OSINT(オシント)とは?やり方や活用法を徹底解説
最終更新日:2024/08/29
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目次
OSINT(オシント)とは、「Open Source Intelligence」の略で、一般に公開されている情報を収集し、評価・分析する手法を意味します。
インターネット上の膨大な情報から、必要な知識を効率的に見つけ出すのは難しいと感じていませんか。OSINTは、そんな悩みを解決する情報収集の手法です。本記事ではOSINTの活用法から、基本知識、便利なツール、活用シーン、リスクなどを解説します。また、情報漏えいが確認できた際の対応まで詳しく解説します。OSINTのやり方を知りたいという方はぜひご覧ください。
OSINTとは
OSINT(オシント)とは、Open Source Intelligence(オープンソース・インテリジェンス)の略称です。インターネット上で公開されている情報を収集・分析し、情報の精査・評価を行うことで、対象に関する理解を深める情報収集活動を指します。
OSINTは、ビジネスにおける競合他社分析やセキュリティ分野での脅威情報の収集、犯罪捜査、ジャーナリズムなど、さまざまな分野で活用されています。ただし、個人情報の取り扱いには十分な注意が必要です。
OSINTにはさまざまな方法があります。たとえば、新聞やニュース、企業の発表などから情報を得ることが可能です。また企業のプレスリリースやトップのインタビュー、Webサイト、従業員のSNSからも情報を収集できます。
セキュリティ関連の公開レポートや脅威情報(IoC)の公開サイト、セキュリティアナリストが発表した資料やSNSからの情報収集もOSINTの一環です。
目的に応じてさまざまな公開情報を利用するため、OSINTの手法は多岐にわたります。また、これらの情報を効率的に集めるためのツールも開発されています。
OSINTの実用例
OSINTは、さまざまな分野で活用されており、特にセキュリティ調査や市場分析のように、情報が中心的な役割を担う領域での利用が顕著です。
これらの分野では、正確かつ最新の情報が、重要な意思決定の材料となるため、OSINTの利用価値は非常に高いといえます。以下では、市場調査とサイバー攻撃対策の2つの分野におけるOSINTの活用例を詳しく見ていきましょう。
- 市場調査
- サイバー攻撃対策
市場調査
市場調査の分野では、OSINTは欠かせない役割を果たしています。企業は、公開されている情報を収集・分析することで、市場のトレンドや競合他社の動向を把握することができます。たとえば、ソーシャルメディアやレビューサイトから得られる情報は、顧客のニーズや課題を理解するための貴重な手がかりとなるでしょう。顧客が求めている製品やサービスの改善点を特定し、それに基づいて効果的なマーケティング戦略を立案することが可能になるのです。
情報を分析することで、自社の強みと弱みを理解し、競争優位性を高めるための戦略を練ることができるでしょう。こうしたOSINTの活用は、企業がより的確な意思決定を行い、市場における優位性を確立するために欠かせません。
サイバー攻撃対策
サイバー攻撃対策の分野においても、OSINTは非常に有用なツールとして認識されています。企業がインターネット上のセキュリティリスクを評価する際、公開情報から潜在的な脆弱性や脅威を特定することができます。たとえば、企業のWebサイトやソーシャルメディアのアカウントを調査することで、セキュリティ上の問題点を発見し、適切な対策を講じることが可能になります。
さらに、OSINTを活用することで、サイバー攻撃の実行者に関する情報を収集し、その手口や動機を理解することもできます。攻撃者が使用するツールやテクニック、標的とする企業や業界の傾向などを分析することで、より効果的なセキュリティ対策を立案し、実行することが可能になるのです。
OSINTの活用法3つ
OSINTの使い方はいろいろありますが、主な目的は次の3つです。それぞれについて見ていきましょう。
- サーバー攻撃の標的を特定し対策する
- サイバー攻撃による情報漏えい範囲を特定する
