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サプライヤとは|選定のポイントやトラブル対応など詳しく解説

目次

「サプライヤ」とは製品やサービスを供給する人や企業のことを意味します。優良な「サプライヤ」を選別することは、信頼関係を構築して、交渉の手間削減自社製品の安定的した品質維持が実現するだけでなく、自社にとって都合の良い条件の契約新規ビジネスの発案を受けられる可能性を高めます。ここでは、サプライヤ選定のポイントやトラブルの対応などを詳しく解説していきます。

言葉の意味

「サプライヤ」とは製品やサービスを供給する人や企業のことを意味します。ビジネスにおいる「サプライヤ」が示す対象は業界により異なります。例えば、小売業では商品の仕入れ元のメーカーや卸問屋が、製造業では、原材料や部品などを供給するメーカーや卸売業が「サプライヤ」です。

「ベンダー」「メーカー」との違い

「サプライヤ」と混同しがちな言葉に「メーカー」や「ベンダー」が挙げられます。誤った使い方や解釈をしないよう、それぞれの意味をしっかり理解しておきましょう。

「ベンダー」とは

「ベンダー」とは、自社が仕入れた製品を消費者に販売する人や企業のことです。「サプライヤ」との違いは、製品やサービスを販売する対象にあり、「サプライヤ」は、消費者に直接製品や部品を供給するのではなく、必要な製品やサービスを「ベンダー」や後述する「メーカー」に供給します。

「メーカー」とは

「メーカー」とは製品を製造している企業のことです。「サプライヤ」との違いは、製品を作らない卸売業者やサービス業者は含まれないことです。ただし「メーカー」の中でも、製造した製品を「ベンダー」や別の「メーカー」に供給する場合は「サプライヤ」に含みます。

サプライヤ選定のポイント

「サプライヤ」を選定する際は、必要な製品やサービスがきちんと調達できること求める品質や要件を満たせることが重要です。優良な「サプライヤ」を選定するためのポイントは以下の3つです。

1.情報収集を徹底する
2.評価基準を決める
3.評価

順番に説明してきます。

1.情報収集を徹底する

より良い製品やサービスを供給してくれる「サプライヤ」との出会いの原点は「情報収集」です。「サプライヤ」が主催する展示会への参加や「サプライヤ」が発行するパンフレットの閲覧や資料請求などにより、「サプライヤ」に選定しようとしている人や企業が製造する製品の仕様や実績、調達可能な数量など、可能な限り幅広く、具体的な情報を収集します。また、決算書から支払利息の変化や流動比率を確認することも有効です。

2.評価基準を決める

収集した情報の評価基準を決めます。評価基準に成り得る要素は以下に示す通り多岐に渡ります。

<サプライヤー評価の基準例>
・品質
・コスト
・納期
・品揃え
・カスタマーサポート・技術サポート
・与信(経営状況)
・情報セキュリティ
・供給の安定性
・担当者の信頼性

これらの中から、自社が「サプライヤ」に求める要素を抽出することになります。特に、「Quality(品質)」、「Cost(コスト)」、「Delivery(納期)」から成る「QCD」のバランスを考えることは、安定した製品やサービスの供給を受ける上で重要と言えます。また、全ての要件を満たす「サプライヤ」を選出することは難しいため、求める要件に優先順位をつけ、絶対に外せない要素と話し合いなどにより譲歩できる要素を明確にしておくと、スムーズな「サプライヤ」選定に繋がります。

3.評価

決定した評価基準を基に、収集した情報を評価していきます。例えば、納品日の遅延が多い場合や、納入した製品の不具合が多数報告されている場合、担当者が頻繁に交代している場合や、相手企業の経営が不安定な場合は、相手の企業内で何かしらの問題やトラブルを抱えている可能性があります。こうした企業の製品やサービスは、トラブルが発生するリスクや、供給が滞るリスクが高いと言えます。

長期契約か 短期契約か

「サプライヤ」との関係は、長ければ長いほど有利なことが増加します。「サプライヤ」が度々変更となると、その都度、見積りや交渉をする手間がかかりますし、製品やサービスの品質が不安定になり、顧客からの不信感を招く要因になります。ですから、優良な「サプライヤ」と出会えた際には、良好な関係を長期間にわたって構築することで、交渉の手間削減や品質の維持が実現するだけでなく、自社にとって都合の良い条件を「サプライヤ」が容認してくれたり、「サプライヤ」側から新規ビジネスの発案を受けられたりする可能性が高まります。

このように、「サプライヤ」と良い関係を構築することは大きなメリットがあります。しかし、一つの「サプライヤ」に依存した経営体制は、もしものときに自社業務が滞るリスクを否定できません。

サプライヤとのトラブル解決方法

トラブルや問題が発生した時、どう対応すれば良いのでしょうか。以下では代表的な3つのケースについて説明します。

ケース1;「サプライヤ」からの値上げ交渉への対応

円安の進行や人件費の高騰により、原材料費や物品の製造コスト、サービスを供給するための人件費など、もろもろのコストが上昇しています。それゆえに「サプライヤ」側から物品やサービスの値上げ交渉を受ける可能性があります。

「サプライヤ」から値上げを通達されたとき、最初にとるべき行動は、値上げ金額が妥当か否かの分析です。物価上昇や人件費高騰などの影響を加味して、値上げ後の価格が適切が判断しましょう。値上げ額が妥当でないと判断したときは、不当だと証明できる各種データを提示し、値段維持や値上げ幅縮小の交渉をもちかけましょう。

ケース2;「サプライヤ」の業界寡占化への対応

特定の業界や分野で「サプライヤ」が物品やサービスを独占していると、自由競争が発生しづらく、価格が下がりにくいことがあります。こうした物品やサービスの価格を引き下げたいときは、同じ「サプライヤ」から供給を受ける同業他社と協力して、値下げ交渉を行うことが重要です。

ケース3;「サプライヤ」突然の供給停止への対応

自社に供給する物品やサービスが供給停止の通達を受けることがあります。もちろん、交渉で同じ条件下で供給継続を契約できれば最適ですが、その期待値はあまり高くありません。こうしたときは、「サプライヤ」へ供給終了がいつになるかを聞き出し、その間に代替手段の確保や自社製品やサービスの対応を急ぎましょう。「サプライヤ」との交渉次第では、供給停止までのリード期間を延長してもらうなどの対応をとってもらえる可能性があります。完全な契約終了まで、「サプライヤ」とコミュニケーションをとりましょう。

購買管理システムで効率化を

「サプライヤ」とのやり取りは、複数回にわたるため、属人化しやすく、誰がいつどこまで交渉を進めたか不透明になりがちです。「購買管理システム」を導入すれば、こうした諸問題を解決できます。「購買管理システム」の詳細は、以下のサイトで解説しています。

「購買管理システム」の詳細は、こちら

まとめ

「サプライヤ」は、良くも悪くも自社の業務や経営体制に大きな影響を与える存在です。優良な「サプライヤ」をしっかりと見極め、互いに信頼関係を置くことで、安定した業務の実現に繋がります。購買や調達業務、そして会社の業務全体の起点となり得る「サプライヤ」と、よい協力関係を目指しましょう。

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