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無料で使えるネットワーク監視ツール15選|フリーソフトの比較ポイントを解説

目次

自社の情報セキュリティに携わる担当者のなかには、ネットワーク障害のリスクを減らすために監視ツールの導入を検討している方もいるのではないでしょうか。

しかし、ネットワーク監視ツールには高額なコストが発生する製品も多く、予算に余裕がない企業の場合、なかなか導入に踏み切れないケースも少なくありません。

そのようなコスト面の課題をクリアできるソリューションが、フリーソフトのネットワーク監視ツールです。

本記事では、フリーソフトのネットワーク監視ツールの概要や対応範囲を詳しく解説します。フリーソフトの導入メリット・デメリットはもちろん、製品選定時の比較ポイントや無料で使えるおすすめツールも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

フリーソフトのネットワーク監視ツールとは

ここからは、フリーソフトのネットワーク監視ツールの基本情報について詳しく解説します。

フリーソフトとネットワーク監視ツール、それぞれの概要はもちろん、混同しやすいワードとの違いも紹介するのでぜひ参考にしてください。

フリーソフトとは

フリーソフトとは、ユーザーが「自由」に使用できるソフトウェアのことです。

ただし、無料で利用できる製品や、ソースコードが公開されていて改変や再配布を自由に行えるものなど自由の定義は製品によって異なります。

一般的に「フリーソフト=無料製品」というイメージもありますが、正確には別の意味があることを覚えておきましょう。

なお、無料で利用できるソフトウェアは、フリーウェアや無料ソフトと呼ばれることもあります。

OSSとの違い

フリーソフトとOSSの主な違いは、ソースコードとライセンスの2点です。

そもそもOSSとは「オープンソースソフトウェア」の略であり、ソースコード(ソフトウェアを構成しているプログラム)が公開されており、誰でも無償または安価で利用・改変・再配布できるソフトウェアを意味します。

対してフリーソフトには、ソースコードを公開していないツールも含まれます。

また、ライセンスの違いとして、フリーソフトの場合は利用に関する条件が設けられているケースが多い傾向です。

一方、OSSの場合は、ソフトウェアの自由な利用・改変・再配布を促進するためのライセンス規約が定められています。

ネットワーク監視ツールとは

ネットワーク監視ツールとは、対象となるネットワークに関連するデバイスの稼働状況を監視するツールです。具体的な対象範囲は以下の通りです。

  • サーバー
  • ルーター
  • スイッチ
  • Wi-Fiアクセスポイント
  • ファイアウォール など

そもそもネットワーク監視とは、ネットワークが正常に稼働しているか確認することを意味します。

Webサイトやアプリケーションなどのビジネス活用が標準化している現代において、ネットワークは欠かせないインフラの一つです。

ネットワーク上に発生した異常の発見が遅れると、業務の進捗や顧客対応が滞り、自社の利益を損なう可能性もあります。

上記のようなトラブルへの対策として、自社で活用しているネットワークが正常に稼働しているか常時監視するためのツールが「ネットワーク監視ツール」です。

サーバー監視ツールとの違い

ネットワーク監視ツールと混同されやすいソフトウェアが、サーバー監視ツールです。

ネットワーク監視ツールは、ネットワーク機器やサーバー、ソフトウェアといったネットワークシステムを総合的に監視するツールを意味します。

対してサーバー監視ツールの対象範囲は、サーバーに限定されます。

すなわち、サーバー監視ツールはネットワーク監視ツールの一種に含まれるといえるでしょう。

ただし、実際には両方の機能を備える監視ツールも多い傾向があるため、製品選定時は対象となるデバイスを確認する必要があります。

ネットワーク監視ツールの対応範囲

ネットワーク監視ツールの主な対応範囲は、以下の通りです。

監視項目 詳細
SNMP監視 SNMP(Simple Network Management Protocol)によって監視対象機器のパフォーマンス状況を監視する
死活監視(Ping監視) ネットワークが正常に動作しているか、停止していないか監視する

Pingコマンドによって機器の応答確認をするためPing監視とも呼ばれる

遅延監視 ネットワークに遅延が発生していないか監視する
状態監視 CPUやメモリ、ハードディスクの利用率などデバイスの状態を監視する
経路監視

(トラフィック監視)

