製品を導入することになった背景

国内有数の電機メーカーとして、プリンター複合機やファクシミリ、ミシンなどの製造を手がけるブラザー工業株式会社様は、近年、工作機械・産業用印刷などの産業用領域での成長も見せています。このような背景のもと、翻訳業務の効率化と品質向上が求められるようになりました。

導入前に企業が抱えていた課題

特許の出願に関する翻訳業務の生産性を向上させるため、翻訳支援ツールのSDL Tradosを導入していました。しかし、翻訳メモリの登録データが不足しており、ツールを十分に活用することができませんでした。その結果、ゼロからの翻訳が多く、生産性向上の目的を達成することが難しかったのです。

導入前の課題に対する解決策

機械翻訳には以前から興味を持っていましたが、品質に関する懸念から導入をためらっていました。しかし、NICTが開発した機械翻訳エンジン「みんなの自動翻訳@TexTra」の試用を通じて、その高い性能を実感しました。このエンジンとSDL Tradosの翻訳メモリを併用することで、翻訳業務を最適化すると考えました。また、国産の機械翻訳エンジンであり、IPアドレス制限オプションを利用することでセキュリティ基準も満たすことができるため、川村インターナショナルの「みんなの自動翻訳@KI(商用版)」の導入を決定しました。

製品の導入により改善した業務

導入後、翻訳メモリのデータと機械翻訳の出力結果を比較し、より適切な訳文を選択することができるようになりました。さらに、ポストエディットを行うことで、より高品質な翻訳結果を得ることができるようになりました。これにより、ゼロからの翻訳の頻度が減少し、翻訳の品質と生産性が大きく向上しました。