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施工写真DX最新ガイド|改ざん検知対応アプリ9製品

目次

令和5年改定で電子小黒板と改ざん検知が標準化。黒板設置・Excel転記に30秒かかる手作業をゼロに変える施工写真アプリで、安全性と働き方改革、さらには公共工事の品質証明と業務効率化まで一気に推進しませんか?

施工管理アプリの比較は「施工管理アプリ徹底比較16選!【2025年最新】無料の製品も紹介」から詳細をご覧ください。

1. 施工写真とは ― 最新ガイドラインをざっくり整理

施工写真は工事の出来形や品質を後から検証できる唯一の物証です。国土交通省は営繕工事写真撮影要領を令和5年に改定し、電子小黒板と改ざん検知を含む統一ルールを示しました。公共工事では同要領とデジタル写真管理情報基準に従い、写真の撮影方法から保存形式まで細かく規定されています。一方で民間工事には法的義務がありませんが、トラブル防止や報告書作成の観点から撮影が強く推奨されています。

詳しくは「官庁営繕:営繕工事写真撮影要領 – 国土交通省」と「デジタル工事写真の小黒板情報電子化について」をご覧ください。

1.1. 施工写真の役割と5W1H

施工写真は大きく三つの目的に使われます。第一に工事工程記録、第二に資材や品質の確認、第三に問題発生時の証拠資料です。写真は撮影計画を立て、誰が・いつ・どこで・何を・なぜ・どのようにの情報を盛り込むことが推奨されます。これを5W1Hと呼び、電子小黒板で補足すると一枚で状況を正確に伝えられます。

1.2. 国交省「デジタル写真管理情報基準」(令和5年版)のポイント

同基準では被写体をカラーで撮影し、電子小黒板を重ねた画像を改ざんのない形式で保存することを求めています。写真に許されるのはリサイズのみで、明るさ補正やトリミングは不可です。違反が見つかると契約違反に加え刑法上の文書偽造罪が適用される恐れがあると専門家は指摘しています。
詳しくは「デジタル工事写真の小黒板情報電子化について-国土交通省」と「契約書の偽造や改ざんにあたる行為は?問われる罪や防止策を解説 」をご覧ください。
下表は要領改定で追加・強化された主なチェック項目です。

チェック項目 令和4年以前 令和5年版 実務への影響
電子小黒板 推奨 小黒板情報電子化を原則化 現場で黒板を持たず撮影可
改ざん検知 明記なし J-COMSIA方式を推奨 対応アプリの選定必須
画像編集 露出補正のみ暗黙可 一切禁止を明文化 撮り直しが前提
メタデータ 任意 SHA-256ハッシュ付与 台帳自動生成が容易

表は「改定文」と「J-COMSIA」解説をもとに再整理しました。

1.3. 罰則リスクと品質保証――改ざん検知の必要性

写真を改ざんすると発注者から指名停止や契約解除を受けるだけでなく、刑法159条の私文書偽造罪に該当する事例も報告されています。このため適合ソフトを使い、SHA-256ハッシュで撮影時点を証明する仕組みが普及しました。主要アプリのANDPAD、蔵衛門、PhotoManager、ミライ工事などはいずれも改ざん検知機能を搭載し、公共工事の提出要件を満たせると公式に案内しています。

改めてまとめると、最新ガイドラインでは安全な撮影体制とデータの完全性が強く求められます。電子小黒板と改ざん検知が両立するツールを選ぶことが、品質保証と罰則回避の最短ルートと言えるでしょう。

詳しくは「デジタル工事写真の無断修正防止について-国土交通省」と「J-COMSIA信憑性確認」をご覧ください
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2. 現場の課題とDXメリット

建設現場では依然としてデジカメと紙黒板で撮影し、帰社後にExcelへ貼り付ける運用が残っています。ここでは従来フローが抱える課題と、電子小黒板アプリを導入した場合の効果を具体例で整理します。

2.1. “黒板+デジカメ+Excel” 手作業フローが生む3大ムダ(撮り直し・仕分け・転記)

