導入することになった背景
1都9県で事業を展開し、多くの組合員様からの問い合わせは1日に2,000件を超えていました。その対応は各センターの職員が行っていましたが、組合員様の手元にある「お届け明細書」と同じものを閲覧できるシステムがセンターにはなく、内容確認の都度、本部へ確認依頼を行う必要がありました。このエスカレーションにより対応に時間がかかり、組合員様をお待たせしてしまうことが課題となっていました。この非効率な状況を解消し、サービスレベルを向上させるため、問い合わせ対応業務そのものを専門のコールセンターへアウトソーシングすることを決定し、その新たな業務基盤となるシステムが必要となりました。
「快速サーチャーGX」を選んだ理由
選定の最大の理由は、アウトソーシング先のコールセンターで、オペレータがWeb経由で組合員様と同じお届け明細書を迅速に検索、閲覧できる環境を構築できる点でした。また、10年以上にわたり本部向けに旧製品を導入しており、その高速な検索性能や使い勝手には高い信頼を寄せていたことも、後継製品である「快速サーチャーGX」の選定を後押ししました。特定の年月の帳票を素早く表示できる機能や、PDFファイルを取り込める拡張性も業務要件に合致しており、新たなコールセンター業務の基盤として最適であると判断いたしました。
製品の導入により改善した業務
導入後、コールセンターのオペレータが問い合わせの一次受けを担うことで、これまで各センターの職員が対応していた膨大な問い合わせ業務の負荷が大幅に削減されました。CRMシステムとの連携開発により、オペレータは組合員コードを入力するだけで瞬時に該当のお届け明細書を表示でき、迅速かつ正確な対応が可能になっています。また、機能を絞り込んだシンプルな画面設計により、オペレータへの教育もスムーズに進み、短期間での安定稼働を実現しました。結果として、問い合わせ対応業務の効率化と、組合員様へのサービスレベル向上を両立させることに成功しています。