企業の一番の財産、人材のデータ管理と育成をワンプラットフォームで支援

近年、企業における人材活用の重要性が増す中、従業員一人ひとりのスキルや経験、評価といった人材データを可視化し、それらを活用して人材育成や適材配置を行うことができる「タレントマネジメントシステム」への注目が高まっている。少子高齢化や働き方の多様化といった背景から、優秀な人材の採用が難しくなっている今、いかに社内人材の能力を最大限に引き出すかが、企業にとって重要な課題である。こうした状況下で、タレントマネジメントシステムは、人材データの一元管理とその活用を通じて、戦略的人事を支えるツールとして導入が進んでいる。HRBrainは、このタレントマネジメントシステムをはじめ、組織診断サーベイや労務管理など、人事業務の効率化から人材データの一元管理・活用までをワンストップで実現するクラウドサービスを提供する。今回は、同社のフィールドセールスを担当する矢島桃花氏に、HRBrainのタレントマネジメントシステムの特長や、今後の展望について話を伺った。

HRBrainによる戦略的人事の実現

タレントマネジメントシステムとは、従業員一人ひとりの人材データを一元管理し、現状を“見える化”しながら、その情報を活用・分析することで、戦略的な人事施策を可能にするツールとして位置づけられている。

矢島氏が担当するのは、従業員が100名から500名位の中堅企業である。そうした企業では、「従業員に関するデータは紙のシートで保管されていたり、Excelを使って独自のフォーマットで記録されていることも多いです」と矢島氏は述べる。HRBrainのタレントマネジメントシステムは、単なる人材データの蓄積にとどまらず、蓄積された情報を活用して、組織の意思決定を支援する機能が備わっている。例えば、各種人材データを活用した分析機能により、育成・配置といった人事施策の意思決定を後押しすることが可能だ。

なかでも特徴的なのが、配置シミュレーション機能である。人材データをもとに組織図が自動生成され、顔写真をドラッグ＆ドロップすることで、異動後の体制を視覚的にシミュレーションできる。加えて、給与データなどとも連携しており、異動にともなう人件費の増減も可視化される仕組みである。

もちろん、HRBrainのタレントマネジメントシステムは中堅企業のみならず、従業員数が数千名規模の大企業まで、幅広い規模の企業に対応している。矢島氏は、企業の成長に伴う組織の変化について、次のように語る。「企業が成長し従業員が増えてくると、部署が細分化され、『誰がどの部署に所属し、誰が上司なのか』といった情報が把握しづらくなります。また、組織図をExcelなどで毎回更新している企業様も多く、そうした運用負荷の軽減にも貢献します。」と矢島氏は語る。

HRBrainのタレントマネジメントシステムは、現場の業務負荷を軽減するだけでなく、戦略的な人材活用を実現するための“土台”として、多くの企業で活用されている。

タレマネとサーベイの掛け合わせで、より高度な人材分析が可能に

「HRBrain」シリーズは「HRBrain タレントマネジメント」をはじめとし、組織診断サーベイや労務管理など11種類のサービスからなる、人事業務の効率化から人材データの一元管理・活用までワンストップで実現するクラウドサービスだ。

なかでも、矢島氏が担当している中堅企業の多くが課題としているのが、「人事評価」の運用である。現在もなお、紙やExcelで評価業務を行っている企業は少なくない。しかし、これらの方法では過去の評価を十分に振り返ることが難しく、評価プロセスの透明性や納得感において課題が残るケースが多い。

「Excelだと過去の評価を見返すのが大変で、結局その場の印象や雰囲気で『今回はこのくらいでいいか』と判断されてしまうことも多いです。それこそ、データベースがないと、『この人って確かこんな感じだったよね』『最近成績良かったし』といった記憶ベースで人選されることも多く、現場からは“なぜこの評価なのか”という納得感を持ちづらいという声もあります。」と矢島氏は語る。