ネットワーク機器の回線状態から、どの程度通信が行われているか混雑状況を監視する
パケット監視 ネットワーク機器を通過するパケットを収集・解析する

なお、フリーソフトの場合はSNMP監視や死活監視など、基本的な監視項目のみに対応可能な製品が多い傾向にあります。

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入するメリット3つ

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入することで、以下のようなメリットが期待できます。

  1. 導入・運用コストを抑えられる
  2. 柔軟にカスタマイズできる
  3. テスト運用に活用できる

ここからは、各メリットを深掘りして解説します。

1.導入・運用コストを抑えられる

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入する最大のメリットは、導入・運用コストを抑えられる点です。

無料で利用できるフリーソフトであれば、有償ソフトを運用する場合と比較して導入初期費用や月額費用を大幅に削減できます。

最小限のコストで自社のネットワーク環境における監視体制を整えられるため、高い費用対効果を見込めるでしょう。

特に、ITツールに高額な予算をかけられない企業にとっては、導入時の課題を解決できるソリューションといえます。

2.柔軟にカスタマイズできる

カスタマイズ性の高さも、フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入するメリットの一つです。

フリーソフトのネットワーク監視ツールは、無料または安価で導入・運用できる分、限定的な機能のみを備えている製品も少なくありません。

ただし、オプションメニューやプラン変更などによって、機能性を柔軟にカスタマイズできる傾向があります。

特に、OSSのネットワーク監視ツールの場合、自社の用途や環境に合わせて機能を拡張できるため、無駄のないツール運用を実現しやすいでしょう。

3.テスト運用に活用できる

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入するメリットとして、テスト運用に活用できる利便性の高さが挙げられます。

無料で利用できるフリーソフトであれば、実際の使用感を確かめたうえで導入する製品を選定できます。

万が一合わないと感じた場合も、契約更新のタイミングなどを考慮する必要がなく比較的自由に他のツールに乗り換えられます。

複数のツールから自社にとって最適な製品を選定しやすく、導入後のミスマッチを予防するために役立つでしょう。

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入するデメリット3つ

フリーソフトのネットワーク監視ツールには、以下のようなデメリットも存在します。

  1. 有償版と比較して機能が劣る
  2. 導入や運用に工数がかかりやすい
  3. サポートが充実していない製品もある

メリットだけでなくデメリットも確認したうえで、自社にとって最適なツールを見極めましょう。

1.有償版と比較して機能が劣る

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入するデメリットの一つが機能面です。

フリーソフトは機能が制限されている製品も多く、有償版と比較して性能が劣る傾向にあります。具体的には、以下のような機能制限が設けられており、使用中に不便さを感じるケースも考えられます。

  • 監視対象として登録可能なデバイス数が少ない
  • ツールを利用できるユーザー数が少ない
  • 利用期間が限定されている
  • 利用中に広告が表示される など

上記のような機能制限以上の監視が必要な場合は、有料ソフトウェアの導入も検討するとよいでしょう。

2.導入や運用に工数がかかりやすい

導入や運用に工数がかかりやすい点も、フリーソフトのデメリットです。

フリーソフトのなかには、有償ソフトと比較して扱いづらいツールも少なくありません。導入時の初期設定や運用時のカスタマイズなどに工数がかかりやすく、担当者の業務負担が増加する可能性もあります。

また、設定等が複雑なツールの場合、運用に専門的な知識が求められるケースもあり、人材不足や担当者のスキル不足が課題になる場合も考えられるでしょう。

3.サポートが充実していない製品もある

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入するデメリットの一つが、サポートの充実度が低い点です。

有人サポートによる迅速な対応が期待できる有償ソフトと比較して、フリーソフトの場合はメールでの問い合わせ対応など、最低限のサポートのみを提供している製品が多い傾向にあります。

サポートが充実していないツールを導入してしまうと、トラブル発生時の対応やシステム復旧に時間がかかる可能性も考えられるでしょう。

なかには、サポート体制が整っているツールもありますが、オプションサービスとして追加費用を請求されるケースも少なくありません。サポートを追加した結果、有償ツールを導入したほうが費用対効果が高くなる場合も考えられるため、慎重な判断が必要です。

フリーソフトのネットワーク監視ツールの比較ポイント5つ

フリーソフトのネットワーク監視ツールを選定する際は、以下のポイントを比較しましょう。

  1. 必要な機能・性能を備えているか
  2. アラート通知の種類が豊富か
  3. 簡単に導入・運用できるか
  4. 拡張性はあるか
  5. 自社が求めるサポートを提供しているか

