クラウドサービスとは?徹底解説!|種類や導入目的、導入時の注意点
最終更新日:2023/01/05
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目次
近年、多くのアプリケーションがクラウドサービスとなっており、組織においても個人においても、日常的に利用する機会が多くなっています。
一方で、クラウドサービスとはインターネット経由で提供されるサービスの「総称」で、定義はとても広いため、結局、クラウドサービスとは何か、どのようなものがあるのか、が曖昧になってしまうことも多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、クラウドサービスの種類や特徴、それぞれのメリットデメリットだけでなく、クラウドサービスの導入目的がイメージできるよう、よく使用されるクラウドサービスをピックアップし、紹介していきます。
クラウドサービスとは
そもそも、クラウドサービスの「クラウド」とは、インターネット経由でコンピューティング、データベース、ストレージ、アプリケーションなどをオンデマンドで利用できるサービスのことを指し、「クラウドコンピューティング」とも呼ばれます。
このクラウドコンピューティングによって提供されるサービスの総称が「クラウドサービス」です。
なぜ、このようなサービスを「クラウド(雲)」と呼ぶのか、その理由は明確になっていませんが、従来よりネットワーク図でインターネットを雲で表現することが多く、「雲に遮られた見えないところからサービスが提供される」というイメージから「クラウド(雲)」となったといわれています。
身近なクラウドサービスとしては「Gmail」「Dropbox」「Office365」「Twitter」「Instagram」などが挙げられます。
クラウドサービスの提供形態は3種類
つづいてクラウドサービスの詳細について解説していきます。
まずはクラウドサービスの提供形態です。
- パブリッククラウド
- プライベートクラウド
- ハイブリッドクラウド
上記3種類について特徴を解説します。
パブリッククラウド
パブリッククラウドは、サーバーやソフトウェア、回線など全てのITリソースを、ユーザ全体で共有して利用することが特徴です。インターネット上で広く提供されているサービスで、利用者は企業・個人を問いません。WEBサイトなどから会員登録や申込することで、即座に利用できるようになります。リソースを複数ユーザで共有しているため、リソースの利用効率は高められ、結果として低コストでのサービス提供を実現できています。
プライベートクラウド
プライベートクラウドは、特定の企業やユーザのみが利用できることが特徴です。
自社内でクラウド環境を構築したり、クラウドプロバイダーが提供する独立したクラウド環境を利用したりして、ITリソースを占有した状態で提供します。他の利用者がいないため、企業のサービス形態や業務形態に合わせたクラウド環境を構築できることが特徴です。
例えば、プライベートクラウドの形態で提供されるサービスを利用するには、社内ネットワークからのアクセスを必要といったセキュリティがかけられるため、パブリッククラウドよりも高度なセキュリティコントロールを実現できます。
ハイブリッドクラウド
ハイブリッドクラウドは、ここまで解説してきた「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」、さらに自社でITリソースを保有する「オンプレミス」を組み合わせた提供形態です。クラウドへ完全移行することなく、既存のオンプレミスも活用できるため、それぞれの長所を活かしたサービス提供ができます。
例えば、個人情報や社外秘情報など機密性の高い情報はオンプレミスの物理サーバに保存し、その他公開情報や重要性の低い情報はパブリッククラウドに保存するといった組み合わせにすることで、保存するデータに適したセキュリティを確保しながら、コストを下げられます。
クラウドサービスを利用形態で分類すると3種類
クラウドサービスは提供形態ではなく、利用形態で分類されることもあります。
その分類は以下の3つです。
- SaaS(Software as a Service)
- PaaS(Platform as a Service)
- IaaS(Infrastructure as a Service)
この3分類のなかで、SaaSが最もクラウド事業者の運用管理範囲が広く、IaaSが狭くなっています。
それぞれの特徴や違いを解説していきます。
SaaS
SaaSは「サービスとしてのソフトウェア」を指します。
