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BPaaSとは?おすすめ製品5選の紹介と選定ポイントも解説!

この記事で解説すること

BPaaS(Business Process as a Service)は、人材不足や業務の遅れなど、多くの企業が抱えている課題を解決するサービスとして近年注目を集めています。

BPaaSとは、クラウド上で業務プロセスを提供する新しいソリューションです。経理や人事といったバックオフィス業務を外部委託することで、コスト削減と生産性向上を実現できます。

本記事では、BPaaSの導入メリットやデメリット、サービスの選び方などを網羅的に解説しています。BPaaSは、企業の成長を加速させる魅力的で強力なツールの一つです。ぜひ最後まで読んで、課題解決のための参考にしてください。

「BPaaS」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • 給与/賞与計算
    • 入退社手続き
    • 身上変更手続き
    • 年末調整
    • 年次イベント管理
    • 問い合わせ対応
    • 明細閲覧機能
    • マイナンバー管理
    • コミュニケーション機能
    • ワークフロー機能
    • 議事録作成
    • データ分析
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用はかかりません。
1か月プラン 47,000円/月
3か月プラン 45,000円/月
6か月プラン 42,000円/月
1年プラン 38,000円/月
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

目次

BPaaSとは

BPaaSとは「Business Process as a Service」の略で、クラウド技術を活用し、業務プロセス全体または一部を外部に委託できるサービスです。人事や経理、顧客サポートなど、さまざまな業務をクラウド経由で外部ベンダーに委託し、必要な機能やサービスを必要なタイミングで利用できます。

BPaaSの導入により、企業はITシステムの構築・運用・保守にかかるコストを削減し、社内リソースを効率よく分配してコアビジネスに集中させられます。専門性の高い人材を確保する必要がなくなるため、IT人材が不足している企業にとって、BPaaSの利用は大きなメリットにつながるでしょう。

BPaaSとBPO・SaaSとの違い

BPaaSとよく似た言葉に、BPOとSaaSがあります。しかし、それぞれのサービス内容は大きく異なります。ここでは、BPaaSとよく混同される、BPOとSaaSについて違いを解説するので、ぜひ理解を深めてください。

BPaaSとBPOの違い

BPaaSとBPO(Business Process Outsourcing)は、どちらも業務を外部委託する点で共通しています。しかし、サービスの性質や提供方法に大きな違いがあります。

BPaaSとBPOの主な違いは、下表の通りです。

特徴 BPaaS BPO
サービスの特徴 多くの企業で共通する一般的な業務プロセス 企業特有の業務や専門性が高い業務サービスを提供
サービスの提供方法 クラウドを通じて利用する 外部専門業者が代行する
カスタマイズ性 限定的 高い
コスト 低コスト 高コスト
導入期間 短い 長い
導入の手順 シンプルで迅速 複雑で調整が必要
選択のポイント 導入のスピードやコストを重視する企業におすすめ サービスの柔軟性と特定業務への適合性を重視する企業におすすめ

BPaaSとBPOのそれぞれの特徴を理解し、企業のニーズに応じたサービスを選択する必要があります。

BPaaSとSaaSの違い

SaaS(Software as a Service)は、クラウド経由でソフトウェアを提供するサービスです。BPaaSとSaaSは、どちらもクラウド上のサービスを利用する点で共通していますが、以下の点で違いがあります。

特徴 BPaaS SaaS
サービスの内容 業務プロセス全体または一部を「代行」する ソフトウェアという「ツール」を提供する
主な導入目的 業務負担の軽減や迅速な業務遂行 既存システムの機能追加
自社の運用負担 ベンダーが運用・保守を担当 自社で運用・保守が必要
ITリソースの必要性 ITリソースが不要 ITスキルを持つ担当者が必要
選択のポイント IT人材が不足しており、外部委託で業務効率化を図りたい企業に適している ITリソースが豊富で、システムを自社で運用できる企業に適している

BPaaSは、BPOとSaaSを組み合わせたサービスのような位置付けです。企業のリソース状況や導入目的によって、自社に適したサービスを選びましょう。

BPaaSを導入するメリット

コストの削減や業務の効率化など、BPaaSを導入するメリットは多岐にわたります。

以下で、BPaaSの導入によるメリットをそれぞれ詳しく解説します。

コストの削減

ITコストの削減は、BPaaSを導入するメリットの一つです。BPaaSはクラウド上で必要な分だけ利用できるため、基本的に自社で設備投資するコストがかからないことが特徴です。また、ベンダーに保守・運用を一任できるため、運用コストや人材コストも削減できます。