- 流出した情報を確認し二次被害を予防する
1.サーバー攻撃の標的を特定し対策する
サイバーセキュリティの仕事では、誰でもインターネットでアクセスできる情報資産を探し出します。そして、どれが攻撃者にとってターゲットになりやすいかを把握し、防御策に活かします。
簡単に言うと、ハッキングしなくても見つけられるものが攻撃者にも見つけられる可能性があるということです。サイバーセキュリティの分野でOSINTを使う時は、攻撃者に狙われやすい情報を誰よりも早く見つけ、先手を打って対策を立てるということです。
2.サイバー攻撃による情報漏えい範囲を特定する
脆弱性やゼロデイ攻撃、そして他の組織が経験したセキュリティ侵害に関する情報を集めることで、自分たちの組織を守る対策を強化できます。この方法では、システムログに記録される攻撃の兆候に注目し、それに背景情報や追加データを付け加えて理解を深めます。この情報は、脅威情報を共有する際によく使われます。
たとえば、攻撃者のサーバーとのやりとり、攻撃メールの送信元アドレス、メールに添付されていたファイル名、ファイルのハッシュ値などがあります。
脆弱性には、新しく見つかったものや、過去に発見されたけれどもまだ悪用されているもの、修正プログラム(パッチ)が提供されているもの、公式サイトやセキュリティ研究者のブログ、ニュースメディアで報じられるゼロデイ攻撃の情報などがあります。これらの脆弱性の深刻さを示すCVSSスコアなどの評価も重要です。
他の組織が攻撃された事例も有益な情報源です。どのようなデータが漏えいしたのか(顧客や従業員の個人情報、クレジットカード情報など)、どのような攻撃が行われたのか(ランサムウェア、フィッシング、Webサイトの改ざんなど)を学べます。
情報を集めて分析することで、自組織のセキュリティ対策をより効果的に計画し実施することが可能になります。
3.流出した情報を確認し二次被害を予防する
情報流出が確認された場合、まず流出した情報の内容や量を正確に把握することが重要です。流出範囲を特定し、影響を受ける可能性のある顧客や従業員、取引先などに速やかに連絡を取ります。また、流出した情報にアカウント情報が含まれる場合は、直ちにパスワードを変更する必要があります。
次に、流出した情報を悪用した不正アクセスがないかを監視します。ログの分析やアクセス元の確認などを行い、不審な動きがあれば即座に対応。並行して、情報流出の原因を究明し、再発防止策を講じることが求められるでしょう。セキュリティ対策の見直しや従業員教育の徹底などを通じて、情報管理体制を強化します。
流出した情報を放置すると、なりすましや不正アクセス、詐欺など二次被害のリスクが高まります。OSINTを活用して早期に発見・対応し、適切な措置を講じることが被害の拡大防止につながります。日頃からセキュリティ意識を高め、情報管理を徹底することも重要です。
OSINTのやり方|4つのステップ
OSINTを通じて手に入る情報量はとても多く、これらの情報から重要なものを選び出すためには特定の技術が必要です。では、どのようにこれら膨大な情報やツールを上手に扱い、有効に活用すればよいでしょうか。以下の手順に従って解説していきます。
- 準備
- 収集
- 分析
- 配布
OSINTを効果的に活用するためには、これらの準備・収集・分析・配布の各ステップを体系的に実施し、継続的に改善していくことが重要です。
1.準備
まず、情報を集める目的を明確にし、それに合った情報だけを選んでいくことがOSINTの第一歩です。情報の海から本当に必要なインテリジェンスを見つけ出し、組織のために役立てるためには、計画的かつ戦略的に情報を選択し分析する必要があります。
具体的には、調査対象や目的に応じて、必要とされる情報の種類や範囲を明確にしておくことが重要です。たとえば、競合他社の動向を把握するためには、業界ニュースや企業の公式発表、ソーシャルメディア上の評判などを重点的に収集する必要があります。一方、セキュリティ脅威を特定するためには、脆弱性情報などに注目する必要があるでしょう。
目的に合わせて情報源を選択し、収集すべき情報の優先順位を明確にしておくことで、効率的かつ効果的なOSINTが可能になります。