私たちにとって最も身近なクラウドサービスであり、企業または個人が、クラウド上に保存したソフトウェアサービスをインターネット経由で利用できるサービスです。
従来のソフトウェアのようにパッケージを購入し、ハードウェアにインストールする必要がないことが特徴です。
クラウドプロバイダーは仮想マシン、ネットワークリソース、データストレージ、アプリケーションのようなソフトウェア環境のすべてを管理するため、利用企業はそもそもソフトウェアを開発する必要がなく、ソフトウェアのバージョンアップやセキュリティ対策のアップデートも不要です。
そのため、ソフトウェアの導入コスト・管理コスト両方を削減できます。
PaaS
PaaSは「サービスとしてのプラットフォーム」を指します。
インターネット経由でアプリケーションを実行するための「プラットフォーム」を利用できるサービスで、主に企業のエンジニアの方が使用します。クラウドプロバイダーはハードウェアだけでなく、OS、ネットワークリソースも管理するため、利用企業は開発プラットフォーム環境の整備・管理をする必要がなく、アプリケーションの開発に集中できます。
また、OSのアップデートやサーバ負荷に応じたリソースの増強はクラウドプロバイダーの責任とされるので、従来かかっていたアプリケーションデプロイ後の管理コストを削減できます。
IaaS
IaaSは「サービスとしてのインフラストラクチャ」を意味します。
ネットワークやサーバなど、「インフラ環境」をインターネット経由で必要なときに、必要な容量だけ利用できるサービスで、主に企業のシステム担当の方が使用します。
IaaSを利用することで、ハードウェアの管理はクラウドプロバイダーの責任となり、自社では、OSのメンテナンスやネットワーク構成は利用企業がメンテナンスするのみとなります。そして、物理サーバを調達し設置する、という手間がかからず、短時間で新しい仮想マシンを設定できることが特徴です。
SaaSをカテゴリー別に紹介
前章で解説したように、個人や企業にとって最も身近であるクラウドサービスはSaaSです。そこで本章では、「クラウドサービスとは何か」がさらにイメージしやすくなるように、企業でよく使用されているSaaSをピックアップし、関連記事と共に紹介していきます。
今回、SaaSとして紹介するクラウドサービスは以下の6つです。
- グループウェア
- 社内SNS
- 勤怠管理システム
- テレビ会議・WEB会議
- オンラインストレージ
- CRM(顧客管理システム)
この他にも様々なクラウドサービスがありますが、まずはよく使用されるクラウドサービスについて理解を深めていきましょう。
グループウェア
グループウェアは、スケジュール管理や、組織内のコミュニケーション、情報共有などをスムーズに行うソフトウェアで、業務の効率化を図るために導入されます。グループウェアを利用すれば在社の有無に関わらず、リアルタイムで密度の濃いコミュニケーションや情報共有ができるため、生産性の高い職場づくりを実現するうえで重要なクラウドサービスです。
ビジネスチャット(社内SNS)
ビジネスチャットは、ビジネス用途で利用されるインターネットを介したコミュニケーションツールで、社内のコミュニケーションを活性化、業務の効率化を図るために導入されます。ビジネスチャットを利用すれば、役職・部署が細かく分別されていても、部門間・個人間でコミュニケーションをとることができるため、企業規模の大きい会社でよく使用されています。
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勤怠管理システム
勤怠管理システムは、スマートフォンやタブレットなどの端末を利用して、簡単に勤怠打刻や勤務記録の集計などを行うために導入されます。勤怠管理システムを利用すれば、従来の紙を使用した勤怠管理ではなく、クラウド上で勤怠データを集計することができるため、作業の効率化を図ることができ、コストカットもすることができます。
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テレビ会議・WEB会議
テレビ会議システムは、出張やリモートワークなどの状況下で、遠隔地にいる相手とリアルタイムで意思疎通を図るために導入されます。テレビ会議システムを利用すれば、事業所や営業所が離れていても、迅速な会議設定によるスピーディーな意思決定が可能になります。
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オンラインストレージ