従来は撮影位置に黒板を持参し、デジカメで撮影し、事務所で写真を取り込み、黒板情報をExcel台帳へ転記する流れです。
撮影時に黒板が写り込まなかったり光が反射した場合は現場へ戻り撮り直しが発生します。国土交通省の調査でも「黒板設置の安全確保と撮り直しが現場負荷を高めている」と指摘されています。
また写真フォルダを工種や測点で手作業分類し、Excelに貼る工程は平均で写真1枚あたり30秒を要すると複数企業が試算しています。100枚の写真なら整理と転記だけで50分、月2,500枚扱う現場では約25時間の残業が常態化していました。

詳しくは「デジタル工事写真の小黒板情報電子化について:国土交通省」と「現場の荷物・人数・残業時間を削減。創業100年を超えるゼネコンがDXで実現する効率化、長期的な価値形成の取り組み|導入事例|現場管理アプリ SPIDERPLUS(スパイダープラス)建築業・空調衛生設備業・電気工事業・プラント業向けアプリ」と「建設業の2024年問題の背景や影響を徹底解説|DXで残業時間を緩和できる?」をご覧ください。

2.2. 電子小黒板&クラウド共有で安全性とスピードが激変

電子小黒板はタブレット内で黒板情報を合成しながら撮影するため、高所や重機周辺へ黒板を持ち込む必要がありません。国交省は小黒板情報電子化を受発注者双方の業務効率化と安全向上策として推奨しています。
クラウド連携により写真は撮影直後に事務所へ届き、発注者の確認も即時に行えます。ゼネコン「西田工業」はタブレット電子小黒板の導入で検査人数を3名から2名へ削減し、月間残業を30,000円相当削減したと公表しています。

詳しくは「現場の荷物・人数・残業時間を削減。創業100年を超えるゼネコンがDXで実現する効率化、長期的な価値形成の取り組み|導入事例|現場管理アプリ SPIDERPLUS(スパイダープラス)建築業・空調衛生設備業・電気工事業・プラント業向けアプリ」をご覧ください。

2.3. 自動台帳化で報告書を1分作成:残業削減シミュレーション

最新アプリは黒板メタデータをもとに台帳を自動生成します。KANNA」は写真を選ぶだけで報告書が1分で完成すると説明しています。「ミライ工事」は撮影後ワンタップでPDF台帳を共有でき、PC操作が不要です。
下表は手作業フローと電子小黒板アプリ導入後の時間を比較した例です。現場規模によりますが、1現場で月20時間前後の残業削減は珍しくありません。

詳しくは「【機能紹介】簡単かつ自由にレイアウトを設定!ミライ工事のカスタム台帳機能の使い方 – 工事写真アプリ「ミライ工事」」をご覧ください。

撮影から台帳までの作業時間比較

工程 手作業フロー 電子小黒板+自動台帳 削減率
黒板準備・設置 15秒/枚 0秒(黒板合成) 100%
撮影ミスの撮り直し 5%の写真で再訪 ほぼ0% 約95%
写真仕分け 15秒/枚 自動分類 100%
Excel転記 15秒/枚 0秒 100%
台帳レイアウト調整 5分/台帳 自動出力 約90%
月間残業(2,500枚想定) 約25時間 約5時間 約80%

表は各ベンダー提供の導入事例値を平均化して算出しました。手作業で発生していた作業が自動化され、残業上限規制(月45時間)への適合を後押しします。

このように施工写真DXは安全性を高めながら働き方改革に直結する効果が期待できます。導入を検討する際は、自社の月間写真枚数と人件費を基にシミュレーションすると費用対効果を説明しやすくなります。

詳しくは「建設業の2024年問題の背景や影響を徹底解説|DXで残業時間を緩和できる?|KENTEM[ 株式会社建設システム ]」をご覧ください。
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3. 工事写真アプリ選定5つのチェックポイント

工事写真アプリは機能差が大きいため、導入前に確認したい基準を五つに整理しました。各項目で代表的な製品例と公表情報を併記します。

3.1. 電子小黒板の操作性(AI黒板作成・豆図対応)

黒板編集に時間がかかると撮影スピードが落ちます。ANDPAD黒板」はAIが配筋リストから豆図と黒板テキストを自動生成し、作業を数秒に短縮します。「蔵衛門カメラ」はスマートフォン上で豆図を指先で描画でき、複数黒板をテンプレートとして保存できます。

工事用電子黒板アプリ12選【徹底比較】施工写真・台帳管理がラクになる!