2.収集
インターネット上に公開されている膨大な情報の中から、特定のテーマや対象に関連するデータを効率的に収集可能です。
たとえば、特定の企業についての新しい動向を調べたい場合、公式発表、ニュース記事、ソーシャルメディアの投稿などから情報を集めます。この方法により、広範囲にわたる情報源から、時間をかけずに必要な情報を引き出し、研究やビジネス戦略の策定に役立てることが可能です。
また、情報源の信頼性や情報の鮮度にも注意を払い、できるだけ一次情報を収集するように心がけることが重要です。収集した情報は、整理しやすいように分類し、必要に応じてタグ付けやメモを追加しておくと、後の分析がスムーズに進みます。
3.分析
単に情報を集めるだけでなく、その情報を深く掘り下げ、より大きな意味を見いだし、具体的なアクションプランに繋げるためのプロセスです。集めた情報をさまざまな角度から比較し評価することで、新しいトレンドの兆しを見つけたりリスクや脅威を早期に特定可能です。
たとえば、市場調査を行っている場合、集めたデータを分析することで、顧客のニーズや競合他社の戦略を理解し、自社の製品開発やマーケティング戦略を調整することが可能です。この分析プロセスは、複雑な情報をシンプルで実行可能な知識に変換することで、意思決定を容易にします。
分析の際には、情報の関連性や信頼性を評価し、異なる情報源から得られたデータを比較することで、より確かな洞察を得ることができます。また、時系列データを分析することで、トレンドや変化のパターンを見つけ出すことも可能です。
分析結果は、視覚的にわかりやすいグラフやチャートにまとめると、関係者との共有がスムーズになります。
4.配布
収集した情報を整理し、関連する人々や部署、場合によっては外部の協力者と共有するステップです。情報を共有することで、組織内の他の人々がその情報を活用し、意思決定や戦略策定、リスク管理などに役立ちます。
たとえば、市場のトレンドに関する洞察をマーケティングチームと共有することで、より効果的なキャンペーンが計画できるようになります。また、セキュリティ脅威に関する情報をIT部門と共有することで、より迅速に対策を講じることが可能です。
得られた情報を効果的に配布することで、組織全体の目標達成に貢献し、より広範な影響を及ぼします。
情報の配布には、レポートやプレゼンテーション、ニュースレターなど、さまざまな形式が利用できます。対象者のニーズや情報のセンシティビティに応じて、適切な配布方法を選択することが重要です。
また、情報共有の際には、情報のセキュリティにも十分な注意を払う必要があります。機密情報や個人情報の取り扱いには細心の注意を払い、必要に応じてアクセス制御を行うことが求められます。
OSINTで情報漏えいが確認できた際の対応
情報漏えいは現代社会において深刻な問題となっています。個人情報や機密データが不正に流出すると、プライバシーの侵害やなりすまし、経済的損失など、さまざまな被害につながる恐れがあります。そのため、情報漏えいが発生した際には迅速かつ適切な対応が求められるでしょう。ここでは、情報漏えいへの具体的な対処法として、以下について詳しく解説していきます。
- メールアドレス・パスワードの変更
- ログイン履歴の確認
- 実態調査の実行
1.メールアドレス・パスワードの変更
使っているアカウントのメールアドレスとパスワードは直ちに変更しましょう。これは、自分のアカウントが侵害されるのを防ぐ最初のステップです。
特に企業の場合、情報漏えいが判明したら迅速に対応する必要があります。まず手始めに、企業が使用しているすべてのアカウントのメールアドレスとパスワードを変えましょう。そして、同じパスワードを複数のサイトやサービスで使っている場合、ひとたび情報が漏れると他のアカウントも危険にさらされます。
そのため、それぞれのサイトやサービスで異なるパスワードを設定することが重要です。これにより、情報漏えいがあったとしても、被害を最小限に抑えられます。
2.ログイン履歴の確認
次に、最近のログイン履歴をチェックして、普段と異なるログイン活動がないか確認します。不審な活動が見られたら、それが不正アクセスの可能性を示しているかもしれません。
