倉庫管理システムの導入事例5選｜導入前の課題や導入後の効果を紹介

最終更新日：2023/07/28

執筆者

デジタル化の窓口編集部

株式会社クリエイティブバンク

『デジタル化の窓口』は、この国のデジタル課題「2025年の崖」に備えるため2022年にサービスをスタートしました。1,500以上のIT製品、4,000以上の導入事例を掲載し、特長・選び方を分かりやすく整理して解説することで、自社に最適な製品・サービスを見つけるお手伝いをする紹介サービスです。

本記事では、企業が倉庫管理システム（WMS）を導入することで、どのような効果を得られたのかについて紹介します。導入した企業の業種と規模を確認し、導入前の課題から改善の施策、導入後の効果を知ることで倉庫管理システムを導入する際の参考にしましょう。

導入事例1：神明倉庫株式会社（導入製品：e-ロジソーコ21）

システム再構築により業務を「見える化」でき、顧客サービスの向上と効率的な人材活用を推進

※出典：倉庫業務効率化の在庫管理システム「倉庫管理システム e-ロジソーコ21」導入事例神明倉庫株式会社様｜三菱電機ITソリューションズ

業種	企業規模
運輸・物流	不明

導入前の課題

神明倉庫は、倉庫業において長年の実績と信頼関係を築いてきましたが、近年の倉庫業界は供給過剰の状況に直面しています。この競争激化の中で、神明倉庫は独自性を確立し、競争力を維持・強化することが必要とされていました。特に、神明倉庫が特化する2つのコア業務である神戸港の保税倉庫での通関業務と、従来の固定概念にとらわれない物流施設の活用に焦点を当てることが求められていました。しかし、既存の倉庫管理システムではこれらの特化業務を最適化するのに限界があり、柔軟性や効率性に課題が存在していました。

改善の施策

神明倉庫は、独自性を生かしたサービス強化のために倉庫管理システムの再構築に着手しました。システム構築のパートナーとして、倉庫業務の実績とノウハウを持つMBを選定しました。新システムの構築では、特化する業務を強化・最適化すると同時に、将来的な顧客サービスにも柔軟に対応できる基盤を重視しました。パートナーとしてMBを選んだ理由は、彼らが倉庫業務を理解しており、神明倉庫のビジネスを理解していたため信頼関係が築けると判断したからです。システムの選定にあたり、汎用性の高い倉庫管理パッケージソフトウェア「ｅ-ロジソーコ21」をベースにし、カスタマイズを最小限に抑える方針を採用しました。このようにすることで、神明倉庫の強みを継承しつつ、システムを効率的に構築することができました。

導入後の効果

新システムの導入により、神明倉庫は効果的な改善を実現しました。特に、保税倉庫での通関業務の改善により、業務の精度が向上し、迅速な処理が可能になりました。これによってお客様からの信頼を高め、顧客サービスの向上に寄与しています。また、従来は本社で行っていた請求業務が倉庫の現場でも行えるようになり、効率的な人材活用が実現しました。

新システムは倉庫業務の見直しにも寄与し、業務の見える化を図ることができました。これにより、システム構築は短期間かつスムーズに進み、コスト削減や効率化を実現しました。神明倉庫は今後も「ｅ-ロジソーコ21」を活用し、さらなる顧客の利便性向上と現場業務の品質強化に取り組んでいく計画です。

導入した製品：e-ロジソーコ21

e-ロジソーコ21の製品情報はこちら→ https://digi-mado.jp/products/21724/

e-ロジソーコ21の事例一覧はこちら→ https://digi-mado.jp/case/?prd_id[]=21724

導入事例2：名正運輸株式会社（導入製品：W3 mimosa）

導入の決め手は使いやすい操作性

※出典：導入の決め手は使いやすい操作性 | W3 mimosa(ミモザ)-クラウド型倉庫在庫管理システム(WMS)

業種	企業規模
運輸・物流	1,001名以上

導入前の課題

荷主様のシステム未保有が課題となりました。弊社の既存荷主様は専用システムを使用しており、自社では在庫管理システムを持っていなかったため、新たなシステム導入の必要性が生じました。複数のサービスを比較し、「W3 mimosa」を選定した理由は、必要機能の揃いと使いやすさに魅力を感じたことでした。

改善の施策

導入に際しては、他のシステムからのデータ取り込み作業が課題となりましたが、CSVへの変換によるエラーを解決し、スムーズな移行を実現しました。また、コンサルタントの丁寧なサポートを受けることで、導入前の課題を解決するための適切な方法を素早く得ることができました。

導入後の効果

「W3 mimosa」の導入により、在庫管理や倉庫作業におけるミスが軽減され、物流業務の効率が向上しました。特に、必要な機能が充実しているため、自社の要件を満たすことが容易であり、満足度が高まりました。また、ダイアログの対応の速さと丁寧さにより、問題の解決が迅速に行われ、業務の円滑な運営に寄与しています。

導入した製品：W3 mimosa

W3 mimosaの製品情報はこちら→ https://digi-mado.jp/products/21357/

W3 mimosaの事例一覧はこちら→ https://digi-mado.jp/case/?prd_id[]=21357

導入事例3：株式会社HOWA（導入製品：QuickLocation）

生産設備の見える化で「経営の意思決定のスピード化」と「現場の改善」に成功

※出典：導入事例 | Quickシリーズ

業種	企業規模
製造	1,001名以上

導入前の課題

2011年にアメリカの工場へ赴任した際、現場とオフィスワークが分断された状態で、ITシステムが業務に統合されていない問題がありました。個人に頼った手作業でのムリムダな作業が国内工場で広く行われており、標準化を進めるためにIT化が必要と考えられました。この課題に対処するため、改革プロジェクトを立ち上げ、現場やオフィスの困りごとを吸い上げ、異業種他社のシステムを参考にして生産管理システムを構築しました。