BPaaSの導入によって削減できる主なコストは、以下の通りです。

コストの種類 内容
初期投資
  • ハードウェア・ソフトウェア購入費
  • サーバー設置費
  • インフラ構築費
運用コスト
  • サーバー管理費用
  • メンテナンス費用
  • ライセンス費用
  • 更新費用
人材コスト
  • 専門人材の育成費用
  • IT人材の採用・確保費用
  • サーバー管理

なお、削減したコストは、より重要な事業領域への投資に回すことが可能となり、企業の収益向上に貢献します。また、人的リソースの面でも、サーバー管理などにかかる時間を、より付加価値の高い業務に充てられるメリットがあります。

業務の効率化

BPaaSの導入によって、業務の効率化が可能です。自社で抱えきれない業務の一部を適切に外部委託することで、迅速に業務を遂行できるメリットがあります。

BPaaSの導入によって、具体的に以下のような業務の効率化が期待できます。

業務プロセスの標準化

  • 属人化の防止
  • 人的ミスの削減
  • 生産性の向上

自動化の推進

  • 作業時間の短縮
  • 創造的な業務への注力
  • 業務品質の向上

ベストプラクティスの活用

  • 効率性の向上
  • 業務品質の標準化

業務プロセスの可視化

  • ボトルネックの発見
  • 改善策の迅速な実現

なお、業務の効率化は、企業全体の生産性と競争力の向上にもつながるでしょう。

人材不足の解消

BPaaSの導入は、人材不足の解消に役立ちます。

専門知識やスキルが必要な業務をBPaaSに委託することで、人材不足が原因の業務停滞を解消できるでしょう。また、人材確保や教育訓練にかかる時間とコストも削減可能です。

BPaaSをうまく活用して急な業務量の変化にも迅速に対応できるようになると、新たなビジネスチャンスを掴みやすくなるでしょう。

コア業務への集中

BPaaSを利用してノンコア業務を外部に委託することで、社内リソースをコア業務に集中させられます。人的リソースの最適化によって、新製品の開発や新事業への投資など、将来を見据えた活動にも注力しやすくなります。

BPaaSは、単なるコスト削減や業務効率化のための策ではなく、企業の成長戦略を強力にサポートするものだといえるでしょう。経営資源を効果的に活用し、企業の持続的な成長を促進するうえでも、BPaaSは重要な役割を果たします。

BPaaSを導入するデメリット

BPaaS導入は魅力的な選択肢の一つではあるものの、導入前に知っておくべきデメリットもあります。以下で、BPaaS導入における主なデメリットと必要な対策について解説するので、ぜひ参考にしてください。

情報セキュリティリスク

BPaaSは、クラウド環境でデータを扱うため、情報漏洩や不正アクセスといったセキュリティリスクが常在します。クラウド環境は、オンプレミス環境と比べてセキュリティリスクが高いため注意が必要です。

BPaaSを導入する際は、十分なセキュリティ対策を実施しているベンダーを選びましょう。具体的には、データの保管場所やアクセス許可を明確にし、自社のセキュリティポリシーに準拠しているかを確認します。

また、セキュリティに関する責任分担や情報漏洩時の対応などが契約書に明記されている旨を確認し、必要に応じて追加条項の締結を検討することが大切です。

ベンダーロックイン

特定のベンダーへの依存リスクを高める点も、BPaaSを導入するデメリットの一つです。代表的なリスクとしては、他サービスへの移行が困難になる点が挙げられます。また、このような状態をベンダーロックインと呼びます。

ベンダーロックインに陥ると、データの移行やシステムの再構築に多大な時間とコストが発生する恐れがあるため注意が必要です。

ベンダーロックインを防ぐためには、データの所有権や移行規定などを明確にし、将来的な柔軟性を確保することが重要です。BPaaSを導入する際は、複数のベンダーを比較し、契約条件やサービス内容をよく比較・検討する必要があります。