ここからは、ツール選定時のポイントを5つ紹介します。自社にとって最適な性能を持つネットワーク監視ツールを導入するための参考にしてください。

1.必要な機能・性能を備えているか

フリーソフトのネットワーク監視ツールを導入する際は、機能・性能面を比較することが重要です。

ネットワーク監視ツールの機能は、製品によって大きく異なります。

そのため、複数のツールを比較し、自社に必要な機能を備える製品を選定する必要があります。

具体的には、製品ごとに監視対象の対応範囲や使用可能なユーザー数、監視方法などを比較したうえで、自社の用途・体制に最適なスペックのツールを選ぶことで、導入効果が高まるでしょう。

2.アラート通知の種類が豊富か

フリーソフトのネットワーク監視ツールの比較ポイントとして、アラート通知の種類も確認しておきましょう。

障害の早期検知は、ネットワーク監視ツールを導入する大きな目的の一つであり、そのために役立つ機能がアラート通知機能です。

アラート通知機能とは、監視ツールがネットワークの異常を検知した際、以下のような方法でユーザーに知らせる機能を意味します。

  • メール
  • チャットツール
  • 電話
  • SMS
  • 警告灯 など

自社の環境や運用フローと照らし合わせ、最適なアラート通知が可能な製品を選ぶことで、異常の早期発見とトラブル解決につながるでしょう。

3.簡単に導入・運用できるか

フリーソフトのネットワーク監視ツールの比較ポイントとして、扱いやすさも意識する必要があります。

前述した通り、フリーソフトのネットワーク監視ツールのなかには、導入や運用に工数がかかりやすい製品も少なくありません。

そのため、自社の環境や体制、担当者のスキルレベルなどに合わせて利用しやすいツールを選定することが重要です。

場合によってはフリーソフトにこだわらず、有償ソフトも視野に入れながら自社にとって最適な運用方法を実現できるツールを導入することで、長期的な費用対効果の向上が期待できるでしょう。

4.拡張性はあるか

フリーソフトのネットワーク監視ツールを比較する際は、機能の拡張性も重視するべきポイントです。

ツールを導入した後に、サーバーやネットワーク機器を追加するケースも少なくありません。そのため、現状の機能性だけでなく、将来的に求められる性能も加味したうえでツールを選定することが重要です。

拡張性の高いツールを導入することで、ソフトウェアの買い替えや追加導入費用など、将来的に発生するコストの削減につながるでしょう。

5.自社が求めるサポートを提供しているか

フリーソフトのネットワーク監視ツールの比較ポイントとして、サポート体制の確認も必要です。

ツールを導入する際に不明点があったり、運用でトラブルが発生したりといった場面において、提供元からのサポートを受けられると迅速に問題を解決できます。

ただし、前述した通りフリーソフトはサポート体制が整っていないツールが多いため、自社が求めるサポートに対応しているか事前に確認しておくことが重要です。

また、充実したサポートを受けるためには追加費用がかかるケースも多いので、オプション料金を確認し、有償ソフトを導入する場合と費用対効果を比較したうえで製品を選ぶ必要があります。

特に、自社に専門的なIT知識やスキルを持っている人材が不足している場合は、重視しなければならないポイントといえるでしょう。

無料で使えるネットワーク監視ツールおすすめ選15選

ここからは、無料で使えるネットワーク監視ツールとして、以下の15製品を紹介します。

  1. CurrPorts
  2. Zabbix
  3. GlassWire
  4. Prometheus
  5. パトロールクラリス
  6. PRTG Network Monitor
  7. LogStare Collector
  8. Pandora FMS
  9. Checkmk
  10. Nagios Core
  11. OpManager
  12. Icinga 2
  13. ThirdEye
  14. Monitorix
  15. OpenNMS

各製品の特徴や機能を詳しく解説するので、自社に導入するネットワーク監視ツールを選ぶ際の参考にしてください。

1.CurrPorts

CurrPortsは、NirSoftが提供する無料のセキュリティ監視ツールです。ローカルコンピュータで開いているTCP/IPポートとUDPポートをリスト化して表示し、IPアドレスや接続先などの詳細情報を監視できます。

ネットワーク通信に異常がないかチェックできるだけでなく、不要なポートのプロセスを終了したり、監視情報をテキストファイルとして保存したりする機能も備えています。

サービス名称 CurrPorts
提供元・著作者 NirSoft
機能・特徴 ・複数の通信ポートをリスト化して表示

・ポート別にアドレスや接続先の国など監視

・未確認のアプリケーションを色でマークして表示

・通信ログをテキストファイルで保存 など

導入価格 無料
サービスページ https://www.nirsoft.net/utils/cports.html

2.Zabbix

Zabbixは、Zabbix LLCが提供するOSSの無料ネットワーク監視ツールです。世界中で30万以上のダウンロード数を誇る人気ツールであり、すべての機能を制限なく利用できる点が魅力です。