改善の施策

まず、生産管理システムを構築するだけでなく、品質管理、PM管理、仕入、売上管理、人事、財務管理などさまざまな業務を統合し、オフィスと現場が一体となるようにしました。このシステムを全ての拠点に導入することで、業務の標準化と管理ロスの低減に大きく貢献しました。さらに、日本の国内工場に戻った後は、個人の多能工化問題に対処するためにQuickNavi（クイック・ナビ）の導入を決定しました。このシステムは現場の負担を軽減し、生産情報のリアルタイムな確認を可能にしました。

導入後の効果

導入後、現場では日次の実績集計が100%自動化され、従業員たちは手作業から解放され、業務効率が向上しました。QuickNavi（クイック・ナビ）のシンプルなUIと操作性により、現場のITが苦手な人でも使いやすく、現場からも好評を得ました。システムの導入により、現場の意識改革も促進され、計画と実績の進捗状況が一目で分かるため、目標達成の意識が高まりました。また、標準化された数値の報告書がリアルタイムで確認できるようになったことで、管理者の業務も効率化されました。

導入した製品：QuickLocation

QuickLocationの製品情報はこちら→https://digi-mado.jp/products/19611/

QuickLocationの事例一覧はこちら→https://digi-mado.jp/case/?prd_id[]=19611

導入事例4：株式会社ベルーナ・ジーエフ・ロジスティクス
（導入製品：COOOLa）

新たにブライセンが開発した物流画像検品システムで出荷作業の生産性が1.7倍に向上

※出典：ベルーナ・ジーエフ・ロジスティクス様 | 導入事例 | クラウドWMS・倉庫管理システム｜物流の最適化なら【COOOLa】

業種	企業規模
運輸・物流	不明

導入前の課題

ベルーナ・ジーエフ・ロジスティクス様は通信販売の増加に伴い、物流業界の人手不足が深刻な課題となっていました。荷主様の要望が複雑化し、既存の物流管理システムでは柔軟な対応が難しく、業務効率化が困難でした。また、検品作業の人手不足や正確性の向上も必要な課題でした。

改善の施策

このような課題に対し、ベルーナ・ジーエフ・ロジスティクス様はCOOOLaの物流画像検品システムを導入することで、効率化と柔軟な対応を実現しました。COOOLaの導入により、物流管理システムのカスタマイズが容易になり、複雑な荷主様の要望にも迅速に対応できるようになりました。また、物流画像検品システムの導入により、出荷作業の生産性が大幅に向上し、人手不足の解消にも繋がりました。

導入後の効果

COOOLaの物流画像検品システムの導入により、出荷作業の生産性は手梱包の1.7倍に向上し、出荷量が大幅に増加しました。これにより、同じ出荷量を維持しながら人員を3名減らすことができ、効率的な業務運営が実現されました。また、システムの柔軟性により、バーコードのない商品も検品できるため、正確性が向上し、梱包の品質が担保されました。さらに、COOOLaの導入支援チームとの密なコミュニケーションにより、スムーズな導入と運用が実現し、荷主様との連携も円滑に行われました。

導入した製品：COOOLa

COOOLaの製品情報はこちら→https://digi-mado.jp/products/17903/

COOOLaの事例一覧はこちら→https://digi-mado.jp/case/?prd_id[]=17903

導入事例5：LFC株式会社（導入製品：ロジザードZERO）

通販案件を強化するタイミングで導入、荷主さんからも高評価です。

※出典：LFC株式会社│ロジザードサービス導入事例│EC物流の在庫管理ならクラウドWMS(倉庫管理システム) ロジザードZERO

業種	企業規模
運輸・物流	不明

導入前の課題

LFCは元々アパレルメーカー向けの倉庫であり、「箱」のロケーションを活用してハンガー保管が強みでした。しかし、通販の需要が増える中で、基幹システムの在庫管理機能だけでは通販案件の要件を満たすことが難しくなりました。特に2件目の通販案件では在庫・出荷管理が必要となり、その時に荷主から「ロジザードZERO」を導入してみるよう提案されました。

改善の施策

この課題に対して、LFCは従業員とスタッフが一丸となって取り組む姿勢を大切にしました。ロジザードZEROの導入による新たなWMSの運用には苦労もありましたが、従業員の高い能力と低い離職率が強みとなり、トラブルなく対応できました。従業員の業務ローテーションにより、精密さや丁寧さにブレがなく、お客様に安心感を提供するためのルールも積み重ねてきました。ロジザードZEROを導入しても、これらのルールが効果的に働くことで、誤出荷や在庫差異を効果的に減らすことができました。

導入後の効果

ロジザードZEROの導入後、LFCはハンガー保管のノウハウを応用して、通販案件をメインに対応することが特徴となり、さらにハンガー＋畳以外の商品にも対応できるようになりました。このWMSの柔軟性と標準機能の豊富さが、様々な業務に対応するために役立っています。特に「カンタン引当」機能の導入により、出荷作業が効率化され、朝のリスト出しも楽になりました。

さらに、ロジザードさんとの関係性がLFCにとって大きな価値となっています。営業・SE・サポートの方々が細かい質問に丁寧に対応してくれることは、WMSの使い勝手において重要な要素です。この信頼関係を築き上げることで、ロジザードZEROの標準価格で導入が可能になりました。