導入・運用コスト

BPaaSの導入には、以下のようにさまざまなコストが発生するデメリットがあります。

  • 初期費用
  • 月額利用料
  • 追加機能利用料
  • データ移行費用 など

BPaaSをうまく活用することで、コストメリットにつながる一方で、導入にあたっては長期的な視点でのコスト計画が必要です。導入後の予期せぬコスト発生を防ぐためには、利用頻度やデータ量の変化によるコスト変動も考慮した試算が大切です。

必要に応じて、専門家による契約内容のレビューを検討し、業務の効率化による生産性向上の効果も含めて総合的に評価しましょう。

BPaaSを導入する4つのステップ

BPaaS導入は、綿密な計画と段階的な実行が成功の鍵となります。

ここでは、BPaaS導入を成功に導くための4つのステップを詳しく解説します。それぞれのステップで重要なポイントを押さえ、スムーズな導入を実現しましょう。

1.現状分析

BPaaSを導入する際は、まず現状の課題とニーズを明確にすることが大切です。現状分析のためには、業務プロセスの分析や関連部署へのヒアリングが必要です。

 

目的 具体的な作業
業務プロセスの分析
  • 現状の課題を認識する
  • 改善ポイントを特定する
  • 具体的な数値データを収集する
  • 処理時間の測定
  • コストの算出
  • 必要な人材の把握
関係部署へのヒアリング
  • 現場のニーズを把握する
  • 潜在的な課題を見つける
  • 関連部署との面談
  • 現場の意見収集
  • 要望事項の整理

業務プロセスの分析や関連部署へのヒアリングを通じて、自社の課題とニーズが明確になったら、目標を設定します。例えば、受注処理にかかる時間を20%短縮するといった具合に、できるだけ具体的な数値目標を設定しましょう。

現状分析の結果と具体的な目標値を明確にすることで、社内でBPaaS導入の理解を得やすくなるメリットもあります。

2.ベンダー選定

現状分析に基づき、自社のニーズに最適なBPaaSベンダーを選定します。単に価格だけで判断するのではなく、以下の項目を評価することが大切です。

  • サービス内容
  • 導入実績
  • 費用
  • セキュリティ対策
  • サポート体制
  • 将来的な拡張性 など

複数のベンダーに詳細見積もりを依頼し、それぞれのサービス内容を比較・検討しましょう。なお、導入実績については、自社と同様の規模や業種の企業への導入事例を確認し、サービスの適合性を評価することがポイントです。

3.導入・運用

BPaaSを導入する際は、以下の流れで進めましょう。

  1. 導入準備(ベンダー選定・要件定義・社内体制の整備)
  2. システム構築(システム設定・マニュアル作成)
  3. テスト運用(テスト実施・問題の解決)
  4. 本番運用(モニタリング・継続的な改善活動)

BPaaSをスムーズに導入するためには、社内体制を整えることが大切です。例えば、教育訓練やヘルプデスクの設置、マニュアル作成などが必要になります。また、導入後の問題発生時に早期解決できるよう、機能的なモニタリングを構築しておくことも重要です。

4.効果検証

BPaaS導入後は、継続的に効果を検証し、必要に応じて改善を行う必要があります。導入当初に設定した目標値と実績値を定期的に比較し、効果を数値で確認しましょう。

効果測定の結果をもとに、業務プロセスやシステム設定などを改善することで、BPaaSの導入メリットを最大限に活かせます。効果検証は、BPaaSの導入が企業にとって有効であるのかを判断し、継続的に改善するうえで欠かせないプロセスです。

なお、検証結果は今後のBPaaS活用戦略や経営判断に役立つ重要なフィードバックとなります。

BPaaSのベンダー選定のコツ・比較ポイント

最適なBPaaSを見つけるためには、綿密なベンダー選定が必要です。

ここでは、BPaaSベンダー選定における比較ポイントと具体的な確認事項について解説します。

サービス内容と実績

BPaaSのベンダー選定においては、サービス内容が自社のニーズに合致しているかを入念に確認しましょう。自社に適したベンダーを見極めるためには、業務プロセスへの対応や既存システムとの連携性、将来的な拡張性など、機能面以外の要素も重要です。

また、サービスの適合性を評価するためにも、同業種や同規模の企業への導入事例を確認してみてください。ほかにも、SLA(Service Level Agreement:サービスレベル契約)で規定される稼働率や障害対応時間、復旧時間などの数値目標を確認し、緊急時の対応能力も評価しておくと安心です。

