製品を導入することになった背景

学研グループ全体で進行していたDX推進の流れの中で、設計業務の生産性と品質を高めるためにBIMの活用が必然とされ、直感的な操作が可能で既存ツールと親和性の高いArchicadの導入が決定された。社内の知的財産としてスキルを蓄積する方針のもと、導入コンサルタントと連携してBIM教育体制を整備する体制が整えられたことも背景として大きい。

導入前に企業が抱えていた課題

2次元図面による設計では、施主や現場職人との意思疎通が難しく、伝わりづらさから合意形成に時間がかかり、また図面の整合性確認にも労力がかかるという業務非効率が発生していた。さらに、設計ノウハウの属人化や新人スタッフの即戦力化の困難さも課題であり、組織全体としてスキルの可視化と底上げが必要だった。

導入前の課題に対する解決策

社内教育に力を入れ、三戸景氏をコンサルタントとして招聘し、基礎知識からテンプレート作成までを体系化したBIM教育プログラムを構築した。設計者のスキルを引き出す環境づくりを行い、BIMを軸とした業務の標準化とスキルの定着を図った。また、社内スキルマップを作成し、スタッフの習熟度を可視化することで継続的な教育体制を整備した。

製品の導入により改善した業務

設計担当者は3次元モデルで設計を進めることで整合性の高い図面を効率的に生成できるようになり、施主や現場との意思疎通もスムーズに。複数案のパース作成や動画によるプレゼンが短期間で可能となり、信頼性の高い提案活動が実現。さらに、建物情報をモデルとして半永久的に保持できるため、メンテナンス時の対応力も格段に向上した。