製品を導入することになった背景

「エネルギーの自由化」が進行し、それまでの1エリア1社の形式から複数社の競争が可能となったことで、東京ガス株式会社は競争力の強化を迫られました。この状況に対応するため、同社は5ヵ年の中期計画の中で「ITを活用した業務効率の向上」を掲げ、業務効率化を図るための最適なソリューションを模索しました。その結果、短期間での導入効果が期待できる「RPA」ツールの導入に至りました。

導入前に企業が抱えていた課題

東京ガス株式会社では、高圧電力の新規申込の契約内容を複数の社内システムに登録する業務や、お客様に提供する明細報告書を作成する業務など、複雑かつ煩雑な作業が日常的に行われていました。これらの業務は、複数のシステム間での情報のやり取りが必要であり、手作業による入力が主流でした。その結果、作業時間が長引き、効率性に欠けるという課題がありました。

導入前の課題に対する解決策

これらの課題を解決するために、東京ガス株式会社は「WinActor」を選択しました。その理由として、安価でスモールスタートが可能である点、シナリオの作成と同時に業務の可視化が可能である点、そして日本語での取り扱いが容易である点が挙げられます。特に、新規申込の契約内容登録業務では、人とロボットのハイブリット運用を採用。担当者がエクセルファイルに契約内容を集約した後、WinActorがそれを各社内システムに登録するという方法を取りました。

製品の導入により改善した業務

「WinActor」の導入により、対象業務全体の約70%を自動化することに成功しました。具体的には、高圧電力の新規契約の登録業務において、人とロボットの協働により、業務効率が大幅に向上。また、明細報告書の作成業務では、年間で約270時間の作業時間削減が実現しました。これらの改善により、東京ガス株式会社は業務効率の大幅な向上を達成し、競争力強化に寄与しています。