セキュリティ対策

BPaaSはビジネスデータを扱うため、多岐にわたるセキュリティ対策が重要です。各サービスのセキュリティ対策を確認する際は、以下をはじめとする認証や機能の有無を確認するとよいでしょう。

基本のセキュリティ対策

  • ISO27001認証
  • SOC2認証
  • ISMS 認証
  • データ暗号化対策
  • アクセスログ管理

データセンター対策

  • 所在地確認
  • 耐震・災害対策
  • 物理的セキュリティ

不正アクセス対策

  • アクセス制御
  • 多要素認証
  • 権限管理
  • 攻撃検知システム

信頼性確認

  • 第三者機関による監査
  • セキュリティ監査結果
  • 緊急時対応計画
  • 情報漏洩対応体制

セキュリティ対策に不安がある場合は、ベンダーに説明を求めることも方法の一つです。説明が不十分な場合は、ほかのサービスを含めて再検討しましょう。

コストとサポート体制

BPaaSのベンダー選定においては、コストとサポート体制の比較・検討も大切です。

コスト面では、初期費用や月額費用のほか、従量料金や追加機能費用も含めて、すべての料金形態を明確に把握する必要があります。また、サービス変更手続きや契約更新条件などを確認し、隠れた費用や将来的なコスト増加の可能性を見極めることも重要です。

サポート体制については、問い合わせ対応の時間帯やSLAに規定されているサポート内容に加えて、担当者のスキルや経験も確認しておくと安心です。BPaaSの導入を成功させるためにも、コストやサポート体制を総合的に評価し、費用対効果が高く、信頼できるベンダーを選定しましょう。

「BPaaS」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • 給与/賞与計算
    • 入退社手続き
    • 身上変更手続き
    • 年末調整
    • 年次イベント管理
    • 問い合わせ対応
    • 明細閲覧機能
    • マイナンバー管理
    • コミュニケーション機能
    • ワークフロー機能
    • 議事録作成
    • データ分析
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 0円
備考
初期費用はかかりません。
1か月プラン 47,000円/月
3か月プラン 45,000円/月
6か月プラン 42,000円/月
1年プラン 38,000円/月
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
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クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /

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BPaaSおすすめ製品5選を比較

トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 給与計算を含む幅広い業務を一括代行
  • 人事給与システム「COMPANY」との連携
  • 業務プロセスの可視化と最適化
トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 多岐にわたる業務代行が可能
  • 経験豊富なプロによるチームサポート
  • 柔軟な利用プランでコストを最適化
トライアル 有り
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 労務業務を一括して専門家に委託可能
  • クラウド連携で業務進捗をリアルタイム管理
  • 柔軟な運用体制と内製化へのサポート
トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 業務プロセス全体を包括的にサポート
  • 高度な自動化技術で複雑な業務にも対応
  • 企業の成長を支援する柔軟な運用体制
トライアル 無し
サポート 電話 メール 

製品のおすすめポイント

  • 煩雑な事務作業を専門チームが代行
  • 建設業特有の課題に対応したサービス設計
  • ANDPADシリーズとのシームレスな連携

BPaaSの導入時に確認すべき注意点

BPaaSの導入にはメリットが多い反面、さまざまな注意点も存在します。

ここでは、BPaaS導入時に確認すべき注意点と具体策について解説します。

情報セキュリティ対策

BPaaS導入に関して、情報セキュリティ対策は重要事項の一つです。クラウド上の機密データを保護するため、情報漏洩リスクへの対策は万全を期す必要があります。

BPaaSの導入を決めたら、ISO27001やSOC2といった認証取得の有無だけではなく、ベンダーに具体的なセキュリティ対策の内容と運用状況を確認しましょう。また、契約書には、情報漏洩時の対応や損害賠償規定を明確に記載し、不明点は事前に解消しておくことが大切です。

必要に応じて第三者機関による監査も検討し、情報セキュリティ対策の安全性を高めましょう。

ベンダーロックイン対策

BPaaSの導入時には、ベンダーロックイン対策が欠かせません。ベンダーロックインは、将来的なビジネスの柔軟性を阻害する可能性があるため注意が必要です。

BPaaSを導入する際は、長期的な視点でシステムやベンダーを変更する可能性を重視すべきだといえるでしょう。ベンダーロックインによるリスクを軽減するためには、データポータビリティやサービス変更にかかる手続きを事前に確認し、将来的な拡張性を確保する必要があります。

