高まる可能性がある。
クラウド型ツール インターネット経由でクラウド上の環境にアクセスする方法。場所を選ばず利用可能。 初期費用が抑えられ、スピーディな導入が可能。 インターネット接続が必須で、回線速度の影響を受けやすい。
VDI(仮想デスクトップインフラ) サーバー上に構築した仮想デスクトップ環境にアクセスする方法。 セキュリティが高く、端末にデータを残さないため情報漏洩リスクを軽減できる。 導入コストが高く、小規模な企業には負担が大きい場合がある。

各接続方法にはメリットと注意点があるため、自社の業務形態やセキュリティ要件を考慮しながら選定する必要があります。例えば、営業部門のように外出が多い場合はクラウド型ツールが便利ですが、社内システムへのセキュアな接続が求められる場合はVPNやVDIが適しています。

最適な接続方法を選び、安全かつ効率的なリモート環境を構築することが重要です。

リモートアクセスツールを導入する5つのメリット

リモートアクセスツールのメリット

リモートアクセスツールを導入することで、企業は業務効率の向上や柔軟な働き方の実現、セキュリティ強化など多くのメリットを得られます。特にテレワークの定着や災害対策の一環として、幅広い業種で活用されています。ここでは具体的なメリットについて見ていきましょう。

1.セキュリティ対策ができる

リモートアクセスツールを導入することで、セキュリティ対策が向上します。不正アクセスや情報漏洩を防ぎ、安心して業務を遂行できる環境が整います。これにより企業の重要な資産であるデータを保護できるのが大きな利点です。

具体的な対策として、多要素認証やVPNを利用した安全な通信経路の確保があります。例えば、従業員が外部からアクセスする際、ID・パスワードに加え、スマートフォンによるワンタイムパスワード認証を導入するケースが増えています。これにより、なりすましによる不正アクセスを防ぐことが可能です。

セキュリティ対策のポイントを以下にまとめます。

  • 多要素認証の導入で不正アクセスを防ぐ
  • VPN接続で暗号化された安全な通信を確保
  • データ転送を制限し、機密情報の流出を防止

つまり、リモートアクセスツールを適切に運用すれば、業務の効率化とともにセキュリティ面でも大きな改善が可能です。

2.情報漏洩を防げる

リモートアクセスツールを活用することで、情報漏洩のリスクを大幅に軽減できます。外部デバイスへのデータ保存を制限し、社内サーバー上で作業を完結できるため、情報流出のリスクを抑えられるのです。

例えば、VDI(仮想デスクトップ環境)を導入することで、作業データはすべてサーバー上で管理されます。これにより、端末が紛失した場合でも、データ自体は外部に漏れません。従業員が私物端末を業務で使用するBYOD(Bring Your Own Device)を採用する場合にも有効です。

情報漏洩防止のための主要な機能は以下の通りです。

  • VDIで作業データをサーバー管理し、端末には残さない
  • アクセス権限を細かく設定し、必要最小限のデータにのみアクセス可能にする
  • ログの管理・監視を徹底し、異常なアクセスを即時検知

これらを組み合わせて運用することで、企業の情報資産を安全に守れます。

3.柔軟な働き方ができる

リモートアクセスツールを導入すると、働く場所や時間に縛られない柔軟な働き方が可能になります。従業員は自宅やカフェ、出張先など好きな場所で業務を行えるため、仕事とプライベートの両立がしやすくなります。これはワークライフバランスを向上させるだけでなく、企業にとっても従業員満足度を高め、離職率の低下に繋がる重要なポイントです。

例えば、子育てや介護をしながら働く従業員は、リモートワーク環境があることでフレキシブルな働き方が可能です。また、地方在住の優秀な人材を採用する際にも、場所にとらわれない環境が大きな強みになります。

柔軟な働き方がもたらす具体的なメリットをまとめます。

  • 働く場所を選ばないため、全国から優秀な人材を確保できる
  • 通勤時間を削減し、従業員のストレスを軽減
  • 子育て・介護をしながらでも仕事を続けやすい環境が整う
  • 緊急時にも即座にリモート環境で業務を再開できる

こうした柔軟な働き方が企業の競争力を高め、生産性向上や人材確保の面でもメリットをもたらします。

4.移動コストの削減になる

リモートアクセスツールは、業務のオンライン化を促進するため、移動コストの削減に大きく貢献します。これまで必要だった出張や対面での会議も、遠隔での業務対応が可能になることで、交通費や宿泊費といった経費を大幅に抑えることが可能です。

特に営業やサポート部門では、オンライン会議システムとの連携で顧客対応を効率化できます。これにより、1日に複数の打ち合わせが可能となり、移動時間の削減と業務効率の向上が同時に実現します。