無料で使える工事黒板アプリ比較8選|有料サービスとの違いや選定のポイントを解説

3.2. 改ざん検知・J-COMSIA認証の有無

公共工事では改ざん検知機能が必須です。ANDPAD黒板」や「蔵衛門カメラ」「PhotoManager」などは「J-COMSIAの信憑性確認検定」に合格しています。認証済みアプリは撮影直後にハッシュ値を付与し、CSVで証明書を出力できます。

3.3. 自動整理/台帳・PDF・Excel出力

写真整理と台帳作成を自動化できるかで残業時間が大幅に変わります。Photoruction」は撮影するとクラウドが自動分類し、検索や台帳出力をワンクリックで行えます。「KANNA」は写真を選ぶだけでExcel形式の報告書が1分で完成します。

3.4. クラウド連携とオフライン撮影

地下や山間部では電波が届きにくく、オフラインで撮影して後で同期できる機能が重要です。ミライ工事」はクラウド同期オフ機能を搭載し、圏外でも撮影後に自動アップロードします。リアルタイム共有を重視する場合は「ANDPAD」や「Photoruction」の常時クラウド連携が有効です。

3.5. 料金モデル(無料~月額/買い切り/BPO代行)

費用はユーザー課金、容量課金、買い切り端末など製品ごとに異なります。小規模現場なら月額0円から使える「KANNA」や無料プランを持つ「ミライ工事」が導入しやすい一方、全社標準化を狙う場合はサポート付きのサブスクリプション型が安心です。

次の表に主なアプリの費用感と機能対応状況をまとめました。自社の写真枚数や公共工事比率を踏まえて比較してください。

アプリ主要機能と料金比較

製品 AI黒板 改ざん検知 台帳自動化 オフライン対応 月額目安(税抜) 備考
「ANDPAD黒板」 あり あり あり 一部 要問い合わせ AI豆図生成
「蔵衛門カメラ」 テンプレ保存 あり あり 一部 660円/ユーザー 2か月無料試用
「KANNA」 シンプル編集 なし あり 一部 0円〜 写真1分報告書
「Photoruction」 豆図編集 あり あり 一部 要問い合わせ 自動分類+BIM連携
「ミライ工事」 テンプレ あり あり あり 0円〜 圏外撮影対応
「PhotoManager」 豆図描画 あり 部分 一部 0円 CADレイヤ注釈対応

AI黒板列は自動生成やテンプレ機能の有無を示し、改ざん検知列はJ-COMSIA認証の有無を示しています。月額は公式公開の最小プランを記載しました。

スモールスタートなら無料プランで操作感を試し、公共工事への拡張時に改ざん検知付き有料プランへ切り替える形がコストを抑えやすい運用です。
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4. おすすめ施工写真アプリ比較【主要9製品】

クラウド対応の施工写真アプリは機能と料金の幅が広く、自社要件に合う製品を短時間で絞り込むには比較表が便利です。下表では電子小黒板の機能性、改ざん検知の有無、自動台帳化、月額目安を軸に主要9製品を整理しました。

製品名 電子小黒板 改ざん検知 台帳自動化 月額目安 特徴/出典
ANDPAD黒板 AI黒板自動生成 J-COMSIA認証 あり 要問い合わせ 図面を読み込んで黒板をAI生成し、写真→工程を連携
Photoruction 高度編集・自由レイアウト J-COMSIA認証 あり 見積制 BIM/CIM連携や検査ワークフローに対応
蔵衛門カメラ 豆図描画・テンプレ保存 J-COMSIA認証 あり 660円/人〜 Pad専用端末とクラウドで写真を即共有
KANNA シンプル編集 なし あり 0円〜 写真選択だけで1分報告書を生成
サクミル テンプレ編集 なし あり 4,000円/30名 50代でも使いやすいUIと定額制
現場ポケット テンプレ編集 なし あり 11,880円/年 自動アルバム機能、契約更新率95%
ミライ工事 テンプレ編集 J-COMSIA認証 あり 0円〜 報告書特化、オフライン撮影に対応
PhotoManager 豆図描画・レイヤ注釈 J-COMSIA認証 部分 0円 CADレイヤ重ね書きと無料運用が強み
工事写真(Booth) テンプレ編集 J-COMSIA認証 部分 250円/GB・30日 写真自動整理と低価格バックアップ

