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デジタルマーケティングで顧客と良好な関係をつくる 売上向上の極意に迫る

目次

マーケティングによって、いかに顧客と良い関係を築くか。あらゆる企業にとって、切実な問題である。メールやLINE、ウェブサイトなど、顧客とつながる手段が多様化する現代にあって、デジタルマーケティングは、顧客との関係を構築するために有効な手段である。顧客一人ひとりに、適切なタイミングで有効な情報を発信することができる最新のデジタルマーケティングは、いかに売上アップに貢献するか。シナジーマーケティングの東山氏に話を聞いた。

顧客とのコミュニケーションを増やし、最大限の効果を得る

便利な商品やサービスがあふれる昨今、自社のサービスを選び、使い続けてもらうためには、顧客と良い関係を築くことが求められる。そこでマーケティングに期待されるのが、顧客一人ひとりに対して最適な施策を行い、強固な信頼関係を築くことである。しかし、営業やマーケティングのリソースが限られている中で、電話や手打ちメールでの連絡には限界がある。そのような悩みに応えるのが、システムによって効率的な施策を打ち出すことができるCRM (顧客関係管理)ツールである。CRMツールは、顧客との良好な関係を育て、売り上げを拡大させることを目的とするシステムである。

シナジーマーケティングは独自のCRMツール「Synergy!(シナジー)」を展開する。同社でSynergy!の活用支援コンサルタントと事業計画を担当する東山氏は、CRMが持つ機能について、こう語る。

「CRMはデジタルマーケティングを強力に推進するための、3つの機能を備えています。1つ目は、顧客の情報を集める機能です。顧客の氏名、所属企業、役職、部署など、あらゆる情報を集めます。すでに取引がある顧客の情報だけでなく、商談中の顧客や見込み客といった様々なフェーズの情報を集めて、一元化することができます。2つ目は、集めた情報を分類する機能です。顧客との関係が今、どのような状態にあるのかによって、細かく分類できます。問合せをしてきただけなのか、1回買っただけなのか、リピーターなのかといったフェーズによって、顧客の情報を分類します。そして3つ目が、分類したそれぞれの顧客に対して適切なアクションをする機能です。例えば、一度商談をしたものの失注になってしまった顧客に対して、1年後に自動でメールを送信するなど、細かくアクションを設定することが可能です」

シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業部 事業戦略グループ マネージャー 東山 晃輔 氏

優れた商品やサービスが多くある中で、自社のサービスを選んでもらうためには、顧客の状況を正確に把握し、適切なアプローチをとり続ける必要がある。CRMツールはそれを可能にするが、導入しただけで使いこなせなければ、成果にはつながらない。

「マーケティングを効率化しなければいけない。そのためにはツールを入れて、新しいことを始めなければ、という問題意識を持って、我々に相談されるお客様が多いです。その時に大切なのは、CRMツールを導入することによって、何を達成したいのかをしっかりと見定めて、設計することです。そのためには顧客に発信すべき自社の強みを知ることが必要ですが、私たちはその段階からお手伝いすることができます。設計から導入、運用まで、お客様が成果を出し続けられるように伴走します」(東山氏)

 

Synergy!では、顧客情報を集め、分類し、アクションするという施策をワンストップで行える。

 

導入企業の事例 いかに売上アップにつなげたか?

実際にSynergy!を導入して、どのような成果が上がったのだろうか。事例を紹介してもらった。

あるエクステリア(外装)を制作するメーカーでは、営業のリソース不足から逃していた顧客を獲得することに成功した。このメーカーでは、引き合いは増えているが、商談をしてもその場で成約に至らなかった顧客を追いかけ切れていないという悩みがあった。

「引き合いがたくさん来ていて、営業リソースはフルで回っているので、必ずしも悪い状態ではないのですが、今一つ売上が伸びない。そこで、CRMツールを導入して、効率的に顧客にアプローチしたいと相談いただきました。設計をするときに重視したのは、顧客の温度感によって適切に分類することです。問い合わせをしてきた顧客の中でも、見積まで求めた顧客は温度感が高いですし、資料請求だけの顧客やHPを閲覧しただけの顧客は温度感が低めです。また、営業担当が話をしたものの、失注した顧客というのは、実は有力な見込み客でもあります。いつ、どのような接点があったのか。そういった顧客に関するあらゆるデータを一元管理します。そして顧客の温度感に応じて、適切なタイミングで情報を送り続けるように設計しました。例えば、商談をしたけど失注した顧客に対しては、新しい商品が出たタイミングでメールを送ります。そうすると、その時はフィットしなくて失注したものの、新しい商品に興味を持ってもらえることもあります。また、展示会に出展するときには、問合せをしたことがある全ての顧客にメールを送ります。それをきっかけに営業担当者がアプローチすると、コミュニケーションがとりやすくなり、成約につながったこともありました」(東山氏)

