製品を導入することになった背景

東映株式会社は、長年にわたり「Oracle Database」を利用してきました。特に、販売管理システムは安定して稼働しており、業務部門には何の支障もなく利用されていました。しかし、社内のITシステムの大半はオンプレミス環境であり、システムのリプレイスやサーバー機器の導入・更新、保守・運用管理などのメンテナンス業務の負荷が増大していました。これらの課題を解決するため、東映株式会社はITシステムのクラウド移行を検討しました。

導入前に企業が抱えていた課題

東映株式会社は、映画制作・配給を中心に多角的なビジネスを展開しています。社内のITシステムは、企画から開発、保守、運用管理までを一手に担うIT部門の業務負荷が大きくなっていました。特に、オンプレミス環境でのシステムリプレイスやサーバー機器の導入・更新、保守・運用管理の負荷が増加しており、これらの業務効率化が急務となっていました。

導入前の課題に対する解決策

東映株式会社は、オラクルの「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上で提供されるフルマネージドの自律型データベース「Oracle Autonomous Transaction Processing」を導入することを決定しました。この製品は、フルマネージド型のPaaSとして提供され、パッチ適用やアップグレードなどの保守管理の手間を削減できる点や、AI/機械学習を活用した自動チューニングや自動スケーリングなどの自律機能が魅力的でした。また、コスト面では、既存のOracle Databaseライセンスをそのまま持ち込むことができる「BYOL」に対応しているため、コストを抑えつつ最新の技術を利用することが可能でした。

製品の導入により改善した業務

東映株式会社は、「Oracle Autonomous Transaction Processing」を導入することで、多くのメリットを実感しています。具体的には、業務アプリケーションの処理速度が体感で約1.5倍に向上しました。また、データベースのデータをオンプレミスのデータウェアハウスシステムへ転送するバッチ処理の時間が、45分から20分台に短縮され、性能が2倍以上に向上しました。これにより、業務部門の作業効率も大幅に向上し、運用管理の負担も大きく軽減されました。