数字や機能名の詳細は各社公式サイトの公開情報を参照しています。月額は最小プランの公表値で、ユーザー数や容量により変動します。

4.1. 「ANDPAD黒板」:AI黒板×クラウドで大規模現場を高速化

ANDPAD黒板は図面をクラウドにアップするとAIが豆図と黒板テキストを自動生成し、現場は撮影するだけで済みます。写真は自動で工程表にひも付くため工程会議資料の作成も省力化できます。支店単位での導入が多く、関東のゼネコンでは月30時間の残業を削減した事例が公表されています。

4.2. 「Photoruction」:BIM/CIMデータと同じ画面で写真を一元管理

Photoructionは電子小黒板付き写真、図面、BIM/CIMモデルを同一クラウドで扱えるため、図面差し替えや出来形検査を一気通貫で処理できます。写真はワンクリックで台帳PDF・Excelを生成でき、年間費用を固定化できる料金体系が特徴です。

4.3. 蔵衛門カメラ:Pad端末とチャット連携で迅速共有

蔵衛門カメラはiOSアプリと専用Androidタブレット「蔵衛門Pad」シリーズを用意し、写真をクラウドへ自動アップロードします。チャット機能で写真に音声コメントを付けて共有できるため遠隔確認がスムーズです。月額は1ユーザー660円、初期費用なしで試用期間が2か月あります。

  1. 片手操作に最適化された縦画面UI
  2. クラウド自動保存で“写真待ち時間ゼロ”
  3. 公共工事でも安心の改ざん検知&連携認定

製品について詳しくはこちら。

4.4. KANNA:写真選択だけで1分報告書、0円スタート

KANNAは案件一覧とチャットを中心にした施工管理アプリで、撮影済み写真を複数選択するとExcel形式の報告書が1分で完成します。基本機能は月額0円から使え、スマートフォンが苦手な職人でも操作しやすいUIと評価されています。

4.5. サクミル:操作を最小化したオールインワン

サクミルは30アカウント分で月額4,000円と低コストで、写真管理のほか日報・見積・原価まで一元化できます。50代ユーザーの操作性を意識したボタン配置が特徴で、2か月の無料トライアルが提供されています。

4.6. 現場ポケット:自動アルバムと高い契約更新率

現場ポケットはトークに投稿した写真が自動で案件アルバムに整理され、PCとスマホでリアルタイム閲覧できます。年間契約は11,880円で、契約更新率は95%を超えています。タグ機能で写真検索も高速です。

  1. アルバム機能で現場・工程別に無制限写真管理し自動仕分け
  2. スマホで日報・報告書を即時作成し自動集計で事務作業を削減
  3. チャット/掲示板機能で未読確認付きリアルタイム情報共有と連絡一元化

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4.7. ミライ工事:圏外現場でも使える報告書特化型

ミライ工事はオフライン撮影に対応し、電波が戻った時点で自動同期します。黒板テンプレートと写真整理、PDF台帳出力までスマホ内で完結するためPCが不要です。無料プランのほか、法人向けには2,500円からの定額プランが用意されています。

  1. スマホ1台で電子小黒板付きの写真撮影から台帳PDF・Excel出力までワンタップ自動化
  2. クラウド同期とオフラインモードで現場・事務所・Web版を即時共有し接続不良時も安心
  3. 点検表やKY安全指示書など報告書を写真とテキストからカスタム書式で自動生成

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4.8. PhotoManager:レイヤ注釈とCAD情報を写真に重ね書き

ワイズが提供するPhotoManagerは無料アプリで小黒板と注釈をレイヤとして重ねられ、撮影後も編集可能です。CAD図面を貼り付けられるため、補修指示などを写真上で可視化できます。自社サーバ運用も選択可能です。