移動コスト削減の具体例を挙げると以下の通りです。

  • 出張をオンライン会議に切り替え、交通費・宿泊費を削減
  • 遠隔サポートで、顧客訪問を減らし人件費を軽減
  • 社内会議もリモート化し、移動時間を業務に充てる

これにより、企業全体のコスト構造が改善され、限られたリソースを有効に活用できます。特に、中小企業やスタートアップにとっては大きなメリットです。

5.BCP(事業継続計画)対策になる

リモートアクセスツールは、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)対策の強化にも大きな役割を果たします。地震や台風などの自然災害、感染症の拡大といった緊急事態においても、業務を中断せずに継続できる環境を構築するための有効な手段です。

BCP対策が不十分だと、予期せぬ事態で業務が停止し、企業活動に深刻な影響を与える可能性があります。しかし、リモートアクセスツールを導入していれば、従業員は安全な場所から業務を続けられ、リスクを最小限に抑えられます。

具体的なケースを見てみましょう。例えば、豪雨や交通機関の停止によってオフィスに出社できない状況でも、リモートアクセス環境が整っていれば、自宅から業務を遂行できます。また、感染症が流行する際には、従業員の安全を確保しつつ、業務が途切れないよう柔軟に対応可能です。

BCP対策におけるリモートアクセスツールのメリットを整理します。

  • 災害時やパンデミック時でも、業務を継続できる体制を確保
  • 従業員の安全を守りつつ、業務中断のリスクを軽減
  • 地方拠点や海外拠点との連携もスムーズに行える

つまり、リモートアクセスツールは、企業のリスクマネジメントにおいて重要な役割を担います。早い段階で導入し、緊急事態に備えることが企業の成長と存続に繋がります。

リモートアクセスツールを導入する3つのデメリット

リモートアクセスツールの導入デメリット

リモートアクセスツールは多くのメリットをもたらしますが、同時にデメリットも考慮しなければなりません。特にセキュリティリスクや運用コスト、ネットワーク環境への依存が課題となる場合があります。ここでは、導入時に押さえておくべきデメリットを解説します。

1.セキュリティリスクも頭に入れておく必要がある

リモートアクセスツールは便利である反面、セキュリティリスクが完全にゼロになるわけではありません。不適切な運用や設定ミスがあると、不正アクセスや情報漏洩に繋がる可能性があります。特に、外部ネットワークからのアクセスが増えることで、セキュリティ対策がより重要になるのです。

具体例として、VPN接続を利用している企業で、IDとパスワードのみの認証に依存している場合があります。この場合、パスワード漏洩が発生すると、不正アクセスが容易になるリスクがあります。対策としては多要素認証やアクセスログの監視が有効です。

セキュリティ対策において考慮すべきポイントは以下の通りです。

  • アクセス権限を最小限に制限し、重要なデータへのアクセスを管理
  • 多要素認証を導入し、パスワード漏洩によるリスクを軽減
  • 定期的なセキュリティ監査を実施し、脆弱性を早期に発見

セキュリティ対策を怠ると、大きな損失を招く可能性があります。万全の対策を講じながら運用することが重要です。

2.ネットワーク環境に依存する

リモートアクセスツールの最大の課題の一つは、ネットワーク環境に依存することです。インターネット接続が不安定だと、業務の遅延や中断が発生し、作業効率が大幅に低下する恐れがあります。

特に、リモートデスクトップを利用する場合、画面の更新速度がネットワークの影響を受けやすいため、作業がスムーズに進まないケースもあります。これにより、従業員のストレスが増加し、生産性が低下することがあるのです。

ネットワーク環境に依存するリスクと対策を以下にまとめます。

  • 高速で安定したインターネット回線の導入が必須
  • 回線トラブル時に備え、予備回線やモバイルネットワークを用意
  • 通信量の負荷が少ない軽量なツールを選択

ネットワーク環境が整備されていれば、リモートアクセスツールのパフォーマンスは向上します。事前の準備が成功の鍵です。

3.導入・運用のコストがかかる

リモートアクセスツールの導入には、初期費用やライセンス費用、運用管理のコストが発生します。特にVDI(仮想デスクトップインフラ)のような高度な環境を構築する場合、サーバー設備の増強や運用のための人材確保が必要です。

小規模な企業にとっては、これらのコスト負担が課題となるケースがあります。また、ツールの種類や提供される機能によって料金体系が異なるため、適切なツールを選ぶことが重要です。

費用に関するポイントを以下に整理します。

  • 初期導入費用のほか、月額ライセンス料金が発生するケースが多い
  • VDI導入は高額な投資が必要だが、長期的なセキュリティ対策として有効
  • 運用担当者やサポート体制の整備もコストに含まれる

