製品を導入することになった背景

KDDI株式会社は、通信インフラの建設において、外部の企業や人材に依存することが多く、頻繁に人の入れ替わりがある環境下で、顧客情報の漏洩を防止することに大きな重点を置いていました。しかし、社内での厳格な情報管理を実施しても、建設工事の発注先から二次請け、三次請けの会社へと情報が展開される過程で、その保護は容易ではありませんでした。

導入前に企業が抱えていた課題

KDDI株式会社は、建設工事を行うパートナー企業に対して、情報漏洩がないよう注意を喚起するだけの対策に限界を感じていました。多くのパートナー企業が情報漏洩対策を適切に実施していたとはいえ、不注意による情報漏洩を完全に防ぐことは困難であり、より強固なセキュリティ対策が求められていました。

導入前の課題に対する解決策

この課題に対処するため、KDDI株式会社はセキュリティ対策プロジェクトチームを立ち上げ、ユーザに使いやすいセキュリティシステムの導入を目指しました。プロジェクトチームは、透かし印刷、暗号化、時限機能を備えた「秘文」という暗号化ソフトの導入を決定しました。これにより、紙に印刷された機密情報の追跡が容易になり、外部に持ち出される情報の保護が可能となりました。

製品の導入により改善した業務

「秘文」の導入により、KDDI株式会社は情報漏洩対策を大幅に強化しました。プリンタに依存しない透かし機能により、誰がいつ印刷したかが一目で分かるようになり、紙の無駄遣いがなくなりました。また、自己消失機能により、有効期限が過ぎたファイルやパスワード入力を誤ったファイルが自動的に削除されることで、情報の安全性が高まりました。これらの改善により、セキュリティの徹底だけでなく、コスト削減にも寄与する副次的な効果が得られました。