オンラインストレージは、サーバ上でデータの保存や管理、共有などができるストレージサービスで、身近な例だと、「Google Drive」や「Dropbox」などが挙げられます。別名「クラウドストレージ」と呼ばれています。インターネットに接続できる環境さえあれば、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末からでもデータにアクセスできます。
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CRM(顧客管理システム)
CRMは、顧客、見込み顧客のそれぞれの情報を適切に管理・利用して、企業と顧客との関係の構築をサポートするために導入されます。CRMを利用すれば、顧客一人一人にあわせたコミュニケーションを通した顧客満足度の向上、顧客との長期的な関係構築による顧客生涯価値の向上が期待できます。
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クラウドサービスの主な導入目的は4つ
これまで解説したように、クラウドサービスは様々なカテゴリーに対応しており、クラウドサービスを利用する企業・利用者は急激に増加しています。
そこで本章では、企業や個人がクラウドサービスを導入する主な4つの目的について解説します。
- 迅速なシステムの構築
- 初期費用・運用費用の削減
- 可用性の向上
- 利便性の向上
1.迅速なシステムの構築
クラウドサービスを利用する場合、ストレージやサーバなどのハードウェアを自社で調達する必要がありません。コンピューティングやデータベース、ストレージなどのITリソースはインターネット経由で必要な容量のみを瞬時に利用できるため、迅速なシステム構築が可能です。機能を拡張する場合も、利用する容量を管理画面から割当を増加させるだけで完了します。
2.初期費用・運用費用の削減
クラウドサービスを利用する場合、物理的なITリソースを所有しないため、初期費用・減価償却費用がかかりません。また、必要なときに、必要な容量のみを利用できることがクラウドサービスの特徴ですので、ITリソースを所有するときのような最大容量に合わせた調達が不要です。そのときそのときに合った必要な容量に対してのみ課金されるため、無駄なコストの発生を抑え、運用費用の削減につながります。
3.可用性の向上
そもそも「可用性」とは「システム障害でサービスを停止させずに稼働させ続けること」を指します。長期間、システムを稼働させ続けられる場合に「可用性の高いシステム」といいます。クラウドサービスは「Design for Failure」という障害が発生することを前提としたシステム設計が採用されています。そのため、冗長化やバックアップは基本的にクラウドサービス事業者側で実施されているため、クラウドサービスの導入企業側で対応する必要がありません。自社で運用するよりも、可用性を向上させられます。
4.利便性の向上
クラウドサービスはインターネット経由で利用するため、理論的にはインターネットがあれば、どこからでも、どのような端末を使っても利用できます。そのため、社員は出張先や自宅から業務システムにアクセスできるので、利便性が向上します。利便性の向上は、社員の業務効率化につながるだけでなく、満足度向上や離職率の改善につながります。
クラウドサービス利用のメリットと導入注意点
クラウドサービスを導入すると得られるメリットとして下記の5つがよく挙げられています。
- 初期費用を抑えられる
- システム構築の時間を短縮できる
- 運用コストを抑えられる
- メンテナンスが不要になる
- テレワークを導入しやすくなる
このように、クラウドサービスはコスト削減や迅速なシステム構築を実現するなど多くのメリットがありますが、下記3つの点については、導入時に注意しておく必要があります。
- 導入するクラウドサービスの特徴を理解しておく
- クラウド内のセキュリティは利用企業側の責任である
- オンプレミスに比べてカスタマイズ可能な範囲は限定される
それぞれ詳しくみていきましょう。
1.導入するクラウドサービスの特徴を理解しておく
ここまで解説してきたように「クラウドサービス」といっても、提供形態や利用形態によって異なる特徴を持ちます。
導入するクラウドサービスでは何ができ、何ができないのか、クラウドプロバイダーと利用企業の責任範囲はどのようになっているか、利用にあたって企業は何をしなければならないのかなどを理解しておきましょう。
2.クラウド内のセキュリティは利用企業側の責任である
