製品を導入することになった背景

TDKは、1935年に創業し、磁性技術を活かして世界有数の電子部品メーカーとしての地位を築き上げました。現在では30以上の国や地域に250以上の拠点を持ち、世界の文化や産業の発展に貢献しています。特に、電子部品ビジネスカンパニーはTDKの中核を担う組織であり、その受発注に関わる経理業務は非常に膨大で複雑でした。全社でERPを導入した際、既存のシステムを廃止したことで経理業務の負荷が増大し、この課題を解決するための手段としてRPAの導入が検討されました。

導入前に企業が抱えていた課題

TDKの電子部品ビジネスカンパニーは、多種多様な電子部品の取引に関する業務を担当しており、その売り上げ規模は全社売り上げの約半分にも上りました。このため、受発注に関わる経理業務は非常に多く、検収や照合、注文書の取り込みなどの定型業務が多数存在していました。さらに、ERPの導入により既存のシステムが廃止されたことで、関連する経理業務の負荷が増大しました。

導入前の課題に対する解決策

営業経理部門では、RPAの導入を検討する中で、国内ベンダーのRPAも試用しましたが、TDKのグローバル展開を考慮し、Automation Anywhereの導入が適切であると判断されました。Automation Anywhereはグローバルに展開しており、サポート面でも安心感が得られました。さらに、IQ Botというドキュメント処理ソリューションが活用できることが判明し、その使いやすさを実感した結果、導入を決断しました。

製品の導入により改善した業務

Automation Anywhereの導入から2年後、検収作業で7つ、受発注業務で123のBotが稼働し、合計で130のBotが活動しています。この結果、PDFなどで直接取り込めないデータにかかる時間的ロスを経理1人あたりで1/3軽減することができました。これは年間人件費で約200万円の削減効果となります。また、自動化により得られた時間を、よりクリエイティブな業務にリソースを再分配することが可能となりました。