  1. 工事写真をAI解析付き自動整理し電子納品・写真帳印刷フォーマットへ一括出力
  2. 黒板サイズ・レイアウトを自由設計できる電子小黒板とスマホアプリ連携で現場撮影を効率化
  3. 改ざん検知機能で国交省信憑性基準に準拠しクラウド連携で離れた事務所ともリアルタイム共有

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4.9. 工事写真(Booth):250円からの低価格バックアップ

Boothの工事写真アプリは基本機能が無料で、J-COMSIA対応の自動整理を標準装備しています。バックアップサーバは1GBあたり250円/30日と低コストで、2,500枚まで保存できます。小規模現場でのスポット利用に向いています。

  1. デジタル黒板一体型の撮影画面で起動直後からシャッター即時、テンプレ呼び出しや直接入力で黒板編集も迅速
  2. 黒板情報を基に工事名・工種フォルダを自動生成し写真を測点/日付順に並べ公共工事アルバムへ自動レイアウト
  3. 三重ミラーリング付きクラウドバックアップで自動同期しプラン変更でも写真を失わず安全保管

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5. 失敗しない導入ステップ

現場に適した施工写真アプリを導入しても、社内フローを見直さなければ期待した効果は得られません。ここでは筆者が複数現場で支援した経験と各社の公開事例をもとに、失敗を防ぐ導入ステップを整理します。

5.1. 現場ヒアリングで「撮影→台帳」現行工数を見える化

最初に行うべきは、黒板作成から台帳提出までに要している人手と時間を棚卸しする作業です。

ヒアリングでは

  • 撮影枚数と平均撮り直し率
  • 1枚当たりの仕分け・転記時間
  • 提出フォーマット数(PDF、Excel など)

を担当者別に洗い出します。例えば「蔵衛門」利用前の中規模現場では、台帳転記に1現場あたり月12時間を費やしていたと報告されています。数値化することで、後工程のROI算定が容易になります。

5.2. 2週間トライアルで撮影・整理フローを検証

多くのサービスは無料または低料金でトライアルを提供しています。

  • KANNA」:基本機能を無期限で0円利用
  • ミライ工事」:無料プランとオフライン撮影可

2週間の試用期間を設定し「1枚当たり処理秒数」(撮影~クラウド反映~台帳出力まで)をKPI化します。Photoructionの事例では、試用段階で1枚120秒だった処理時間が正式導入後は20秒に短縮し、月20時間の工数削減を見込めたと報告されています。

5.3. ROI試算―残業単価×削減時間で費用対効果を定量化

試用KPIをもとに年間削減時間を算出し、残業単価を掛け合わせて導入コストと比較します。下表は従業員5名・月240枚撮影の条件で行った簡易試算例です。

項目 現状工数 トライアル後 年間削減時間 金額換算(残業単価2,500円)
撮影・黒板作成 30秒/枚 15秒/枚 30時間 75,000円
写真仕分け 45秒/枚 10秒/枚 70時間 175,000円
台帳出力 20秒/枚 自動化 20時間 50,000円
合計 120時間 300,000円

年間30万円以上の人件費削減が見込める場合、月額5,000円のクラウド利用料を支払っても投資回収は容易です。ミライ工事の事例では月10時間、蔵衛門導入現場では1現場あたり残業を半減した例が確認できます。

詳しくは「建設業の労働時間を削減!残業削減事例と2024年問題への対応策 – 工事写真アプリ「ミライ工事」」をご覧ください。

5.4. BPO/外部連携(ANDPAD BPO など)活用の判断軸

自社での写真整理が難しい場合は、業務代行(BPO)の活用も検討します。
ANDPAD BPO」は黒板テンプレート作成や写真仕分け、台帳作成までを専門スタッフが担うサービスで、現場監督は撮影に専念できます。

活用判断のポイントは

  • 公共工事比率が高く黒板規定が複雑
  • 担当者が複数現場を掛け持ちし事務時間を確保できない
  • 工期が短く人員増員が難しい

といった条件に該当するかどうかです。BPOを併用することで、短期的に品質を担保しつつ内製化へ移行するといったフェーズ分けも可能です。
以上のプロセスを踏めば、導入効果を定量的に示しながら社内合意を形成でき、運用フェーズでも目的に沿ったKPIを継続的に改善できます。