データセンターやハードウェア、ストレージなどクラウドプロバイダーから提供される部分のセキュリティはクラウドプロバイダーの担当です。大部分をクラウドプロバイダーへ任せられるとはいえ、利用企業側で何もセキュリティ対策しなくてよいわけではありません。アクセス権の設定、ユーザのID/パスワードの管理、クライアント側のデータ暗号化などは利用企業側が責任を持ってセキュリティ対策を実施する必要がある点に注意してください。
3.オンプレミスに比べてカスタマイズ可能な範囲は限定される
クラウドサービスはオンプレミスのような柔軟なカスタマイズ性はありません。ある程度のカスタマイズは可能ですが、クラウドサービスの仕様上、実装できない機能や処理は出てきます。そのため、クラウドサービスを導入する際には、自社の業務プロセスに沿うようにクラウドサービスをカスタマイズしようとするのではなく、クラウドサービスに自社の業務プロセスを合わせるような意識を持つことが大切です。
クラウドサービス選定時に意識したい5つのポイント
あらゆる業界・カテゴリでクラウドサービスが提供されいるクラウドサービスを十分に活用するためには、自社にあったクラウドサービスを選定することが大切です。
そこで最後に、クラウドサービス選定時に意識したい下記5つのポイントについて解説します。
- クラウドサービスを導入する目的は何か
- サービス終了のリスクは低いか
- セキュリティ対策は十分か
- サポート体制は整っているか
- 現場スタッフにとって使いやすいか
クラウドサービスを導入する目的は何か
多くのクラウドサービスの中から自社にあったクラウドサービスを選ぶには、導入目的を明確にすることが大切です。例えば、目的を明確にすることで、IaaS・PaaS・SaaSのどれにするかを絞り込めます。目的があいまいなまま導入を進めてしまうと、手間がかかったのみで定着せず、期待する効果を得られない可能性が高いので注意してください。
サービス終了のリスクは低いか
クラウドサービスはクラウドプロバイダーが提供するサービスですので、業績や事業方針によって、サービス終了のリスクがあります。自社で導入しているクラウドサービスが終了することになれば、別サービスへの移行や業務への影響を検討する必要があり、多くの労力がかかります。クラウドサービスが変更になると使い勝手も変わるため、利用ユーザへの負担も大きいです。そのため、クラウドサービスの選定時には稼働実績や資本力などから、長期的な運用が期待できるか慎重に判断しましょう。
セキュリティ対策は十分か
クラウドサービスはインターネット上に配置されているため、悪意ある人から攻撃を受けるリスクがあります。そのため、不正アクセスや情報漏えい、データ消失などを防止する適切なセキュリティ対策が実施されているか確認することが大切です。
例えば、下記のようなポイントを確認します。
- セキュリティに関して第三者の監査機関による検査を受けているか
- 通信は暗号化されているか
- 保管されているデータは暗号化されているか
- サービスの冗長化は行われているか
- IP制限などクラウドサービスへのアクセスを限定できるか
- クラウドサービスへのログインに2要素認証を利用可能か
サポート体制は整っているか
クラウドサービスは基本的にオンラインで完結するため、サポート体制が整っているか確認しましょう。
具体的には以下のポイントを確認します。
- ドキュメントのわかりやすさ
- FAQの充実度
- サポートへ問い合わせしたときの対応スピード
- メール・電話・現地出張など提供されているサポート手段
現場スタッフにとって使いやすいか
導入されたクラウドサービスを実際に利用するのは、ほとんどの場合、現場スタッフです。どれだけ高機能でも、使い勝手が悪ければ定着せず、期待する効果を得られません。そのため、クラウドサービスを選定する際にはデモ版や無料トライアルなどを利用し、現場スタッフに操作性を確認してもらうとよいでしょう。
DX推進にクラウドサービスは必須
クラウドサービスはインターネット環境さえあれば利用できるサービスです。クラウドサービスを導入することで、企業はデータとデジタル技術を活用して競争上の優位性を確立するために時間を使えるようになります。近年、多くの業務アプリケーションが時間や場所を問わずにアクセスできるクラウドサービスとなっており、日常で利用しないことの方が難しくなってきています。DX推進において、クラウドサービスは必須です。売上・生産性の向上、コスト削減などを実現するため、クラウドサービスの導入を検討してみましょう。
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