HRBrainでは、評価結果が自動的にデータベースに蓄積されるため、たとえば「過去3年間で常に評価が高かった人」や「一定期間、マイナス評価がなかった人」を抽出し、昇格や異動の判断材料とすることが可能である。属人的な記憶や勘に頼ることなく、客観的なデータに基づいた意思決定ができる点も大きな利点である。

また、企業においては従業員の離職やエンゲージメントに関する課題も深刻だ。定着率の低下やモチベーションのばらつきといった問題に対し、組織の現状を定量的に把握し、改善に向けた具体的なアクションへとつなげる仕組みが求められている。HRBrainが提供する「HRBrain 組織診断サーベイ」は、単に従業員の声を収集して終わるものではなく、取得したデータをもとに、組織としてどのような人事施策を行うべきかという“改善アクション”にまで見える化できる点が特徴である。「他社では、サーベイがタレントマネジメントシステムのオプションとして扱われることもありますが、HRBrainではサーベイ単体でも十分に導入いただけるほど、機能的にも深く作り込まれています。」と矢島氏は語る。

例えば、サーベイ結果から評価制度への不満が浮かび上がった場合には、タレントマネジメントシステムに蓄積されている人材データを用いて評価制度の見直しを図り、その後再度サーベイを実施して効果を検証する——このようなサーベイとタレントマネジメントシステムの連携により、組織改善のPDCAを素早く回すための体制を構築できるのも、HRBrainの大きな強みであるといえる。

また、「HRBrain 組織診断サーベイ」の活用は社内改善にとどまらず、企業の開示情報としても活用されている。「上場企業では、有価証券報告書やサステナビリティレポートに集計したサーベイ結果を掲載しているケースも増えています」と矢島氏は説明する。

1社1人が専任でサポートする伴走型の支援

さらに矢島氏は、他社のクラウドにはないHRBrainの強みとして「手厚いサポート体制」についても説明する。HRBrainでは、すべての導入企業に対して1社に1名の専任カスタマーサクセス担当がつく体制を取っている。単なる操作案内にとどまらず、業種や企業規模、導入目的に応じた最適な活用方法や、他社事例の紹介なども行いながら、初期導入から運用定着までを一気通貫で支援している。

他社では、サポートをチーム体制で行っているケースも多く、問い合わせのたびに対応者が変わることで、企業側が毎回自社の状況を一から説明し直さなければならない場面も少なくない。その点、HRBrainでは専任制を採用しているため、企業ごとの背景や運用状況を深く理解した担当者が継続して対応し、スムーズかつ的確なサポートを提供できる。

矢島氏は「お客様ごとにタレントマネジメントシステムの導入理由は全く異なります。どう活用すればより効果が得られるのかが明確でないまま使い始めても、費用対効果は十分に発揮されません。HRBrainでは専任担当がつくことで伴走型の支援が可能となり、より導入後の効果が得られる運用を実現できます。」と説明する。

人材への気付きを提供し、企業の成長に貢献

矢島氏が日頃から関わっている中堅企業の領域では、近年、人材育成に注力する企業が増えているという。「従業員一人ひとりのキャリアプランや、どんなスキルを持っていて、これまでどんな経験を積んできたのかといった情報を整理・可視化することで、“その人にとってどのような育成方針が最適なのか”を一緒に考えるケースが最近はとても増えています」と語る。

また、こうした人材育成の取り組みと同様に、採用面でもデータ活用の重要性が高まっている。「例えば、すでに社内で活躍している社員の入社経路やスキル、過去の経験などを分析することで、“どのような人材が自社にフィットするのか”を見極めることができます。感覚に頼るのではなく、データに基づいて“求める人物像”を整理できるようになります。」

このように、採用の場面においても、タレントマネジメントシステムに蓄積されたデータを活用することで、より精度の高い人材戦略につなげることが可能だという。

今後のサービス展望について、矢島氏は次のように語る。「人的資本の重要性が高まる中で、企業が“人と向き合う“きっかけを提供し続けられる存在を目指し、マルチプロダクト戦略のもとサービスの質と深さを追求していきたいです。」

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株式会社HRBrain
https://www.hrbrain.jp/