費用と契約内容

BPaaSには、さまざまなコストが発生します。契約書に記載された費用項目に目を通し、不明な点はベンダーに説明を求めましょう。契約内容は、以下の内容を重点的に確認することがポイントです。

  • SLAの内容
  • 契約期間
  • 契約条件
  • 自動更新規定
  • サービス変更の手続き など

BPaaS導入後にサービス内容の変更を検討せざるを得ない可能性も十分考えられます。そのため、事前に契約期間中のサービス変更についても確認し、できるだけ追加コストが発生しないような対策を考えておくことも大切です。

BPaaSの導入におけるリスクや注意点を念頭におきながら、締結前に契約内容を十分確認することで、よりスムーズな導入と安定した運用を実現できるでしょう。

BPaaSの費用対効果の算出方法

BPaaS導入による費用対効果を正確に把握することは、投資判断において非常に重要です。

ここでは、BPaaS導入における費用対効果の算出方法を、具体的な手順と計算式を用いて解説します。

導入コストの把握

BPaaSの導入コストは、以下の各項目を漏れなく洗い出すことで総額を算出できます。

費用カテゴリ 内容
初期費用
  • システム導入費用
  • 設定費用
  • データ移行費用
  • 従業員研修費用
  • コンサルティング費用
月額費用
  • サービス利用料
  • 保守費用
  • サポート費用
  • 追加機能利用料
変動費用
  • 利用状況に応じて変動する費用(例:データストレージ容量の増加、処理件数の増加)
間接費用
  • 担当者の人件費
  • 研修費用
  • システム移行期間中の生産性低下による機会損失
  • 業務中断による損失

初期費用において、データ移行費用はデータ量や複雑さによって変動するため、事前の見積もりが必要です。また、変動費用や間接費用は予測が困難なため、最悪のケースを想定したり、バッファを持たせたりしてコストを試算するとよいでしょう。

BPaaSの導入コストを把握するためには、各項目についてしっかりと把握し、長期的な視点で投資効果を検討することが重要です。

効果の金額換算

BPaaS導入による効果は、コスト削減効果と業務効率化効果に分類し、金額換算します。以下は、BPaaSの導入効果を金額換算する計算式の一例です。

カテゴリ 計算式
コスト削減効果
  • 人件費削減額=削減可能な人員数×年間平均人件費
  • システム運用削減額=継続年間運用費用−BPaaS年間費用
業務効率化効果
  • 時間短縮効果=年間短縮時間×平均的な見通し
  • 生産性向上効果=生産性向上率×年間売上高

定量的なデータに基づいて効果を測定することで、より客観的で信頼性の高い分析が可能になります。

投資回収期間の算出

BPaaSの導入における投資回収期間は、以下の計算式で算出可能です。

  • 投資回収期間=投資総額÷年間キャッシュフロー

投資回収期間が短いほど、投資効率が高いことを意味します。ただし、現在の経済環境は変化が激しく、不確実性が高いため、長期の投資回収期間の設定にはリスクが伴います。BPaaSを導入する際は、投資回収期間に加えてさまざまなシナリオを想定し、リスク分析を行うことが大切です。

最終的な費用対効果の算出方法

最終的な費用対効果は、ROI(投資利益率)と投資回収期間を総合的に評価して判断可能です。

  • ROI(%)=(得られた利益−初期投資−運用コスト)/(初期投資+運用コスト)×100

ROIがプラスであれば、BPaaS導入は費用対効果があることを意味します。なお、費用対効果の高さはROIの数値に比例します。最終的には、ROIと投資回収期間、リスク分析を総合的に評価して、精度の高い投資判断を行うことが重要です。

まとめ

BPaaSは、コスト削減や人材不足の解消といった多くのメリットをもたらします。一方で、情報セキュリティリスクやベンダーロックインといったデメリットも存在するため、導入時には適切なベンダー選定が不可欠です。

本記事では、BPaaSの導入を検討している企業の担当者に向けて、ベンダー選びのポイントや具体的な導入方法を詳しく解説しました。自社のニーズに合わせた導入計画を策定し、段階的にBPaaS導入を進めることで、スムーズな運用につながるでしょう。

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