カスタマイズも可能な予約管理システムで中小企業や個人事業主のデジタル化を推進
最終更新日:2023/07/18
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『デジタル化の窓口』は、この国のデジタル課題「2025年の崖」に備えるため2022年にサービスをスタートしました。1,500以上のIT製品、4,000以上の導入事例を掲載し、特長・選び方を分かりやすく整理して解説することで、自社に最適な製品・サービスを見つけるお手伝いをする紹介サービスです。
目次
近年、多くの企業が“デジタル化”や“DX(デジタルトランスフォーメーション)”に対して積極的に取り組んでいるものの、専任の情報システム担当がいない中小企業などでは、その取り組みがいまだ不十分なケースは少なくない。場合によっては、コロナ禍の影響で喫緊の課題に追われてしまい、「後回しにせざるを得なかった」ということもあるだろう。さらに今後は、労働力人口の減少による人手不足(いわゆる「2025年問題」)なども懸念される状況だ。これ対して、独自の予約管理システム「ResKa」(レスカ)を提供するMareSperaは、中小企業や個人事業主に寄り添う形でそのデジタル化やDXをサポートしている。
ITリテラシー問題に役立ちたい、その思いを胸に独立を決意した
人手不足などの課題に対して「ITにはその解決を後押しするだけのポテンシャルがある」と力説するのは、MareSperaで代表取締役を務める笠原拓氏。「ITをきちんと使いこなせないと、そのポテンシャルは活かせない」と付け加えて、「ITリテラシー」の重要性も指摘する。ただし、SIer企業のシステムエンジニアとして約15年働いた経験も含め、20年以上をIT業界で過ごしてきた笠原氏は、日本全体のITリテラシーは他国と比べて「必ずしも高いとは言えない」と感じている。
例えば、笠原氏は小売店の店主などから相談を受けることもよくあるそうだが、彼らはデジタル化やDXに取り組みたいとは考えてはいるものの「どこから手を付けたらいいのかがわからない」と悩んでおり、相談内容や質問も「フワッとしているケースが多い」とのこと。さらに、個人経営の店舗だと顧客情報をExcelで管理していればまだいい方で、ときには「手書きのノートでアナログ的に管理していることも普通にある」という。
また、整体師向けに企画されたIT関連の集会に笠原氏が出席した際には年配の人だけでなく30代や40代もいたものの、その多くはノートPCなどを持っておらず「メモをノートに書き留めていた」そうだ。そのほか、仮に優れたIT製品を提案したとしても「なんか怖い」や「よくわからない」などと言われてシャットアウトされてしまうこともあるだけに、「話を聞いてもらうところまでいくことが難しいケースもある」と苦笑する。
このような状況を長年感じてきた笠原氏は、SIer企業に在籍中から「もっと多くの人のITリテラシーを高められるような何かができないものか」と思案してきたという。しかし、SIer企業のシステムエンジニアでは同じシステムエンジニア同士とのやり取りが多くなってしまうため、現状のままでは「ITリテラシー問題の解決には何の役にも立てない」という考えに至り、一念発起して独立を決意。「ITのサービスやシステムを実際に使っている一般人や、エンジニア以外の人にも接することができるような環境で仕事をしたい」という思いを胸に、まずはResKaの開発に着手した。そして、2018年1月にMareSperaを設立して独立し、同年2月にResKaを正式にリリースした。
「予約」と「記録」の機能を両立、自由なカスタマイズにも対応する
ResKaは、店舗を経営する中小企業や個人事業主向けの予約管理システムである。来店する顧客のための「予約」とその予約情報や顧客情報を同時に管理する「記録」をメイン機能としつつ、スタッフごとのアカウント発行や遠隔地にある別事務所からのデータ参照、メール送信などの機能も兼ね備えている。
さらに、これらの機能はWebサービスとして提供されるため、専用アプリなどのインストールや専用端末の導入も不要。パソコンだけでなくスマホやタブレット端末まで、幅広いデバイスからのアクセスと操作に対応している。そのほか、AWS(Amazon Web Services)の採用によるセキュリティへの配慮や、1ヵ月間の無料トライアルなども見逃せないポイントとなる。