7. まとめ&次のアクション

施工写真アプリは安全確保・品質証明・残業削減という三つの課題を同時に解決できる実践的なDX手段です。AI黒板生成を備えた「ANDPAD」や写真から報告書を自動生成する「KANNA」など、主要サービスはいずれも改ざん検知と台帳自動出力に対応し、令和5年基準への準拠を後押ししています。「蔵衛門カメラ」は月額660円でチャット共有までカバーし、「ミライ工事」は導入現場の残業を4分の1に圧縮した事例が公表されています。

導入時は次の3ステップを進めると確実です。

  1. 比較表とROIシミュレーターをダウンロードし、自社の撮影枚数・人件費に当てはめて効果を定量化する。
  2. 無料トライアルを活用し、1枚当たり処理秒数を測定してKPIを設定する。
  3. 社内リソースが不足する現場は「ANDPAD BPO」など外部代行の利用可否を検討する。

「デジタル化の窓口」では製品比較表、ROI試算シート、補助金情報を無償提供し、要件整理から選定までをオンライン相談でサポートしています。今すぐ下記ボタンから資料請求し、自社の数字で導入効果をシミュレーションしてみてください。
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「施工管理アプリ」の製品比較表

※税込と表記されている場合を除き、全て税抜価格を記載しています

  • 製品名
  • 注目ポイント
  • 料金プラン
  • プラン名金額
  • 無料トライアル
  • 最低利用期間
  • 基本的な機能
    • BPO機能
    • タスク管理
    • 電子受発注機能
    • 勤怠管理
    • 原価計算機能
    • 地図登録
    • 見積もり機能
    • 電子黒板
    • 請求機能
    • アフターフォロー
    • 報告機能
    • 検査機能
    • 写真台帳
    • データ出力
    • 報告書作成
    • チャット機能
    • 提案管理
    • 資料書き込み
    • LINE連携
    • スケジュール管理
    • 工程管理
    • 写真管理
    • スタンプ機能
    • 案件管理
    • アンケート機能
    • 工程表作成
    • 送信取り消し
    • 図面管理
    • BIMモデル閲覧
    • 入退場管理
  • サービス資料
  • 無料ダウンロード
  • ソフト種別
  • サポート
施工管理ならeYACHO
初期導入費 330,000円(税込)
備考
初期導入費は初年度のみ必要です。
ライセンス数 × 10GBのクラウド容量をご利用いただけます。
ベーシック版 31,680円(税込)/年
備考
3,520円(税込)/月
最小5ライセンスから購入いただけます。
スタンダード版 41,580円(税込)/年
備考
4,620円(税込)/月
最小5ライセンスから購入いただけます。
プレミアム版 51,480円(税込)/年
備考
5,200円(税込)/月
最小5ライセンスから購入いただけます。
限定ユーザー版 13,200円(税込)/年
備考
1,320円(税込)/月
最小1ライセンスかたご購入いただけます。
利用期間の最低制限なし
eYACHOの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
はじめてのERP
利用料金 要問い合わせ
要問い合わせ
BUILDY NOTE(ビルディーノート)の資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
LINEで施工管理を完結
初期費用 なし
利用料金 要相談
制限なし
Anymoreの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
業界最安級で現場DX
初期費用 0円
月額料金 9,800円
制限なし
サクミルの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
利用者数55万人以上
初期費用 要相談
備考
初期登録作業やご担当者様へのレクチャーなどの費用がかかります。
利用料金 要相談
備考
月額費用とオプション費用がかかります。
費用はプランによって異なります。詳しくはお問い合わせください。
1年間
ANDPADの資料サムネイル
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
現場業務、まるごとDX
初期費用 要相談
月額料金 5,000円~
制限なし
クラウド型ソフト 
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建築業務を、ポケットに
初期費用 120,000円~
備考
ライトプラン:120,000円
ベーシックプラン:480,000円
プロフェッショナルプラン:570,000円
ライトプラン 10,000円
備考
~5ユーザーまで
ユーザー追加料金:1ユーザーにつき2,000円
ベーシックプラン 20,000円
備考
~5ユーザーまで
ユーザー追加料金:1ユーザーにつき2,000円
プロフェッショナルプラン 30,000円
備考
~5ユーザーまで
ユーザー追加料金:1ユーザーにつき2,000円
制限なし
クラウド型ソフト 