ネットワークだけでなくサーバーやアプリケーションの監視に対応可能なうえ、用途に合わせて柔軟に監視項目や通知方法なども設定できるため、使い勝手の良いツールといえるでしょう。

サービス名称 Zabbix
提供元・著作者 Zabbix LLC
機能・特徴 ・幅広いデバイスやリソースからのデータ収集に対応

・CPU、メモリ使用率の監視にも対応

・最短5分でオンプレミス環境やクラウド環境へ導入可能

・ブラウザからの監視、分析も可能

・グラフやレポートなど、収集したデータの表示方法も多彩 など

導入価格 無料(有償のサポートやトレーニングメニュー有)
サービスページ https://www.zabbix.com/jp

3.GlassWire

GlassWireは、視認性の高いトラフィックモニターを搭載したネットワーク監視ツールです。監視対象となるネットワークに接続するアプリケーションのIPアドレスやドメイン、通信量などを特定できます。

複数のサーバーを対象としたリモート監視機能やネットワーク接続を強制遮断する「ロックダウンモード」も搭載しており、セキュリティツールとしても有用性が高いツールです。

サービス名称 GlassWire
提供元・著作者 GlassWire
機能・特徴 ・充実したプライバシー・セキュリティ機能を搭載

・ネットワーク接続を監視し、個人情報漏洩や不要な通信の原因となるアプリケーションを特定可能

・通信先のエリアやドメイン、IPアドレス、通信量などを表示可能

・日本語にも対応可能な使いやすいユーザーインターフェース など

導入価格 無料(有償のフル機能版も有)
サービスページ https://www.glasswire.com/

4.Prometheus

Prometheusは、SoundCloud社が提供するOSSのネットワーク監視ツールです。時系列データの監視・記録に特化しており、収集したデータを可視化できる機能も備えています。

監視対象の数が多いシステムや動的な検知・監視にも対応できるため、管理者の業務負担軽減につながりやすいツールといえるでしょう。

サービス名称 Prometheus
提供元・著作者 SoundCloud社
機能・特徴 ・Google社出身のエンジニアが開発

・監視対象のサーバーを動的に検出可能

・収集したデータを時系列データとして保存可能

・グラフ化やダッシュボード機能によって収集したデータを可視化 など

導入価格 無料
サービスページ https://prometheus.io/

5.パトロールクラリス

パトロールクラリスは、株式会社コムスクエアが提供するネットワークとサーバーの統合的な監視に対応可能なツールです。純国産・完全日本語対応のネットワーク監視ツールとして、4,000社以上の企業に導入された実績を誇ります。

死活監視やSNMP監視はもちろん、データベース監視、コマンド監視など60種類以上の監視項目に対応できる高機能なツールです。なお、無償版では2種類の監視項目のみを利用できます。

サービス名称 パトロールクラリス
提供元・著作者 株式会社コムスクエア
機能・特徴 ・導入実績4,000社以上

・純国産・完全日本語対応

・60種類以上の監視項目に対応可能

・アラート発生時の障害対応を自動化可能 など

導入価格 無料(死活監視、運用管理のみ)

ライセンス購入によって監視機能を追加可能

サービスページ https://patrolclarice.jp/products/patrolclarice

6.PRTG Network Monitor

PRTG Network Monitorは、ジュピターテクノロジー株式会社が提供しているネットワーク監視ツールです。幅広い監視項目に対応可能な高い機能性と、専門的な知識がなくても扱いやすい操作性を両立しています。

フリーソフトではありませんが、機能や使用期間が無制限で最大100項目の監視が可能な無料版を利用できます。

サービス名称 PRTG Network Monitor
提供元・著作者 ジュピターテクノロジー株式会社
機能・特徴 ・世界中で50万以上のインストール実績

・ネットワーク監視やサーバー監視、トラフィック監視など幅広い監視項目に対応可能

・日本語完全対応

・導入や設定がしやすくエージェントレスで迅速な運用開始が可能

・専門的な知識がなくても扱いやすい操作性 など

導入価格 要問い合わせ(最大100項目の監視まで無償利用可能)
サービスページ https://www.paessler.com/prtg/prtg-network-monitor