導入前にしっかりとコスト試算を行い、投資対効果を見極めることが成功の鍵となります。

リスクを抑えてリモートアクセスツールを選定する際のポイント

リモートアクセスツールの選定ポイント

リモートアクセスツールを導入する際は、メリットを最大化しつつ、リスクを最小限に抑えることが重要です。セキュリティやコスト、運用目的を考慮した慎重な選定と運用が求められます。本セクションでは、安全で効率的な導入のために押さえるべきポイントを解説します。

自社の目的に合ったツールを選ぶ

リモートアクセスツールを選ぶ際は、自社の業務目的や規模に適したツールを選定することが重要です。一つのツールですべてのニーズを満たすのは難しいため、目的に応じた機能や特性を持つ製品を選ぶ必要があります。

例えば、営業や出張が多い企業では、クラウド型ツールが利便性の面で優れています。一方、機密情報を取り扱う部門が多い企業では、セキュリティ重視でVDIを採用するのが適しているでしょう。用途に応じてツールを選定することで、無駄なコストや運用負荷を削減できます。

選定時に考慮すべき主なポイントを表にまとめます。

ポイント 具体例
業務内容との適合性 外出が多い場合はモバイル対応が充実したツール、セキュリティ重視ならVDIなど
導入コスト 初期費用とランニングコストを考慮し、予算に合うツールを選ぶ
拡張性 将来的な利用規模の増加を見据え、柔軟に対応できるツールを選ぶ
操作性 従業員が直感的に使えるインターフェースを持つ製品を優先

適切なツール選びは、運用の効率化だけでなく、全社的な生産性向上にも繋がります。目的に合わせて選定することが成功の鍵です。

セキュリティ機能を確認する

リモートアクセスツールを導入する際は、セキュリティ機能が十分に整っているかを確認することが不可欠です。不適切なセキュリティ設定が原因で発生する情報漏洩や不正アクセスは、企業にとって重大な損失に繋がります。

多要素認証や暗号化通信、デバイス認証機能などが備わっている製品を選ぶことで、リスクを軽減できます。特に、アクセスログの監視機能は、不審なアクセスを早期に発見するための重要な機能です。

セキュリティ機能のチェックポイントは以下の通りです。

  • 多要素認証の有無(ID・パスワード以外の追加認証手段)
  • 通信の暗号化レベル(TLSやSSLなどのプロトコルに対応しているか)
  • アクセスログの記録・監視機能
  • IP制限や端末制限の柔軟性

これらの機能を適切に活用することで、外部からの脅威に対応し、安全なリモート環境を実現できます。

費用対効果を定期的に確認する

リモートアクセスツールを導入した後は、費用対効果を定期的に確認することが重要です。どれほど便利なツールでも、運用コストが利益を上回る場合は見直しが必要となります。

例えば、月額費用が高額なツールを利用している場合、機能の利用状況を調査しましょう。もし、コストに見合っていない機能が含まれていればプランを変更するか、他のツールを検討することが適切です。また、社内での利用率や業務効率の変化を定期的にモニタリングすることで、無駄を削減できます。

費用対効果を確認するためのポイントをまとめると以下の通りです。

  • ツールの利用頻度や主要機能の利用率を確認
  • 導入後の生産性向上や業務効率の変化を定量的に測定
  • コスト削減策として、不要な機能の削除やプラン変更を検討
  • 定期的に他社製品と比較し、必要に応じて切り替えを検討

これにより、コストと効果のバランスを最適化し、継続的に企業運営に貢献するツールとして活用できます。

まとめ

リモートアクセスツールは、柔軟な働き方の実現や業務効率の向上を支える重要なツールです。特に、テレワークの普及や災害対策が求められる現代において、導入のメリットは非常に大きいといえます。一方で、セキュリティリスクやコスト、ネットワーク環境への依存といった課題も存在するため、適切な選定と運用が不可欠です。

導入に成功するためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 自社の目的に合ったツールを選定
    営業部門には外出先から利用できるクラウド型ツールが適している。一方で、機密情報を扱う企業にはVDIの導入が有効。
  • セキュリティ機能を確認
    多要素認証や暗号化通信、アクセスログ監視などのセキュリティ機能が備わっているかを必ず確認することが重要。
  • 費用対効果の定期的な確認
    ツール利用状況を定期的に分析し、不要な機能や高コストのプランは見直して効率的な運用に切り替える。

例えば、営業部門ではクラウド型ツールを活用することで、外出先からのアクセスが容易になります。また、機密情報を取り扱う部門ではVDIを導入し、情報漏洩リスクを軽減する方法が効果的です。

結論として、リモートアクセスツールは、企業の成長と競争力向上を支える強力な武器となります。ただし、導入時にはメリットとデメリットを正しく把握し、自社に適した方法を選択することが成功の鍵です。適切な運用によって、安全かつ効率的な業務環境を構築し、持続的な発展を目指しましょう。

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