こうして、CRMを導入して情報を一元管理し、効率的な施策を打つことによって、少ない営業リソースであっても最大限の効果を出すことに成功した。

また、CRMはBtoCの分野でも大きな効果を発揮する。顧客に直接サービスや商品を届けるBtoCにおいて、いかにサービスを使い続けてもらうか、商品を買い続けてもらうかに悩む企業は多い。

「あるスポーツジムを運営する企業様から、メールやLINEの施策によって、会員の退会を防ぎたいというご相談をいただきました。最初にお話しさせていただいたのは、メールやLINEメッセージを送ることがゴールではないということです。どのようなメッセージや情報をお客様に届けたら退会を思いとどまってもらえるのか。そこを一緒に考えて設計していきましょうと。スポーツジムは競合が多い業界です。パーソナルジムや24時間営業のジム、さらに1回数百円で利用できる公営のジムもあります。その中で選んでもらうには、どうすればよいのか。『こういうメールを送れば退会を防げる』という秘訣があるわけではありません。大切なのは、自社の強みと会員の利用動機を理解して、適切な顧客体験をつくることです」(東山氏)

東山氏は、ジムを継続利用し、満足度が高い顧客を調べることから始めた。さらに競合について調べると、パーソナルジムは費用が高いので顧客が重ならない。また、24時間営業のジムはマシンが置いてあるだけ。そこから見えてきた強みは、運動指導があることや、無料のグループレッスンを行っていることだった。

「そこで、運動指導の内容や無料のグループレッスンの予定をお知らせするようにしました。お客様に『退会しないで続けよう』とか『相談してみよう』と思ってもらうためには、そのジムの特徴や持っている武器をいかに見つけて伝えていくかが、一番のポイントです。自社の魅力というのは、案外見えないことも多いものです。そここそが、我々のような外部の人間がお手伝いできる部分だと思います」(東山氏)

 

メールやラインの配信、アプリプッシュ通知など、多彩な施策の中から自社に合った方法を選べる。

 

進化し続けるデジタルマーケティング

顧客が求める情報をいかに届けて、役に立つか。これこそが、シナジーマーケティングの創業以来の理念である。

「当社が今のサービスを開発したきっかけは、創業者である谷井の原体験にありました。学生時代から起業を志していた谷井は、大学を卒業して務めた会社を3年で退社し、事業の芽を探りながら実家の洋品店を手伝っていました。あるとき、店でシャツを買ったお客様に、『シャツに合うズボンが入荷しました』とメールをしました。そうしたら、そのお客様が喜んで店にやってきてズボンを買ってくれました。お客様に合わせて、欲する情報や役に立つ情報を送れば、ビジネスの成果につながる。これが当社の創業の原体験になりました。個人商店であれば、手打ちメールやハガキでも対応できます。しかし顧客が1万人、2万人になったときには、到底対応できない。それを効率化しようというのが、我々のシステムが作られた最初の設計思想です」(東山氏)

Synergy!はシステムを導入して終わりという、売り切りのサービスではない。クラウドをベースにした月額課金サービスなので、継続してサービスを利用し、サポートを受けることができる。

「我々のサービス自体が、CRMによって既存のお客様と繋がりを持って継続的なビジネスをしていきましょうと提案するものです。したがって、我々がサービスを売り切りにして、あとは知りませんというのでは、説得力がありません。我々はシステムを導入することがゴールであるとは考えていません。システムを導入していただいた企業様の『お客様のためにこんなことを実現したい』という思いを受け止め、実現する手助けをすることが大切だと考えています」(東山氏)

同社はシステムを入れただけではうまくいかないという、顧客の課題に向き合ってきた。デジタルマーケティングで成果を出すためには、最初の設計から、導入後の運営まで、多くの壁を乗り越える必要がある。

「我々のサービスを導入いただくお客様の立場に立って考えると、何をどうやって進めたらいいか分からない、イメージできないというのが当然だと思います。そこで、最初の設計はもちろん、導入した後の運用の仕方や、施策についてもご相談にのります。長いお客様だと、10年以上サービスをご利用いただいています。長いお付き合いの中で、上手く回らない局面が来たら、そのポイントで我々が相談にのって点検と更新をする。そうやって伴走していければと思います」(東山氏)

日進月歩のCRM業界において、シナジーマーケティングは顧客に伴走しながら顧客の声を聞き、サービスを改良してきた。「求められる情報を届けて、顧客の役に立ちたい」。創業からの理念をもとに、さらなる進化を続ける。

 

 

シナジーマーケティング株式会社

https://www.synergy-marketing.co.jp/

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