製品を導入することになった背景

名古屋大学医学部附属病院(以下、名大病院)は、医療業界全体が直面する過重労働と人手不足の問題に対処するための解決策として、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に注目しました。特に、医師の過重労働は深刻な問題となっており、働き方改革の一環として、効率的な業務処理を実現するためにRPAの導入が検討されました。2019年5月、名大病院は院内の全事務部門でRPAツール「BizRobo!」の導入を決定し、定型的な業務の自動化と効率化を推進し始めました。

導入前に企業が抱えていた課題

医療業界では、医師や看護師など、多くの職種で過重労働と人手不足が問題となっていました。特に大学病院では、診療以外にも研究や教育の任務があり、医師の労働負荷は非常に重いものでした。これに対応するためには、業務プロセスの効率化が急務とされ、事務作業の自動化が求められていました。

導入前の課題に対する解決策

名大病院は、事務作業の効率化を目指し、RPAツール「BizRobo!」を選択しました。このツールは、安定したロボット開発プロセスと、大規模運用に適したサーバ型ツールとしての特性を備えていました。また、医療現場での豊富な導入実績があり、事務職員が直接ロボット開発に関わることができる点も評価されました。

製品の導入により改善した業務

RPAの導入により、名大病院は約9,800時間の業務削減を見込んでいます。具体的には、「会議開催案内メール自動送付」や「医師勤務時間計算支援」など、定型的な業務を自動化することで、職員はより専門性の高い業務に集中できるようになりました。この効果は、事務職員の作業負荷の軽減だけでなく、医療サービスの質の向上にも寄与しています。