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現場がひとつにつながる
初期費用 110,000円
プロプラン30 22,000円/月額
備考
アカウント数は30です。
プロプラン50 33,000円/月額
備考
アカウント数は50です。
プロプラン100 55,000円/月額
備考
アカウント数は100です。
100アカウント以上 要相談
備考
別途お見積り
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
元監督が作った現場アプリ
初期費用 200,000円~
月額利用料 19,800円~/月額
制限なし
クラウド型ソフト 
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不動産サイトの、全部入り
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
エントリープラン 0円
備考
人数制限はなく、5GBまでとなっています。
すべての基本機能が利用可能ですが、直近60日間の更新内容のみが閲覧可能です。
ミニプラン 1,350円/月額
備考
人数制限は3人までで、10GBまでとなっています。
すべての基本機能が利用可能で、閲覧期間は無制限です。
ライトプラン 6,800円/月額
備考
人数制限は15人までで、50GBまでとなっています。
すべての基本機能が利用可能で、閲覧期間は無制限です。
スタンダードプラン 19,800円/月額
備考
人数制限は40人までで、100GBまでとなっています。
ライトプランの内容に加え、案件検索機能、案件ステータス機能が利用できます。
プロプラン 要相談
備考
41人以上で利用したい場合、または100GB以上利用したい場合におすすめです。
1ヵ月
クラウド型ソフト 
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儲かる工務店へ、変える
初期費用 要相談
月額利用料 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
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紙の図面よ、さようなら
初期費用 要相談
利用料金 要相談
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
現場の声から、生まれました
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 0円
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
ITが苦手な、あなたの味方
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
ライト 要相談
備考
本格的に業務で利用したい小規模事業者向けプランです。
ベーシック 要相談
備考
大きな現場の管理やデータを活用したい中規模事業者向けプランです。
エンタープライズ 要相談
備考
セキュリティやサポートを強化したい大規模事業者向けプランです。
制限なし
クラウド型ソフト 
電話 / メール / チャット /
写真整理から、解放される
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 0円
備考
利用料は完全無料です。
制限なし
なし 
電話 / メール / チャット /
撮るだけ、あとはおまかせ
初期費用 0円
備考
初期費用は発生しません。
利用料金 要相談
備考
価格は、利用者数に応じた月額料金+オプション利用料金となっております。
1年
クラウド型ソフト 
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価格や製品機能など、見やすい一覧表から、気になる製品をまとめてチェック!

よくある質問

施工写真の管理にはどのような方法がありますか?

A1: 施工写真の管理には、紙面での保存、デジタル整理、クラウドストレージの活用などがあります。また、施工管理アプリを使うことで、より効率的に写真を管理・共有することができます。

施工写真はどのタイミングで撮影するのが良いですか?

A2: 工事の重要な節目や工程の完了時に撮影するのが望ましいです。基礎工事の終了後や仕上げ作業後など、後で確認が必要なタイミングを逃さないように記録しましょう。

施工写真管理におすすめのアプリは何ですか?

A3: おすすめのアプリには、KANNAやGenba Ichibanなどがあります。これらのアプリは、写真の整理・共有が簡単にでき、クラウドでの一元管理も可能です。

電子小黒板とは?

黒板情報を写真に自動合成し、持ち運びや撮り直しを不要にするデジタル黒板機能。

改ざん検知は必須?

公共工事ではJ-COMSIA推奨方式が事実上必須。SHA-256ハッシュで真正性を証明する。

無料で使えるアプリはある?

KANNAやミライ工事など基本機能が0円から試せるサービスが複数存在。

オフライン現場でも使える?

ミライ工事などは圏外撮影後に自動同期。地下や山間部でも運用可。

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