ログイン履歴を確認できる場合には、自分のアカウントが第三者によって不正に使用されていないかをチェックすることが大切です。これは、アカウントの安全性を保つための重要な手段の一つです。
Googleアカウントをお持ちの方は、この確認方法が役立ちます。
まず、Googleアカウントにログインして、「セキュリティ」セクションを開きます。そこから「お使いのデバイス」パネルを探し、「すべてのデバイスを管理」を選択してください。これにより、あなたのアカウントにログインしたすべてのデバイスのリストが見られます。ここで見慣れないデバイスや場所からのログインがあれば、それは不正アクセスの可能性があるため、すぐにパスワードを変更しさらなるセキュリティ対策を講じる必要があるでしょう。
このようにログイン履歴を定期的にチェックすることで、アカウントの不正使用を早期に発見し、個人情報の漏えいやその他のセキュリティリスクを防ぐことができます。
3.実態調査の実行
さらに、どの程度個人情報が漏れたかを正確に把握するため、実態調査を行うことも大切です。OSINTを使った情報漏えいの実態調査は、情報が外部に不意に漏れ出した際に、その漏えいした情報の全貌を明らかにし、漏えいの原因を解明するための重要なプロセスです。
調査を行う主な理由は、どのような情報が、どれほど広範囲にわたって漏れてしまったのかを正確に把握し、漏れた情報によって引き起こされるかもしれないリスクや損害を評価するためです。
また、この調査によって、情報漏えいの具体的な経路や原因が明らかになり、同様の事件の再発防止策を立てるための貴重な情報が得られます。
OSINTを使った実態調査過程
調査過程ではまず、漏れた情報の種類やその範囲を詳しく調べます。この段階では、個人データ、機密商業情報、またはその他のセンシティブな情報が含まれているかどうかを特定します。次にこの情報がどのようにして外部に漏れたのか、つまり漏えいのメカニズムや経路を解析します。これには、技術的な欠陥、人為的ミス、あるいは意図的な攻撃など、さまざまな可能性が考えられるでしょう。
さらに、漏れた情報の影響範囲と深刻度を評価し、関係する個人や組織にどれだけの影響があるかを分析します。この評価に基づき、適切な対応策を立案し、関係者への通知、法的な報告義務の履行、メディアへの対応など、次のステップを決定します。
最終的には、この調査から得られた知見を基に、情報セキュリティのポリシーの見直しや、従業員教育の強化、システムのセキュリティ強化など、再発防止に向けた具体的な対策を策定し実行します。このプロセス全体を通じて、組織は情報漏えいのリスクを最小限に抑え、将来的により安全な情報管理体制を構築するための重要な一歩を踏み出せるでしょう。
OSINTを悪用した攻撃から防御する方法
OSINTを使って、現在、情報が漏れていないと確認できたとしても、将来的に攻撃者に狙われる可能性は完全にはなくなりません。だからこそ、OSINTを悪用する攻撃者から企業を守るためには、しっかりとした対策を講じることが大切です。
- ソフトウェアのアップデート
- PDFファイルの個人情報を確認する
- パスワードを複雑にする
- SNS投稿に気を付ける
- OSINTツールを利用する
- OSINT調査会社を利用する
1.ソフトウェアのアップデート
ソフトウェアのアップデートは、PCがWindows、MacOSなどどのOSを使用しているかに関わらず、定期的に行う必要があります。
たとえばWindows 11を使っている場合、アップデートは「スタート」メニューから「設定」に進み、「Windows Update」を選択し、「更新プログラムの確認」をクリックすることで、新しいアップデートがないかを確認できます。更新プログラムがある場合は、指示に従ってインストールしてください。古いバージョンのソフトウェアに存在するセキュリティの脆弱性を悪用されるリスクを減らすことが可能です。
2.PDFファイルの個人情報を確認する