ResKaの特徴としてまず挙げられるのは、「予約機能と記録機能の両方を備えている」という点である。笠原氏は「どちらかだけ一方だけのシステムは多くあるが、この2つの機能が1つになっているシステムはほぼない」そうで、これにより「利用者の予約受付と来店時の対応記録をワンストップで完結できる」と説明してくれた。店舗での事務作業の削減を実現し、「より多くの時間を利用者へのサービスに使えるようになる」というメリットが生まれる。
さらに、笠原氏が記録機能の最大の特徴として挙げるのが、テキストボックスや画像追加などのレイアウト変更を事業内容や好みに応じて自由に行える「カスタマイズ」である。そもそも、他社のシステムではレイアウトが基本的に固定されているケースがほとんど。別途対応でカスタマイズが可能な場合もあるが、その際には費用が「数千万円単位になることもある」(笠原氏)そうだ。そのため、通常であればカスタマイズは中小企業や個人事業主だととても手の出せる代物ではないのだが、ResKaであれば現実的な金額でそれを実現できるのは大きな魅力といえる。
さらに、カスタマイズというとかなり難しい作業のように思われがちだが、ResKaであれば「マウスを使った直感的な操作でテキストボックスや画像を追加できる」とのこと。例えば、ガラス製のランプを作成する体験教室を開催している中小企業はこの記録機能のカスタマイズを気に入り、顧客情報の管理に役立てているそうだ。もちろん実際の利用の際には笠原氏もきちんとサポート対応するが、「ある程度のITリテラシーがあれば、無理なくカスタマイズできる」とその使い勝手の良さをアピールする。
そのほか、予約機能については「他社のシステムと大きな違いはない」と笠原氏は謙遜するものの、使いやすさにこだわっている点は記録機能と同様だ。具体的には、パソコンであればマウスのクリック、スマホやタブレット端末であればタップ操作のみで完結するような仕組みを採用。例えば、利用者側はスライドや拡大などの操作をしなくても「タップのみでスマホから予約を完了できる」(笠原氏)。
まずはResKaの「多言語対応」を、さらに起業時の想いの実現も目指す
今後の展望として、笠原氏が直近の取り組みとして計画しているのはResKaの「多言語対応」だ。以前、官公庁の海外拠点向けにResKaの使用を相談された際に「現地の言語への対応」が導入への課題となったことから、さまざまな外国語への対応を検討。現在は鋭意開発を進めており、2024年初頭のリリースを目指している。昨今はコロナ禍も収束してインバウンドも回復しつつあるだけに、幅広い言語へ積極的に対応することで、笠原氏としては新しい業界やグローバルでの展開にもつなげていきたい考えだ。
さらに中長期的な展望としては、笠原氏が起業当時に思い描いた「ITリテラシー問題の解決にひと役買いたい」という思いの実現を掲げる。ITリテラシーについてはかなり前から問題視されているものの、現状でもそれほど大きな改善は見られていないだけに、まずはResKaを使ってくれているユーザーや関係者などから「ITに対する苦手意識などを払拭していきたい」と意気込む。
また笠原氏は、一般の人にとって「ITは必ずしも身近なものではない」と感じていることから、「そこをつなげてあげる役割が必要なのではないか」とも訴える。そして、笠原氏はこれまでの経験からITに対して幅広く精通するとともにITに不慣れな人への説明にも慣れていることから、「ITの難しい部分などを上手く翻訳してあげることが、私自身の担うべき役割なのかもしれない」との考えも示す。
これに加えて、ITに対する懸念を払しょくするのと同時に、ITをきちんと説明して「本当のITはとても便利で、使いこなせれば大きな力になる」ということしっかりと伝えることの重要性にも着目。人と人のつながりによってそれを実現することの必要性についても指摘した。
ResKa
ワンストップで顧客管理できる予約管理システム「ResKa(レスカ)」
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