7.LogStare Collector

LogStare Collectorは、株式会社LogStaregが提供するセキュリティ運用ソフトウェアです。ネットワーク監視とログ管理、双方の機能を併せ持ち、システム障害の検知や障害箇所の特定から原因の調査まで一気通貫で実施できます。

専門的な知識がない方でも利用しやすいシンプルな設計になっており、インストールから初期設定まで最短3分で完了できる導入ハードルの低さも魅力です。

なお、LogStare Collectorは商用ソフトウェアですが、10台の機器までは無償利用できます。

サービス名称 LogStare Collector
提供元・著作者 株式会社LogStare
機能・特徴 ・導入・初期設定が簡単、最短3分で運用開始可能

・ネットワーク監視やSyslogサーバー、Windowsのログ収集などに対応

・豊富な自動化機能

・日本語、日本時間のサポートを受けられる純国産ツール

・自社に必要な機能のみを購入可能 など

導入価格 要問い合わせ(対象10台まで無償利用可能)
サービスページ https://www.logstare.com/logstarecollector/

8.Pandora FMS

Pandora FMSは、ネットワーク・サーバー監視に対応可能なオープンソースの統合監視ツールです。

SNMPだけでなくNetflowなど幅広い監視項目に対応しているだけでなく、ネットワーク機器の自動検出・設定機能など機能性が優れています。

加えてスペイン製でありながら、日本語対応の直感的なユーザーインターフェースを搭載している点も利便性の高いポイントです。

サービス名称 Pandora FMS
提供元・著作者 Pandora FMS Team
機能・特徴 ・SNMP監視やTCPポートへの接続、WMI監視などに対応

・専用エージェント (Linux、Windows) による対象システム自体でのデータ収集

・直感的なユーザーインターフェース

・アラートのメール通知や、障害検知時に任意のコマンドの実行を定義できる柔軟なアクション設定

・リアルタイムでのレポートとグラフ生成機能 など

導入価格 無料(有料のエンタープライズ版も有)
サービスページ https://pandorafms.jp/

9.Checkmk

Checkmkは、Checkmk社が提供するハイブリッドITインフラ監視ツールです。ネットワークやサーバー、データベース、アプリケーションなど、あらゆるITインフラをまとめて監視できる統合的な機能を備えています。

また、機器の自動検出機能やレポート作成機能など、ネットワーク監視業務の効率化につながる機能が充実している点も魅力です。

なお、Checkmkはフリーソフトではありませんが、30日間無料・サービス数制限なしで利用可能な「評価版」や監視項目が750サービスまでに制限された「フリー版」が提供されています。

サービス名称 Checkmk
提供元・著作者 Checkmk社
機能・特徴 ・オンプレミスの各種機器からクラウド、コンテナ、IoTまで幅広い監視対象

・ダッシュボードやグラフを自由に作成、編集できるカスタマイズ機能

・監視開始まで最短15分で迅速に導入可能

・充実した自動化機能を搭載 など

導入価格 要問い合わせ

評価版(30日間無料・サービス数制限なし)、フリー版(監視項目750サービスまで)有

サービスページ https://www.jtc-i.co.jp/product/checkmk/index.html

10.Nagios Core

Nagios Coreは、Nagios Enterprisesが提供しているOSSのネットワーク監視ツールです。ネットワーク監視やサーバー監視に対応しており、メールによるアラート通知機能も搭載しています。

基本機能は死活監視とアクティブチェックのみですが、プラグインが充実しており、用途に合わせて機能を拡張しやすい点が特徴です。

サービス名称 Nagios Core
提供元・著作者 Nagios Enterprises
機能・特徴 ・利用実績や日本語の情報が豊富な歴史あるツール

・エージェント型とエージェントレス型の両方に対応可能

・メールによるアラート通知機能を搭載

・プラグインが豊富に用意されており拡張性が高い など

導入価格 無料(商用版有)
サービスページ https://www.nagios.org/projects/nagios-core/

11.OpManager

OpManagerは、ゾーホージャパン株式会社が提供するネットワーク監視ツールです。50台以下の小規模から10,000台までの大規模まで、規模にかかわらずネットワークとサーバーを一元監視できます。

また、監視開始まで最短10分、誰でも簡単に運用・操作・構築が可能なわかりやすい管理画面も、ユーザーから評価が高いポイントの一つです。

サービス名称 OpManager
提供元・著作者 ゾーホージャパン株式会社
機能・特徴 ・ITreview Grid Award 2025 Winter ネットワーク管理部門でLeader受賞(5年連続)