OSINTから企業を守る対策として、PDFファイルの確認はとても重要です。企業が公開するPDFドキュメントには、知らず知らずのうちに機密情報や個人情報が含まれている場合があります。このような情報が外部に漏れると、それを悪用されるリスクがあります。
PDFファイルの確認対策とは、公開前にそのファイルにどんな情報が含まれているかをしっかりとチェックし、不要または機密性の高い情報が含まれていないかを確認することです。
たとえば、PDFのプロパティ情報には、作成者の名前や編集に使われたソフトウェアの種類など、ファイルに関する詳細情報が記載されています。これらの情報は、意図しない情報漏えいにつながることもあるため、公開する前に確認しておくとよいでしょう。
また、PDF内のテキストや画像だけでなく、メタデータや隠された層(レイヤー)に機密情報が隠れていないかもチェックしましょう。文書内に黒塗りで隠されたように見える情報でも、特定の方法で元の情報を閲覧できる場合があります。
チェックを通じて、企業は自らの情報を守り、不正利用や競合他社への情報漏えいのリスクを減らすことができます。
確認作業は、情報セキュリティの担当者やドキュメントを作成する担当者が行うべきです。必要に応じて、特定のツールを使用してPDFのセキュリティ設定を強化し、不要な情報を削除することも考えられます。
このようにして、企業はOSINTを通じた情報漏えいのリスクを低減し、自身の価値と信頼性を守ることにつながります。
3.パスワードを複雑にする
OSINTから企業を守るためには、パスワードを複雑に設定することが非常に重要です。攻撃者はこの手法を用いて、パスワードやアカウント情報を含む機密情報を見つけ出し、不正アクセスや情報漏えいのために利用することがあります。
パスワードが簡単だと、攻撃者が推測しやすくなります。たとえば、「password」や「123456」のような単純なものや、一般的な名前、生年月日など、容易に推測できるパスワードは避けるべきです。複雑なパスワードにすることで、不正アクセスを困難にします。
複雑なパスワードとは、以下のような特徴を持つものです。
- 長さ:パスワードは少なくとも8文字以上、理想的には12文字以上を推奨
- 文字種の混在:大文字と小文字、数字、記号を組み合わせて使用
- 予測しにくい:個人情報や一般的な単語を避け、ランダムな文字列を使用
さらに、パスワードの管理にも注意が必要です。異なるアカウントには異なるパスワードを設定し、パスワードマネージャーを使用して管理することが必要です。
企業としては、従業員に対してパスワードポリシーを設け、複雑なパスワードの使用と定期的な変更を義務付けることが大切です。また、二要素認証(2FA)の導入も、セキュリティをいっそう強化する有効な手段となります。
パスワードを複雑にすることは、OSINTを利用した攻撃から企業の情報を守る基本的で効果的な対策の一つです。
4.SNS投稿に気を付ける
OSINTから企業を守る対策として、SNS投稿に注意を払うことは非常に重要です。特にSNSは、個人だけではなく企業も積極的に利用しているため、ここから情報が漏れるリスクが伴います。SNS上での企業の内部情報や機密性の高い情報の公開は避けるべきです。
新製品の開発状況や財務情報、従業員の個人情報など、競合他社に利用されたり、攻撃の対象となったりする可能性がある情報は特に注意が必要です。
公開する情報は慎重に選び、企業にとってリスクをもたらす可能性がないかどうかを投稿前に再確認することが大切です。また、従業員一人ひとりがセキュリティ意識を持つことも重要で、企業は適切なSNSポリシーを設け、その内容を従業員に教育する必要があります。
SNSアカウントのセキュリティ設定も見直し、不要な情報共有を防ぐ設定や、アカウントが不正アクセスされるリスクを減らすための強固なパスワードの設定、二要素認証の利用も考慮するべきです。
SNSはビジネスコミュニケーションにおいて有効なツールですが、その利用には情報管理に最大限の注意を払う必要があります。適切な管理と注意深い投稿を心がけることで、OSINTを利用した脅威から企業を守り、SNSの利点を安全に享受できます。
5.OSINTツールを利用する