・官公庁や地方自治体を含む3,100ライセンス以上の導入実績

・障害対応の迅速化に必要な監視機能を網羅

・ドラッグ&ドロップで直感的な操作、カスタマイズが可能

・10,000以上の装置テンプレートによって最短10分で監視開始が可能 など

導入価格 要問い合わせ

評価版(30日間無料・サービス数制限なし)、無料版(3デバイス、2ユーザーまで)有

サービスページ https://www.manageengine.jp/products/OpManager/

12.Icinga 2

Icinga 2は、Nagiosから派生して開発されたOSSのネットワーク監視ツールです。

死活監視やSNTP監視、CPUやメモリなどのリソース監視など幅広い監視項目に対応しているだけでなく、プラグインによって対象範囲の追加変更も可能です。

また、コマンドラインとWebインターフェースの両方で機能を設定できるため、自社の体制や管理者のスキルレベルに合わせて柔軟に利用できるツールといえるでしょう。

サービス名称 Icinga 2
提供元・著作者 Icinga
機能・特徴 ・幅広い監視項目に対応

・監視項目を柔軟に増やせる設定機能

・異常発生時や復旧時の通知機能を搭載

・監視情報のグラフ化も可能 など

導入価格 無料(商用版有)
サービスページ https://github.com/Icinga/icinga2

13.ThirdEye

ThirdEyeは、株式会社ロジックベインが提供するネットワーク監視ツールです。監視対象の所在や状態を容易に把握できるマップ画面を搭載しており、誰でも直感的に使いやすい操作性を実現しています。

30日間無料で利用できる評価版が用意されているため、機能や操作性を確認したい方は試してみるとよいでしょう。

サービス名称 ThirdEye
提供元・著作者 株式会社ロジックベイン
機能・特徴 ・国産ネットワーク監視ツール

・50社108モデルのマルチベンダーコンフィグのバックアップと世代管理が可能

・マップ形式で監視対象を管理できる直感的な操作性

・拠点単位の大まかな監視状況を確認できるダッシュボード機能 など

導入価格 要問い合わせ(30日間無料)
サービスページ https://www.lvi.co.jp/ThirdEye/

14.Monitorix

Monitorixは、無料で使用できるOSSの軽量システム監視ツールです。本番環境のLinux/UNIXサーバーはもちろん、可能な限り多くのサービスとシステムリソースを監視できるように設計されています。

軽量で低スペックのサーバーでも利用できるため、幅広い規模・体制の企業に導入しやすいツールといえるでしょう。

サービス名称 Monitorix
提供元・著作者 Fibranet
機能・特徴 ・さまざまなサービスとシステムリソースを監視可能

・ネットワークやメモリ使用量、各種プロセスなどの状態をモニタリング可能

・シンプルかつ軽量なシステム設計

・組み込みデバイスとしても使用可能

導入価格 無料
サービスページ https://www.monitorix.org/

15.OpenNMS

OpenNMSは、エンタープライズ向けのオープンソースネットワーク監視プラットフォームです。ローカルネットワークと分散ネットワーク上のすべてを視覚化して監視するために役立つ機能を備えています。

SNMPやHTTP、SQLなど業界標準のデータ収集プロトコルで動作し、幅広い監視項目にも対応可能です。

サービス名称 OpenNMS
提供元・著作者 OpenNMS グループ
機能・特徴 ・広範囲のデータ収集機能を搭載

・ローカルネットワークとリモートネットワークを視覚化して監視

・対象機器の障害監視、パフォーマンス監視、トラフィック監視などに対応

・アラーム生成機能も搭載

導入価格 無料
サービスページ https://www.opennms.com/

まとめ

フリーソフトのネットワーク監視ツールには、安価な運用・導入コストや柔軟なカスタマイズ性といったさまざまな導入メリットが存在します。

その分、有償ツールと比較して機能やサポート体制の充実度は劣る傾向があり、導入時の初期設定や運用時のカスタマイズなどに工数がかかる製品も少なくありません。

だからこそ、ツールを導入する目的や自社の課題を踏まえたうえで、最適な機能・性能を備えた製品を選ぶことが重要です。

場合によっては、有償版の導入や機能のアップデートも視野に入れつつ、自社の課題解決と費用対効果の最大化につながるネットワーク監視ツールを選定しましょう。

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