OSINTから企業を守るために、逆にOSINTツールを利用する戦略について説明します。企業にとって、この手法は敵に利用される前に、自分たちで自己防衛のために使うことができます。
OSINTツールを使って自社を守る方法は、自社に関する情報がインターネット上でどのように表示されているかを定期的にチェックすることです。機密情報が外部に漏れていないか、または悪意ある者によって企業に不利な情報が拡散されていないかを監視します。また競合他社や業界の動向に関する情報も収集でき、それらの情報を基に自社の戦略を立てたり、リスク管理を行ったりすることも可能です。
たとえば、企業はOSINTツールを用いて自社の名前、製品名、重要人物の名前などのキーワードで検索を行い、その結果を分析します。不審な情報や自社にとって危険な情報が検出された場合、迅速に対処可能です。
対処法には、情報の削除依頼や、悪意ある情報に対する公式的な反論、さらにはセキュリティ対策の見直しや強化が含まれます。
また、自社のセキュリティ体制に潜在的な脆弱性がある場合にそれを発見し、修正する機会にもなります。たとえば、従業員が誤って機密情報を公開してしまった場合、早期にその情報を見つけ出して対応可能です。
つまり、OSINTツールを利用することで、企業は自身に関する公開情報を効果的に監視し、セキュリティリスクを早期に特定して対応策を講じられます。これにより、インターネット上の脅威から企業を守ることが可能になります。
6.OSINT調査会社を利用する
OSINTを効果的に活用するには特定のスキルや時間が必要となります。ここでOSINT調査会社の出番です。これを活用して、企業自身に関する情報や業界の動向、競合情報などを監視し、セキュリティ対策や戦略立案に役立てることが可能です。
OSINT調査会社は、専門の知識とツールを持って、クライアント企業に代わってインターネット上の情報を収集・分析します。これにより、企業が自社や関連する情報についてより深く、かつ広範な理解を得ることが可能になります。また、潜在的な脅威やリスクを早期に発見し、対策を講じるための情報を提供します。
たとえば、企業の機密情報が外部に漏れていないか、不正な情報が拡散されていないか、競合他社の戦略や新製品に関する情報は何か、ということを調査します。さらに、業界の新しいトレンドや脅威に関する情報も収集し、企業が対応策を立てるための参考情報を提供します。
OSINT調査会社を利用する最大のメリットは、企業がセキュリティや戦略立案に関連する情報を効率的に、かつ迅速に得られることです。また、専門的な知識やツールを用いた詳細な分析を受けることで、自社では気づかなかったリスクや機会を発見できます。企業がインターネット上の膨大な情報の中から自社にとって重要な情報を見つけ出し、潜在的なリスクから企業を守り競争優位を築くための有効な手段といえるでしょう。
まとめ:OSINTを活用して効率よく情報収集・分析しよう
OSINT(オープンソース・インテリジェンス)は、インターネット上に公開されている情報から知識を得る方法です。さまざまな場面で活用されており、この記事ではOSINTの基本から、使い方や便利なツール、実際にどのように役立てるか、そして注意すべきリスクと対策についてまで幅広く説明しました。
OSINTを使って情報を集める際は、どのようにすれば安全にかつ効率よく情報を得られるかを知っておくことが大切です。特に、集めた情報が本当に信用できるものかを見極める能力や、情報収集活動が倫理的なものであるかどうかを考えることは、OSINTを使う上で非常に重要なポイントです。
デジタル技術が日進月歩で進化するにつれて、OSINTに使える方法やツールも絶えず新しくなっています。これからもOSINTを上手に使いこなしていくためには、最新の技術や情報に常に目を光らせ、自分自身の知識を更新し続けることが求められるでしょう。
自社サービスの脆弱性はいち早く発見したいものです。こちらの記事では、脆弱性診断ツールの導入事例や、メリット、比較する際のポイント、おすすめのツールまでを丁寧に解説しています。あわせてご覧ください。
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